少年シリウス2020年7月号掲載
『時間停止勇者 -余命3日の設定じゃ世界を救うには短すぎる-』第9話の感想です。
ちなみに、先々月から2号連続で掲載されていた『怪物王女ナイトメア』は、今月号からまたしても休載モードに突入。
次に新作回が見れるのは8月くらいになるのかなあ。
【これまでの感想】
・【漫画感想】光永康則先生の新連載『時間停止勇者 -余命3日の設定じゃ世界を救うには短すぎる-』が始まりました。
・【漫画感想】『時間停止勇者 -余命3日の設定じゃ世界を救うには短すぎる-』 第2話「捜索停止」
・【漫画感想】『時間停止勇者 -余命3日の設定じゃ世界を救うには短すぎる-』 第3話「武装停止」
・【漫画感想】『時間停止勇者 -余命3日の設定じゃ世界を救うには短すぎる-』 第4話「小鬼停止」
・【漫画感想】『時間停止勇者 -余命3日の設定じゃ世界を救うには短すぎる-』 第5話「御使停止」
・【漫画感想】『時間停止勇者 -余命3日の設定じゃ世界を救うには短すぎる-』 第6話「女湯停止」
・【漫画感想】『時間停止勇者 -余命3日の設定じゃ世界を救うには短すぎる-』 第7話「混沌停止」
・【漫画感想】『時間停止勇者 -余命3日の設定じゃ世界を救うには短すぎる-』 第8話「王女停止」
前回。聖職者のみなさんの力や、剣聖リーファさんの剣技に助けられ、
なんとかダークショゴスを倒すことができた勇者セカイ。
剣聖さんからは「次に怪しい動きを見せたら剣の錆にしてあげるわ」と脅されるなど、まだまだ警戒されているようでしたが、
とりあえず、クラウ王女から自身の実力を認めてもらえたことと、多大な信頼を得ることだけはできました。
その人の性格よりも「どのくらいの実力を持っているか」で評価するところ、いかにも姫騎士っぽい考えですなあ。
そして今回、ダークショゴスが解き放たれた原因は、
その存在を封じていた「偉大なる封印(グレイトフル・シールド)」に、何者かの手によって亀裂を入れられていたからとのことであった。
あんなに恐ろしい怪物を封印している場所である「偉大なる封印」は、けっして誰でも破れるような封印ではないはず。
リーファさんが言うように、
あの封印を破壊したのは「相当な実力を備えている者」、
もしくは「”闇”がこの地にまでやってきている」という証拠なのかもしれません。
で、その”闇”と言われているものが具体的にどういうものなのかについては、
今回ハッキリと明かされることはありませんでしたが、
おそらく今回のお話の後半に出てきたこいつこそが、”闇”の正体なんだと思われます。
劇中に出てきたモブの人たちからも「闇の王だ!」と呼ばれていましたし。
頑張れば自分でも描けそうなくらいにシンプルなビジュアルをしている闇の王(仮称)ですが、
無限に隕石を落としてくる「流星群(メテオ)」なる技で、国ひとつを破壊できそうほどの攻撃力を持つ恐ろしい相手ではあった。
幸いにも勇者セカイの時間停止能力で、城下町の住人全員を救い出すことができましたが、
もしも彼がいなかったら、この時点でベルツリー王国が終わっていたことは確かである。
やっぱり、この世界を救うのは勇者セカイの存在がカギになってくるのか?
あと、あの闇の王(仮称)の手下と思われるキャラが、
今後の展開で、ほぼ確実に勇者セカイさんの時間停止セクハラを受けるであろう見た目をしていたのも気になる。
ちょっとめくるだけで簡単におっぱいが見れそうな服装をしているのも実に厄い。
セカイさんはこの闇の人にも時間停止セクハラをして、
なんやかんやで闇の勢力もベルツリー王国側に取り込んでいったりするんだろうか?
おっぱいを見たり触ったりしながら救世を目指す勇者としては、なかなか上等な仕上がりだ。
まあ、そんなこんなで、
闇の勢力から王国の人たちを救ったところで、無事ステージクリア(2回目)を達成。
今度こそゲーム完全クリアー!・・・というわけがなく、
お次はタイムリミットまで240時間(10日間)という、
かなりの長尺ステージがはじまってしまったところで次回に続くのでありました。
そんなわけで、
この漫画のタイトルを完全無視した制限時間のステージへと突入したわけですが、
こんなにタイムリミットに余裕があるということは、よほどのデカいことをやらないとステージクリアーにはならなさそうだ。
やっぱり、今回出てきた闇の王(仮称)を完全討伐してクリアになるステージだったりするんだろうか?
でも、制限時間が通常(3日間)より、7日(168時間)も多いということは、
時間停止状態では使えない「この世界にいる他の人の助け」をだいぶ借りないとクリアできないステージなのかもしれない。
それこそ、第1話から登場しているのに、
これまであまりキャラが掘り下げられてこなかった気がする、盗賊ニーニャさんの活躍とかがあったりしてほしい。
今回のお話と同様に、新しいステージでは、
この世界の住人である、剣聖リーファさんやクラウ王女の露出がさらに増えたりする可能性だってあったりするぞ。どうしよう。
あと、今回の話を読んでいて、
剣聖リーファさんは自分のことをやたらとカッコよく形容しがちという気づきもありました。
とりあえず、過去回からリーファさんの自己紹介部分をざっくりとまとめてみることにします。
・「私ほどの言葉で形容できないくらい超絶な剣の達人ともなると」(第5話)
・「この 女性しかも最年少で剣聖となり 史上最強の名をほしいままにした超天才の私」(第5話)
・「居合時の剣筋が誰よりも見えないほど速く 透明剣として恐れられたこの私」(第5話)
・「この闇のものでも造作なく確実に仕留めるほどの技をもつ剣聖評議会でも随一の実力者といわれる――剣聖リーファ」(第7話)
・「この防御においても別次元の能力を発揮し耐久力に劣るとされる剣聖の常識を易々と覆すこの私」(第8話)
・「私はいつ何時攻撃されてもそれを華麗に捌く・・・剣聖修験場による100日間の闇討ちに耐える修行も軽々とこなすほどの修験場開設以来の危機察知能力を有しているけど」(第9話)
・「どんな状況下でも虎視眈々と勝機を狙い針の穴ほどの所を見つけ確実に活路を開く私」(第9話)
・「他人の能力を見定めることに関して剣聖評議会発足以来の眼力の持ち主と周知されて久しいこの私」(第9話)
うーむ。
こうしていっぺんに見てみると、なんだかリーファさんがすごい人のように思えてきた。
まあ、あの世界だと本当にすごい人なんでしょうけど。
でも、こうした形で自分の異質っぷりをアピールしすぎると、
リーファさんの名乗りが最終的に、お笑い芸人のサンシャイン池崎氏がテレビでよくやってる自己紹介ギャグみたいになってしまうんじゃないかという懸念もある。
リーファさんが空前絶後のソードマスターになれるのかどうかは置いておいて、
この「形容しすぎな自己紹介」自体はおもしろいと感じたので、今後も集めていきたいと思います。
そんなわけで、今月の感想はここまで。
次回の『時間停止勇者』が掲載される少年シリウス8月号は6月26日(金曜日)発売です。
お楽しみにー。