2022年9月10日放送分 ネタバレ注意!
カムカムキャットフード(コミックス37巻収録)
自分の顔とそっくりなネコが捨てられている現場に遭遇してしまったドラえもん。
動物嫌いなママがいる以上、野比家ではペットを飼えないため、
ドラえもんとのび太くんは町内を巡って、ネコを貰ってくれそうな人を探しに行くのですが・・・。
原作では、ほとんど直でラーメン屋に向かっていたドラえもん達ですが、
今回のアニメだと、のび太くんがネコに「ドラ次郎」と名前をつけたり、しずかちゃん達にネコを貰えるか聞いてみたりと、少しだけ展開の寄り道をしていた。
「ドラ次郎」は『男はつらいよ』の主人公・車寅次郎を思い出すような名前だけど、
のび太くんは元ネタを知っていた上でこの名前をつけたのか、それとも偶然この名前をつけたのか。
彼の年齢的に『男はつらいよ』を知っているとはあまり考えづらいので、
おそらく、のび太くんは「ドラえもんの次男的ポジションの名前」として、「ドラ次郎」の名前を思いついたんでしょうかね。
もしくは、このアニメから名付けのヒントを得た可能性もゼロではないぞ。
既にペットを飼っているスネ夫やしずかちゃんからは断られてしまったものの、
ジャイアンは親の許可次第で、ドラ太郎を家で引き取ってくれそうな気配があった。
しかし、ジャイアンが母ちゃんにネコの飼育許可をとったのが、
「野良ネコに店で一番高いカツオ節を盗られてしまった直後」という、一番最悪のタイミングだったせいで、交渉はあえなく決裂となってしまう。
いや、これは本当に運が悪かった。
タイミングさえバッチリだったら、アニメ『ドラえもん』で、ドラえもん顔のネコが準レギュラーになってたかもしれないのに。
インターネット上でも、ネコは絶対的人気を誇る動物なので、
ここは話題づくりのために、アニメ限定のレギュラーキャラとして「ドラ次郎」を売り出してもよかったのではなかろうか?
でも、原作に無い、アニメ『ドラえもん』だけのレギュラーキャラとしては、
日本テレビ版ドラえもんのガチャ子の例があるので、ちょっと縁起が悪そうな気もする。
アニメが長く続くには、あまり必要以上に原作をいじくらないのも、ひとつの秘訣ではありそうです。
ドラ次郎の貰い手を見つけるべく、
ひたすらに町をさまよい歩いたドラえもん達がたどり着いた『ラーメン富士』。
この店は、ラーメンの味にこそ自信があるものの、
大通りに流行りのラーメン屋ができたせいで、すっかり閑古鳥が鳴いている状態になってしまったらしい。
普通の中華料理店なら、メニューの食品サンプルが置かれている店頭ディスプレイに、
大量の招き猫が置かれていたところに、このお店の切羽詰まってる感がヒシヒシと感じられます。
商売繁盛の縁起物とされる「招き猫」だけど、
あそこまで沢山ありすぎると、一見さんにやばい店だと思われてしまう確率のほうが高そうなのは、大きなマイナス要素だ。
ラーメンの味自体はうまいのなら、近所の人とかが食べにこないもんなのかね?
あと、この店はラーメン屋なのに、メニューに「焼うどん」があったのもどうなんだろう?
あまりにお客さんが来なさ過ぎたせいで、一部のメニューにも迷いが見えている。
なんとかして、ラーメン富士の店主さんにドラ次郎を引き取ってもらおうと、
ドラえもんは苦肉の策で、ドラ次郎に『カムカムキャットフード』を食べさせた。
『カムカムキャットフード』は『カムカムキャット』とおなじように、
ネコに食べさせるだけで、人を招き寄せる効果を持っている道具である。
ただし『カムカムキャットフード』で招ける人は、3人までとなっています。
人間じゃなくてロボットな筈のドラえもんも、この道具では「1人」としてカウントされてしまうので、そこも気をつけておきたい。
なんとなく、この道具は『カムカムキャット』の廉価版として発売された雰囲気もあるのですが、
原作でそこに言及しているシーンは無いので、あくまでもこれは自分の想像の中の話です。
『カムカムキャットフード』があるのなら、『ゴーゴードッグフード』も存在するのか?
集客効果がなくなっていることに気づいた店主によって、
ドラ次郎が再び捨てられやしないか心配になっていたドラえもんでしたが、
幸いなことに、やさしい店主がドラ次郎のことを気に入ってくれ、
さらにドラ次郎が招き入れた客が、偶然にも有名なラーメン評論家だったことで、店は大繁盛。
この様子にドラえもん達もひと安心し、家にラーメンを食べに帰っていくのでした。
ドラえもんものび太くんも、せっかくラーメン屋がうまくいったんだから、家じゃなく、店で食べてもよかったのに。
小学生だから、ラーメン代を払えるほどのこづかいが無かったのか?
カムカムキャットフードを食べた猫 ぬいぐるみ |ドラえもん未来デパート オンライン
最近は、未来デパートでも関連グッズが出ていることですし、
ドラ次郎は、この先「ラーメン富士」の看板ネコとして地域の人に長く愛される存在になりそうです。
そして自分も、この記事を書いている時に、はじめて上記のグッズの存在を知ったのですが、
まさか、原作に一回しか出てこないキャラのグッズが、こんなにも充実しているとは思いませんでした。
未来デパート(※お台場にある方)の品ぞろえはスゴい!
というわけで、一本目の感想はここまで。
裏山のドラえもん城(アニメオリジナル)
2本目は2014年6月27日放映分の再放送。
自分のお城をジャイアン達に盗られてしまったのび太くんとドラえもんが、忍者になって奪還を目指すお話だ!
今回の舞台となるお城は『とび出す建物シリーズ 日本のお城』から飛び出したもので、
『ほんもの図鑑』や『風雲ドラえもん城』とは、まったく関係のないお城らしい。
古風な城でありつつも、22世紀らしさを思わせるセキュリティが完備されていたりと、
その気になればそのまま住めちゃいそうなレベルの建物でありました。
こんなハイクオリティなお城が出来てしまったら、
ドラえもんが、のび太くんから急に振られた即興お殿様コントにもノリノリで応じていた気持ちもわかります。
飛び出す絵本のように、お城が本の中から出てくるシーンは、じつに大迫力だったぞ!
のび太城(命名:のび太くん)を、ジャイアンの手から取り戻そうとするも、
あいにく、ドラえもんが家にひみつ道具を全部置いてきてしまっていたため、
のび太くんとドラえもんは、唯一ポケットの中に残っていた『忍者セット』で、城への潜入を図る!
映画などではよくある展開ですが、TVシリーズで行われるのはなかなかめずらしい。
でも、今回の「ひみつ道具封じ」に関しては、
一回家に帰って、ひみつ道具を取りに戻ればいいだけの話である。
彼らはなぜ、家に戻らなかったんだろう?
といっても、本当に上記の行動をとっちゃったら、このお話が5分くらいで終わっちゃうからよくない。
『タケコプター』でドラえもん達が天守閣まであっさり到達した後、『名刀電光丸』あたりの道具でジャイアンをやっつけて、すぐに終わりだ。
せっかく、アニメオリジナルの道具まで考案して、デカい城を用意したのに、
番組初期にやっていた「ドラえもんミニシアター」なみのショートストーリーになってしまうぞ。
自分たちも忍者になってお城に潜入するからこそ、このお話が成立するんですよね。
たぶんドラえもん達も撮れ高を考慮した上で、わざわざ面倒くさい手段を取ったのだと思われます。
なんでもオートマチックに忍術をやってくれる『忍者セット』のおかげで、
ふだんは運動のニガテなのび太くんでも、それなりに忍者っぽい動きを取ることが出来ていた。
ジャイアンの家来役として、のび太たちの捕獲に励むスネ夫も含めて、
みんな何やかんやで、殿様・忍者ごっこを大いに楽しんでいたようでなによりです。
きっと『とび出す建物シリーズ』は、こういう遊びをするためにつくられたものなんでしょうね。
子供の遊びだけでなく、大人でも「サバゲーのフィールド」として、このお城は大いに使えそうだ。
天守閣までたどり着いたのび太くん達に、ラスボスとして立ちふさがるジャイアン!
しかし、勝手に凡ミスを繰り返したあげく、
ラストはジャイアンの説明書の把握不足によって、城が大爆発するオチを迎えていた。
でも、最近の学説によると、松永久秀は爆死していない説のほうが有力視されているらしい。
意外なところで、松永久秀も果たせなかった爆死を果たしたジャイアンであった。
いや、ジャイアンは別に死んではないですが・・・。
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
●ドラドラニュース●
今週からエンディングテーマが、再び『ジャイアントドリーム』に戻りました。
ここ2週間ほどのエンディングは『踊れ・どれ・ドラ ドラえもん音頭2017』だったというのに。
季節は9月になっちゃったし、もう音頭の季節じゃないという判断か?
■次回予告■
次回の放送は9月17日。
「のび太漂流記」「タヌ機」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(ドラ誕2022直前スペシャル・どら焼きが消えた日[再])
ドラえもん感想(ドラえもん誕生日スペシャル・ドラヤキ星人の逆襲!?&勝利を呼ぶチアリーダー手ぶくろ&さがせ!野比家のへっぽこご先祖さま)
次回の感想:ドラえもん感想(のび太漂流記&タヌ機[再])