少年シリウス2月号掲載「怪物王女ナイトメア」第14話の感想です。
今月はがんばって早めに感想記事上げてみました。
【これまでの感想】
今月の「怪物王女ナイトメア」はちょっと遅めのクリスマス回!
第6話で登場した姫様の冬服も、約1年ぶりの再登場である。
いつもの屋敷に、姫様のことを「名探偵 鳳 百合(おおとり・ゆり)」と呼ぶキツネっぽい見た目の人たちがやってきた。
そのキツネっぽい人たちは「自分の主を殺した犯人を捜してほしい」という頼みのもと、姫様を周りを雪に閉ざされたとある集落に連れていく。
その集落は、かつて12人もの人間が「人ならざる者」に殺された場所であり・・・。
今回のお話は確かにクリスマス回であったが、従来のイメージとはまたひと味違ったクリスマス回でした。
光永先生はこういうのを描かせると本当にうまい。
今回のサブタイトル「信託王女」も、
「サンタクロース」のモジりの他に、その主が建物を移築した行為のことを指しているのかもしれません。
それにしても、18世紀の人がどうして幸せの象徴であるサンタクロースを殺しちゃったのかが気になる。
そのへんの事情はよくわからないままだったけど、貧困や宗教的なアレでもあったのだろうか?
何故その時にサンタクロース殺しが起きてしまったのか、その事情についても少しは知りたかったですねえ。
このサンタ殺しについても、また別の怪物が関わっていたりするのかもしれないぞ。
物語のラストで、キツネっぽい人たちの正体が 「神族」であることも明かされた。
あの人たちが言っていた「鳳 百合(おおとり・ゆり)」という名前も、怪物王女14巻で南久阿さんが姫様のことを神族に紹介した時の名前と一緒である。
今回やってきた神族の皆さんも、
おそらくその時のウワサを頼りに、姫様に殺人事件の調査依頼をしてきたのでしょう。
14巻の時も、人間の姿に化けた神族さんと恋仲にあった女性が殺されたことが事のキッカケだったので、
普段は邪神族と言われている皆さんでも、実は人間との深い関係も持つ狐の邪神さんもいるってことなんでしょうか。
腹を割って話してみたら、意外といい人たちだらけなのかもしれないぞ。
そして、第14巻の出来事を知っている人物が出てきたということは、
物語の時系列的に「怪物王女ナイトメア」の世界は、14巻の「夜桜王女」以降のお話ということになる。
やっぱりこの作品は「怪物王女」と同じ世界線のお話なのか? とも思いましたが、
神族さんの口から、
「・・・やはり我等を覚えてないのか それとも不可侵協定を受けての振る舞いか」
「或いはこれから会うのかも知れぬ 我等にとっての時間とはあなた方と違う意味をもつ」
と言わせることで、時系列の問題をうまくぼやかしていた。
そこらへんの謎の解明については、まだまだ引っ張るようです。
狐の邪神さん達はお礼代わりにと「あの建物の裏には 邪悪な何かがいるぞ」と言い残して去っていった。
あの祠が出てきたということは、
「ナイトメア」における南久阿さんの登場も近いということなんでしょうか。
さすがにあの人だったら姫様のように「記憶をすべて失っている」なんてことはなさそうなので、物語の謎の解決の大きな糸口もつかめそうである。
これで南久阿さんもクルクルパーになっていたら、ツッコミ不在のコントみたいになってしまうので、是非とも彼女の活躍に期待したいところです。
そんなわけで今月はここまで。
次号のシリウス3月号は1月26日(土曜日)発売です。お楽しみに。