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【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第20話「露頭王女」

 

少年シリウス8月号掲載怪物王女ナイトメア』最新第20話の感想です。

次号発売まで10日前での感想記事アップ。早いほうですね。

 

 

 

 

 【これまでの感想】

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第1話「回帰王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第2話「宿仮王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第3話「人形王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第4話「捕食王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第5話「休眠王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第6話「冬来王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第7話「不詳王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第8話「叙述王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第9話「鮫肌王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第10話「異界王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第11話「流転王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第12話「魔窟王女」 

   【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第13話「謂帝王女」 

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第14話「信託王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第15話「禁忌王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第16話「細蟹王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第17話「番幌王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第18話「截頭王女」

 ・【漫画感想】怪物王女ナイトメア 第19話「迷宮王女」

 

 

 

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謎の館の地下迷宮をさまよう姫たちの前に、第一王女・シルヴィアが現れた!

 

現在、この漫画の登場キャラほぼ全員が過去の記憶を失っている最中ですが、

シルヴィア姉さまはしっかりと記憶を保っていたようで、その場を立ち去るついでに浄化の炎で姫様たちの「記憶の呪縛」まで取り除いてくれたのでした。

さすがシルヴィア姉さま。

 

 

その一方で、

サリエリも地下迷宮で自らにそっくりな複製(コピー)と出くわし、自分がこの屋敷に入ったのも「とあるライブ配信で自分の姿を見つけたからだ」と語っていた。

それがこの複製サリエリさんだったわけですね。

 

前回の感想で言ってた「人がいなくなる館に興味本位で入ったら出れなくなった」みたいな情けない理由じゃなくて本当によかった。

 

 

そして、この姫様たちが迷い込んでいる地下迷宮のある館では、

人間のみならず、王位継承権争いをしていた王族まで失踪してしまうという怪奇現象まで起きていることもわかった。

この館の最初の所有者である王族のひとり「ウィリアム・フォン・フェニックス」も、80年前の王位継承権争い中に消息を絶ってしまったらしい。

 

 

80年前くらいだと、

先代の王族であるフヒトが参加していた頃の王家継承権争いもたぶんその頃だと思うんですが、彼は何か知ってたりするんだろうか?

 

複製サリエリさんによると、シルヴィアのほかに実はフヒトさんもこの館にやってきているそうなので、

もしかしたら次号あたりで物語に合流してくるかもしれないぞ。

 

王族であるはずのカティアやサリエリが、

「フヒト」や「シルヴィア」の存在に覚えがなさそうな顔をしていたのも、ちょっと引っかかるところだ。

『褐色肌』という共通点を持つふたりがひっかかったところも、実に怪しい。

 

 

あと、王位継承権争いは最後の一人になるまで終わらないルールなはずなので、

館の中にはいった王族のひとりが失踪しちゃった場合、その王位継承権争いはどういう扱いになるのかが気になる。

不死鳥(歴代王族のみなさん)の判断でまた最初からやり直しになったり、見なしルールで続行にしたり臨機応変に対応してるのかも。

 

 

ただ、複製サリエリさんは、

 

 「私は昔 王位継承権争いの渦中で落命した」

 「そして偉大な王族の一部に組み入れられた」

 「今は迷宮を彷徨う哀れな囚人の魂さ」

 「この魂の牢獄に自ら進んで入る者たちもいるのだからね」

 

とこの地下迷宮の謎を明かすヒントになりそうなことを色々と言っていた。

 

 

複製サリエリさん自体は魂と化してるけど「前シリーズに出ていたサリエリ」としてはホンモノで、

『ナイトメア』に出ている褐色肌サリエリさんはニセモノ、ということなんだろうか?

 

 

そして、魂と化したサリエリさんが「館の地下迷宮で彷徨っている」というのは、

もしかしたら、この地下迷宮自体が不死鳥の体の一部ってことを示しているのかもしれない。

 

ピノキオ」でたとえるなら、でかい鯨が不死鳥で、その鯨の胃の中に王族のみなさんがいるって感じで。

なんだか余計わかりづらくなったような気もする。

 

 

 

シルヴィア姉さまのおかげで記憶を取り戻した姫様も、

真冬の時期に氷の軍勢に襲われた後( 第6話)に、蠅が活発になる高温の時期に蝿の女王とやり合ったこと(第7話)や、

偽サンタクロース事件(第14話)のすぐ前に行った洞窟探検(第12話)が真夏だったことから「この世界は時間の流れがおかしい」ということを察知。

 

 

これらの根拠をもとに、

姫様は「我々はあの避暑地の別荘の中で目覚めて以来 時間の牢獄に閉じ込められてしまっている」という推論をたてていた。

 

 

 

確かに自分も、作中における時間の流れのおかしさには気づけていなかった。

 

ただ、蠅の女王だって別に寒い時期に活動してたっておかしくないと思うし、

偽サンタクロース事件や洞窟探検の回を読んでも「おそらくあそこは異空間なので雪が降っててもおかしくない」「南米あたりの洞窟に行ったのかな?」とお話の矛盾点を強引に解釈していたところもありました。

なんかごめんなさい。

 

思い切って、シリウス8月号で季節外れの偽サンタクロース回でもやってくれてたなら、

さすがに自分でも時間の流れがおかしいことに気づけてたと思うんですがねえ。

 

いまの梅雨時のシーズンに『怪物王女ナイトメア』で正月回をやっていれば、伏線としてカンペキだったはずだぞ。

新規読者が何も知らずに読んだら、季節感に混乱しまくりそうだけどそれはしょうがない。

 

 

 

そんなわけで、地下迷宮に集まり続ける王族たち。

果たしてこの王族揃い踏み状態の中で、物語はどう動いていくのか?

といったところで、次号につづく。

 

 

 

連載がはじまってから約2年の間、

まったくこの世界の謎が解き明かされないままに突き進んできた『怪物王女ナイトメア』ですが、今回はやたらと新情報が出てきました。

 

先月までは物語のヒントが出ないことに対して、ひたすらウダウダ言ってたけど、

今月みたいに急に情報が大量に出てきたことで「もしかしたら連載をたたみに入ってるのでは?」と思ってしまい、逆に不安になってしまった。

読者というのはじつに勝手な生き物だと、我ながら本当に思う。

 

 

作品の伏線が回収しきれないうちに連載終了がきまってしまい、

終盤の展開が駆け足状態になってしまうことは、光永作品ではよくあることなので、ここは杞憂であってほしい。

 

怪物王女ナイトメア』終了後に、

光永先生作画による「はたらく細胞」のスピンオフ漫画の連載が新しくはじまったりでもしたら、悲しすぎるぞ。

 

まじもじるるもシリーズ』も今月で最終回になってしまったので、シリウスの屋台骨としてまだまだ踏みとどまってもらいたいところです。

 

 

 

というわけで、次号の少年シリウス9月号は7月26日(金曜日)発売です。

お楽しみに。

 

怪物王女ナイトメア(1) (シリウスKC)

怪物王女ナイトメア(1) (シリウスKC)