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ドラえもん感想(四次元ポケットにスペアがあったのだ&どっちがウソか!アワセール)

 

 

 

 2022年7月2日放送分  ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

 

 

四次元ポケットにスペアがあったのだ(コミックス25巻収録)

7月一発目の『ドラえもん』は、『スペアポケット』のお話!

語尾のせいか、サブタイトルの響きがなんとなく『天才バカボン』っぽくなってるのが、なんかいいですね。

 

 

 

ドラえもんひみつ道具が1つだけ貰えるとしたら何がほしい?」と聞かれた際、

頻繁に名前を挙げられてしまいがちなイメージがあるくらいに、今では世間一般的にもお馴染みな道具となっている『スペアポケット』ですが、

 

このお話ののび太くんは、ドラえもんに教えられるまで『スペアポケット』の存在を知らなかったらしい。

 

 

 

のび太くん、別な回で『スペアポケット』を使ってなかったっけ。

原作どおりの流れかつ、お話の都合だから仕方ないとはいえ、なんかちょっと引っかかるぞ。

 

いちおう11年前にも、のび太くんは同じ道具を使ってたりするんだけど、さすがにもう忘れちゃったか。

 

 

 

 

 

ドラえもんが洗濯で干していた『四次元ポケット』をパクって

まるで自分がドラえもんになったかのように、ポケットをお腹につけてしまったのび太くん。

 

 

 

ドラえもんのマネをして、便利で使えるひみつ道具を出そうとするものの、

宿題を早く終わらせようとしたら『どこでもドア』で先生の家に繋がってしまったり、

ただの移動手段なのに『どこでも大ほう』が出てきたりなど、なかなかうまくいかない様子だった。

 

 

 

 

さらには、ポケットから「空を飛ぶ道具」を出そうとした結果、

人気スター・田野金平の家まで、『空飛ぶ円盤』で向かわざるを得なくなる一幕も。

 

 

ドラえもん、なんであんな馬鹿デカUFOを所有しているんだ?

そして、あんな目立つ乗り物を持っているのなら、普段から使える時に使っておけばよかったのに。

 

 

 

SNSも発達している現代に、白昼堂々あんなUFOが飛んでたら大騒ぎになってしまいそうなので、

世間のみなさまにいらぬ心配をかけさせないよう、使用を自粛していたのかもしれない。

 

22世紀の空には、あんな感じのUFOがビュンビュン飛んでいる光景も珍しくなかったりするのだろうか?

 

 

 

 

 

『四次元ポケット』の持ち主であるドラえもんに対し、

「肝心な時には、思った通りの道具が出せないのにね」と、そこそこの毒舌を吐いていたのび太くんでしたが、

肝心じゃない時ですら、スマートにひみつ道具が出せないようでは、完全にドラえもん以下である。

 

 

 

「『四次元ポケット』から道具を出す行為」も、パッと見では簡単そうに見えるけど、

やっぱり使いこなすには、それ相応の経験や技術がいるのかもしれません。

 

『四次元ポケット』は「内部のコンピューターが頭のなかのイメージを読み取って、最適解の道具を選んでくれる仕様」らしいので、

人間よりも余計な雑念のないロボットのほうが、『四次元ポケット』を扱いやすかったりして。

 

 

 

『どこでもドア』がいきなり先生の家に繋がっちゃった原因も、

のび太くんが「宿題」という発想から「先生の顔」をつい思い浮かべちゃったから・・・という可能性もありうる。

 

 

高性能な未来の道具は、人間の余計な雑念も読み取ってしまう。

『どこでもドア』が定期的にしずかちゃんのお風呂場につながってしまうのも、理屈はいっしょなのかと。(適当)

 

 

 

 

ちなみに、のび太くんがしずかちゃんのいる場所へ向かうために、

『どこでも大ほう』が登場したくだりは、完全にアニメオリジナルです。

 

『どこでも大ほう』は、ちょっと前のお話にも出てきてたけど、

アニオリ回やアニオリ展開でわざわざ出すくらい、この道具にご執心な人でもいるんだろうか?

 

 

 

そこまでするなら『どこでも大ほう』が主役のエピソードを一本つくってみてもよさそうだけど、

この道具をお話の主軸にしたら、一体どういう話になるのかが、かいもく見当がつかない。

 

 

映画『のび太の月面探査記』で一躍ブレイクした『異説クラブメンバーズバッジ』とちがい、

人間を大砲で日本のどこかに吹っ飛ばしてもそれ以上のストーリーの発展が望めなさそうなところが、『どこでも大ほう』一番の悩みである。

 

 

 

でも、プロの脚本家さんの手にかかれば、何やかんやで面白い話をつくってくれるかもしれません。

『どこでも大ほう』がアニメで大活躍する話、いつか見てみたいですね・・・。

 

 

 

 

 

のび太くんの持つ『四次元ポケット』と、

ドラえもんが臨時で使っている『スペアポケット』は、内部でつながっているため、

のび太くん側からポケットに家庭ごみを入れられたりと、ドラえもんはなかなかに迷惑なことをされていた。

 

 

自分が履いているズボンのポケットに生ごみを入れられたようなもんだと考えると、たまったもんじゃないぞ。

洗っても、変なニオイが残ってそうだし。

 

 

 

それにしても『スペアポケット』は、

ドラえもんをくすぐって笑わせるためにも使えるんですね。

 

自分もこの道具を手に入れたら、ドラえもんを遠隔でくすぐるイタズラをやろうと思います。

 

 

 

 

結末のほうは、ポケットの中にのび太くんが隠れていると知らずに、

ドラえもんが『四次元ポケット』を洗濯してしまい、しばらくして『スペアポケット』の中から泡まみれののび太くんがほうほうの体で出てきて、原作通りに物語は終了。

 

 

まさか、野比家は今でも二層式洗濯機を使っていたとは。

あと『四次元ポケット』に水が入ってしまうようだと、中のひみつ道具も水浸しになってしまうのでは?

 

 

 

 

今回は『四次元ポケット』と『スペアポケット』が内部で繋がっていたことで、

いろいろなトラブルが起きてしまったわけですが、

 

映画『ブリキの迷宮』では、ポケット同士が内部でつながっていたおかげで、

海の底に沈んでいたドラえもんが助かっていたりもしています。

 

 

 

このお話で『スペアポケット』が出てきたのも、

もしかしたら来年の映画ドラえもんで、『ブリキの迷宮』が再アニメ化される伏線だったりして。

 

 

 

というわけで、一本目の感想はここまで。

 

 

 

 

 

 

どっちがウソか!アワセール(コミックス38巻収録)

スネ夫セミは木の上で巣を作って育つ」と勘違いしていたことを知られてしまったのび太くん。

自分の恥を言いふらされることを危惧したのび太くんは、『アワセール』で上記の勘違いが正しいとされる世界を作り上げてしまうのですが・・・。

 

 

 

劇中では、のび太くんがまったくの無知であるかのように描かれていましたが、

都会に住む今どきのチビッ子たちだと、「セミがどのように育つか」を知らない子が出てきても、別におかしくなさそうな気もする。

 

 

 

自分の地元では、夏になるたびにセミの鳴き声が聞こえてきますが、

のび太くんが住んでいる、東京都練馬区あたりにもセミはいるんでしょうかね。

 

セミの生態に詳しくない子供たちのために、スネ夫のセリフを通して、

ちゃんとセミの正しい育ち方」を教えてくれる『ドラえもん』は、じつに教育的なアニメです。

 

 

 

「物事を知らないこと」は、恥ではない。

「物事を知ろうとしないこと」が一番の恥なのである。

 

 

もちろん、作中のスネ夫くんみたいに、

他人のカン違いをみんなに言いふらそうとする行為もりっぱな恥なので、みなさんもそういうことはしないように気をつけましょう。

 

 

 

 

 

今回登場した『アワセール』は、道具から発射される光を相手に浴びせれば、

どんなにひどいウソでもこちら側にあわせてくれるという、ある種の概念破壊系道具である。

 

『アワセール』がピストルっぽい見た目をしているからといって、

「それでスネ夫を撃つの?」と言っていたのび太くん、なんだかコワいぞ。

 

 

 

 

この道具の効果は「ネコをイヌだと思わせることができる」くらいに万能なので、

セミは木の上で巣を作って住みます。さらにタマゴも産みます」といったウソでも、カンタンに叶えてくれた。

 

 

ずっと当たり前に信じていた「セミの常識」が突然覆されて、スネ夫も思わず困惑しっぱなしだ!

 

 

 

 

これ、自分が第三者の視点で見ているから、まだギャグとして笑えるけど、

もしも、ある日を境に、自分が正しいと信じていたことが「全て間違っている」と言われはじめたら、とっても怖くないですか?

 

 

「『価値観』や『常識』の反転」は、藤子F先生のSF短編でも、よく使われがちな構図でもあるので、

この話だって、趣向を変えれば『世にも奇妙な物語』でドラマ化できそうな内容である。

 

 

 

スネ夫くんじゃなくとも、とつぜんセミが喋りはじめて漫才をはじめる姿を見かけたら、

人(ひと)は確実に頭がおかしくなってしまいそうです。

 

 

 

『アワセール』はやろうと思えば、人間の頭を狂わせたり、

めちゃくちゃな陰謀論で、世の中を混沌の渦へ落とし込むこともできそうな道具だったけど、

 

そんなスゴそうな道具をセミは木の上で暮らす!」のカン違いを貫き通すためだけに使って終わらせるのは、いかにも『ドラえもん』らしいというか。

 

 

 

 

ラストは「セミは木の上で暮らす論」にすっかり洗脳されてしまったスネ夫が、

木の上にいるセミを見ながら、真顔で夏休みの観察ノートを淡々と書き綴っていく・・・という、哀愁たっぷりな終わり方。

 

 

「オチのBGMを流さず、静かにホワイトアウトで終わる」という、

アニメ『ドラえもん』ではあまり見ない演出方法を使っていたことも、このオチの異色感を際立たせていました。

 

 

 

 

でも、この終わり方だと、

夏休み明けにスネ夫が「セミは木の上で暮らす」と書いた観察ノートを提出して、

先生から「なにバカなことを言っているんだ!」と叱られる展開が待っていそうでしょうがない。

 

いくら「自分の恥ずかしいエピソードを言いふらされそうになったから」とはいえ、

さすがにそこまでやるのは、やりすぎだと思う。

 

 

のび太くんも気が済んだのなら、なるべく早いうちにネタばらしをしてあげてほしいところです。

 

 

 

 

そういえば、この『アワセール』という道具は、

人間相手にだったら、どんなウソでも合わせてくれますが、

 

スネ夫に『昆虫図鑑』や『ネット』でセミの生態を調べられてしまったら

あっという間にのび太くんの作戦が失敗してしまいそうだけど、そこは大丈夫なんだろうか?

 

 

 

スマホが発達している今の時代では、『アワセール』も実は大したことなくなってしまう道具なのかもしれない。

スネ夫くんがネットに情報を求めるタイプの人間じゃなくて、本当によかった!

 

 

 

 

といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。

 

 

 

 

 

 

●みんなで踊ろう♪ジャイドリダンス!●

今週で3回目となったこのコーナー。

いよいよ、最後の決めポーズの振り付けに挑戦だ!

 

ジャイドリポーズでリズムを刻み、

左手 空に 回して BAAAAAN!!!!(※決めポーズの振り付け)

 

 

 

なんだか今週でこのコーナーは終わっちゃいそうな雰囲気だけど、

終わるとするなら、来週からは何をやるのかしら。

 

 

 

 

 

■次回予告■

次回の放送は7月9日。

「海坊主がつれた!」「デンデンハウスは気楽だな」の2本をお送りします。

 

前回の感想:ドラえもん感想(地獄にジャイアン&新聞社ごっこセット)