2022年4月2日放送分 ネタバレ注意!
●ドラドラニュース●
今週から「リトルスタークイズ」なるコーナーがスタート。
『のび太の宇宙小戦争2021』にまつわるクイズにチャレンジしてみましょう。
記念すべき一問目の問題は、「パピのペットの名前は?」というもの。
「A:ロコモコ」「B:ロコロコ」の2択の中から選んでください。
正解は、この記事の下のほうにて。
ちなみに今週は「星ひとつ(☆)」の問題のようです。
来週以降から「星の数」に応じて、クイズの難易度もグングン上がっていくのか?
からだねん土でスマートになろう!(藤子・F・不二雄大全集『ドラえもん』第10巻収録)
今週のアニメ『ドラえもん』は、自らの筋肉をアピールする、雄(オス)度全開なジャイアンの姿からはじまる!
名峰チョモランマを彷彿とさせる、漢・剛田武の猛々しい肉体の前では、
のび太くんのプリンのようなやわらか筋肉は、まったくと言っていいほど話にならなかった。
何の前触れもなく「おのれの筋量がモノをいう時代」となったこの世界において、筋肉弱者ののび太くんはどう切り抜けるのか!?
というわけで、今週の『ドラえもん』一本目は、
のび太くんが『からだねん土』をつかって、筋肉ムキムキのマッチョマンになるお話です。
上記のあらすじだけを見ると、かなりシュールなエピソードに思えてしまうけど、
実際のお話を見てみても、のび太くんがムキムキマッチョマンになっちゃう内容なんだからしょうがない。
このお話は、のび太くんが『からだねん土』で筋肉ムキムキになったり、
ドラえもんやスネ夫くんの足が長くなったり、ドラえもんがタヌキになったり、
しずかちゃんの鼻がピノキオくらい高くなっちゃうところが、見どころだ!
あと、劇中のどこかで「コケコーラ」が出てくるのも、見どころのひとつですかね。
「筋肉ムキムキになったのび太くん」の姿は、
視聴者の需要こそ、かなり少なそうだったけど、必ずしも需要がないわけでもないといった感じの肉体美をしていた。
心なしか、アニメーターさんものび太くんの筋肉を割とハリキって描いていそうでした。
他の会社のアニメ作品ならともかく、
アニメ『ドラえもん』では、「筋肉隆々の男性」を描く機会はなかなか無いですからね。
あののび太くんの筋肉は、シンエイ動画のいったい誰が描いたのかを知りたいところです。
そして、原作を読んだ時も思っていたのですが、『からだねん土』は相変わらずデカかった。
せいぜいハンドクリームくらいのサイズの道具かと思いきや、子供用プールほどの大きさを誇っている。
いくら、体に塗るには量が必要とはいえ、
あんなに大きいと、持ち運びするときにかなりの苦労を強いられそうだ。
でも未来の世界には、どんな大きなものでも入れられる『四次元ポケット』があるので、
あれほどのビッグサイズな道具があっても、意外と大丈夫なのかもしれません。
どうやら『からだねん土』を発明・実用化したいときは、
まず『四次元ポケット』を発明するところからはじめないと、ダメっぽいですね。
サブタイトルこそ「からだねん土でスマートになろう!」という題名なのに、
『からだねん土』の大きさ自体はぜんぜんスマートじゃないとは、これいかに。
そういえば、原作の『からだねん土』の回は、
のび太くんのチンチンがガッツリと描かれていたり、
鼻の低さに悩むしずかちゃんに対し、のび太くんから「それよりオッパイ大きくしたら?」と直球のセクハラ発言が飛び出したりもしたのですが、
今回のアニメでは、これらの問題要素はすべて無かったことにされておりました。
とくに後者の場面は、のび太くんが「それより筋肉つけたら?」と、しずかちゃんにアドバイスする、
『からだねん土』の影響ですっかり脳筋と化してしまった彼の姿を描く方向に切りかわっていた。
『からだねん土』でつくった筋肉は、
あくまで「粘土でつくった筋肉」なので、車を持ち上げたりするなどの力仕事にはまったく使えないぞ!
筋肉ムキムキのしずかちゃんも、ちょっと見てみたかった気もするけど、
『ドラえもん』はあくまで子供向けアニメなので、あまりぶっ飛んだ展開にするのはよくない。
この『からだねん土』の原作回が、てんとう虫コミックス未収録になってしまったのも、
藤子F先生がこのお話のオチもふくめて、いろいろとぶっ飛びすぎた内容だと判断したからだったりして。
即興でタヌキやネズミを作れるあたり、
『からだねん土』の回における、のび太くんとジャイアンのねん土ざいくの腕前はかなりのものだったのか・・・?
というわけで、一本目の感想はここまで。
ナゲーなげなわ(コミックス16巻収録)
以前、自分が貸した傘を返しにスネ夫くんがやってきてくれたものの、
階段を下りて、玄関まで行くことすら面倒くさがっていたのび太くんに呆れたドラえもんが『ナゲーなげなわ』を出してくれた。
投げ縄をなげるだけでどんなものでも取ってきてくれる道具の存在に喜ぶのび太くんでしたが、
そんな便利な道具を、スネ夫くんが無断で持ち去ってしまい・・・?
とりあえず、ドラえもんがのび太くんの折り畳み傘を手に持ちながら、
「かさない(貸さない)」と言っていたのは、もしかしてダジャレのつもりだったのだろうか?
傘を持っているのに、「かさない(傘ない)」とは。
今週の『ドラえもん』を見て、こういう指摘してる人、多分ほかにいないと思ったので、一応書いておきました。
そしてのび太くんは、せめて日常生活のなかだけでもいいから、もっと体を動かすべきだと思う。
小学生のうちから運動のクセをつけないと、あっという間にデブになってしまうぞ。
普段からこんなものぐさばっかりして体を動かそうとしないから、筋肉もプリンみたいになっちゃうんだろうな。
筋肉がプリンでも許されるのは、せいぜい小学生の頃までだ!
『ナゲーなげなわ』を手に入れたスネ夫くんも、
はじめは「ジャイアンに借りパクされた自分のマンガ本を取り返す」などのまっとうな使い方をしていたのに、
だんだんと、私利私欲で道具をつかうだけのモンスターと化してしまっていた。
でも、このひみつ道具の使い方のパターンは、普段ののび太くんと全くいっしょですね。
のび太くんもドラえもんに「きみはイタズラに使わなくてよかったね」とホメられて嬉しそうな顔をしていたけど、
今回はスネ夫に『ナゲーなげなわ』を奪われていたから使えなかっただけであって、
いつもの状況だったら、のび太くんもイタズラに使っていたかもしれないぞ。
便利なひみつ道具には、人の心を惑わせてしまう魅力がある。
行動心理学に詳しい人が見たら「ひみつ道具が与える犯罪心理」のようなものを解説してくれるかもしれません。
『ナゲーなげなわ』によるスネ夫くんの悪事は、
犯行現場を見ていた女児の証言によって、すべて白日の下にさらされる結果となった。
大人の事情なのか、今回のアニメは原作とちがい、
女児が川で溺れてすらいなかったこと*1も含め、じつに平和な事件解決となりました。
悪いものが罰せられ、良き人が報われる「勧善懲悪」は、おじいちゃんおばあちゃんが大大大大大好きな展開だ!
でも、「ほーら見ろ。犯人はのび太だ。あの投げ縄でみんなにイタズラしたんだよ。あんな縄、他にあるわけないもんね!(※セリフ全文)」と、
スネ夫がのび太に自分の罪を全てなすりつけようとするあまり、やたら饒舌になってしまっていたところを見るに、
そのはずみで、うっかり犯人しか知りえない情報を自分から喋ってしまうなどして、
女児の証言がなくても、スネ夫は勝手に自爆していたような気もする。
サスペンスドラマや推理マンガで定期的に見かける、ありがちなイージーミスですね。
仮にスネ夫が犯人じゃなかったとしても、
実際の犯行現場に遭遇しているわけでもないのに、のび太くんのあの一瞬の行動を見ただけで、
今回の一連の騒動と「のび太は『ナゲーなげなわ』で盗みを働いていた!」を繋げられる人間は、あまりいないと思います。
スネ夫くんに金田一少年並みの推理力が備わっているならまだしも、
それこそ『透明少年探偵アキラ』の戦闘員のような超速理解がなけりゃ、あのコメントは出せなかったぞ。
まあ、スネ夫くんがどんなに「自分が犯人じゃない」と主張しようが、
ドラえもんの『タイムテレビ』があれば、誰が犯人なのかもすぐにバレてたはずなので、すべてはムダな抵抗だったということで。
とにかく、ひみつ道具で起こしたイタズラの罪を他人になすりつけるのはやめましょう。
この回のスネ夫くんは、みょうに邪悪度が高かったぞ。
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
■次回予告■
次回の放送は4月9日。
「いただき小ばん」「どくさいスイッチ」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(うそつ機&泣くなジャイ子よ)
次回の感想:ドラえもん感想(いただき小ばん&どくさいスイッチ[再])
【今週のリトルスタークイズのこたえ】 B:ロコロコ
*1:ぬいぐるみが川に流されそうになっている展開に変更