7月4日(月曜)発売の、週刊少年ジャンプ2022年31号掲載『僕とロボコ』第95話の感想です。
ネタバレもあるのでご注意ください。
アニメ化を祝うために、みんなで遊園地『不死急アイランド』へ遊びにきた一同。
しかしその裏では、人類滅亡を目論む組織『EDEN』から送られた刺客たちが、ロボコの命を狙っていた。
ロボコはみんなの楽しい一日を守るため、
「誰にも気づかれることなく、敵を返り討ちにしてやろう」と心に誓うのでした。
そう、『SAKAMOTO DAYS』の坂本がやっていたように・・・。
TVアニメ化が決まったというのに、
いまだにジャンプの人気作品に便乗し続けていく、この作品の姿勢は素晴らしい。
来週で連載2周年を迎えるけど、駆け出しの若手芸人のような貪欲さは、新連載の頃から全く変わっていないぞ!
普段のロボコは、自分が「ギャグ漫画の世界の住人」であることを活かし、
シリアスキャラを気取る相手をギャグ時空に落とし込んで、単なるツッコミキャラやポンコツキャラに変貌させてしまうのが、お決まりの必勝パターンであった。
『EDEN』の刺客として現れたのに、今ではすっかりかわいい後輩キャラと化しているミリーや、
第71話に出てきた「災厄の神」などが、いい例ですね。
いつもの『僕とロボコ』であれば、
ロボコの前に現れた刺客も「ギャグ展開」で片付けられてしまい、通常通り「1話完結」で終わっていたことでしょう。
しかし、今回はギャグ時空に巻き込まれることを恐れた相手の作戦なのか、
知らず知らずのうちに「本格バトル漫画」の様相を呈し始めてきたことにより、この戦いの勝敗が読めなくなってきている。
いや、正確には「勝敗」ではなく「先の展開がまったく読めない」といったところか。
まさかの「戦いは次週に続く!」になったところも、完全に想定外です。
はじめは「ギャグ漫画」としてやっていた作品が、
いつの間にかバトル漫画に転向してしまうのは、ひと昔前のジャンプではよくあることだったけど、
このバトル展開のアンケートの評判がよかったら、
そのうち『僕とロボコ』も、過去の作品たちと同じ道を歩んでしまうかもしれません。
でも、連載2周年を境に、いきなりシリアスバトル漫画路線に転向されたら、
ジャンプ読者側も、いろいろと困惑してしまいそうだ。
これまでは、ボンド君とロボコの愉快な毎日をお届けしてきた『僕とロボコ』が、
いつの間にか『世紀末リーダー伝たけし!』のバーバリアン編みたいな雰囲気の漫画になっていたら、どうする?
まあ、普段は単行本派の『僕とロボコ』ファンが、
来週の少年ジャンプを読んだら「『ロボコ』がバトル漫画になってる!?」と困惑しちゃうことは、ほぼ間違いないかと。
「謎のくわえタバコ男 vs ロボコ」の戦いは、
表紙&巻頭カラーでお送りする、次号の少年ジャンプにつづく!!
【今週の藤子不二雄要素を感じたシーン】
すみません。今週は無かったです。