2020年9月19日放送分 ネタバレ注意!
サハラ砂漠で勉強はできない(コミックス16巻収録)
季節は秋となり、外はだいぶ涼しくなってきましたが、1本目のお話はまだまだ暑さが厳しかったころのお話。
でも、「スネ夫はこの連休に宿題をするために別荘を借りた」というセリフは、
ちょうどこの回の放送日から秋の4連休がはじまったばかりな現実世界と、しっかりリンクしてますね。
もともとの原作の設定が「夏」だったので、
季節のズレを解消すること自体は出来なかったのかもしれませんが、
今回のお話を作った人は、
もしかしたら4連休の初日にこのお話が放送されることを見越して、あのセリフをのび太くんに言わせたのかもしれない。
だとしたら、ちょっとすごいぞ。
もしくは、本来8月あたりに放送する予定の回がズレにズレて、いま放送することになっちゃったとか。
アニメドラえもんは、放映エピソードをだいぶ先まで『作り溜め』してるっぽいので、
意外とそういう事情があったりするのかもしれません。
「勉強させたければ、まずは環境を整えてよ」と、
自らの勉強に対するやる気のなさを「環境のせい」にするのび太くんになんとか宿題をさせるべく、
『観光ビジョン』で部屋の中に世界中のあらゆる「勉強に集中できそうな風景」をうつし出していくドラえもんでありましたが、なかなか思い通りにはいかず・・・!?
うまく文章にしづらいのですが、
出木杉君の家に向かう時の「『観光ビジョン』で座標をいじることでのび太くんとドラえもんも座ったまま平行移動するシーン」はなかなかにシュールだった。
誰かに「このお話の隠れた見どころを教えろ」と言われたら、確実にあのシーンを挙げると思います。
今回のお話で自分が一番好きなシーン、もしかしたらそれになるのかもしれない。
どういうシーンなのか気になる人は録画やレンタルDVD、金曜夜のBS朝日ドラえもん再放送でチェックしてみてください。
ドラえもんが言っていたように、
本来は自分が行きたい場所の立体映像を投影して観光気分を味わうための道具なんですが、
のび太くんが座標をいじって、スネ夫の借りた別荘がボロ別荘であったことをスクープしたり、
しずかちゃんやジャイアンの痴態を見て笑ったりなど、他人のプライベートを覗き見するための道具としても使えてしまうのは、ちょっと問題がある気がする。
相手の住所さえわかれば、好きなアイドルと共同生活気分を味わえたりもしそうだけど、
自分の私生活を誰かに覗かれる側にとってはたまったもんじゃないぞ。
現代は『観光ビジョン』への対策が当然できていないだけで、
未来の世界では他人の部屋を覗こうとするとフィルタリングがかかって見れないとか、そういうシステムがあってほしい。
むしろ、そういうシステムが無かったら、
未来の世界はプライバシーの概念がない覗き見天国になってしまうので、即急な対策を望みたいところです。
あと、『観光ビジョン』の座標を東京ドームや映画館にあわせれば、タダでプロ野球や新作映画が見れちゃったりもするんだろうか。
やっぱりこの道具は、使う側の自制がないとかなりの問題が発生しそうな道具である。
『観光ビジョン』の使い方うんぬんに関してはユーザー側の常識に任せるとして、
お話のほうは、ドラえもんが「勉強向けの景色」をいろいろと映し出すも、
「可愛い動物がいて集中できない」「うるさくて集中できない」「静かすぎて集中できない」と、
のび太くんが文句をつけて一向に宿題をやらないという、初見の人でも予想がつくであろう、毎度お馴染みな展開へと発展していた。
のび太くんは「〇〇が悪いから集中できない」とひたすら文句を言っていましたが、
雨漏りし放題の別荘でも宿題に励んでいたスネ夫くんの姿を見れば、そんな意見もまったくの言い訳にすぎないことは一目瞭然である。
スネ夫のあの環境に比べたら、のび太くんの環境はかなり恵まれているといっても過言では無いぞ。
さすがに限度はありますが、本気で勉強をしようと思っている人であれば、ちょっと環境が悪いくらいなら集中次第でどうにでもなりますからね。
オランダの風車で目を回して卒倒するのび太くんは見ていて面白かったけど、
のび太くん自身は一体どういう目論見があって、オランダに移動しようと思ったんだろう?
ちなみに、「ナイアガラの滝の風景を投影するも、やっぱり集中できなくて断念」というくだりは、
『観光ビジョン』ではなく、『環境スクリーンで勉強バリバリ』の原作に出てきたくだりである。
サハラ砂漠で遭難者を見つけた際もいろいろとアニメオリジナルの描写が付け加えられていましたが、
『観光ビジョン』の原作をそのまま短編アニメにすると、やっぱり尺が足りなくなってしまうんだろうか?
尺の足りない部分をアニメオリジナルの展開で埋めつつ、
原作そのものの面白さをいかに損なわずにアニメ化できるかは、脚本家さんや演出家さんの腕の見せ所だ!
アニオリ部分で『厄よけシール』や『ムードもりあげ楽団』など、
最近アニメに出てきた道具ばかり出てきたのは偶然ってわけでもなさそうですし、
アニメの制作会議などで、脚本家さんたちの間で「この回を今度アニメ化するよ~」みたいなことはあらかじめ伝わってるってことなんでしょうかね。
それにしても、『ムードもりあげ楽団』がこんな短いスパン(約2週間)で再登場するとは思いませんでした。
ダイバーシティ東京の正面で毎日「ドラえもん」を演奏をしているだけあって、公式側でも存在を推していく方針だったりするのかも。
あと、原作を読んだ時から気になっていたのですが、
あの人はなんで、あんなサハラ砂漠のど真ん中で遭難していたんだろう?
気になったので「サハラ砂漠 遭難 理由」でググってみたところ、
サハラ砂漠で遭難する人の多くは、移動中の車が故障したことによって起こるケースが多いらしいので、
あの遭難者の人も、どこかで車が故障してしまい、あそこまで自力で歩いてきたのでしょう。
今は衛星携帯電話などで簡単に助けも呼べそうなので、
サハラ砂漠遭難のリスクもそんなに大したことなさそうだとか思っていましたが、
今回ググってみたことによって得た情報だと、べつにそういうことでもなかったのがおそろしい。
このブログを読んでいる方たちも、サハラ砂漠の遭難には気をつけましょう。
「サハラ砂漠の話」で、話がだいぶ横道にそれてしまいましたが、
のび太くんの「〇〇が悪いから宿題できない問題」は、勉強部屋に学校の先生の自宅の景色を投影することで無事に解決しました。
やっぱり勉強なんてものは、けっきょく自分のやる気次第なんでしょうね。
きっと、この話が伝えたかった教訓は「やる気次第でどうにかなる」ということなんだと思います。
ドラえもんからりっぱな教訓を得たところで、1本目の感想は以上です。
ニニンジャ!からくり忍者屋敷(アニメオリジナル)
2本目は2018年5月25日放送分の再放送。
本放送当時の感想を見たい人は上のリンクからご覧になってください。
「ニニンジャ」って名前、なんかポケモンにいそうな名前ですね。(一応ググってみたけどいませんでした)
このお話に出てくる『からくり忍者ロボット』は、名前の通り忍者を模したロボットなわけですが、
あのらんぼう者のジャイアンをパンツ一丁にして完全勝利を収めるなど、その実力はたしかなものであった。
それにしても、本放送の時には気が付かなかったんですが、
『からくり忍者ロボット』って意外とデカいんですね。
あぐらをかいている時ののび太くんと大きさがほとんど同じなところを見るに、あのロボットの体長はだいたい80センチくらいなんだろうか?
あんな大きさのロボットが家の中で暴走したらえらいことになりそう(実際、野比家はえらいことになった)なので、
未来デパートの人の手によって、回収されてしまうのもしょうがない気がします。
物語の最後で『からくり忍者ロボット』がママに忠実になっていたの、
頭をホウキで叩かれたことによって、人工知能が正常にもどったから説があるぞ。
あと、1本目のお話に出てきた汗だくパンツ一丁ジャイアンにつづき、
今週は2本連続でパンツ一丁のジャイアンが拝めるエピソードが並んでいたのは、ほんのちょっとだけ興味深い。
ジャイアンマニアの人にとっては、今週のドラえもんは録画必須な内容だったのかもしれません。
この回は未来デパートの人やパパの会社の部長さんなど、通好みなキャラクターも多数登場していたので、
みなさんも、自分それぞれの好きなポイントに注目して楽しんでみてください。
といったところで、今週のドラえもん感想はここまで。
●ドラドラニュース●
YDS(やっぱりドラえもんはすごい) pic.twitter.com/k4gy5qqiVD
— koukousei(美山田精一)@スパムじゃないよ (@koukousei) 2020年9月20日
この日の本編終了後に『のび太の新恐竜』の新しい告知CMが流れていました。(東宝調べ)
Twitter情報によると、CMに出てきた木村拓哉さんの髪の色が違っているのはドラマ「教場2」の撮影中だからとのこと。
この映像は、最近録ったやつなんですかね。
■次回予告■
次回の放送は2020年9月26日。
「大人をしかる腕章」「無人島へ家出」 の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(ハッピーガチャはやめられない&マジックボックス)
次回の感想:ドラえもん感想(大人をしかる腕章&無人島へ家出)