ドラえもんの小学校の勉強おもしろ攻略 安心安全 スマホ・タブレット入門
出版社:小学館
発行日:2023年6月6日
価格:850円(税抜)
全162頁
『ドラえもんの学習シリーズ』最新作は、
今や小学生の90%以上が持っているとされる、スマホ・タブレットの使い方について!
読者の皆さんも、自分用のスマホを手に入れたいのび太くんといっしょに、
とりあえず、この本を読んで一番に感じたことは、
この本の世界では「スネ夫もジャイアンもしずかちゃんも、みんながスマホを持っている」という概念で描かれているため、
『ドラえもん』を読み込んでいれば読み込んでいる人であるほど、
「脳が揺さぶられるような感覚」に襲われてしまうことは必至なんじゃないかと思いました。
自分以外は別にそうじゃないかもしれませんが、
『ドラえもん』のキャラは、いまだに黒電話やブラウン管テレビを使ってるイメージが脳みそにこびりついているもので・・・。
『メッセージ大砲』あたりのひみつ道具は、ほぼ確実に不要な存在になってしまう。
具体的な例は用意していないけど、
「のび太くんやジャイアン達がはじめからスマホを持っている設定」だったら、
原作エピソードのなかには、物語が1秒で終わってしまうような話も出てきそうです。
「友達に逢いたいなら、LINEで連絡を取ればいい」という流れになってしまうと、
『トレーサーバッジ』のお話も、成立しなくなってしまうのか?
さらに、上の画像のような「なんとなく面白く感じるイラストカット」も多数掲載されているので、
そういうのが好きなドラえもんファンにとっては、非常に「買い」な一冊だと思います。
ドラえもんが「著作権」や「スマホ」とか言ってるの、なかなか新鮮では?
とまあ、ここまでは、じつに勝手な感想になってしまいましたが、
肝心の本の中身のほうは、スマホ・タブレットを利用する上での注意すべき点や、
基本的なルールを、あらためて学ばせてくれるには、実にうってつけな内容。
日常的に触れているから故に、つい忘れがちになっちゃうけど、
インターネットって、言動ひとつで社会的制裁が下ってしまう、実におそろしい場所なんだぞ!
そりゃのび太くんのパパとママも、
自分の息子になかなかスマホを持たせてくれなかったり、
スマホを持たせた後も、使用時の厳しいルールを設けさせていくわけですわ。
皆さんも「スマホの使用時間のルール」を設けなかった結果、
気がついたら、休日は一日じゅうスマホいじってた・・・なんて経験ありませんか?
今どきは面白いと思って、SNSに変なことを書きこんだ結果、炎上・・・なんてことも、よくありがちな世の中である。
自己防衛のためにも、全ネットユーザーは、
この本を読んで、いま一度「インターネットのルール」を学び直すべきなのかもしれません。
もしくは、インターネットでヤンチャしすぎている人に対して、
「これでネットの立ち振る舞いを勉強しろ」と、この本を勝手に贈りつける活動をしてみるのもアリかもしれないぞ。
下手に反論のメッセージを送るよりも、効果はありそうだ!
書影・帯付きバージョン。