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ドラえもん感想(うそつ機&泣くなジャイ子よ)

 

 

 2022年3月26日放送分  ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

 

 

うそつ機(コミックス3巻収録)

エイプリルフール間近ということで、一本目は「ウソ」にまつわるお話!

四月バカをいいことに、色んな人にダマされまくったのび太くんが『うそつ機』でお返しをするぞ!

 

 

 

 

今回のこのお話を見て思ったのですが、

4月1日のエイプリルフールにウソをつくのであれば、やっぱり後味が悪くならないタイプのウソをつくのがいいですね。

 

 

 

のび太くんも作中で「しずかちゃんがジャイアンのことが好きだと言っていた」

スネ夫の家が火事になっている」などのウソをついていたけど、

 

これらのウソはたとえ「ウソでした~」とネタばらしをされたところで、あんまりスッキリしなさそうではある。

 

 

 

いくら「エイプリルフールにつくウソ」といえど、

4月1日が終わっても友人関係に引っかかりを残しそうなウソは、あまりやらないほうが賢明です。

 

 

 

 

 

そう考えると、スネ夫くんがのび太くんに行っていた、

「『やる気の出るブレスレット』と偽って、タマネギの輪切りを腕にハメさせるドッキリ」は、

 

「あまりにも分かりやすいウソすぎて、すぐにバレてしまいそう」という不安と、

「でも、のび太くんなら素直に信じてくれそう」という期待のバランスをじょうずに生かした、非常にレベルの高いウソだったと思います。

 

 

 

のび太くんが「ダマされた」と気づいた瞬間に、すぐにスネ夫くん自らが姿を現わしてネタばらしをするなど、

ウソのアフターケアがバッチリだったところも、高評価に値(あたい)しました。

 

 

やっぱりスネ夫くんは普段からウソをついてそうなイメージがあるだけに、この手の分野は得意ジャンルではあったのかも。

 

 

 

 

さらに、普段から仲良くしている友達(のび太)がターゲットだったので、

「これくらいのウソならギリギリで騙されてくれるはず」といった想定もしやすかったはずです。

 

 

もしもあの時しずかちゃんの指摘や、スネ夫くんのネタばらしがなかったら、

のび太くんは、月曜日になってもタマネギリングを腕にはめ続けていた可能性がある。

 

 

 

 

ここは、あえてネタばらしをせず、

のび太くんがいつごろ自力でタマネギリングに気づくのかを、検証してもらいたくもあった。

 

 

いくらなんでも、腕のタマネギリングの水分が抜けてカスカスになったら、

さすがののび太くんでも自分がダマされたことに気づきそうだ。

 

でも「このブレスレットには使用期限があるんだよ」とウソの重ね掛けをしたら、年単位で気づかない恐れはあるんだよなあ・・・。

 

 

 

 

 

また、スネ夫くんのウソとはジャンルこそ違いますが、

「今日は4月2日だぞ」と、ウソをついた相手を逆にダマしにかかるジャイアンのウソも、なかなかトリッキーでした。

 

現実世界で自分がウソをつかれた時にも使えそうな、じつに実用性のあるウソである。

 

 

 

ウソをついた側であるのび太くんにとっては、

ターゲットであるジャイアンパワーボムをしたら、フランケンシュタイナーで返されたようなショックを受けたことでしょう。きっと。

 

 

 

ジャイアンも、のび太くんの発言が初めからウソだとわかっていたとしても、

このウソを繰り出すために、わざと最後まで黙っていた可能性もある。

 

スネ夫のみならず、ジャイアンもじつは、結構なウソの使い手だったのかも。

この2人にかかればのび太くんどころか、ウソビギナーである我々もキレイにダマされていたかもしれませんね。

 

 

 

 

 

「エイプリルフールにつくウソ」として、

スネ夫のような完成度の高いウソ、ジャイアンのような変化球ウソを思いつけないのなら、

 

のび太くんによる「君はブタだ」「君らはニワトリだ」といったウソのような、

ウソだとすぐに気づける、本当に誰も傷つけないタイプのウソをつくのもいいかもしれません。

 

 

 

ここまで安直すぎる発言だと、もはや「ウソ」と「意味不明な発言」との区別があいまいになってきそうですが、

 

『うそつ機』のおかげで、誰もがみんなエンタメ性のあるダマされ方をしてくれるので、

なんとかギリギリで「ウソ」の体裁は保たれていた。

 

 

『うそつ機』は、なかなか上手なウソをつけない人にとっては、かなりのお助けアイテムになってくれるのかも。

 

 

 

もちろん、ウソをつかれて動物のマネをさせられる側にとってはたまったもんじゃないですが、

それを見ていたテレビの前の自分もちょっとニヤっとしてしまったので、まあ同罪ということで。

 

 

ドラえもんのやる「アシカのものまね」も、なかなかに一見の価値がありました。

 

 

 

 

ドラえもん「おうおうおうおうおっうおうおっwwwwwwwwパンッパァンッパァンッ(ヒレを叩く音)

      おうっおうおっおうおうおうおwwwwおうっっおうおうおうおうおっwwwwwwwwパァンッパァンッ(ヒレを叩く音)

      おうおうおうおっっwwwwおうおうっおうっおうっwwwおうおうおうおっwwwうおっw」

 

 

 

 

 

とはいえ、自分の言ったことを何でも信じこませてしまう『うそつ機』をつけた状態で、

しずかちゃんに「あそこの公園の噴水、じつは露天風呂なんだよ」といったウソをついたのは、かなりマズい行為だった。

 

 

 

もしもしずかちゃんが「マイ浴衣&マイ入浴セット」を用意するために、

いったん家に戻るほどの入浴ガチ勢じゃなかったら、

 

土曜の午後5時に公園でしずかちゃんが突然ヌードになるシーンがテレビ放映されていたかと思うと、実におそろしい。

 

 

 

『うそつ機』でウソをつくときは、その場で考えたようなことを言うのではなく、

まず、アタマの中でちゃんと「後先の事」を考えてから、ウソをつくことが大事です。

 

 

 

 

 

そして、最後の「地球に隕石衝突ドッキリ」を見るに、

やっぱりのび太くんは嘘をつくより「ウソをつかれる側」のほうが、自身のポテンシャルを最大限に発揮できていて、お似合いだと感じました。

 

 

 

のび太くんにとっては不本意かもしれませんが、

「地球に隕石が衝突する」と聞いただけで、あんなにおもしろい反応ができる人、なかなかいないですよ。

 

ドッキリネタばらし直後の安堵のリアクションも、テレビの若手芸人顔負けの取れ高であった。

 

 

 

 

「ウソをつくこと」が得意な人もいれば、「ウソをつかれること」で輝く人もいる。

みんなちがってみんないい。適材適所。奇妙奇天烈。摩訶不思議。出前迅速。落書無用ってことですかね。

 

 

 

そんなわけで、一本目の感想は以上です。

 

 

 

 

 

 

泣くなジャイ子(コミックス40巻収録)

ジャイアンの妹・ジャイ子が、となり町に住む少年・茂手もて夫に恋をした!

我が妹を心配に思うジャイアンは、ドラえもんから借りた『身がわりマイク』で、ジャイ子の恋のサポートをしようとするのですが・・・?

 

 

 

ジャイ子からすれば、べつに自分の問題なんだから、

お兄ちゃんに関わってもらいたくないという気持ちは、十分にわかる。

 

ただ、それでも気になってしまうのが、お兄ちゃんというものなのです。

ジャイアンも「お兄ちゃん」として、たった一人の妹を心配しないわけにはいかない!

 

 

 

 

 

そういえば、ドラえもんが現れなかった世界線だと、のび太くんはジャイ子と結婚していたわけなのですが、

 

あの世界線のび太くんは一体どうやって、

ジャイアンに、ジャイ子と結婚することを認めさせたのだろうか。

 

 

 

 

原作ではのび太くんとジャイ子の結婚までのいきさつはまったく描かれてないけど、

意外とジャイ子側からの強いアプローチがあったのかもしれない。

 

長年の付き合いなので、彼がジャイ子と結婚するに値しないことはわかっていたけど、

妹が惚れてしまった以上、さすがのジャイアンも結婚を認めざるを得なかったとか。

 

 

 

 

これもまた、作中で描かれこそされてはいませんが、

のび太くんが自分で設立した会社をつぶして大借金を背負っちゃった時、ジャイアンは彼のことを激しくしぼっていそうだ。

 

「嫁さんの兄」という関係もあって、ジャイアンには金銭面でもそれなりの迷惑をかけていそうですし。

 

 

場合によっては、家にやってくる借金取りのみなさんよりも、

「妹に苦労かけさせやがって!」と、怒りくるうジャイアン(大人)のほうがよっぽど恐ろしいかもしれない。

 

 

 

 

そして、のび太くんが「ジャイ子と結婚する未来」を変えた影響で、

新たにジャイ子が恋をする存在として、この世界に「茂手もて夫」なる人物が生まれてしまったのかも。

 

 

 

コミックス第1巻『未来の国からはるばると』のセワシくんによると、

ドラえもん』の世界はどんなに歴史改変をしても、何だかんだでツジツマがあうようになっているらしいので、

 

茂手もて夫くんは、のび太くん離脱によるジャイ子の結婚相手不在」によるツジツマ合わせのために、

無理やり彼女との関係を持たせられる運命に巻き込まれたのかもしれません。

 

 

 

そう考えると、なんだか茂手もて夫くんがかわいそうになってきた。

もしも茂手くんが真実を知ったら、しずかちゃんと同様にのび太くんを殺しにかかってくるかもしれないぞ。

 

 

 

 

 

話を戻す。今回登場した『身がわりマイク』は、相手のかわりに言いたいことを喋らせることができる道具である。

 

これを使えば、口下手なジャイ子でも、

他人を通しながらではあるものの、茂手くんに愛のメッセージを伝えることができるって寸法ですね。

 

 

 

でも、ジャイ子の気持ちを伝える恋のキューピッド役が、

恋愛経験豊富そうなイメージがまったくない、のび太くんとドラえもんなのが心配だ。

 

そして、この不安は見事に的中してしまうのでありました。

 

 

 

 

 

ジャイ子は、今回の一部始終のすべてがジャイアンの仕業であることに気づかないまま終わっていたけど、

 

もしも、これで全ての計画が失敗して、

さらには「お兄ちゃんがやらかしたこと」だとバレてしまったら、一生口を聞いてくれなさそうなほどの危ない計画であった。

 

 

 

 

そんな、ギリギリの大作戦をおこなっていたのに、

のび太くんとドラえもんが『身代わりマイク』でふざけた発言をしていたら、そりゃジャイアンが激怒してもおかしくないですわな。

 

 

 

世の中の出来事のすべてには、「ふざけていい時」と「ふざけてはいけない時」がある。

今回のプロポーズ大作戦「絶対にふざけてはいけない時」です。

 

 

ふだんのジャイアンの暴力は、たいてい理不尽な理由のものが多いのですが、

今回の暴力に関しては、至極まっとうな暴力だと感じました。

 

 

 

 

のび太くん達ものび太くん達で、

ジャイ子の恋路がかかっている大事な場面なんだから、そこはまじめにやってもらいかった。

 

こんど街で彼らと出会ったら、しっかりと説教しておきます。

 

 

 

 

 

彼らの不手際で、一時は破滅待ったなしかと思われたジャイ子と茂手もて夫くんとの関係でありましたが、

「趣味で漫画を描いていること」が共通していたおかげで、なんとか繋がることができた。

 

 

 

やっぱり漫画を趣味にしていると、いいことがあるんですね。

ジャイ子の幸せな顔を見て、ジャイアンも思わず涙のサブタイトル回収劇だ!

 

 

 

 

 

この「泣くなジャイ子よ」の回は、2006年に1回アニメ化されているのですが、

どうやら知らないうちに、ジャイ子と茂手くんの関係はリセットされてしまったらしい。

 

最後に彼女たちが出会ったのが16年前と考えると、関係性のリセットもしょうがない話なのか?

 

 

 

 

約1か月前ジャイ子回が放送されたばっかりなのに、

また今週あらためてジャイ子主役のエピソードが放送されたのも、前回のような風化を避けるためだったりして。

 

2022年の『ドラえもん』は、ジャイ子恋愛模様を推していくつもりなのかもしれないぞ!

 

 

 

 

といったところで、今週のドラえもん感想はここまで。

 

 

 

 

 

 

●ドラドラニュース●

ED前の告知によると、スネ夫が立ち上げたブランド、

「スネオ&カッパーナ」が、キッズデザイナーを募集しはじめたそうです。

 

みんなも「ジャイアンのリサイタルTシャツ」をデザインして、テレビに出てみよう!

 

 

 

 

<関連リンク>

www.tv-asahi.co.jp

 

 

 

あと、今週のエンディングも、

「みんなで作ろう!リトルな世界!」に寄せられた作品の紹介となっておりました。

 

あの企画、意外と募集来てたんですね。おみそれしました。

 

 

 

 

 

■次回予告■

次回の放送は4月2日。

「からだねん土でスマートになろう」「ナゲーなげなわ」の2本をお送りします。

 

前回の感想:ドラえもん感想(つかめドリーム!宝星)