2021年7月10日放送分 ネタバレ注意!
消しゴムでノッペラボウ(コミックス第8巻収録)
一本目は、自分の顔を消したり書いたりすることの出来る道具、『取り消しゴムと目鼻ペン』が登場するお話。
『目鼻ペン』を使うときは、どうしても顔面ノッぺラボー状態を経由しないといけないので、
この回は、夏らしい、ちょっとしたホラー回といえるのかもしれません。
みんなも、顔に自信のない人は『取り消しゴムと目鼻ペン』をつかって、自分好みのイケメン顔になっちゃおう!
そして、自分の顔に自信もないけど、絵心すら自信のない人は、
原作ではこの回にしか登場しないキャラ・五郎くんのような絵の上手い友人にたのんで、ステキな顔に仕上げてもらおう!
今回のアニメの五郎くん。
「のび太は顔より先に、中身が変わらなきゃダメだな」と発言したりなど、ちょっと口が悪いように感じたのは、気のせいか?
このお話の原作は、1975年初出のエピソードなので、
五郎くんの描く「イケメン顔」のタッチが原作そのままの、約50年前の画風で止まったままだったのがちょっと気になるけど、まあそれはそれで。
今風の絵柄で、のび太くんの顔をイケメンにしたら、どんな感じになるんでしょうかね。
「自分がこの道具で、新しく ” 顔 ” を描いてもらうとするなら、どの漫画家・イラストレーターがいい?」なんてことを考えてみると、
ちょうどいい暇つぶしになるかもしれないぞ。
この『消しゴムでノッペラボウ』の回における一番のツッコみどころといえば、
『取り消しゴム』で顔のパーツを全部消してしまっても、ふつうにしゃべれるところである。
真面目に考えて、「口(くち)」や「鼻(はな)」などの顔のパーツを全消ししたら、
そもそも喋る以前に呼吸ができなくなって死んじゃいそうなものなのですが、そこらへんの事情は未来の技術でなんとかなっているのでしょう。
あと、のび太くんは顔がノッぺラボーになっているにもかかわらず、
「目」が無い状況のなか、『目鼻ペン』がどこにあるのかに気づけていたりと、あきらかにおかしい描写もあったので、
上記にある『取り消しゴムと目鼻ペン』の矛盾点を解消するなら、
「見た目はノッペラボウにしか見えなくなるけど、『目』や『口』などの機能は失っていない」と考えるのが、正しいんじゃないかと。
それ以外にも、この話には、
「『取り消しゴム』で自分の顔を消したら最後、二度と元の顔に戻れなくなるのって地味に怖くないですか?」といったツッコみどころもあったりしますが、
そういう難しいことを考えるのは、極力ナシにして、
「ひみつ道具のせいで、のび太くん達の顔が面白いことになっている」という、シンプルな笑いを全力で楽しんでいきましょう。
『目鼻ペン』でイケメンになったのび太くん、
しずかちゃんに「のび太さんはもっとおもしろい顔よ!」みたいなこと言われなくてヨカッタ!
今回のお話によって、
『取り消しゴムと目鼻ペン』は、きもだめしのオバケのメイク代わりにも使えることがわかったり、
この道具をもってしても、スネ夫の口(くち)は消えないということが判明したりと、
『取り消しゴムと目鼻ペン』の使用方法の伸びしろや、この道具に対する新たな発見を知ることができましたね。
『取り消しゴム』における「スネ夫の口(くち)をどう扱うか?」については、
アニメスタッフの間でもそこそこの議論が交わされたような気がするのですが、この回の制作裏話をご存じの方は、是非ともコメント欄のほうへタレコミをお願いします。
そして、個人的な、どうでもいい感想としては、
怖がり屋ののび太くんを「肝試しのオバケ役」にするのはちょっともったいなかった気がする。
のび太くんが『目鼻ペン』メイクのオバケを見た時にどういうリアクションをするのかも、ちょっとだけ見てみたかったです。(ひどい感想)
ちなみに今回登場した、絵の上手い友人・五郎くんですが、
じつは2カ月くらい前に放送された『母の日は終わらない』にも、モブキャラの1人としてこっそり出演しているとのこと。(ネットで見た情報)
自分では、それが同一人物かどうか判断しかねるので、
興味のある方は、レンタルDVDや再放送などで、該当回を確認してみてはいかがでしょうか。
そんなわけで、1本目の感想はここまで。
●ドラドラニュース●
最近「タケコプターで見にいこう!」の放送がお休みがちにもかかわらず、
今週の2本目の前に「スネ夫が選んだ!夏のひみつ道具セレクション」なる、謎の新企画がスタート。
アロハシャツにグラサン姿でくつろぐ、
すっかりバカンス気分なスネ夫がひみつ道具を紹介するコーナー・・・らしいです。
今回は「虫好きな人におススメの道具」として、『ムシムシ操縦ハンドル』を紹介。
これ、来週以降もやるのかなあ。
つくろう!おざしき水族館(コミックス第23巻収録)
スネ夫の自慢に触発され、自分もドラえもんに頼んで海中公園に連れて行ってもらおうとするのび太くん。
当初は海中公園に行くための『どこでもドア』を求めて、四次元ポケットの中をこねくり回していたのび太くんでしたが、
妙に察しの良かったドラえもんの発言によって、『スモールライト』や『おざしきつりぼり』などの道具を使って、自分オリジナルの海中公園をつくる路線にシフトチェンジ。
『瞬間移動潜水艦』で、ジャイアンやしずかちゃんたちより一足先に優雅な海底散歩を楽しんでいたのですが・・・。
『四次元ポケット』を部屋に置き忘れたまま、潜水艦の故障で海の底に取り残されてしまった2人。
最近の映画ドラえもんでよくある、「ひみつ道具封じ」の原点はおそらくこの回だと思います。(適当発言)
ドラえもんは『ひみつ道具』が使えないと、とたんに弱体化してしまうのがウィークポイントである。
このまま、『瞬間移動潜水艦』の中で何日も閉じ込められた場合、
のび太くんは「酸欠死」や「餓死」などのバッドエンドを迎えてしまうわけですが、
『スモールライト』で小さくなった体は一定時間が経つと元の大きさに戻ってしまう設定もあるため、
場合によっては、のび太くんが潜水艦の中で「圧死」をしてしまうタイプの死もありうる。
そりゃ、のび太くんも自らに迫りくる「死」にあせって、『コエカタマリン』を使ってしまうわけですわな。
でも、密室でさけぶと「声のかたまり」が部屋中に跳ね返ってきて危ないので、気をつけよう!
なお、今回のアニメでは『瞬間移動潜水艦』の中にダクトが設置されていたおかげで、
なんの矛盾も無く、潜水艦の外に向かって「声のかたまり」を放出できるようになっていました。
自分もアニメを見るまで、矛盾点にまったく気づいていませんでしたが、
たしかにあの中で叫んでも、「声のかたまり」は外に向かって飛んでいきませんよね。
これはいい改変だと思います。
その後、『コエカタマリン』のおかげで、ふたりは助かるわけですが、
原作のように、しびれを切らしたジャイアンが水槽を蹴飛ばしたおかげで助かった・・・という展開では無く、
自分たちの「助けを求める声」にまったく気付かないことにイライラしたのび太くんとドラえもんがつい暴言を叫んでしまい、
その結果、ジャイアンが水槽に浮かんできた
「ワガママ」「ズウズウシイ」「ゴリラ」「ジャイアン」の文字を見て、あっという間に激怒。
怒りのエネルギーが満タンになったジャイアンが水槽を『おざしきつりぼり』に投げ捨ててくれたおかげで、
無事のび太くんとドラえもんは生還を果たすことができたという、オチになったのでした。
ジャイアンのおかげで、バッドエンド展開から一転してハッピーエンドになった!
でも、この後「部屋をびしょ濡れにした件」と「暴言を吐いてしまった件」で、
ママとジャイアンから、それぞれお怒りを受けてしまうのではないかと思うと、実におそろしいぞ。
誰にも知られないうちに奇跡の生還を果たした2人でしたが、世間の風はやっぱり厳しいのであった。
なお今回、のび太くん達が深海からの脱出に成功した一因としては、
「ワガママ」「ズウズウシイ」「ゴリラ」「ジャイアン」の4つの単語が、きれいに赤・オレンジ・紫・緑の4色に色分けされていたことも、あると思います。
あの色分けがなかったら、
しずかちゃんも、「ワママズウ ガズウシイ ゴライア リジャン」と読んでいた可能性もありますからね。
・・・自分で言っておいてなんだけど、「ワママズウ ガズウシイ ゴライア リジャン」って、なんだ?
今週の『ドラえもん』における、
— koukousei(美山田精一)@スパムじゃないよ (@koukousei) 2021年7月11日
スネ夫がイルカのバブルリングを自慢していたシーン。
あの後、ネットで「イルカのバブルリングは『威嚇』の意味もある」との指摘を見かけたせいで、予想外のおもしろシーンになってしまった pic.twitter.com/lijHu7eM59
先週は珍獣に興味を持っていたけど、今週は水生生物に夢中だったスネ夫くん。
バブルリング、そういう意味があったんですか?(イルカに詳しい人の解説求む)
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
■次回予告■
次回の放送は7月17日。
「スグピクトグラム」「雲ソファーでスポーツをみよう!」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(珍獣がショートステイ&変幻自在!お天気ボックス)
次回の感想:ドラえもん感想(スグピクトグラム&雲ソファーでスポーツをみよう!)