2022年1月8日放送分 ネタバレ注意!
ジャイアンが警察官!?(アニメオリジナル)
新年一発目の『ドラえもん』は、アニメオリジナルエピソードの2本立て!!
TVドラマの影響で、警察官に憧れるようになったのび太くんたちは、
ドラえもんの道具『おためし交番セット』を使って、ジャイアンには内緒でお巡りさんの仕事を体験してみることに。
しかし、ジャイアンに警察官になれるためのホワイトボードを奪われてしまったうえ、
巡査長であるドラえもんよりも偉い役職である「警部」の座に就かれてしまい・・・。
子どもがお遊び程度でやる「お巡りさんごっこ」も、
未来の世界では、実物大の交番セットで、実際のお巡りさんとあまり変わらないレベルの職業体験ができるからすごい。
ドラえもんの四次元ポケットには、ほぼ原寸大の交番が常にまるごと入っている!
さらに、『おためし交番セット』で「お巡りさん体験」をする人は、
自動的に警察官の制服も着れるシステムになっているため、より強く、本物のお巡りさんになった気分を味わうことだってできてしまう。
なので今回のお話でも、ドラえもんも「警察官の制服」を着ていたのですが、
残念ながら、ドラム缶体型のドラえもんに無理やり制服を着させたせいで、
頭の大きさがやたらと目立つ、ちょっとアンバランスな見た目になってしまっていたことは、ここに書き残しておきます。
ドラえもんのアンバランスな見た目が気になった方は、
録画を見返していただくなり、BS朝日の再放送やレンタルDVDでチェックしてみてください。
スネ夫くんやのび太くんから「世界で一番警察官になっちゃいけない奴だよ!!」と言われるなど、
日頃の行いがあるとはいえ、友達からもまったく信用されていなかったジャイアン。
でも、本当にジャイアンが警察官になったら、
街を守るお巡りさんとして、意外と真面目にやってくれそうな気もするんですけどねえ。
学園イチの暴れん坊だった男がお相撲さんになったことで、立派に更生したケースもある。
戦後すぐの日本では、ヤクザが治安を守ってたって話も聞いたことがありますし、
町一番のガキ大将であるジャイアンが警察官になってくれたら、「毒をもって、毒を制す」みたいな働きが期待できるかもしれませんよ。
ジャイアンのマイナスのイメージを、一気にプラスのイメージへ変えるんだ!
・・・といった具合に、自分はジャイアンに対して、少しばかり期待していたのですが、
彼は「おためし警察官」になっても、町へのイタズラをまったく辞めないままでいた。
しかも、ジャイアンがやっていたイタズラというのも、
「柿ドロボウ」「壁にらくがき」「お地蔵さんのお供え物を盗む」など、なんともセコく感じるものばかり。
こんな、やけに昭和じみたイタズラをやるのではなく、
せっかく警察官になったんだから、もっと国家権力をうまく活用するタイプの悪事を働いてもらいたかった。
むしろ、ジャイアンが「おためし警察官」になる直前にやっていた、
安雄から「ニンテンドースイッチっぽいもの」を奪う行為のほうが、よっぽどの悪事に思えたような。
昔(原作)のジャイアンは、LSIゲームっぽいものを奪うだけだったけど、
今のジャイアンは時代を意識して、ニンテンドースイッチっぽいものを丸ごと奪ってしまう。
被害金額(約3万3000円)を考えると、ニンテンドースイッチ(っぽいもの)を奪うのは、
さすがに笑えない悪事になってしまいそうので、あんまりやらないほうがいいと思うぞ。
とはいえ、「ゲーム機強奪」も「柿ドロボウ」も、同じ悪事であることには変わらない。
極悪人・ジャイアンを逮捕するために、ドラえもん達は容疑者確保へと向かう!
「勤務表のホワイトボードに書かれた『ジャイアン』の文字を消せば、ジャイアンは警察官としての能力を失うこと」を見越し、
あえてのび太くん達を囮に使い、ホワイトボードを奪う頭脳プレイを見せるドラえもんであったが、
そんなこともあろうかと、ホワイトボードに油性ペンで名前を書いていたジャイアンのほうが、一枚上手だった。
このジャイアンの悪知恵に対し、
「なんて極悪非道な行い!」「オニ!悪魔!」「人として最低よ!!」と、思い思いの反応を見せていた、のび太くん達。
テレビを見ている自分からしても、
「そこまで言わんでもええやろ」と思わずツッコみたくなってしまうのほどの罵られっぷりではありましたが、
たしかに、油性ペンでホワイトボードに何か書いちゃう行為は大罪そのものですからね。
これくらいは、ボロクソに言われてもしょうがない。
彼は、それほどまでの「悪事」を犯してしまったのである。
ちなみに、油性ペンでホワイトボードに何か書いちゃった時は、
その上からホワイトボード用のペンでなぞると消える場合もあるそうなので、困った時は一度試してみましょう。
こうして、ホワイトボードをダメにする凶悪犯罪まで働いてしまったジャイアンであったが、
ゴジラのような足音を響かせながらやってきた、ジャイアンの母ちゃんの登場により、極悪人・ジャイアンはあえなく逮捕。
ホワイトボードに「ジャイアンの母ちゃん(警視総監)」と書いたドラえもんの機転のおかげで、
ベタな展開ながらも、事件は無事解決となった。
警視総監・ジャイアンの母ちゃんは、役職関係なく、誰よりもエラいのである。
今回のお話は、あくまでも「お巡りさんごっこ」で済みましたが、
場合によっては、ジャイアン以上の悪人と対峙しなければいけない時もある「本物のお巡りさん」は、本当に大変なお仕事です。
もしも自分が警察官の立場になったとしても、
身一つでジャイアンを逮捕できる自信はまったくと言っていいほど湧いてこない。
アニメ『ドラえもん』を見たことで、改めて本職のお巡りさんのスゴさを思い知りました。
というわけで、一本目の感想は以上です。
スネ夫の自慢はみんなの自慢(アニメオリジナル)
今週の1本目は、ジャイアンの悪いところが全開になっているお話だったけど、
続く2本目はスネ夫の悪いところが全開になっているお話を、テレビの前の皆さんにお届けだ!
新年早々、メインキャラのイメージが悪くなる話ばっかりやってるのは、どうも景気が悪いような気もしますが、
あえて、このようなエピソードをテレビで流すことで、
「人の振り見て、我が振り直せ」ということを、アニメ『ドラえもん』スタッフは言いたいのかもしれません。
みんなも、ジャイアンやスネ夫を反面教師にして、2022年を立派に過ごしていきましょう。
いきなり話が逸れてしまって、すみませんが、
「スネ夫の悪いところ」といえば、ついつい「じまん話」をしてしまうところ。
しかも、今回のスネ夫くんは、
「他人の自慢話を聞いたうえで、さらに自分がマウントをとるための自慢話をしてしまう」という、
一番嫌われるタイプの「自慢」をしていたので、余計にタチが悪かった。
スネ夫くん自体は無自覚だったとはいえ、
「じまん話」で結果的に相手を下げてしまうのは、とてもよくない行為である。
他人にマウントを取るようなツイートを連発してしまい、あっという間に無数の敵を作ってしまいそうだ。
そんなスネ夫くんの自慢話に対抗するべく登場したのが、『コウヘイカ』という道具。
うれしい事も悲しい事もすべて公平にしてくれる効果をもつ、イカ(烏賊)の形を模した因果律操作系の道具である。
これさえあれば、スネ夫くんの自慢話と同等の出来事を、自分も追体験できるので、
スネ夫くんの自慢話マウントを無効化することができる・・・というワケですね。
作中に出てきた「自慢話」を例にあげると、
スネ夫くんがルームシアターの自慢をすれば、福引で当たったルームシアターセットが家に届くようになるし、
スネ夫くんが最新ホビーの自慢をすれば、
のび太くん達に最新ホビーをくれるおもちゃ会社の人がやってくるし、
スネ夫くんが「伊藤つばさちゃんと写真を撮った」という自慢をすれば、
いきなり目の前に伊藤つばさちゃんが現れる上に、ドラマにエキストラ出演することだってできてしまう、なかなかに羨ましい道具である。
上記のように、この話を見る限りだと『コウヘイカ』の能力はかなり万能っぽいので、
自分がこの道具を手に入れた時は、
「この前宝くじで3億円当たっちゃってさ~」みたいな自慢話をしている人を、全力で捜してみたいです。
『アヤカリン』と違って、この道具は他人の幸運が100%還元されるので、
ヘタすれば、全国にいる宝くじ高額当選者の自慢話を聞くだけで、一生働かずに食っていける可能性もある。
今回登場した『コウヘイカ』。
もしもこの先「自分が欲しいと思うアニメオリジナルひみつ道具ランキング」を決める機会があったら、けっこうな上位に食い込んでくるかもしれないぞ。
そんなわけで、『コウヘイカ』は、
自慢話にあやかれる立場の人にとっては最高の道具だったのですが、
「自分の自慢話にあやかられてしまう側」のスネ夫くんにとってはたまったもんじゃなかったようで、精神的にかなりのダメージを負ってしまっていた。
そして、「自慢話による他人へのマウント」が生きがいのスネ夫くんにとって、
「自分がのび太くんと変わらないポジションに立っている」という事実に気づくのは、全身が真っ白になってしまうほどのショックだったらしい。
彼の「じまん話」好きは前から知っていたけど、まさかそれほどだったとは。
スネ夫くんのメンタルは、完全にボロボロである。
これ以上、自己顕示欲を傷つけられてしまうと、
最終的にスネ夫くんが『新世紀エヴァンゲリオン』の惣流・アスカ・ラングレーみたいに精神崩壊してしまいそうなので不安だ。
ネガティブな話も公平にしてしまう『コウヘイカ』にとって、
メンタルがボロボロになってしまい、ネガティブな話しかしなくなったスネ夫くんの存在は、非常に相性が悪い相手だった。
スネ夫のネガティブ話によって引き起こされた、
水たまりですっころんだり、ハチやネズミの大軍がやってくるわの不運には、さすがののび太くんもただ泣くことしかできずに終わっていく。
これはすべて、スネ夫くんの自慢話にあやかろうとした「因果応報」というやつなのだろうか?
うーん、よくわからん。
といったところで、今週のドラえもん感想はここまで。
●ドラドラニュース●
今年3月の『のび太の宇宙小戦争2021』公開に先駆け、
今週からドラガオじゃんけんが「宇宙小戦争2021」仕様になったり、
去年1月~3月にかけて放送されていたミニコーナー「のび太の宇宙小戦争2021 リトルな世界」が、来週からまた始まったりするそうです。
あと、エンディングで流れている『のび太の宇宙小戦争2021』の映像も今週からリニューアルとなったのですが、
その映像の中にて、新作への出演が不安視されていたゲンブさんがひょっこり登場していました。
ゲンブさん、『のび太の宇宙小戦争2021』にも出番があって良かった。
そして、新作でもゲンブさんはハゲのままなのか・・・・。
■次回予告■
次回の放送は1月15日。
「雲の中の散歩」「いつでも日記」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(大みそか1時間SP・煩悩を追い払え!&さようならドラえもん)
次回の感想:ドラえもん感想(雲の中の散歩&いつでも日記)