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ドラえもん感想(月面クレーターを滑っちゃえ!&ベロ相うらない大当たり!)

 

 

 

 2022年2月5日放送分  ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

 

月面クレーターを滑っちゃえ!(アニメオリジナル)

今週の一本目は、昨年の東京オリンピックで注目を浴び始めたスケートボード」にまつわるお話!

 

アニメ『ドラえもん』の世界でも、スケートボードは、

宇宙ステーションにいる宇宙飛行士も注目するほどの人気スポーツとなっているぞ!

 

 

 

しかし、転んでケガをすることを恐れるあまり、

滑れるものなら何でもサポートしてくれる『オタスケ帽』を被ってもスケートボードに乗ろうとしないのび太くんを見かねて、

 

ドラえもんはいくら転んでも痛くない、引力の少ない月面スケートボードをすることを提案するのですが・・・。

 

 

 

 

 

過去に原作では「絶対に転ばないローラースケート」は登場していたけど、

今回のび太くんがお望みであった「絶対に転ばないスケートボード」の存在は、たしかに描かれていなかった。

 

 

でも、ローラースケートがあるなら、

「絶対に転ばないスケートボード」も、未来の世界にはありそうっちゃありそうなんですけどニィ。

 

 

 

 

劇中でドラえもんが言っていたように、

「月の重力」は地球の重力の1/6であるため、その引力の弱さを利用したトリックを決めることができたり、

スケートボードで滑るにはうってつけな、数多くのクレーターまで存在していた。

 

 

ドラえもん達が月面でスケボーを満喫する姿を見ているうちに、

「もしかして、月ってスケートボードで滑るために作られた場所なんじゃないか?」と思えてきそうだからフシギだ。

 

 

 

さらには「月には536.37キロメートル(東京・大阪間がすっぽり入る)のクレーターがある」などの、月面豆知識も挿入されているので、

このお話を見ているだけで、ほんのちょっとだけ月に詳しくなれるという嬉しいオマケまでついてくるぞ。

 

 

 

 

 

ドラえもん達は月面で楽しそうにスケボーで遊んでいましたが、

実際のところ、月のような「引力の少ない場所」でやるスケートボードって、一体どうなんでしょうかね。

 

 

 

基本的にはドラえもんが未来の力でなんとかしている」という、

なんともざっくりとした回答で、すべて片付けられてしまう問題ではありますが、

 

 

引力が1/6の世界なら、どんなに転んでも痛くないけど、

重力や慣性がなくなってしまう分、地球でやるよりもスケボーを乗りこなすのが難しくなってしまいそうな気もする。

 

引力が無いぶん、スケボーが持つ独特のスリル感もなくなってしまうのではなかろうか?

 

 

ここは、スケートボード経験者の方からのコメントが聞きたいところです。

 

 

 

 

あ、ちなみに、月面といえば『のび太の月面探査記』を思い出す人も多いかもしれませんが、

今回のお話に月野ルカくんやムービットは一切出てこないので、そこはあしからず。

 

 

自分もどこかで聞いた話なので申し訳ありませんが、

TVアニメの『ドラえもん』の世界と、映画『ドラえもん』の世界は、あくまでも別世界の話らしいぞ!

 

 

 

 

 

「フロントサイド360」「バックサイド・ノーズスライド」など、

スケボーに詳しくないせいで、自分にはハイパーヨーヨーの技にしか聞こえない名前のトリックを次々と決めていくスネ夫ジャイアン

 

無知ゆえに難易度こそよくわからないけど、名前だけ見てもとにかくスゴそうな技だ!

 

 

 

 

はじめはスケートボードで滑ることをあんな怖がっていたのび太くんも、

『オタスケ帽』の力を借りることで、すっかりスケボーに対する恐怖心を克服。

 

 

そして、ジャイアンスネ夫も尻込みしてしまった、

ビル20階建てくらいの深さはありそうなクレーターを滑るチャレンジをいとも簡単にやってのけてしまうのでした。

 

 

 

 

物事に慣れてくると、すぐに調子に乗ってしまいがちなうえに、

後のことをまったく考えないぶっつけ本番タイプののび太くんは、この手のチャレンジにはめっぽう強そうだ。

 

「とりあえずやってみよう」「なんとかなるだろう」の精神は、時として非常に役立つものである。

 

 

 

 

 

でも、クレーターを滑った際の勢いがつきすぎてしまい、

月の重力圏から飛び出してしまったのは、たとえのび太くんがどんなに思慮深い人だとしても、さすがに想定外だったに違いない。

 

 

スケボーに乗ったままの状態で、どんどん月から離れて行ってしまうのび太くん。

このままのび太くんは、ジョジョ2部のカーズ様みたいになってしまうのか?

 

 

 

 

しかし、のび太くんは令和のカーズ様になることもなく、

「近所の公園だけでなく、宇宙ステーションもスケボー禁止になっていた」というすごいオチのおかげで、無事生還を果たしたのでした。

 

 

 

まさか冒頭の宇宙飛行士のくだりがオチへの伏線だったとは、思いもしなかった。

まるで、藤子・F・不二雄先生の1コマ漫画のような風刺オチだ。

 

 

 

あの宇宙飛行士が宇宙ステーションの中で何かやらかしちゃったから、スケボーが禁止になったのか?

たしかに、無重力空間でのスケボーでの失敗は本当に取り返しがつかなさそうな事態に繋がりそうではあるけど。

 

 

とにかく、宇宙ステーションにデカデカと書かれた「スケボー禁止!」の文字に、このルールを決めた人の怒りを感じました。

ちょっとやそっとのミス程度じゃ、あんな表示はしないもんな。

 

 

 

 

そんなわけで、一本目の感想はここまで。

 

 

 

 

 

●ドラドラニュース●

今週の『のび太の宇宙小戦争2021 リトルな世界』のコーナーは、短い告知のみで終了。

応募作品が来るまでは、このスタイルでやっていくのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

ベロ相うらない大当たり!(コミックス第12巻収録)

のび太くんが、スネ夫をおちょくる目的でつくったオリジナルの占い『ベロ相(そう)』。

しかし、その占いを信じ込んだ売れない小説家・元高角三のび太くんの前にあらわれて・・・。

 

 

 

手相占いでみんなの人気者になっていたスネ夫に対し、

「おべんちゃらばっかりで、当たるわけないのに」とケチをつけていたのび太くん。

 

 

 

これだけ見ると、のび太くんがスネ夫の人気にやっかんでいるだけのように思えますが、

 

かつてのび太くんは、スネ夫に、

「20歳でこじきになって、30歳で気がくるって、40歳で首をつる原文ママ占われてしまった過去があると思うと、

つい、そんなことを言いたくなってしまう気持ちもわかります。

 

 

 

それにしても、この時のスネ夫くんもスネ夫くんで、

いくら腹が立っていたとはいえ、もうちょっとオブラートに包んだ占い結果を出せなかったものか。

 

スネ夫くんの「相手を傷つけるための言葉のボキャブラリー」が凄すぎるよ。

 

 

 

 

 

今回、のび太くんの開発した「ベロ相うらない」は、

相手の「ベロ」を見ながら、事前にのび太くんがタイムマシンで未来を見にいった結果をしゃべるだけのシステムとなっているため、ほぼ100%の確率で的中する占いである。

 

 

 

 

原作では、タバコポイ捨ておじさんが捨てた吸い殻によって、

スネ夫くんが「火難の相」にあうという展開となっており、

 

現代のコンプライアンスではアニメ化するのが絶対にムリなこのくだりを、アニメではどう変えていくのかが気になっていたのですが、

 

 

今回のアニメでは「手持ちの虫眼鏡によって、スネ夫くんのお尻に着火する」という展開にかわっておりました。

おお、これは違和感のない改変だ。

 

 

 

 

あと、ジャイアンの女難の相のときに出てきていたおばさんは、

自分の金魚に「キャサリン」なる名前をつけていたことも判明しました。

 

 

ジャイアンがしずかちゃんに金魚鉢の水をぶっかけた際は、

中で泳いでいた金魚の安否が心配視されましたが、あの直後、おばさんの手によっていち早く救助されていたようです。

 

キャサリンが死んでなくて、本当にヨカッタ!

 

 

 

 

 

そういえば元高さんの5年後も、原作の「チリ紙交換と自身の原稿をカップ麺と交換しようとするくだり」から、

時代を反映してなのか「元高さんが古書店で自分の持っている本と自身の原稿を1円でも高く売り飛ばそうとするくだり」に変更されていました。

 

 

 

これはきっと、アニメスタッフの間で「チリ紙交換は今の子どもたちに伝わらない」という判断が下されたんでしょうね。

 

 

原作のあまりにも古すぎる時代設定は今風にアレンジしつつも、

物語のいいところはちゃんと生かしてアニメ化するのが、今の『ドラえもん』である。

 

 

 

 

でも、元高さんが貧乏なのにアパートではなく、一軒家に住んでいて、

いまだに原稿用紙で小説を書くステレオタイプの小説家として描かれていたところには、まだまだ時代錯誤感がある。

 

元高さんもおそらく40代ぐらいなんだから、そろそろワープロとか使ってみればいいのに。

 

 

 

 

とはいえ、元高さんが安いアパートに住みだすのはまだしも、

ノートパソコンで小説を書いている彼の姿は、あまりアニメ映えしなさそうな気もする。

 

 

 

それに原稿とちがって、デジタルデータだと、チリ紙交換や古書店でお金や物品に変えられないですからね。

 

やっぱり、いくら古臭かろうが、原稿用紙で小説を書きつづけ、

使用済みの原稿用紙が部屋じゅうに汚く散らばっているのが「売れない小説家」としての本分なのである。

 

 

 

 

はたして、元高さんは「売れない小説家」のイメージを守るために、

このエピソードが100年後くらいに放送されているアニメ『ドラえもん』で再再再アニメ化されたときも、原稿用紙に小説を描き続けているのだろうか?

 

 

100年後の小説家は、もうみんなパソコンに移行しちゃっているかもしれないけど、

元高さんだけは、なんとか原稿用紙派を貫き続けてほしい。

 

 

 

 

 

のび太くん達が未来を見てきた結果を知っても決してめげず、

自分の信じた道を進み続けた結果、元高さんは「文学大賞」を受賞することができた。

 

愚直にひとつの物事をがんばり続けた人が報われるのは、王道ながらいい話です。

 

 

 

 

のび太のパパのように「画家の道を諦めたからこそ今の人生がある」というケースもありますが、

 

とにかく言えるのは、たとえ一度も芽が出ずに終わってしまっても、

最終的に自分が満足できているのであれば、自分の一度きりの人生はそれでいいんじゃないでしょうかね。

 

 

 

 

いや、まさか『ベロ相うらない大当たり!』なんてタイトルから、こんなにも人生において大事なことを学べるとは思いもしませんでしたよ。

こういう話を児童向け漫画で描けてしまうところが、藤子・F・不二雄先生のすごいところだと自分は思っています。

 

 

 

 

といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。

 

 

 

 

 

●ドラドラニュース●

今週のED前から、Officiaj髭男dismさんによるのび太の宇宙小戦争2021』公開カウントダウンがはじまりました。

映画公開まで、あと4週!

 

 

 

 

■次回予告■

次回の放送は2月12日。

「らくがきを撃て!」「正直太郎」の2本をお送りします。

 

前回の感想:ドラえもん感想(一文字変えて遊んじゃおう!&未知とのそうぐう機)

次回の感想:ドラえもん感想(らくがきを撃て!&正直太郎)

 

 

 

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