2021年7月3日放送分 ネタバレ注意!
珍獣がショートステイ(アニメオリジナル)
もうすぐやってくる夏休みの観察日記のネタとして、
パパと一緒に「世界珍獣展」に行くことをみんなに自慢していたスネ夫くん。
スネ夫くんのじまん話で「珍獣」に興味を持ったのび太くん達は、
ドラえもんにお願いをして、『動物ショートステイカード』からさまざまな珍獣を家に呼びよせていくのですが・・・。
自宅で生の動物と触れ合いたいなら、
本を叩くだけでホンモノの動物がでてくる『ほんもの図鑑』を使ったほうが手軽そうな気もしましたが、
どうやらこの道具は、22世紀の動物レンタル会社らしきものと業務提携しているっぽいので、
『ほんもの図鑑』とくらべて、借りられる動物のバリエーションが豊富なのかもしれません。
『ほんもの図鑑』は「生きた動物を本の中に閉じ込める」というシステムだったため、
絶滅危惧種など、必要以上にマニアックな動物を収録(物理的に)すると、どっかから怒られちゃう可能性もありそうです。
あと、『動物ショートステイカード』でレンタルした珍獣たちは、
いつものタイムホールからではなく、家の玄関からやってくるところもよかったです。
珍獣が玄関から現れるイベント性は、それこそ動物好きなお子さんが喜びそうな演出ですし、
テングザルが無言で玄関から登場したときのシュールさは、個人的にものすごく好きなシーンでした。
あのシーンは、とてもじわじわくるものがあったので、
まだ今回のお話を見ていない人は、是非一度チェックしてみてください。
今回のお話は「ウサギコウモリ」「ズキンアザラシ」など、いろいろな珍獣がたくさんアニメに登場するので、
ドラえもんと動物が好きな方には、非常にたまらない内容になっていたんじゃないかと。
自宅に珍獣たちを呼び寄せるときには、
『環境維持スプレー』を使いながら、動物たちにとっての住みよい環境をつくる必要があったため、
劇中で「ホシバナモグラは森の水辺のそばに住んでいる」などの珍獣豆知識がたびたび登場したりと、
動物にあまり興味が無い人でも、アニメを見ているだけで珍獣にちょっと詳しくなれたところも、今回の高評価ポイントのひとつです。
アニメ『ドラえもん』は、見ているだけで勉強になる素晴らしい作品だ!
いや、それにしても、
スネ夫くんがあれほどの珍獣大好き少年だったとは、思わなかった。
まさか、テレ朝でのアニメ『ドラえもん』放送開始42年目にして、彼の知られざるシュミを新たに知ることになろうとは。
冒頭の「世界珍獣展に行くくだり」も、
はじめは、みんなに自慢したいがためだけの行動だと思っていたのですが、
パパの仕事の都合で「世界珍獣展」に行く予定がキャンセルになってしまい、
あまりのショックで、スネ夫くんがゾンビのように町を徘徊していたところなどを見るに、その珍獣好きっぷりはかなりのものである。
スネ夫くんがこれほどまでの珍獣マニアであるなら、
原作回における、のび太に対抗してペットショップでイグアナを買ってきた時や、
『のび太と奇跡の島』でいろんな絶滅動物と出会った時も、ひとり静かに心の中で大興奮していたんじゃないかと、想像してみたり。
映画のスネ夫は、恐竜の知識にも長けていたりもするので、
普段はあまりクローズアップされないだけで、じつは動物マニアとしての一面も持ち合わせているのかもしれません。
物語のオチは、
のび太くん達が自分の想像以上に動物をレンタルしていることを知ったドラえもんがスネ夫の家に乗り込むも、
玄関前にいた「ハダカデバネズミ」や「ヌートリア」「カピバラ」を見て気絶してしまう・・・という結末に。
『動物ショートステイカード』が、動物のレンタルにお金がかかることを内緒にして、
他の動物のレンタルをおススメしていたと考えると、なんだかとても悪質な感じもするけど、
ドラえもんのリアクションを見るに、
あのカードの動物レンタル料は「確かに高いけど、絶対に払えないというわけでもない額」くらいだと思われます。
あの道具で珍獣を一匹借りると、大体おいくらくらいするんでしょうかね。
できればリーズナブルな値段であってほしい。
ドラえもんはネズミ嫌いなゆえに、
『のび太の日本誕生』ではハムスターが家にやってくることを理由に家出をしていたほどですが、
今回のお話で、ヌートリアやカピバラといった「げっ歯類」の動物も苦手にしていることがわかった。
たしかに、カピバラなどのげっ歯類は「ネズミ目」といわれることもあるけど、
ドラえもんのネズミ嫌いセンサーは年を追うごとに敏感になり続けている気がする。
カピバラっていうほど、ネズミに似てるか?
一度、ネズミに近いさまざまな動物をあつめて、
ドラえもんにとってどこまでがセーフなのかを実験してみたいところです。
そんなわけで、一本目の感想はここまで。
●ドラドラニュース●
今週は2本目のお話が始まる前に「ドラえもん・えかきうた」が流れました。
2021年4月17日放送分以来、約3カ月ぶりのえかきうたとなります。
アニメドラえもんが不定期で『ドラえもん・えかきうた』を流す理由って、やっぱり尺調整目的なんでしょうかね。
いつものやつ。
普通に描いたはずなのに、なぜか上に寄ってしまった。
変幻自在!お天気ボックス(コミックス第10巻収録)
明日のキャンプの天気は雨で中止になるのか、晴れで予定通りとなるのか。
なお、このお話が放送された当日(7月3日)は大雨の影響により、静岡県熱海市で土砂崩れが発生していた。
もしも当エピソードの放送が一週遅れていたら、
今回のような「お天気ネタ回」を流すのは自粛となり、放送も延期になっていたかもしれません。
スネ夫は最新のお天気データを根拠に、
「明日の天気が雨になること」に絶対の自信をもっているようでしたが、
対するのび太くんには、ドラえもんの『お天気ボックス』があるので、
スネ夫にとって、かなり分の悪い戦いになってしまうことが容易に予測できる。
スネ夫もこれまでの付き合いから、
のび太くんがドラえもんに頼ることくらいすぐにわかりそうなものだけど、
その場の勢いにつられて、つい「げんこつ30発」をかけてしまったのは不覚だったとしか言いようがない。
すべてが終わったいま、振り返ってみれば、
スネ夫くんは最新のデータで天気を予測できても、ドラえもんの存在を予測できなかったことが今回の一番の敗因だったんじゃないかと。(先の展開ネタバレ)
スネ夫ご自慢の最新お天気データも、22世紀の技術には到底太刀打ちできなかった!
そんな、「最新のお天気データ」に絶大なる信頼を寄せていたスネ夫くん。
ジャイアン達にも「おれは最新の天気データがすぐにわかるぞ」と自慢したかったのか、
学校に、天気予報を見るため専用のタブレットまで持ち込んでいた。
さっきのお話では「珍獣」でマウントをとっていたけど、
今回は「最新のお天気データ」でみんなにマウントをとるスネ夫くん。
この世の万物において、スネ夫くんが自慢できないものは存在しないのかもしれない。
仮にスネ夫くんが学校にタブレットを持ち込んでいることが先生にバレたら、
確実に没収されると思うけど、
彼はそのリスクを冒してまでも、みんなに「最新の天気のデータが見れること」を自慢したかったのでしょう。
スネ夫の自慢にかける情熱、我々も少しは見習いたいものです。
雨が降っても動じない少女の姿を描いた映画『ノン気の子 - A carefree child - 』のテレビCMや、
ジャイアンをコーチに迎え、大雨が降る中でものび太をぶん殴る練習を続けるスネ夫など、さまざまな小ネタも光っていた今回。
「同じげんこつ30発でも、パンチ力を上げたほうがより重い攻撃になる」と考え、
ひたすらにトレーニングを重ねていたスネ夫の、罰ゲームに対する姿勢は大いに評価できる。
悪天候になっても、シャドーボクシングに励んでいたスネ夫の姿を見て、
「のび太との賭けには勝ったけど、雨の中での練習のせいでスネ夫が重い風邪を引いてしまう」という、アニメ独自のオチ展開も予想していましたが、まったくそんなことは無かったですね・・・。
『お天気ボックス』の「風のカード」をつかって、
部屋の中にある大量の雪(+α)を、窓の外へ吹き飛ばしていたドラえもん。
(そして、家の中の雪(+α)とともに、「晴れのカード」もどこかへ飛んでいってしまい・・・。)
でも、その「ゴミを窓の外へ飛ばすやり方」でお掃除をしてしまうと、
野比家の向かい側にある家がえらいことになっちゃいそうなんですが、それは大丈夫なんだろうか?
今回の一件が、ご近所トラブルに発展しないことを祈りたい。
『お天気ボックス』の「晴れのカード」をなくしたせいで、
一時はテルテル坊主に頼るまでのピンチに陥っていたのび太くんサイドでしたが、
キャンプ当日になって、ドラえもんが『雲とりバケツ』の存在を思い出したおかげで、無事解決。
ギャンブルに負けたスネ夫くんも、頭にナベを被って覚悟を決めていたようですが、
心優しいのび太くんがげんこつを免除してくれたおかげでハッピーエンド。みんなでキャンプを楽しんだのでした。
もしも自分がスネ夫くんだったら、事前に『がんじょう』を飲んだ上でげんこつ30発に臨んでいたハズだけど(最低)、
今回はのび太くんもスネ夫くんも、罰ゲームに対する行動で「それぞれの男らしさの形」を魅せる結果となったのはよかったです。
そして、家の中で『雲とりバケツ』をひっくり返しちゃったドラえもん。
自宅が雨水でいっぱいになると思うと、かなりぞっとしますね・・・。
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
■次回予告■
次回の放送は7月10日。
「消しゴムでノッペラボウ」「つくろう!おざしき水族館」をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(ロックロックハンマー&よかん虫)
次回の感想:ドラえもん感想(消しゴムでノッペラボウ&つくろう!おざしき水族館)