2021年3月20日放送分 ネタバレ注意!
やどり木で楽しく家出(コミックス31巻収録)
今週のドラえもん1本目は、春からの新生活シーズンにちなんだお話!
これさえあれば、他人の家にいつまでもパラサイトし続けられる道具『やどり木』が登場だ!
その気になれば、首相官邸にもラクラク入れてしまいそうなこの道具。
定期的に思ってしまいますが、未来の世界のセキュリティって本当にどうなっているんでしょうかね。
未来の世界には、他人の家に『やどり木』で寄生して、
一生タダ飯を食い続ける人生を選んでしまうようなダメ人間がたくさんいるのかもしれません。
ただ、今回登場した『やどり木』は、未来デパートのうっかりミスで届いてしまったものであり、
ドラえもんもこの道具を使おうとは、いっさい思っていなかったようである。
未来からやってきたドラえもんがこのような反応をするということは、
きっと未来の人たちも、「他人の家に勝手に泊まるなんてとんでもない!」と思ってくれる人たちばかりなのだろうと思いたいです。
『やどり木』は、未来の世界であろうと、いまの時代であろうと、
他人の家に勝手に泊まることを恥だと思わない、厚顔無恥なダメ人間にしか使えない道具だ!
そんなわけで、他人の家に勝手に泊まることを恥だと思わない男・のび太くんは、
『やどり木』で知らない人の家に何のためらいもなく上がり込んでは、自分が家出をした際に泊まり込みたい家を探し歩いていた。
学生時代のジャージを部屋着にしていた独身男性、
子だくさんのお母さん、ボディビルが趣味のご夫妻など、
普段は描かれていないだけで、のび太くんの家の近所にはさまざまな人が住んでいることがわかったのは、なかなか興味深いです。
とくに、ドラえもん世界において「筋肉ムキムキのキャラ」はあまり馴染みが無かったので、
ボディビル夫婦の存在にはちょっとびっくりしてしまいました。
原作にはぜったいに出てこなさそうな、異色のキャラクターだ!
彼らがどういう人たちなのかが気になるので、
個人的には原作通りの展開のほかに、のび太くんがボディビル夫婦の家に泊まる展開も見てみたかったです。
ジャイアンにも負けないほどのパワーと、ドラえもんに頼らないほどの健全な精神力が得られるかもしれないぞ。
雨宿り目的で、お金を持っていそうな高齢夫婦の家にパラサイトをするのび太くん。
のび太くんは「居心地の良さ」を理由に、この家を家出時の避難場所にすると決め、
さっそく夕食のメニューをリクエストしたり、「家出をした時に使う自分の部屋」を決めたりするなどの図々しい行為を連発していましたが、
本来はしずかちゃんのように、「勝手にあがったら悪いわ」と居心地悪く感じるのが普通なんですよね。
のび太くんは小学生なので、まだそのへんの感覚が分からないだけだと思いますが、
大人になっても同じ行為を平気でおこなっていたら本当にアブない人になってしまうので、今から不安でしょうがないです。
高齢夫婦から、自分のリクエスト通りに作ってもらったニンジン抜きカレーを食べるも、
のび太くんはなんだか美味しくなさそうな顔をしていた。
今回のアニメの冒頭では、カレーにニンジンを入れるか入れないかで、
ママとケンカをしていたのび太くんでしたが、やっぱりママのカレーの味が恋しいようです。
原作では、ドラえもんに『やどり木』を回収されていたことに気づかないまま家出をしてしまい、
のび太くんがどこにも行く場所が無くなってしまうというオチになっていたのですが、
もしかしたら今回のアニメでは、原作のオチと違い、
「のび太くんがお母さんのつくったカレーの味を思い出して、家出を取り止めるハートフルな終わり方」になっていくのかもしれません。
そんなハートウォーミングな結末を期待しながら、アニメを見ていたのですが、
けっきょく、物語の最後まで見ても、別にそんなことはありませんでした。
のび太くんは原作の展開そのままに家出して、原作の展開そのままに帰る場所がなくなっていました。
いや、これは完全に読みがハズれましたね・・・。
とはいえ、ママもそんなに怒ってなさそうでしたし、
のび太くんも心が折れたら、そのうち家に帰ってくることでしょう。
ママも、ひとしきりのび太くんを叱ったあとに、
1人前だけ残しておいたカレーを出してくれると思うので、それをのび太くんが美味しそうに食べる・・・みたいな展開も待っていそうではありました。
今回のお話のオチ自体は予想できなかったけど、
「今回のお話のその後」を想像するのは、なかなかに楽しかったです。
というわけで、1本目の感想はこれでおしまい。
●ドラドラニュース●
2本目のお話がはじまる前に、
次回から「春のドラ祭り!プレゼントキャンペーン」と題し、3週連続で視聴者プレゼント企画をおこなうとの告知が。
みんなもクイズに答えて、豪華賞品をゲットしよう!
のび太の流れ星(アニメオリジナル)
『流れ星の素』と『宇宙遊覧気球』で、のび太くんがお手製の流星群を作ろうとするお話だ!
2019年公開の映画『のび太の月面探査記』で、のび太くん達がドラえもん型の気球(っぽい宇宙船)でカグヤ星へ行ったシーンを思い出します。
このお話をつくった脚本家の方は、
『のび太の月面探査記』でのび太くん達が気球で宇宙にいくことを知っていたんだろうか?
でも、発表時期のタイミングを考えたら、これはまったくの偶然なんじゃないかと思うんですがねえ。
前の感想記事の時にも言いましたが、スマホに気球をつけて宇宙に飛ばす実験はインターネットでもよく見かけますし。
今回のお話の一番の見どころは、10円損した程度で主催者のドラえもんにマジギレするジャイアンと、
流星群の正体が0点の燃えカスだと知らずに有難がるギャラリーのみなさんのシュールな姿である。
さすがのジャイアンでも、10円失ったごときであんなに怒るほどでは無いと思うけど、
もしかしたら、ジャイアンはお母さんからこづかいを毎月10円しか貰ってないのかもしれない。
いくら何でもそれはないと思うけど、あの時のジャイアンはそれほどの怒りようであった。
あんな状態のジャイアンを相手にするドラえもんも、本当に大変ですね。
そして、今週も『のび太の宇宙小戦争2021 リトルな世界』の放送がありませんでした。
これは本当にコーナーが終わってしまったとみて、いいんでしょうかねえ。
せめて、「さよなら」の言葉くらいは言っておきたかった。
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
■次回予告■
次回の放送は3月27日。
「剛田、いつ?」「ぼくを、ぼくの先生に」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(似たもの!あつまれホイッスル&ドラえもんをのぞいちゃえ![再])
次回の感想:ドラえもん感想(剛田、いつ?&ぼくを、ぼくの先生に)