2021年1月9日放送分 ネタバレ注意!
●ドラドラニュース●
新年一発目の放送は「お年玉スペシャル」として、お正月らしいお話の豪華3本立て。
ドラえもんから視聴者の皆さんに向けての新年のご挨拶もありました。
「みんな、お正月はどう過ごしたかな?今日はちょっと遅めの僕からのお年玉。
いつもと違って3本のお話をお届けするよ。それでは今年最初のドラえもん、スタート!」
バランス注射(コミックス20巻収録)
今週は原作回3本立てということで、感想のほうもテンポよくいきましょう。
細かいストーリーの説明もはぶいていきたいので、内容が気になった方は原作を読んでみてください。
この「バランス注射」の回は原作が4ページしかないので、すぐに読めると思います。
むしろ、原作のページ数が少なすぎるために、今回の3本立ての中に組み込まれちゃったのかも。
『ドラえもん』には、原作が数ページしかない回もたくさんありますが、
今回のような3本立て形式なら、アニメオリジナル展開を入れても放送尺が足りないようなお話でもアニメ化できそうなので、
また気が向いたら、やっていただきたいところですね。
新年早々、不運な出来事続きで落ち込むのび太くんに『バランス注射』をしてあげたドラえもん。
「きみは4つの災難にあったから、これから4ついいことがあるよ」と励ますドラえもんの言葉通り、のび太くんに良いことが起こりはじめ・・・?
「悪いことがあった後にいいことが起こる効果を起こしてくれる」といえば、似たような道具で『サイオー馬』もあった。
でも、『バランス注射』は自分で幸運不運のコントロールが出来なさそうだし、
『サイオー馬』は油断していると、すぐに蹴っ飛ばされてあっという間に不運になる恐れがある。
自分の運勢をコントロールする系の道具はどれも扱い方がなんとなく難しそうに感じるのは、
「運勢を操作するのはそれくらい難しいことなんだよ」という教訓を身をもって体感させるために、あえてそのような仕様にしているのかもしれません。
ふだんは不運なのび太くんが『バランス注射』を打った途端に幸運が連続してしまうの、
本当に彼は不運の星のもとに生まれてきてしまったんだなあ、という思いでいっぱいになりますね。
『サカユメン』のときと一緒のパターンだ!
のび太くんも「幸運が来てしまうならわざと不幸になればいい」と、
自ら転んでみせるアクションを試しますが、彼の持つ不運パワー(?)によって、結局幸運な出来事になってしまった。
イヌを助けただけでのび太くんに1万円札をくれたおばさん、ああ見えて年収8000万円くらいあるんだろうか?
私服の旗本カンナちゃん今日放送でした
— 藤田 (@Fujitanco) 2021年1月9日
中高生が着てそうでシンプルな私服考えるの楽しかったです#ドラえもん pic.twitter.com/4yVQaHKY3b
さらに『出前電話』の回に登場していた、旗本カンナちゃん(CV:山下七海)もまさかの再登場。
今回はフィギュアではなく、ご本人役での声あり出演となりました。
カンナちゃんから直筆サインとライブチケットを手渡しされたのび太くん、嬉しさのあまり藤子Aキャラみたいな目つきになっていたぞ!
こうして、幸運が連続し続けてしまった上に、
テレビ番組の視聴者プレゼントで自転車が当たるラッキーがとどめとなってしまったのか、
これまでの幸運の反動として、
「地球に隕石が衝突する大災難」を予感させるオチを描きつつ、1本目のお話は終わっていった。
「視聴者プレゼントが当たったけど、ぼくは自転車に乗れないからけっきょく不運だ!」と
のび太くんが本気で思い込めば、隕石衝突をギリギリで回避できるかもしれない。
でも、机の上を通りがかったネズミが『バランス注射』を落っことす描写もあったので、
あれで全てが無効になったという考え方もできます。
「『バランス注射』はやじろべえのように立たせ続けないと効果が持続しない」という設定はまったく聞いたこと無いけど、
地球に隕石が衝突するよりは1000倍マシなので、なんとかそうであってほしいです。
お金なんか大きらい!(コミックス16巻収録)
2本目。お年玉がほしいのび太くんとお年玉をあげたくないパパが、
それぞれ『お金ぎらいになるキャンデー』『お金をあげたくなるキャンデー』を飲んでしまい・・・。
初期のドラえもん特有のドタバタギャグが存分に楽しめる一本であります。
パパが飲んだのが「お金を使いたくなるキャンデー」だったら経済効果の役に立ちそうなんですが、
このキャンデーはあくまでも「他人にお金をあげたくなる」効果しかないところが、面白さのミソになっているんだと思います。(個人の感想です)
それにしても、ママって額縁の裏のへそくりをあんなに貯めてたんですね。
見た感じ、数十万円くらいはあったぞ。
パパはお金が無くなると、キャンデーの効果で他人に服をプレゼントしだすようになっていた。
ドラえもんが止めていなかったら、パパは他人に衣服をすべて与えてしまい、生まれたままの姿になっていたのかもしれない。
『お金をあげたくなるキャンデー』は飲んだら最後、公然わいせつ罪を誘発しかねない、たいへんおそろしいクスリだ!
あ、ちなみに、原作のパパはホームレスに自分の家をプレゼントしようとしていたのですが、
いろいろな諸事情により、今回は「ドールハウスで遊ぶ子供に自分の家をプレゼントしようとするくだり」に改変されていました。
原作ネタの持つブラックさが完全に無くなっちゃったけど、まあ、これはしょうがないってことで。
ドラえもんのおかげで、のび太くんのパパの奇行はなんとか治まりましたが、
今度は『お金をあげたくなるキャンデー』を飲んだ町じゅうのみんなに追いかけまわされていたのび太くん。
これは原作の時から思っていたことなのですが、
『お金ぎらいになるキャンデー』のビンも空っぽになっていたのに、のび太くんと同じ症状の人が全く見当たらなかったのはどういうことなんだろうか?
でも、あの症状を発症してしまった人たちは、
「お金をあげたくなる人たち」と違い、みんなお金がこわくなってひたすら家に閉じこもっていたのかも。
キャンデーの効果で「おまえのものはおまえのもの、俺のものもおまえのもの!」と叫ぶジャイアンの姿が見れるのはこの回だけだぞ!
そして、前述のパパの行動を見るに、
「お金をあげたい人」が持っているお金をすべてプレゼントしてしまったら、今度は着ている服をすべて脱ぎだしてしまう恐れがある。
頑張れ、のび太くん。
この町が露出狂だらけにならずに済んでいるのは、君が逃げ続けていることでお金を一切もらっていないからだからね。(たぶん)
初日の出セット(ドラえもん̟プラス6巻収録)
3本目。ほかの2本と違い、この話だけてんとう虫コミックス未収録の回です。
どんなに寝ぼすけな人でも『初日の出セット』を使えば、いつでもどこでも初日の出を拝むことができる!
ただし、ニセモノの初日の出に御利益があるかどうかは知りませんが・・・。
今の時代だとバーチャル・リアルティ技術を使えば、今回ののび太くん達っぽいことが出来そうな気もします。
あと、のび太くんが欲しがっていた「1年後の正月に鳴る目覚まし時計」は、
スマホのアラーム機能をつかえば簡単に実現できそうですね。本当にいい時代になったもんだ。
『初日の出セット』の「太陽」は、モチを上に置いたらそのまま焼けてしまうくらいの熱を持っていた。
「本物の太陽」を意識しているのは素晴らしいけど、ストーブレベルの熱源がムキ出しになっているのはけっこう危ない気がする。
触ってヤケドする恐れもあるし、別に温度くらいはイミテーションでもよかったのでは?
そして、そんなストーブみたいなものをラジコンのように操作して、他人に近づけようとしていたジャイアン。
その事実を知らなかったとはいえ、笑顔でそのようなことをやって楽しんでいたジャイアンはかなりの危険人物だ。
とくにスネ夫は、ジャイアンの操縦する「ラジコン初日の出」によってご自慢の前髪を焦がされる被害にもあっていた。
場合によっては大やけどや失明の恐れもあるので、
良い子の皆さんは、他人の顔の前に「太陽」を近づけようとするのは絶対にやめましょう。
でも、「太陽」をラジコンで動かして遊べるのは、ちょっと楽しそうではある。
ドローンのように謎の光る球体を飛ばせるラジコン、どこかのメーカーから発売されないかなあ。
物語のラストでは『初日の出セット』のせいで、真夜中に学校へ行くハメになってしまったジャイアンの姿が。
セリフや顔出しこそなかったものの、
レアキャラである「ジャイアンのパパ」もちょっとだけ登場していますね。
あの後、ジャイアンは朝になるまで学校の前に居続けたんだろうか?
さすがに可哀そうなので、途中で引き返して家に帰ってくれていることを祈ります。
といったところで、今週のドラえもん感想はここまでです。
●ドラドラニュース●
・今週から番組冒頭でドラえもん誕生51周年記念ロゴが表示されるようになりました。ことしも50周年。
・来週から「リトルな世界」なるミニコーナーが始まる模様。
・今週から「ドラガオじゃんけん」が『のび太の宇宙小戦争2021』仕様に。
・今週からエンディングテーマが『のび太の宇宙小戦争2021』の主題歌である、Official髭男dismの「Universe」に。
エンディング前では、Official髭男dismのみなさんによるコメントもありました。
■次回予告■
次回の放送は1月16日。
「テレビとりもち」「ぬけ穴ボールペン」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(大みそか1時間SP・超大作特撮映画「宇宙大魔神」&のび太の結婚前夜)
次回の感想:ドラえもん感想(ぬけ穴ボールペン&テレビとりもち)