2022年10月15日放送分 ネタバレ注意!
まるでホンモノ!?自然観察プラモシリーズ(コミックス45巻収録)
今週の一本目は、本物そっくりに動くプラモデル『自然観察プラモシリーズ』が登場。
あえて先にネタバレさせてもらうと、
この話のラストでは、スーパーサウルス(プラモ)によって、スネ夫くんの家がぶっ壊されるオチが待っています。
こわいですね。
まずは、プラモマニアであるスネ夫くんが「ガレージキット」を知らないであろう、テレビの前の子供たちのために、
YouTuberを意識したようなプレゼンスタイルで「『ガレージキット』とは何なのか?」を教えてくれた。
お話の冒頭でこの様な専門講座が組まれてしまうくらいなんですから、
このエピソードの初出当時(※1991年)とくらべて、プラモ作りを趣味にしている小学生は、やっぱり少なくなっているんでしょうなあ。
ふだんは大の強欲キャラで知られるジャイアンですら、
スネ夫が語るガレージキットの話題に関しては、あまり興味がなさそうな顔をしている。
今の小学生たちにプラモ文化をふたたび根付かせるには、
やっぱりコロコロコミックで、『プラコン大作』のようなプラモ漫画の連載をはじめるのが一番てっとり早いのでしょうか。
あ、そうそう。『コロコロコミック』といえば、
今月からむぎわらしんたろう先生の新連載がはじまったので、皆さんも読んでみてください。(自然すぎるほどの宣伝)
ジャイアンをはじめ、誰もスネ夫のガレージキットに興味をもってくれない中、
それでもひとり、素直に羨ましがってくれるのび太くんは、作劇において非常にありがたい存在である。
さっそく、ドラえもんにお願いして『自然観察プラモシリーズ』を出してもらったぞ!
『自然観察プラモシリーズ』は、卵のプラモを接着剤でくっつけるだけで、
あとはプラモ側が勝手に成長してくれるという、ハイテクノロジーのわりに、実にお手軽かつ簡単なプラモデル。
プラモが成長しきったら、元のタマゴに戻ってくれる仕様もあるので、
本物の動物のペットを飼う時のような責任を背負うこともなく、気軽につくれるのも、この道具の利点といえますね。
さらに『自然観察プラモシリーズ』の付属品に「停止液」なんてものもあるので、
自分のプラモをタマゴに戻したくない人は、それを使ってみましょう。
生き物があっという間に本物そっくりに育つプラモがあれば、もう夏休みの観察日記のネタには一生困らなさそうなのがいい。
この道具は『生き物しいくジオラマブック』と似たような使い方だって出来ちゃうのかも。
プラモの種類も、アゲハチョウにカエルにツバメ、
パッケージだけの紹介に終わったものでも、カメ、クマノミやサザエ、カモノハシなどさまざま。
ドラえもん曰く「タマゴから生まれる生き物ならなんでもある」とのこと。
両生類や爬虫類はもとより、まさか貝類である「サザエ」のプラモまであるとは。
『自然観察プラモシリーズ』のバリエーションは、自分が思っている以上に豊かなようです。
ただ「サザエ」のプラモは、ツバメやカエルに比べて動きが少なそうなので、買う人はかなり少なそうな気もする。
貝の生態に興味を持っている人用の、大人向けのプラモなんだろうか?
そう考えると、普段は水族館でしか見れないであろうサザエの生態が家で見られるのは、なかなかの魅力に思えるので、
自分も時間にお金に余裕があったら、衝動で買ってしまうかもしれません。
そういえば、オバQも最初はタマゴから産まれてたんだよな・・・。
そんなこんなで、自分が所持するガレージキットよりもクオリティの高いプラモをドラえもんに出されてしまったスネ夫は憤慨。
ドラえもんの制止を振り切って「一番大きいプラモ」を勝手に持っていった結果、
記事冒頭で書いた惨劇へとつながっていくのでありました。こわいですね。
スネ夫が「停止液」を使ってしまったことにより、
自宅を破壊し続けるスーパーサウルス(プラモ)はタマゴに戻らないため、状況は完全に詰んでしまっている。
現実の世界でこんなことが起きたら、自衛隊が出動してもおかしくないレベルだぞ。
恐竜をやっつけるのがダメなら、スーパーサウルスに『ともチョコ』を食べさせて、スネ夫と友達になってもらう他ないですね。(新恐竜脳)
原作でも「この後どうなったか」は描かれずに終わっていたので、
今回のアニメで、その「続き」もオリジナルでやってもらえたら・・・と思っていたりもしたのですが、流石にそうはいかなかった。
いや本当に、あの後スネ夫の家はどうなったんでしょうかね。
「プラスチック(恐竜)が自然に分解されるまで待つ」という手段もあるけど、
ネット情報によると、プラスチックは分解されるまでに400年以上かかるらしいので、さすがにこれは非現実的すぎる。
ベターに考えるなら、のび太くん達が『タイムマシン』でプラモを持っていくスネ夫を全力で止めにいったとか?
というわけで、一本目の感想はここまで。
のぞき穴ボード(コミックス29巻収録)
野比家の家の塀に、ゴミのペットボトルをねじ込む輩があらわれた!
平穏な一般家庭の暮らしを乱す大悪人を特定するべく、ドラえもんとのび太くんは『のぞき穴ボード』で犯人捜しを行うのですが・・・。
のび太くん達が特定した、ペットボトルを捨てていた犯人(以下、ペットボトル男)が犬を連れていたのは、
原作では、この人物が「野比家の前で飼い犬に糞をさせる悪人」だった名残である。
素手で掴んで処理できる分、犬の糞より空のペットボトルのほうがまだマシな気もするけど、
空のペットボトル一本くらい、ちゃんと捨てずに家まで持って帰ってほしかった。
どうせ捨てるなら、道ばたに捨てたほうが効率(?)もいいだろうに。
なぜ彼は、塀にペットボトルをねじ込んでいたのか。
ペットボトル男の犯行の意図がさっぱりわからないところが怖い。
野比家の塀に、子供(のび太)の力では取れないほどの勢いでペットボトルをねじ込んでいたところにも、ペットボトル男の闇を感じてなりません。
私生活での彼は一体どういう人物なのか、不覚にも興味を持ってしまいました。
こんな感じで『のぞき穴ボード』は、悪さをする奴を懲らしめたり、
めったに見ることが出来なさそうな場所を覗いたりするのが、この道具の健全な使い方だと思われるのですが、
のび太くんは、スネ夫やジャイアン達のプライベートを覗き見したり、
自分の存在がバレていないのをいいことに、相手を水鉄砲で攻撃するなどのイタズラを楽しむなど、専ら不健全な使い方に終始していた。
悪意はないといえど、「覗き」は立派な犯罪行為です。
良い子のみんなは『のぞき穴ボード』を使う時が来ても、絶対にのび太くんのようなマネをしないようにしましょう。
でも、『のぞき穴ボード』って名前の道具なのに「この道具で覗きをするな」というのも、ちょっとおかしな話ではある。
22世紀のプライバシー問題って、もしかして現代よりもガバガバなんだろうか?
もちろん、上記のイタズラ・覗き行為がみんなにバレないわけもなく、
事の真相を知ったジャイアンが、自らの身体ごと『のぞき穴ボード』の穴に突っ込んでいく形で、のび太くんの元に突撃。
絵に描いたような、勧善懲悪エンドとなった。
ジャイアンの『のぞき穴ボード』突入シーンはかなりの迫力があった。
でも、あんな派手な突入をしたとなると、おそらく「空き地側の塀(へい)」にも大穴が開いていそうだ。
ジャイアンが穴に突っ込んだ後の「塀」は、一体どうなったんだろう?
その疑問に対しての答えは一切描かれることなく、物語も静かに終わっていくのでした。
というわけで、2本目の感想はここまで。
重さすいこみじゅう(ドラえもんカラー作品集第2巻より)
今週の「ドラドラMiniシアター」は『重さすいこみじゅう』 のお話。
これさえあれば、どんなモノでも軽くすることが出来る!
重い荷物運びを強いられがちな「引っ越し」の時に非常に役立ちそうな道具ですし、
周りの友達たちに「自分は力持ちだ」と思わせたい人にも、おススメの道具にはなっていますね。
『重さすいこみじゅう』があれば、土管だって軽々と持ちあげることができるぞ!
『重さすいこみじゅう』は、重さを吸い込むときの「チュンチュンチュン・・・」という独特の擬音が印象的だったのですが、
尺や演出の都合なのか、その要素がカットされてしまっていたのが少し残念。
あと「ドラドラMiniシアター」は、今回で3回目になるのですが、
今のところは、全てのお話がカラー作品集からのアニメ化となっています。
幼年誌などで発表された、数ページのエピソードなんかもアニメ化してほしいんですがねえ。
こんなお願いはぜいたくかしら。
といったところで、今週のドラえもん感想はここまで。
■次回予告■
次回の放送は10月22日。
「オールシーズンバッジ」「グンニャリジャイアン」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(オノマトペがいっぱい&本はおいしくよもう&カメレオン茶)
次回の感想:ドラえもん感想(オールシーズンバッジ&グンニャリジャイアン&実物はさみ)