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ドラえもん感想(オノマトペがいっぱい&本はおいしくよもう&カメレオン茶)

 

 

 2022年10月8日放送分  ネタバレ注意!

 

 

 

 

 

 

オノマトペがいっぱい(アニメオリジナル)

今週の一本目は、アニメオリジナル道具オノマトペホーン』が出てくるおはなし。

「フワフワ(どら焼きの生地がやわらかい時の表現)」「メラメラ(炎が燃える音の表現)」などのオノマトペ(擬態語)を使いこなして、色んなものを自分好みの状態にカスタマイズしてみよう!

 

 

 

 

さまざまな「擬態語」を実体化させてしまう効果を持つ道具であるためか、

オノマトペホーン』は、カタカナの「オ」「マ」「ペ」の文字を合体させた、非常にアバンギャルドな見た目をしていた。

なんとなく、『仮面ライダージオウ』の顔面を思い出してしまうようなデザインである。

 

 

 

そして、カタカナ(日本語)をふんだんに取り入れたデザインであるのを見るに、

オノマトペホーン』は、おそらく日本だけの発売にとどまっているんでしょうね。

 

海外に売り出すとなったら、各国の言語にあわせて、いちいち道具のデザインを変えなきゃいけないでしょうし。

この道具を韓国で売り出したら、ハングル文字が主体のデザインになっていそうだ。

 

 

 

ただ、海外のオノマトペは日本といろいろ違っているそうなので、

もしも『オノマトペホーン』が各国対応版になったら、また新しい展開が広がっていきそうではあります。

 

 

英語対応の『オノマトペホーン』は、

『コエカタマリン』のように擬音の塊が実際に出てくる、アメコミみたいな仕様が追加されていたら面白いかもしれないぞ。

 

 

 

 

 

町へ繰り出して『オノマトペホーン』を使ってみるまえに、

まずは、ドラえもんが部屋に放置していたどら焼きで、道具の小手調べを行うのび太くん達。

 

 

 

ドラえもんが部屋にどら焼きを置きっぱなしにする展開」も、今やすっかりお馴染みのパターンですね。

最近では、話の展開をつくるために、ドラえもんがどら焼きをワザと置いているようにも思えてきました。

 

 

ワザとじゃないなら、自分が食べる予定のどら焼きくらい、四次元ポケットの中にしまっておけばいいのに。

ここまで同じことをやっているの、人間だったら痴呆を疑われてしまうような行為だぞ。

 

 

 

 

普通のどら焼きも『オノマトペホーン』にかかれば、

触れないほど熱くなってしまう「アツアツ」状態にもできるし、氷のようにつめたい「キンキン」状態にもできてしまう。

もちろん、どら焼きの生地を「フワフワ」にして、美味しく召し上がる事だって可能である。

 

 

ヒマな人は「ホワホワ」「モチモチ」等のオノマトペを駆使して、最高に美味しいどら焼きの誕生を目指してみたり、

あえて「グジョグジョ」「ベチャベチャ」「カビカビ」といった、マズそうなオノマトペを言ってみるのも、おもしろいかもしれません。

 

 

 

 

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あと、これはどうでもいい話ですが、

映画『怪盗ドラパン 謎の挑戦状!』における「キンキン」といえば、冷たくなる擬音ではなく、黄金像になってしまう擬音でもありますね。

 

自分のどら焼きがいきなり金のフィギュアになっちゃったら、ドラえもんは馬みたいな顔をしてしまいそうだ。

 

 

 

 

そんな同じ言葉でも、他人の捉えようによってはまったく違う意味になってしまうオノマトペについては、

オノマトペホーン』側のジャッジに完全に委ねられてしまうようで、

 

自宅のバーベキューコンロが壊れて困っていたスネ夫一家のために、

のび太くんが「ボウボウ」と火が燃える時のオノマトペを発した際は、バーベキューコンロに毛がぼうぼうと生えてきてしまっていた。

 

こ、これは気持ちが悪い!

 

 

 

 

たしかに、『ONE PIECE』でエースが食べた悪魔の実の名前が、

「メラメラの実」ではなく「ボウボウの実」だったら、かなり嫌だけど、

 

オノマトペホーン』も、22世紀の道具なワケなんだから、

さすがに「コンロに毛を生やしたいわけじゃないんだな」くらいの解釈は、そちら側でやってほしかった。

 

 

毛でボウボウにしたいのは、頭皮だけでじゅうぶんです。

 

 

 

 

 

なお、スネ夫一家のバーベキューについては、

肉が焼ける音である「ジュージュー」のオノマトペ効果によって、ぶじ車のボンネットを使ってのバーベキューに成功していた。

 

 

スネ夫くんやのび太くん達は、このBBQにたいへん満足していたようだけど、

自分個人の意見として、車のボンネットで焼いた肉はあまり食べたくない。なんか不衛生そうだし。

 

 

スネ夫一家はお金持ちだけど、意外とこういうところには無頓着なんですかね。

カーマニアの人があのシーンを見たら、一瞬で発狂してしまいそうな映像でした。

 

 

 

 

さらに、らんぼう者・ジャイアンに追いかけられても、

彼が履いているズボンを「ユルユル」「ピチピチ」にしたり、道路を「トゲトゲ」「ボコボコ」にしておけば安心!と思いきや、

 

何も知らないジャイアンから「ギッタギタのメッタメタにしてやるからな!」と『オノマトペホーン』で叫ばれてしまった結果、

ドラえもんのび太くんは、オノマトペ通り、ギッタギタのメッタメタの状態にされてしまった。

 

 

 

 

オノマトペホーン』は、叫ぶだけで相手をその状態にすることができるとするなら、

遠隔攻撃用の道具として、かなり強いぞ。

 

いろんなものをオノマトペ通りの状態にできる『オノマトペホーン』は強力すぎる道具だけど、

強すぎるが故に、この道具が相手にわたったら、簡単に終わってしまうリスクもある。

 

 

 

戦争をやるときだって、『オノマトペホーン』があれば、戦車や兵器を用意する必要がなくなってしまいそうです。

両サイドが「ポカポカ!」「ペチペチ!」と叫んでいれば、相手にダメージが届いていくわけですし。

 

もちろん、はじめから戦争をしなければ、『オノマトペホーン』の必要すらなくなるんですけどね。

 

 

 

それにしてもあの時、のび太くん達がジャイアン「バラバラのぐちゃぐちゃにしてやる!」と叫ばれていたら、

のび太くんは文字通り、バラバラのぐちゃぐちゃ状態になっていたんだろうか?

 

 

 

 

 

物語のクライマックスは、混雑で遊園地のイルミネーションを見に行けなかったしずかちゃんのために、

のび太くんが「キラキラ」「ピカピカ」のオノマトペで、学校のうら山をライトアップしてくれた。

 

 

このエピソードは全体的にカオス気味だったのに、

オチだけはロマンチックなまとめ方になっているのは、「さすが、プロの脚本家だ!」というべきか。

 

コオロギを登場させることで、季節感まで取り入れているのも、なかなかにポイント高いですよ。

 

 

 

 

キレイなオチのすぐ横で、ドラえもんの頭がテカテカに光ったり

ドラえもんがコロコロ転がったりもしていますが、

 

ロマンチックな雰囲気に浸りたい人は、その存在をいっさい無視することにしましょう。

 

 

 

ドラえもんの頭がテカテカに光ったくらいで、藤子ファンは喜ぶとでも思ったか?

喜んじゃうんですよねえ、それが。(ちょろい)

 

 

 

 

というわけで、一本目の感想はここまで。

 

 

 

 

 

 

本はおいしくよもう(コミックス32巻収録)

「読書の秋」ということで、2本目は本を読むのが楽しくなるスパイス『本の味の素』が登場!

 

『本の味の素』をいろんな本で試してみたいのび太くんと、自分のへそくりを隠したいのび太くんのパパ。

このエピソードは、2人の男の生き様が交錯するストーリーとなっております。

 

 

 

 

物語は、エピソードのキーアイテムとなる本「シュバイツァーの伝記」に対し、

のび太くんが「おもしろくておもしろくて、ハラハラドキドキ、終い(しまい)まで一息に読んじゃったよ~!!」と、

あまりにも適当すぎる感想を述べたせいで、パパが大激怒するところから始まる。

 

 

 

中身を読んでいないのに、想像で本の感想を述べちゃったのは確かに悪いけど、

彼は活字の本を読むと、2~3ページで意識を失ってしまうらしい(※本人談)ですからね。しょうがないね。

きっとこういう人のために、「マンガでわかる世界の偉人」みたいな本があるのでしょう。

 

 

パパも本をプレゼントするなら、のび太くんの頭のレベルを考えて、

まず、そういう本から与えてやればよかったのに。

 

 

 

 

そして、のび太くんのパパもパパで、

「自分が期待していた感想とまったく違う感想を言われたから」といって、いきなり怒り出すのは、

実の子に向けての反応として、あまりよろしくなかったんじゃないかと。

 

 

 

のび太くんが本当に最後まで「シュバイツァーの伝記」を読んだ上で、

本当に心の底からあの感想を抱いたのであれば、別にそれでいいと思うんですけどねえ。

 

本をどう読み取るかは、べつに個人の自由なんだから、

シュバイツァーの人生から「ハラハラドキドキ」を感じることだって、人によっては十分ありえますし。

 

 

ちゃんと読んだ上での感想なのに、お父さんからあんな罵倒をされたら、

将来、のび太くんが不良になってしまうトリガーになっていてもおかしくなかったぞ。

 

 

 

 

もしも、実の息子がその本を本当に読んだのか怪しい感想を述べてきたときは、

無暗に詰問をせず、あえて相手を泳がせ、

 

程良きタイミングで「そうか、具体的にどこのシーンでハラハラドキドキしたんだ?」とツッコんでおけば、

無駄な軋轢も生じないと思うので、パパもこんど機会があれば是非やってみてください。

 

 

 

 

 

どんな本でも面白く読めてしまう『本の味の素』の効果はすさまじく、

「算数の教科書」や「料理のレシピ本」はもとより、ラジコンの説明書でも読む者の心を掴む一冊になってしまう。

 

とくに「ラジコンの説明書」にいたっては、

説明書を読んだジャイアンが、あまりの面白さにスネ夫から奪ったラジコンを返してしまったほどである。

 

 

 

ジャイアンにラジコン本体を奪われるのもキツいけど、

スネ夫くんのようなラジコンマニアな人だと、説明書だけ持ってかれるのもそれはそれでツラそうだ。

 

「マニア」という生き物は、箱説ありの完品でないと、イライラしてしまう性分なのです。

 

 

 

 

 

ママのへそくり探知能力をかいくぐり、必死でへそくりを隠そうとするパパ。

 

紆余曲折ありつつも、最終的にのび太ですら読まないなら大丈夫」と、「シュバイツァーの伝記」をへそくりの隠し場所に選ぶものの、

『本の味の素』の魅力を知ったのび太くんの前には、その考えはまったく通じずに終わるのでした。

 

 

 

 

そんなに「へそくり」を見つけられたくないんだったら、

ママとモメている時も、のび太くんに伝記を渡さなきゃよかったのに。

 

 

 

でも、一度部屋を去ったはずのパパが、あの後ものすごい勢いで部屋に戻ってきたのを見るに、

のび太くんがへそくりの存在に気づく前に、適当な理由をつけて「シュバイツァーの伝記」をもらうつもりだったのかもしれません。

 

たしかに、ママの手にシュバイツァーの伝記が渡るよりも、

あえて「本の持ち主であるのび太くんがへそくりに気づかない可能性」に賭けたほうが、へそくり全額没収のリスクは低くなりますからね。

 

 

 

のび太くんにへそくりを見つけられてしまったけど、へそくりの隠し場所がママにバレることはなかった。

そう考えると、パパの乾坤一擲の大博打は、まあまあの成功を収めたといえましょう。

 

へそくりを全額失うよりかは、まだマシだ!

 

 

 

 

 

こうして、へそくりを見つけたのび太くんは、パパから口止め料1000円をもらえて、すっかりご機嫌。

「いい本を読むとためになるって本当だね!」と、千円札をヒラヒラさせながら、読書の喜びを語るのび太くんなのでした。

 

 

のび太くんは、完全に間違った方向で「読書をする喜び」を見出してしまったけど、

ちゃんとした「読書の楽しみ方」を教えるのは、またいつかにしましょう。

 

 

 

 

ちなみに、大山ドラ版だと『本の味の素』の名称は、

『本の味の友』という変名で呼ばれていましたが、今回は原作そのままのネーミングにもどっていた。

 

 

もう一つの道具の名前が、いまだに『スーパーグルメスパイス』のままなことを考えると、

「味の素」関連の名称変更は商標の問題ではなく、やっぱり食人オチ原因っぽい。

 

 

食品メーカーの主力商品が元ネタの道具のお話で、食人オチはそりゃマズイですわな。

企業サイドからのクレームで、あの回が封印作品扱いにならなかっただけでも、まだ御の字でした。

 

 

 

 

というわけで、2本目の感想はここまで。

 

 

 

 

 

 

カメレオン茶ドラえもんカラー作品集第1巻収録)

先週からはじまった『ドラドラMiniシアター』。

記念すべき第2回目は、自身の身体を色だけでなく、材質まで変えられる道具『カメレオン茶』を取り上げるぞ!

 

 

色とりどりの姿に変化するのび太くんの姿は、非常にアニメ映えするお話であり、

「逃げ」も戦法のひとつ、「守り」も攻撃方法のひとつであることを教えてくれる一作でもあります。

 

みんなもいじめっ子に殴られそうになった時は、体をコンクリートにしてみよう!(適当発言)

 

 

 

今回の『ドラドラMiniシアター』の作画は、如月たくや先生の描く『ドラえもん』のような絵柄になっていた。

あと、アニメの「中割り」を、あえて省いているシーンがあったのも特徴的でした。

 

 

自分はアニメにそれほど詳しくないのですが、クリエイターさんの個性を楽しめるこの短編アニメコーナーは、

シンエイ動画ファンの人が見たら、本当にたまらないんでしょうなあ。

 

 

 

 

といったところで、今週のドラえもん感想はここまで。

 

 

 

 

 

■次回予告■

次回の放送は10月15日。

「まるでホンモノ!?自然観察プラモシリーズ」「のぞき穴ボード」の2本をお送りします。

 

前回の感想:ドラえもん感想(かくれん棒&大富豪のび太&中身ごとのびちぢみカップ)

次回の感想:ドラえもん感想(まるでホンモノ!?自然観察プラモシリーズ&のぞき穴ボード&重さすいこみじゅう)