2021年9月18日放送分 ネタバレ注意!
月の光と秋の虫(コミックス4巻収録)
「スズムシの音色を聞くには有料会員になれ」とのたまうスネ夫に怒ったのび太くん。
パパが子供だった頃の時代で秋の虫を大量に捕まえ、虫たちの音楽祭を開こうとするのですが・・・。
はじめは、無料(タダ)でスズムシの音色を聞かせておいて、
途中から金をとろうとするスネ夫くんの金もうけシステムはなかなかに小狡い。
でも、スズムシの音くらい、いまどきYouTubeでも聞けそうなもんなんだから、
素直に最後まで聞かせてやればいいのに。
原作初期の話とはいえ、この回のスネ夫くんは妙にケチくさいところがあります。
こんなことばっかりしていたら、そのうち友達がひとりもいなくなっちゃうぞ。
見た目から想像するに、おそらく40代あたりと思われるパパですが、
『タイムマシン』でパパが子供だった頃に行くと、一気に昭和30年代の世界にまで飛ばされてしまうのは、もはやご愛敬の範疇です。
もはや手垢が付きまくっているツッコミどころをいちいちツッコむよりも、
「野比家は借家なはずなのに、昔も野比家が同じ場所に住んでいるのはオカシイ」とか、そういうマニアックな目線でツッコんでいくんだ!
ちなみに「ハリーのしっぽ」の回によると、野比家は明治43年頃も現在と同じ場所に住んでいたらしいので、
2021年現在、野比家一族は最低でも111年間もの間、同じ住所で暮らしている可能性があります。
野比家一族、ああ見えて意外と名家だったりするのか?
アニメ『ドラえもん』の世界は、いちおう現代世界を舞台にしている(?)ようですが、
原作の世界観が1990年代でストップしている以上、タイムラグの誤差が激しくなっていくのは仕方がありません。
もしも『ドラえもん』のアニメが2112年まで続いていたとしても、パパの子供時代は昭和のままなんだろうか?
そもそも、実際に西暦が2112年になったら『ドラえもん』の設定はどうなるんだろう。
漫画界の大先輩・鉄腕アトム(2008年生)のように、とくに設定を変えずにやっていきそうではあるか。
なんか、アニメでドラえもん達がパパの子供の頃に行くたびに、
この感想記事でも、毎回同じようなことを書いている気がするなあ。
このお話は「季節ネタ」を意識してか、「十五夜」や「柿の実」などの秋の風物詩。
そして原作には無かった、子供時代のパパとの触れ合いに多くの時間を割いておりました。
パパの弟ののび郎おじさんも、ちゃんと出てくるぞ!
そもそも『月の光と秋の虫』は、原作でも6ページしかない作品なので、
むしろ、パパと出会うくらいのアニオリイベントがなければ、アニメの尺が足りなくなってしまうわけでもあって。
あと、原作のお話はその題名のわりに「月の光」要素がそんなに無かったりするので、
今回のアニメくらい「十五夜ネタ」を押していくのは、言うほど間違ってない気もします。
少ないページ数の原作も面白おかしくアレンジして、どんどんアニメ化していこう!
その後、「住みにくい世界に連れて行っちゃ可哀そうだもんね」と昔の時代でスズムシ達を捕獲するのをやめてしまうも、
しっかりと「虫の音楽会」を成立させていたドラえもんとのび太くん。
原作に1コマだけ登場していたモブおじいさんも、
アニメにちゃんと出演(&声あり)させていたところに、作り手側のドラえもん愛を感じました。
ゴキブリにキレイな声を出させているとも知らず、掃除機ですべてを吸い取ってしまったスネ夫くん。
家の中で「掃除機の中身」を全開放してしまい、文字通りの大惨事となっていた。
このお話のオチを知っている立場として、
「夕方のアニメでゴキブリ描写は大丈夫なんだろうか?」と、ちょっと気になっていたのですが、
結果的に、ゴキブリの直接的な描写はせず、
「シルエットのみ」という表現方法を使って、なんとか原作オチのままやりきっていました。
まあ、アレをモロに描いちゃったほうが、よりオチのインパクトが出ていたはずですが、
時間帯を考えたら、あれが限界なんでしょう。
アニメスタッフのお偉いさんの指示によって、
大嫌いなゴキブリを山ほど描かなければならないアニメーターさんが出てくると思うと、何だかかわいそうではありますし。
あんなにたくさんのゴキブリをどこで入手してきたのか。
2021年の東京では、スズムシどころかゴキブリすら捕まえるのも大変そうではある。
やっぱり、『ごきぶりふえ』を使って集めたのかなあ。
そんなわけで、一本目の感想はここまで。
●ドラドラニュース●
今週の2本目のお話がはじまる前に「ドラえもん・えかきうた」が流れました。
2021年7月3日の放送分以来、約2か月ぶりのえかきうただ!
そして、このブログでは「ドラえもん・えかきうた」が流れるたびに、
毎回ドラえもんを描くマイルールが設けられています。
今回は、63点くらいのドラえもんが完成しました。
ツモリガン(コミックス20巻収録)
今週の2本目は「どら焼き食堂」なる飲食店にやってきたドラえもんの姿からスタート。
ドラステーキにドラバーガー、どら焼き丼・・・。
甘いものが苦手な人にとっては、見ただけで胸やけを起こしそうなラインナップだ!
そんな、どら焼き好きにはたまらない夢を見ていたドラえもんですが、
料理を食べようとした直前でのび太くんに起こされてしまい、すっかりご機嫌ななめになってしまう。
ドラえもんの機嫌を直してもらうべく「貯金のありったけどら焼きをごちそうする約束」をすることで、『ツモリガン』という道具を出してもらうのですが・・・。
今回登場した道具『ツモリガン』は、
相手が「これからしたいこと」を夢で見せて本当にやったつもりにさせてしまう、催眠系のひみつ道具である。
同じ効果を持つ道具として『ツモリナール』もありますが、
『ツモリナール』の場合は相手のみならず、状況に応じて自分も「やったつもり」になることが出来る効果を持っているため、
自分の中では『ツモリガン』よりも、ほんのちょっとだけ効果の範囲が広そうといったイメージを持っています。(※個人の感想)
個人的には、べつにどちらの道具を使っても構わないとは思うのですが、
あえて言うならば、多人数を巻き込みたい時は『ツモリナール』を、
特定の相手だけを狙いたい時は『ツモリガン』を使うといいんじゃないか?という感じです。
ひみつ道具はその時の気分や場合に応じて、好き勝手に使おう!
— koukousei(美山田精一)@スパムじゃないよ (@koukousei) 2021年9月18日
これはただ言いたかっただけのやつです。(おもしろい)
『ツモリガン』があれば、自分のやりたいことをジャマしてくる相手を足止めしたり、
逆に自分で自分を撃つことで、自分の欲求願望を満たす・・・といった使い方も可能である。
バックドロップでジャイアンをアスファルト道路に叩きつける畜生プレイを満喫していましたし、
ドラえもんも「のび太くんにどら焼きを買ってもらう約束」を果たすため、
買い物の用事を頼んできたママを『ツモリガン』で眠らせていた。
ドラえもんは、一応「子守用ロボット」なのに、
自分の欲望を優先してママのお手伝いをキャンセルさせちゃうのは、果たしていいんだろうか?
そして、物語の後半では、「自分の貯金でどら焼きを買いたくない」のび太くんと、
「のび太くんの貯金でどら焼きを買わせたい」ドラえもんによる、壮絶ガンアクション展開が勃発。
「ドラえもんに『ツモリガン』を撃てば、どら焼きを買わなくて済むのでは?」と考えたのび太くん。
もはや「鬼に金棒」といわざるを得ないレベルだったのですが、
ドラえもんが不意のくしゃみで避ける神回避を見せたことが発端となり、西部劇さながらのドンパチがはじまってしまうのでした。
いくら人体に害がないとはいえ、
他人に命中したら迷惑きわまりない『ツモリガン』を街中で乱射するのは、やっぱりどうかしている。
これでは2人の諍いに巻き込まれて、たった1エピソードで3回も夢を見ることになってしまったママがかわいそうだ。
でも、自分の好きな夢を見られたから、実は幸せだったりするのかも。
今回のアニメで追加された、ドラえもんとのび太くんのガンバトルは、
原作における「のび太くんがドラえもんに早撃ち勝負で負けるのはおかしい」という違和感を解消するための改変なのかな?と考えていたのですが、
結局のび太くんは、またしてもドラえもんとの早撃ち勝負に負けてしまっていた。
どうやら、あのガンバトルは、
『ツモリガン』の原作が7ページしかないゆえの、アニメの尺を稼ぐための展開だったっぽいです。
何やかんやでのび太くんがドラえもんに僅差で負ける・・・みたいなアツい展開を想像していただけに、これは惜しい。
でもとりあえず、アニメ『ドラえもん』における「早撃ちランキング」を作るとするなら、
ってことで、いいんですかね。
なんだかイビツなランキングになってしまっている気がする!
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
●ドラドラニュース●
ドラえもんの「僕らはこの秋、やりたいことをやる!」の宣言のもと、
10月9日から4週連続で「ドラえもん 秋のやってみようスペシャル!」が開催されることが明らかになりました。
詳細については、上の公式サイトの情報を参考にしてください。(丸投げ)
ジャイアンリサイタルチケットのプレゼントもあるぞ!
■次回予告■
次回の放送は9月25日。
「ニクメナイン」「スネ夫は理想のお兄さん」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(細く長い友だち&落としものカムバックスプレー)
次回の感想:ドラえもん感想(ニクメナイン&スネ夫は理想のお兄さん)