11月18日発売、ヤングジャンプ第51号掲載『イビルヒーローズ』第22話の感想です。
ネタバレもありますので、未見の方は注意してください。
今回は、グラファイト・アームとの戦いを終えてからのお話。
自分たちがその場にいたことで、数多くの犠牲が生まれてしまったのは心苦しい。
しかし、妹・ゆつきや、エメラルド・ソニックなど、 自分たちがいたことで守れたものも確かにあった。
自分たちがいることで、争いが巻き起こるなら、 その争いから守れるほどの強さを手に入れればいい。
ヒデオたちは皆を守れるヒーローになるべく、改めて決意を固めるのでした。
皆を守るため、さらに強くなりたいヒデオくん達。
しかし、ただ単純な強さだけでいえば、
これまでに登場したイビルヒーローたちよりも、ヒデオくんのほうがずっと勝(まさ)っているイメージがある。
先のグラファイト戦で多数の犠牲者が出た原因は、ヒデオくんが敵の存在に気づくのが遅れてしまったからであり、
グラファイトが妹・ゆつきを人質をとってさえいなければ、 あっという間に倒せていたはずの相手だった。
現時点で、ヒデオくんが苦戦するほどの強い相手が現れていないのは何よりですが、
ここまで英雄たちが立て続けに倒されてしまったとなっては、 イビルヒーロー側も、今後はヒデオを倒すべく、強い相手をどんどん寄越してくるはず。
この先、本気で戦っても倒せないような強敵がやってくるまえに、
ヒデオくん達があらためて褌を締め直すことができたのは、ある意味幸いだったかもしれません。
あと、今回のお話では、 シャイニング・シルバーがヒデオくんの中で生きていることを知った途端、
急に年甲斐も無くはしゃぎ出していた施設長・十条寺郷士の姿もなかなか印象的でした。
そして、誰かがツッコまないといけない状況のときは、杏がツッコミ役に回る!
かつては、「ミラージュ仮面」として自警活動をしていた十条寺さんにとって、
「シャイニング・シルバー」のことに関しては、それなりに特別な思いを抱いていそうではある。
それこそ「ウルトラマン」のように、
シルバーは十条寺にとって、子供の頃からの憧れのヒーローだったりする可能性もありそう。
「大怪獣ゾディアックがうんぬん」等の質問に対する、
シルバーのよくわからない言い回しを用いた解答にも、十条寺はたいへん興奮しているようでしたが、
あれもシャイニング・シルバーファンにとっては、たまらない要素のひとつだったりして。
特定界隈のファンの世界には、その界隈に住むファンにしかわからない世界というものがあったりするのです。
「ヒデオの中でシルバーが生きている」と知ったと同時に、
ヒデオに対する態度を急に変えてきた十条寺でありましたが、この変化も、今後の展開に関わってきそうな気もする。
といっても、ヒデオくんにだけ上等なお茶菓子が用意されたり、
十条寺がヒデオくんとの会話に、ちょっと猫なで声を入れたりする程度の関わり方だとは思いますが。
ヒデオくんの性格的に、あまり馴れ馴れしく接すると、
逆に嫌われてしまう可能性もありうるので、ほどほどの距離感を心掛けていこう!