2020年3月14日放送分 ネタバレ注意!
地球製造法(コミックス第5巻収録)
いつもと違い「50周年ロゴ」→「『のび太の新恐竜』CM」→「50周年ロゴ(2回目)」からOPなしでそのまま本編へ。
Aパートの途中でCMがはいったりと、今週はちょっと変則的なタイムテーブルになっておりました。
1本目のお話は、
のび太くんが未来の道具『地球セット』を用いて、自分の部屋でミニサイズの地球をつくるお話。
のび太くんの作った地球に恐竜がでてくるところなど、
今回は『のび太の新恐竜』公開に合わせての「地球製造法」アニメ化だったのかな・・・と思ってみたり。
お話の冒頭で「5年生にもなったらこの程度のプラモはできなきゃね」と
自分たちのつくったプラモデルをのび太くんに自慢していたスネ夫とジャイアン。
自分はプラモに詳しくないのでわかりませんが、
「鳴き声をあげるティラノサウルス」「ミサイルが発射する宇宙戦車」といった、電気工作の技術も必要そうなプラモが小学5年生ひとりの腕でつくれるものなんだろうか?
どうも「のび太に自慢したくて親に手伝ってもらった疑惑」が脳裏をよぎってしょうがない。
もしかしたら、プラモ制作が得意なスネ吉兄さんが彼らのバックについていた可能性もある。
プラモ作りを誰かに手伝ってもらったのに「ひとりでやった」と自慢しているなら、それはかなりダサいことだと思うぞ。
のび太くんも「いますごいの作りかけてるんだぞ!」とその場しのぎのウソをつく前に、
まずは「実はプラモづくりを手伝ってもらった疑惑」への指摘を、スネ夫たちにぶつけてもらいたかった。
ドラえもんのわかりやすい解説も交えながら、
のび太くんは『地球セット』で順調に地球を作り上げていく。
同じく地球をつくる道具だと『のび太の創世日記』の『創世セット』もあるけど、未来の世界だとどっちが値段高いんだろう?
でも『創世セット』は宇宙ごとつくれるらしいから、あっちのほうが値段高いのかな。
それにしても今回のお話は、
「地球誕生から生物の誕生まで」の教材ビデオとしてそのまま小学校の理科の時間に流してもいいんじゃないか?と思えるくらいの出来だった。
ただアニメを見ているだけで、ためになる知識を得ることができるのが「ドラえもん」のいいところですね。
原作にはなかった、
映画『のび太の南極カチコチ大冒険』で出てきた「スノーボールアース」のくだりを追加していたところも、ドラえもんファンにとってはたまらないんじゃないかと。
あと、「生まれたての地球」がドラえもんの赤い鼻にそっくりだったことを知れたのもよかったです。
赤くてまんまるなところが「ドラえもんの鼻」に似ていると思うんですが、どうでしょうかね。
こうしてのび太くんとドラえもんは自分がつくった地球に降り立ち、大いにはしゃいでいたのですが、
ママがミニチュア地球を二階の窓から捨ててしまったせいで、九死に一生を得ることになってしまった。
時代を考慮し、今回のアニメではあの描写がなくなっても流石におかしくなかったけど、令和になっても二階の窓からゴミを捨てるママは健在だったのですごいと思いました。
あのシーンは原作の見どころのひとつでもあるので、そこをカットしなかったのはえらい。
ママのゴミ投げ捨て行為はお話の展開の起伏をつくるのにとっても便利だけど、
現実の世界でやったらマナー違反以外の何物でもないので、よい子はマネをしないようにしましょう。
そして物語は、のび太くんの作った「地球」だったものを笑うジャイアンとスネ夫の姿でオチ。
まったく、人の苦労も知らないで・・・。
見た目はたしかに土くれでしかないけど、
あの地球(だったもの)は、地球の土を素材にして作られたものだと考えると、ミニチュア地球としてはそれなりにクオリティの高いものだと思います。
そう考えることにしましょう。そうしないとやってられんわ。
ただ、地球セットで使っていた「ちりA」と「ちりB」。
あれって、どういう素材でできているのかなあ・・・気になる。
そんなわけで1本目の感想はここまで。
マジックチャック(藤子・F・不二雄大全集『ドラえもん』第18巻収録)
続いてのお話は、
のび太・スネ夫・安雄・はる夫の4人連合軍とジャイアンによる「肉まん」をかけた熱きかくれんぼの戦い。
連合軍側が、3分間空き地のどこかに隠れてジャイアンに見つからなければ、
神成さんからいただいた「肉まん」を得ることができるぞ!
逆にジャイアンが全員を見つけ出したら肉まん全部独り占めというルールかつ、
「言うほど空き地に隠れる場所がない」という、かなりジャイアンが有利な状況となっている中、
のび太くん達が『マジックチャック』でこの劣勢をどう切り抜けるかが、今回のお話の見どころとなっております。
そしてこの回は、
画面右上にタイムリミットが表示された、放送尺約3分(約180秒)のリアルタイム進行で物語がすすんでいた。
『マジックチャック』の原作回は2ページ(全6コマ)しかないので、どう尺を稼ぐのかと気になってたんですが、なるほどそうきましたか。
短い尺を逆に生かした、いい演出ですね。
ちなみに土管の中に隠れていたはる夫くんはわずか11秒でジャイアンに見つかっていました。
いくらなんでも早すぎる。
あき地でかくれんぼしていたら真っ先にチェックが入れられそうな場所(土管の中)なのに、なんではる夫くんはあんなところに無防備で隠れていたんだろう?
彼はあの見た目に反して、肉まんに対する執着がそんなになかったと思われます。
気になるかくれんぼ勝負のほうは、
ジャイアンが着ていたジャンパーの背中に『マジックチャック』をこっそり仕込んでいたのび太くんの作戦勝ち。
かくれんぼにエキサイトしたジャイアンが上着を脱いで土管の上に置いたことが幸いするなど、さまざまな運が味方した結果となりました。
既に捕獲されていた安雄とはる夫がジャイアンを言葉で誘導していたりなど、チームプレイも冴えていましたね。
なお、今回のお話の感想をTwitterでチェックしてみたところ、
「『マジックチャック』がブチャラティのスタンドにそっくりだ」という意見が多数あった。
「どこでも隠れることのできるチャック」は、ジョジョよりドラえもんのほうが先だぞ!
●今週のLINEアイキャッチ●
ドラミちゃんの急な来訪にびっくりしたのかと思いきや、ドラえもんはネズミにびっくりしていただけでした。
ドラえもんの挙動を見るに、ケツにネズミが潜んでいたのだろうか?
楽々バーベキューセットはラクじゃない(アニメオリジナル)
今週まさかの3本目。2015年7月24日の再放送です。
ショートストーリーとはいえ、自分がドラえもんの感想記事をはじめるよりも前のお話なのでちょっと感想を書いておこうと思います。
もともとは夏に放送されたお話なので、3月だけど登場人物がみんな全員半袖なことは気にしないでね。
河原でバーベキューをやりにきたのび太くん達。
でもバーベキューの準備は死ぬほどめんどくさいので、ここはドラえもんの道具『楽々バーベキューセット』に頼りきって楽しくバーベキューだ!
『楽々バーベキューセット』は、焼く準備から食材手配、
さらには食べごろになったお肉を自動で口に運んでくれるという機能までついた、まさにラクラクなバーベキューが楽しめる道具だったのですが、
ジャイアンやしずかちゃんの「やっぱりバーベキューは自分で苦労して作るから美味いのでは?」という意見に押され、
自分で苦労して食材を取りに行かなくてはいけない「ハラハラモード」でのバーベキューをすることになってしまった。
「バーベキュー用の肉」のために野性のイノシシを捕獲するはめになったり、
キノコ1個のために断崖絶壁を登らされるなど、それこそかなりの苦労を強いられていましたが、
最終的にできたバーベキューはみんな「美味しい」と感じていたようなのでよかったです。
やっぱり苦労して作って食べたものはうまいんですね。
しかしこの成果で調子に乗ってしまい、
三段階の最上級モード「ムリムリモード」にしてしまった結果、なぜか原始時代にタイムスリップ。
「バーベキューの食材」であるマンモスに追いかけられるオチになってしまうのでした。
こんなのムリだよ!
オチのところでのび太くんも似たようなことを言ってましたが、やらなくてもいい苦労ははじめからしなくていいんですよ・・・。
といったところで、今週のドラえもん感想はここまで。
ちなみに、今回の道具『楽々バーベキューセット』はサバンナ高橋さんの考えたオリジナルひみつ道具である。
(『楽々バーベキューセット』の声も担当しています。)
今週は『スネ夫としげお』のコーナーもありませんでしたが、
実は『のび太と新恐竜』関連の企画をやろうとしていたけど、映画が公開延期になってしまったせいでコーナーもやれなくなってしまったため、
急遽そのコーナーの時間を埋めるために『楽々バーベキューセット』の再放送を追加した・・・という感じにも受け取れそうなんですが、ちょっと考えすぎかしら。
■次回予告■
次回の放送は3月21日。
「アパートの木」「円ピツで大金持ち」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(ドラえもんが受験生!?&拝啓、虹谷ユメ子さん[再])
次回の感想:ドラえもん感想(アパートの木&円ピツで大金もち[再])