2019年12月14日放送分 ネタバレ注意!
捜査ごっこセット(アニメオリジナル)
ジャイアンの愛用するマイクが何者かの手によって壊されてしまった!
これが木村昴さんも出演する『ヒプノシスマイク』の世界で起きた事件だったらえらいことだったのですが、
壊れたのがジャイアンのマイクなら、別にどうでも・・・いや、よくないか。
そんな「マイク」を壊されたジャイアンの怒りに巻き込まれてしまったのび太くんは、
ドラえもんといっしょに『捜査ごっこセット』で犯人を捜すことに。
ドラえもん曰く『捜査ごっこセット』は「未来の子供が刑事ごっこで遊ぶためのオモチャ」といった感じのモノらしいのですが、
「指紋吸い付き金粉」「警察犬ロボット」「簡易取りしらべ室」など、
実際の事件でも使えそうなアイテムが付属でついてくるところはさすが未来の道具といったところ。
同じ用途っぽい道具『ホームズ・セット』が洋風の探偵を意識したものだとすれば、
『捜査ごっこセット』は完全な和風、それも刑事ドラマっぽさを意識した道具だといえるでしょう。
今週土曜日放送予定のドラえもん「捜査ごっこセット」の脚本を執筆しております!以前放送された「ドラドラスパイ大作戦」に出たスパイ作戦ごっこセットの姉妹版みたいな道具です。のびドラが追うある事件の真相とは…?
— 鈴木洋介 (@suzu_kiyo) 2019年12月10日
是非ご覧ください!#ドラえもん#テレビ朝日https://t.co/9Q2IpdEDOy
さっそく事件が起きた現場に出向き、
そのへんにいた動物を中心とした聞き込み調査をはじめるドラえもんたち。
動物をふくめ、ドラえもんが「警察手帳」を見せただけでみんな素直に聞きこみ調査に応じていたけど、
あの警察手帳は『ショージキデンパ』のような効果でもあったりするんだろうか?
この刑事ドラマさながらの地道な捜査によって、
近くの木にとまっていたカラスから「スネ夫が怪しい」という証言を得たドラえもんたちがスネ夫の家へと向かいますが、当の本人はすでに逃げ出したあと。
普通やましいことがなければ自宅から逃げ出さないと思うので、これはだいぶ怪しくなってきたぞ!
ドラえもんが『警察犬ロボット』でスネ夫のにおいを追跡するも、
逃走者側も自分のくつ下をダミーにして追跡から逃れようとしたり、
自身の顔写真がプリントされた指名手配ポスターを町じゅうに貼られたとしても、
ジャイアンのマイクを壊した行為を英雄視する人たち(しずか、安雄、はる夫)によって匿われたりするなど、お互い一進一退の攻防がつづいていく。
しかし「容疑者の家族や友人は逃亡を助ける恐れがある」という捜査の基本を信じ、
コッソリとしずかちゃんの後をつけていたのび太くんとドラえもんがスネ夫の居場所をつきとめたことにより、ぶじ被疑者の身柄を拘束。
やはり最後の最後で頼りになるのは、ひみつ道具ではなく刑事のカンなのでありました。
だが、それでもスネ夫が容疑を認めず、黙秘を貫こうとしていたため、
これまたセットの付属品である「簡易取り調べ室」をつかって、スネ夫くんの自白をうながしていくこととなった。
のび太くんがスネ夫の胸ぐらをつかむなどの威圧的な態度で追い詰める反面、
ドラえもんは被疑者を優しくなだめながら接するという、刑事ドラマの取り調べシーンでよく見るやつでスネ夫から自白を引き出そうとする2人。
もちろん、取り調べの定番メニュー・カツ丼もしっかりと用意されているぞ。
「ふるさとにいる君のママ、今頃悲しんでいるんだろうなあ」
「これ以上苦しまなくていいんだよ」
「カツ丼食べるか?」
などの、これまた刑事ドラマにありがちな「落とし」の言葉をぶつけられたスネ夫くんはあっさりと自分の容疑を自供。
「悪戯心でジャイアンのマイクを隠そうとしたら壊してしまい、言い出すことができなかった」と真相を打ち明けたのでした。
なお、「相手が自供したとき用」に使うものなのか、ご丁寧に「断崖絶壁の書き割り」まで用意されていた。
22世紀の世界でも、やっぱり2時間ドラマのラストは断崖絶壁というイメージは崩れていないようです。
『捜査ごっこセット』は、
最初から最後まで、刑事ドラマやサスペンスものに対するリスペクトを感じられる道具でありました。
こうしてジャイアンのマイクを壊した犯人がわかり、
一部では「でも、マイクが壊されてのび太たちも本当は喜んでいるんだろ?」といった情状酌量を求める声も聞こえましたが、
被害者・ジャイアン自らによる鉄拳制裁によって、その手の雑音は一切シャットアウト。
さらに「実は電池を入れ忘れていただけで、初めからマイクは壊れていなかった」という大どんでん返しも発生してしまったため、
今回の事件は、すべてがうやむやになったまま終わっていくのでした。
よかった、壊されたマイクは初めから無かったんだね・・・。
そしてジャイアンも、
今回のお詫びの気持ちとして即興ミニリサイタルを開いてくれたから、これにてノーサイド!
さりげなく、ジャイアンの歌う星野源「ドラえもん」も初お披露目になったけど、完全にありがた迷惑でしかなかったのがすごい。
それにしても、今回の事件は、
はじめから『タイムテレビ』を使ってれば5分くらいで解決してそうな事件だったような気もする。
でも、たまにはこうして「まわりくどい事」をするのも、長い人生を生きるうえで必要なことなのかもしれません。
「くろうみそ」の回でも、のび太くんのパパが似たようなことを言っていた気がしますし。おすし。
実際こうして『タイムテレビ』を使わずに回り道をしたことによって、
アニメオリジナル回が1本分つくれたわけなので、このさい文句は言いっこなしってことで。
そんなわけで、1本目のお話はこれにておしまいです。
●ドラドラニュース●
ここ最近毎週流れているLINEアイキャッチがクリスマス仕様に。
来週もこれが流れるんでしょうか。
イースター島のモアイ(アニメオリジナル)
はいはい、今週のBパートも再放送再ほうs・・・・再放送じゃない!?
というわけで、2019年11月3日放送以来6週間ぶりの新作となったBパートです。
『アクションクイズ』のクイズに答えられないのび太くんが腹いせで出木杉くんにクイズをやらせた結果、何やかんやでイースター島に行ってしまうお話だ!
通常回で出木杉くんがこんなにもフューチャーされてるの、かなり珍しい気がする。
のび太くんも出木杉くんがクイズに間違えて電撃を食らうところが見たかったのに、案の定全問正解されてしまったので、これは実に悔しかろう。
「『アクションクイズ』のクイズを1問正解するたびにメダルをもらえる」ということも、今回初めて知りました。
のび太君はこれまでに1問しか正解できてなかったので、そういうシステムだったのわからなかったよ。
原作の『アクションクイズ』の問題は「1分以内に西から東へ地球一周せよ」といったチャレンジ系クイズのイメージが強かったのですが、
今回のクイズは「窓から見上げる大きなトビウオ」などといった、一見しただけだと何がなんだかわからない謎解き要素強めの問題で固められていました。
そして出木杉くんは、上記の「トビウオ」が「とびうお座」を意味していることにすぐ気づくと、
アニメオリジナル道具『転居テンキー』で、野比家ごとイースター島へ飛ばしてしまうのでありました。
「イースター島の座標」を何も見ずに入力していた出木杉くんはすごい人間だ。
それにしても、ヴェルサイユ宮殿といい、高井山といい、最近の野比家はいろんなところへ飛ばされ続けているなあ。
「ただ単に時差がちょうどよかった」という理由に過ぎなかったのですが、
せっかくイースター島に来たんだからということで、観光がてらモアイ像を見に行ってみることに。
そして、出木杉くんからモアイ像に関する知識を学んだのび太くんは、
「倒れているモアイ像をもとの位置に戻してあげよう!」と『ロボッター』をつかってモアイ像を次々と元の場所に戻していくのでありました。
イースター島の人に許可も取らず、勝手に動かしちゃって大丈夫なんだろうか?
こうして良かれと思って島中のモアイ像を動かしていたドラえもん達でありましたが、
そのうちのモアイ像のひとつが勝手に暴れはじめ、のび太くんと出木杉くんがあわてて野比家に逃げ込んでも、お構いなしに体当たりで襲いかかってくる!
これが俗にいう「ロボッターの反乱」ってやつなんだろうか?
とにかく、このままだとモアイの攻撃によって野比家が完全崩壊してしまう!
モアイ像が家にぶつかる衝撃に足を取られ、尻で『アクションクイズ』のボタンを押してしまったのび太くん。
「今いる場所から南へ向かってひたすら走れ」という問題が出てきましたが、
今はクイズなんかやってる場合じゃないとばかりに、のび太くんはテキトーにどこかへ走り出した!
それでも、出木杉くんが「太陽の方向うんぬん」と言っていたことを覚えていたのび太くんは、「南は太陽の方角だ!」と推理。
太陽に向かってひたすら走りますが、どうもそれが間違っているらしく、
アクションクイズとモアイ像に後ろから追いかけられるという奇妙な状態になったまま、クイズは時間切れ扱いで不正解に。
いつものように罰ゲームの電撃が流れたのですが、
それが偶然にもモアイ像に直撃したことにより、モアイ像を操っていた『ロボッター』の機能がショート。
「南半球は太陽が南じゃなく北をまわっていること」を知らずに、
まったくあべこべの方向を走っていたのび太くんのファイン・プレーとなったのでした。
まあ、クイズの答えは置いておくとして、
今回の騒動の責任をキチンと取るという意味で、モアイ像にくっつけていた『ロボッター』はすべて回収。
のび太くんも追いかけてきたモアイ像に対して「あいつ怖かったもんね」と恨み節を吐いていたところ、
そのモアイ像さん本人が急に「チ・ガ・ウ、ソ・ウ・ジャナイ・・・」と急に語りかけてきた!
のび太くんの発言を聞いて、「自分を嫌ってほしくない」と思ってしまったんだろうか?
モアイ像さん、見た目のわりに意外とメンタルが弱かった。
で、そのモアイ像さんは「オレタチ モアイヲツクッタノ、ニンゲン。 ナノニ、コワシタノモ、ニンゲン。」と続けて話す。
出木杉くんはこの発言から「イースター島での自然破壊が発端となって起きた争い」について触れ、
その時の部族たちの怒りが何の関係もないモアイ像にも向けられたことに怒っているのだろう、と代弁してくれました。
そういう過去があったなら、見た目は温厚っぽく見えるモアイ像さんが怒るのも無理はない。
『ロボッター』は無生物の感情を読み取る効果もあるっぽいので、今回もモアイ像の持つ内なる怒りを読み取ってしまったのでしょう。
そして、モアイ像さんはこの出木杉くんの言葉に満足したのか、
「ワカッテクレタカ」「オロカナコトハ、モウスルナヨ」と言い残し、再び長い眠りについていった。
『ロボッター』が目のあたりから落っこちたように見えるのは、
「モアイ像の目の部分には霊力が宿っている」という言い伝えを意識したものなんじゃないかと思います。(Wikipedia知識)
あと、出木杉くんがさりげなく「これは自然破壊を続けている今の僕たちにも言えることさ」と、
テレビの前のみんなに向かって環境問題への警鐘を鳴らしていたところもポイントが高い。
『アクションクイズ』の答えのみならず、
ちょっとしたコメントでもいちいち100点満点のコメントをだせる出木杉くんはやっぱりすごい。
だから、いつまで経っても劇場版に呼ばれないんだろうなあ。(毒舌)
こうして全ては解決しましたが、
『アクションクイズ』のボタンをうっかり踏んづけてしまったせいで、のび太くんだけ勝手にアクションクイズに追いかけられていた。
のび太くんが画面の奥のほうに走りながら、
「もう、クイズはいやだよ~!!」と叫んで終わるという、往年のTVアニメみたいな終わり方をしたので、
今週のドラえもん感想もここらへんで終わりにしたいと思います。さよなら。
●スネ夫としげお●
しげおは「鍋料理の時に自分の鳥団子をこっそり食べた犯人を探すとき」に『捜査ごっこセット』を使いたいそうです。
前回言ってた「次回予告にコメントがなかった問題」でしたが、今週はちゃんと元に戻っていました。
先週だけコメントがなかったの、結局なんだったんだろう?
あと、今週のドラえもんを見ていたシンエイ動画の某アニメーターさんが
「あの早すぎるエンディングクレジット誰が読めるねん」とTwitter上で愛のツッコミを入れてたのが面白かったです。
よかった・・・自分だけがあのクレジットの速さについていけてないわけじゃなかったのか・・・。
●ドラドラニュース●
今週の番組の最後で「STAND BY ME ドラえもん2」映画化決定のお知らせがありました。
提供クレジット枠を利用したあっさり目の発表だったので、これだけ見たら重大発表なのか重大発表じゃないんだかよくわかりませんなあ。
■次回予告■
次回の放送は12月21日。
「タイムワープでプレゼントを」「クリスマスに雪を」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(多目的お守りは責任感が強い&野比家、夢の温泉旅行[再])