2021年4月24日放送分 ネタバレ注意!
のび太はクイズ王(アニメオリジナル)
『みせかけものしりハット』の力で、「みせかけクイズ王」になったのび太くんが、
となり町に住む ”本物の” クイズ王小学生・名噌時夫(なぞ・ときお)くんと、空き地の所有権をかけてクイズバトルだ!
『クレヨンしんちゃん』に出てきそうなネーミングとビジュアルを持つゲストキャラ相手に、果たしてのび太くんは勝つことが出来るのか!?
劇中では、名前だけでしかその存在が語られていない「(のび太くんの町の)となり町」だけど、
名前しか語られていないわりに、天才キッズをやたら輩出しているような気がする。
「となり町」っていったいどんな町なんだろう?
あと、実在の人物どころか、全創作物のキャラにおいても、
自分の名字に「味噌」の ”噌” が入る人物は、今回登場した「名噌時夫くん」が人類史上初なんじゃないか?と思っていたのですが、
一応ググってみたところ、創作物はともかくとして、
現実世界には「味噌さん」や「噌西さん」などの名字が存在しており、名字「味噌」性は今まで存在していなかったというわけでもありませんでした。
名噌くんの名前が人類史上初ではなかったのはちょっと残念ですが、
「ぞ」の当て字で、” 味噌 ” の 「噌(ぞ)」を当てようとするセンスは見習いたいです。
名字トークで話が少しズレてしまったので、そろそろ本題に戻りましょう。
ジャイアン達は、名噌くんとクイズ勝負をするも、
我らがジャイアンが「ぺテルギウスとリゲルという2つの一等星を持つ星座の名前は?」というクイズで、苦し紛れに「ギョウザ!」と答えてしまい、
名噌くんから「ぎょうざ君」と直球のあだ名をつけられ、思う存分いじられるだけの結果に終わってしまった。
名噌くんは煽りスキルも充分にあるどころか、
怒り状態のジャイアンから「空き地の所有権をとなり町に譲ってやる」との口約束をゲットしてしまうあたりに、かなりの地頭の良さがうかがえる。
ふつう、ジャイアンに「ぎょうざ君」だの「負け犬」だの言っていたら、
クイズ関係なしに、情け容赦なく殴られて終わりになっていそうだけど、喋りだけで相手を黙らせていたのは普通にすごいことです。
どうやらこのクイズ王、トーキングスキルも達者だぞ!
そんな最強・小学生クイズ王を倒すために、
ジャイアンとスネ夫は、ドラえもんの道具の力によって、こちらも最強のクイズ王と化したのび太くんの助けを借りることに。
空き地に組まれた謎のでかいセットを舞台に、
お互いのプライドと「空き地の所有権」をかけた、となり町チーム vs のび太くんチームのクイズ対決が今、はじまる!
あのクイズ対決用のセット、イベントを盛り上げようとしたドラえもんが『万能舞台装置』あたりの道具を使って建ててくれたのかなあ。
とはいえ、のび太くんが使っている『みせかけものしりハット』は、
どんな超難問にも答えられる道具では無く、「自分が出したクイズが超難問っぽく感じてしまう効果」しか持っていないので、
のび太くんの出してくるクイズ自体は、
「冷たいイスってな~んだ?(答え:アイス)」「どんな人にも褒められるイスってな~んだ?(答え:ナイス)」といった、親父ギャグレベルのものばかり。
とうぜん、名噌くんが出してくるような難しいクイズには答えられません。
今ののび太くんは、
「攻撃力は255だけど防御力はゼロ」みたいな、パワータイプのクイズ王と化しているぞ!
テレビでよく見る『クイズ王』の定義は「難しいクイズを答えられる」だけしかないと思っていたけど、
「難しいクイズを出せる人も、実質『クイズ王』と言ってもおかしくないよね?」という発想は完全に無かったですね・・・これはおそれいった。
でも、「相手が答えられないクイズを出す」くらいだったら、
『みせかけものしりハット』がなくても、ものすごく狭い範囲のジャンルのクイズを出してしまえば、同じことができそうな気もする。
「藤子不二雄先生が最初に出した単行本のタイトルは『UTOPIA 最後の世界大戦(鶴書房版)』ですが、2番目に出した単行本の作品のタイトルはなんでしょう?」
みたいなクイズでも、名噌くんがよほどの藤子ファンじゃない限りは答えられないと思うぞ。
こうして始まった白熱のクイズ勝負は、となり町チームの出す正統派クイズに答えられない「のび太くんチーム」と、
のび太くんチームの出す親父ギャグクイズに答えられない「となり町チーム」によって、最終戦まで両チームともに一問も正解が出せずにいた。
どちらかが一問でも正解を出せれば勝利が決まりそうなこの流れで、
となり町チームの出した「高さ800mのビルがある、アラブ首長国連邦の首都は?」というクイズに、スネ夫くんが「ドバイ」と見事正解!
クイズ対決の勝敗が最終戦までもつれ込んだことに焦ったのか?
出題時に「スネ夫のお父さんは仕事で海外に行きがち」という情報を頭に入れていなかった、クイズ王らしからぬミスだ。
続く「のび太くんチーム」が出すクイズに答えられなければ、となり町チームの敗北となってしまうわけですが、
ここで対決前にうっかり水没させてしまった『みせかけものしりハット』が、ついに故障。
勝負が決まる大事な最終問題なのに、のび太くんチームは道具補正がまったく無い状況で、
「パパが嫌いなたべものは?(答え:パパイヤ)」と、猿でもわかるようなクイズを出すことになってしまった。
これは、両チーム1問正解による同点サドンデスに突入か!?
しかし、クイズ王・名噌くんは、
「これまでの超難問から、急に親父ギャグクイズを出してくるわけがない」と深く考えすぎてしまい、無回答のまま制限時間が終了。
この瞬間に、のび太くんチームの勝ちが決まったのでした。
もしもこの時、名噌くんがあっさり「パパイヤ」と答えていたら、
続くサドンデスでのび太くんチームはあっさり負けていたハズである。
今回ののび太くんチームの勝利は、
相手チームが「クイズ」を極めすぎてしまったゆえの思考力・発想力に助けられた勝利だったといえましょう。
あとは、名噌くんをはじめとする「となり町チーム」に、
「今回のクイズ対決は道具を使ったインチキ」だとバレないうちに帰宅するまでが、我らのクイズ王・のび太くんのお仕事だ!
ちなみに、「『ドラえもん』における知識担当」といえば出木杉くんがいますが、
今回のお話における出木杉くんは、ちょうど大風邪をひいてしまっていたせいでクイズに参加できないという状況が描かれていた。
せっかくの活躍できるチャンスをフイにするとは、出木杉くんもかなりの不幸属性だ。
でも、出木杉くんを出すとお話が成立しなくなっちゃうから難しいというのもあるんですよね。
最近ネット上では、
「2022年の名探偵コナンの映画は高木刑事が主役になる」との未確定情報が流れているらしいので、
『映画ドラえもん』でも、
近い将来、映画のストーリーに出木杉くんが大きく関わってくるオリジナル作品が制作されたら、ネットの内外でもかなりの話題になりそうなのですが・・・。
いつか、本当に作ってもらいたいところですね。
といったところで、一本目の感想は以上です。
人間味調味料(アニメオリジナル)
2本目は、2019年5月17日放送分の再放送。
ドラえもんの道具『人間味調味料』によって、表情がコミカルに変わるジャイアン達の姿が楽しい一作だ!
<関連リンク>
あと、自分が知らないうちに、pixiv百科事典に『人間味調味料』の単独記事がつくられていたので、
道具の詳細を知りたい方は、上の記事を見ていただければと。
この回は『pixiv百科事典』に単独記事がつくられてしまうくらいに、面白いお話となっております。
以前の感想記事でも書きましたが、
この『人間味調味料』は、『ドラえもん』のスネ夫役でおなじみ・関智一さんのアイデアによって生まれた道具なんだそうです。
今週のエンディングにも「脚本協力」として関智一さんの名前がクレジットされているので、
興味のある方は録画データを見返すか、BS朝日の再放送でチェックしてみるのが吉ですよ。
そして、この『人間味調味料』の回が最初に放送されたのは、もう2年前のことになりますが、
最近も関智一さんは『鬼滅の刃』や『炎炎ノ消防隊』、『呪術廻戦』などの人気作のアニメに出演し続けているからすごい。
声優としても第一線で活躍している上に、ひみつ道具のアイデアも思いつけるんですから、本当にプロフェッショナルな人だ。
みなさんもこの事実を周りの人たちに伝えて、日本全国に関智一さんのスゴさを広めていきましょう。
さらにそこから、大人のたしなみとして、
「でも、今回の『人間味調味料』を思いついた人って、昔はラジオでこんなことばかり言ってたんだよ」と言って、人の感動を台無しにさせてみるのも楽しいぞ。
あと、改めてこのエピソードを見たことで気づいたのですが、
のび太くんやジャイアンに『人間味調味料』の「いやみ」をふりかけると、顔つきがみんなスネ夫みたいになってしまうらしい。
もしかしたら、「いやみ」のフレーバーをかけられると、
自分の顔が「自分が思う『いやみな人の顔』のイメージ」になってしまうのだろうか?
「いやみ」のフレーバーをふりかけたときに、
その相手の顔が自分の顔そっくりになっていったら、死ぬほど凹みそうだ。
この道具を使う時は、他人から「いやみな人」だと思われないような生き方を心がける必要がありますね。
そんなわけで、今週のドラえもん感想は以上です。
■次回予告■
次回の放送は5月1日。
「ペットはこいのぼり」「チョージャワラシベ」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(連想式推理虫メガネ&ネジまいてハッスル!)
次回の感想:ドラえもん感想(ペットはこいのぼり&チョージャワラシベ[再])