少年エース7月号掲載の「ケロロ軍曹」「超ケロロ軍曹UC」の感想です。
先月号で単行本1巻分にわたって続いてきた「振り返りシリーズ」も無事終了!
今月からはナニが始まるのかなーと思っていたら、まさかのケロロ軍曹誕生秘話が始まったぞ!
「連載20周年だからケロロ軍曹創作秘話」ってのはまあわかるけど、あまりにも唐突な特別編だったので、さすがに面をくらってしまった。
舞台は1998年の三鷹。
連載を終え、編集さんから「吉崎くんの描きたいマンガ描いてみてよ」と言われてしまった吉崎観音(キャスト:ケロロ軍曹)は、
「自分の描きたいマンガを探す」長い旅に出ることになったのでした・・・。
おそらく、この長い旅の果てに出たものが「ケロロ軍曹」なんでしょうけど、
この特別編の吉崎先生役のビジュアル自体が既に『ケロロ軍曹』なので、「ケロロ軍曹が『ケロロ軍曹』を探す」という非常にややこしい構造ができあがってしまっていた。
なんだかシュールな光景だ!
だからといって、
1998年当時の吉崎先生のリアルな姿を描いても、作品の世界観にあわなさそうな気がするし、
吉崎先生が自画像でよく使っていたグレイ宇宙人でヴィジュアル化しても、やっぱりよくわかんないことになりそうな気がする。
作者さんのキャラクター化は、やっぱり難しいところですなあ。
ただ、藤子ファン的に期待できるポイントとしては、
ケロロ軍曹(吉崎先生)が「自分の描きたいマンガ」を考えていたときに、上のようなセリフを思っていたこと。
吉崎観音先生が『ドラえもん』を読んで漫画家を志したというエピソードは、いろんなところで語られている有名な話であり、
ざっくり言っちゃえば、吉崎観音先生のWikipediaにも載ってるくらいにお馴染みの話である。
ついでに言うと、
「ケロロ軍曹の体の色が緑色なのも、藤子作品の主人公キャラでかぶらない色をめざした結果」だという話も、どっかで見たような気がする。
何かひどく薄味な情報を付け加えてしまったような気もしますが、
とにかく「ケロロ軍曹の誕生には『ドラえもん』が密接に関係している」といっても過言ではない、ということを言いたいわけです。
なので、この流れからして、
今回の特別編の中で、吉崎先生が『ドラえもん』に触れる可能性はかなり高い!
それに、この特別編のタイトル『ケロロ軍曹誕生(であります)』も、
藤子・F・不二雄先生が短編で描いた読み切り『ドラえもん誕生』を大いにリスペクトしたものだと思われるので、
そのうちケロロ軍曹が、
「わしゃ破滅じゃー!」と叫びながら階段を駆け下りたら、起き上がりこぼしで転んで新連載のアイデアを思いつく場面が出てくるかもしれないぞ。
まあ、さすがにそこまで内容をトレースする必要はないけれど。
そんなわけで、『ドラえもん』にいつ触れるのか期待していたわけですが、
今月のケロロ軍曹は4ページしかなかったので、今回はそこまで至らずに終わってしまいました。
次回、もしくは次々回あたりに期待しましょう。
「超ケロロ軍曹UC 激闘ケロロロボ大決戦!!」の感想にうつります。
前回のラストで、ゾルル兵長との邂逅を果たしたティファニーさん。
「あなたにはある物を奪ってきて欲しい この戦争の切り札となる物を」とゾルル兵長を巧みな話術で懐柔していた。
ケロン軍最高のアサシンに
「敵意も殺意も感じない」「しかし こいつから感じる底知れぬ寒気はなんだ?」と言わせてしまうティファニーさん、一体ナニモノなんだろう?
雰囲気的に、この外伝の真のラスボスだったとしてもおかしくないぞ。
一方のケロン軍サイドですが、こちらはびっくりするくらい色んな情報が入ってきた。
まず、現在のヴァイパーたちは南極基地を放棄し、
月にあるケロンの遺産・ブラフマンタワーを起動させようとしているらしい。
で、その「ブラフマンタワー」というのは、かつて古代ケロン人がつくった地球の自爆装置だということがわかった。
感染した対象を有機物・無機物関係なく「生体兵器X」へと変えてしまう『KLLウイルス』を開発するも、自分たちの手に負えなくなり、
それらのウイルスで出来た実験生物などを封じ込めた際、万が一のことがあった時のために地球ごと爆破できるよう、前述のブラフマンタワーを作ったんだとか。
モカナちゃんをはじめとするアンケロムや、
ケロロ軍曹を襲ったタコみたいな怪物も、その『KLLウイルス』実験の過程でできたとのことです。
南極で好き勝手やった結果、どうにもできなくなって封印しちゃうの、
「のび太の南極カチコチ大冒険」の古代ヒョーガヒョーガ星人たちと通ずるものがありますね。
彼らが適当に封印した結果、何万年後かの地球人たちが非常に迷惑することになったので、古代人たちは本当に心の底から反省していただきたい。
ちなみに、オカルトネタでお馴染みの「ヴォイニッチ手稿」は古代ケロン人がその『KLLウイルス』のことを記したメモ書きであり、
アトランティス大陸は古代ケロン人がいろんな実験をするためにつくった場所であることも、今回のお話で明らかになった。
全地球人の知るオカルトの常識に大きく影響を与え続ける古代ケロン人たち!
そして、ティファニーさんとゾルルも『KLLウイルス』の特効薬を奪うためにヴァイパーのもとへと忍び込んでいた。
ヴァイパーたちが前回言っていた『アレ』の正体も、おそらくKLLウイルスである可能性が高い。
捕らわれの身である夏美殿とタママにウイルスが投与されていたら、かなり厄介なことになりそうですが、どうなるのか。
さらに気になる新キャラも登場。
こちらは、ヴァイパーの南極基地のガレキの下にいたアンケロムさん。
記憶を失くしているようであり、
とりあえず名無しをもじった「シナナ」という名前がつきましたが、じつに怪しげな存在である。
この子にも『KLLウイルス』が投与されてる恐れがあるので、注意が必要だぞ!
ヴァイパーを追撃するため、月へと飛び立った軍曹たち。
新たなる戦いが、再び始まろうとしている!
そして「プルルさん待っていてください」と語る謎のケロン人も月に向かっているようだった。
コイツの正体はいったい誰なんだ!? といったところで、また次回。
今月の目次コメント。
こんな感じです。
次号の少年エース8月号は6月26日(水曜日)発売です。お楽しみに。
超ケロロ軍曹UC 激闘!! ケロロロボ大決戦(1) (角川コミックス・エース)
- 作者: 士土幽太郎,吉崎観音,BANDAI SPIRITS
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
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