発行日:2019年4月29日
出版社:小学館
価格:800円(税抜)
全210頁
4月24日(水曜日)に発売された、
『学年別ドラえもん名作選 ドラえもん六年生』の感想記事です。
全6冊にわたって続けてきた「学年別ドラえもん名作選シリーズ」のレビューも、いよいよ今回の記事でラスト。
このブログを見て「学年別ドラえもん名作選シリーズ」を買ってくれた人が地球上に1人もいない可能性、充分にありますね!
【過去記事】
・【ドラえもん本レビューその177】学年別ドラえもん名作選 ドラえもん一年生
・【ドラえもん本レビューその178】学年別ドラえもん名作選 ドラえもん二年生
・【ドラえもん本レビューその179】学年別ドラえもん名作選 ドラえもん三年生
・【ドラえもん本レビューその193】学年別ドラえもん名作選 ドラえもん四年生
・【ドラえもん本レビューその194】学年別ドラえもん名作選 ドラえもん五年生
<特設サイト>
今回の収録内容と、掲載初出情報です。
化石大発見!(1976年4月号)
○○が××と△△する(1974年5月号)
男女入れかえ物語(1985年7月号)
昔は良かった(1981年7月号)
ぼくよりダメなやつが来た(1980年8月号)
パパもあまえんぼ(1977年9月号)
とう視シールで大ピンチ(1980年9月号)
ガールフレンドカタログ(1978年6月号)
Yロウ作戦(1976年6月号)
モアよドードーよ、永遠に(1978年11月号)
部屋いっぱいの大ドラ焼き(1979年1月号)
しずちゃんさようなら(1980年11月号)
ポータブル国会(1977年1月号)
地球下車マシン(1984年2月号)
具象化鏡(1986年3月号)
シャラガム(1976年3月号)
今巻では全16話を収録。
小学校最高学年である六年生とあって、むずかしい話もけっこうあったり。
公式サイトにある編集者のおすすめ情報を見てみたところ、
「六年生向けには"立場を入れ替えてみる"ことにより、自らを相対化したり、客観視したりする内容の名作がたくさん描かれています」と解説されていてなるほどなあ、と。
たしかに、のび太くんが他人の気持ちを思う話が多い。
「学年別ドラえもん名作選シリーズ」の最後を飾るのが、あえて道具を使わないお話というのもいいですね。
小学六年生の3月号に掲載された『シャラガム』の、
「『ひみつ道具(=他者の力)』に頼らず、自分の力で成し遂げる内容」というのが、小学生読者を中学に送り出す役割を果たしているというのも、なかなかにタメになる話です。
今回の「学年別ドラえもん名作選シリーズ」を通して、
はじめて「教育目線から見るドラえもん」という読書体験をしたのですが、このシリーズを読むことであらためて勉強になったことがたくさんありました。
何度も読んだお話でも、違う視点から見るとまた新たな気づきがあるもんですね。
既にコミックスで読んでいるって人も、機会があれば是非このシリーズも手に取ってみてください。
新しい発見があるかもしれませんよ。
あと、このシリーズの売れ行きがよかったら、
是非ともシリーズ第2弾か、「ドラえもんよいこ」とか「ドラえもんてれびくん」などの本も出してほしいです。
「分かいドライバー」や「ターザンパンツ」の回も教育視点で語ったら、なにか新しい発見があるかもしれない。
ないかもしれない。
「ユニセックス」ってこういうことを言うんでしょうかね