2022年7月16日放送分 ネタバレ注意!
ちっちゃくても出木杉(アニメオリジナル)
今週の一本目は、ひみつ道具によって生まれた「ちっちゃい出木杉くん」が大活躍するお話。
上記のあらすじや、出木杉くんがいっぱい描かれたサブタイトル画でお察しできるように、出木杉ファンの方にとっては非常にたまらない内容となっております。
物語は、「扇風機」「薄型テレビ」などのミニフィギュアがゲットできる、
『ミニチュア家具2(ツー)』なる100円ガチャに夢中な、のび太くんの姿からはじまる。
のび太くんはこのガチャポンに、そこそこおこづかいをつぎ込んでいたらしく、
シークレットの「ミシン」を引き当てられたことで、すっかりご満悦だ!
しかし、その一部始終を見ていたスネ夫から、
「でも、動かないんでしょ? ま、のび太にはお似合いだけど」
「僕だったらそんなんじゃ満足できないよ。現に僕の持ってるミニチュアは全部本物そっくりに動くんだよ」
と、取る必要のないマウントをとられたことで、のび太くんは興をすっかり削がれる形になってしまった。
正直なところ、自分も「家電のフィギュア、そんな欲しいか?」と思いながら見ていた部分はありますが、
スネ夫くんのように、みんなが盛り上がっている中、場の空気を白けさせるような発言をするのは、あまりよくない行為ではある。
スネ夫は「場の空気を読んだ上でも、自分の言いたいことを言う性格」なのかもしれないけど、
普段からこんな言動ばっかりしてる人は、あっという間に友達に嫌われてしまうぞ。
もしも、言いたいことをすぐ言っちゃう性格なスネ夫くんがTwitterをはじめたら、あっという間に炎上してしまいそうだ。
でも、世間的に言いにくいことをズバッと言える人は、逆にフォロワーがついたりするパターンもあったりするので、やっぱりよくわからない。
SNSにいる人気インフルエンサーの方々って、そういう性格の人が多いイメージもありますし。
とにかく、のび太くんの幸せな気持ちを踏みにじったスネ夫の行為は、とても笑って許せるものではない。
のび太くんは「ミニチュアのうらみはミニチュアで返す」とばかりに、
ドラえもんの出してくれた『まるごとコピーカム』で、建設車両のミニチュアを多数製造。
スネ夫の目の前で、本物そっくりに動く『ショベルカー』や『ジャンボジェット』を見せつけ、
見事ギャフンと言わせることに成功するのでした。
『まるごとコピーカム』は、ビデオカメラのような見た目をしている道具であり、
この道具で動画を撮ると、その動画内で撮影された対象物の「手のひらサイズの動くミニチュア」を作ることができる。
なにせ「本物のミニチュア」なので、『炊飯器』や『洗濯機』など、
本来は電源がないと動かないモノだって、22世紀の技術でしっかりと可動するぞ!
作中では、とくに触れられていなかったけど、
ひとりでに動いていたショベルカーなどの乗り物の中にも、実は小っちゃいおじさん(運転手)が入っていたのだろうか?
簡単にミニチュアが作れるこの道具は、いろいろと便利そうですが、
「この道具で『原子力発電所』を撮影したら、本物そっくりに動くミニチュア原発もできてしまうのでは?」と思ってしまい、そこがちょっと気になった。
いくらミニチュアといえど、住宅地で原発を動かしたら、えらいことになってしまう。
『まるごとコピーカム』で何かを撮影する時は、あとの事もよく考えてから使ったほうがよさそうです。
今回は『まるごとコピーカム』だけの登場でしたが、
ミニチュアを作る目的の道具なら、『インスタントミニチュア製造カメラ』なんてものも原作に存在する。
『インスタントミニチュア製造カメラ』は、
『まるごとコピーカム』とちがい、写真からでもミニチュアをつくれるので、その点においては新参の道具にも負けていないけど、
対する『まるごとコピーカム』だって、
「動画撮影でミニチュアが作れる!」「人体もコピーできる!」あたりが、この道具の強みになるんじゃないかと。
既存道具の『インスタントミニチュア製造カメラ』との差別化を図るために、
『まるごとコピーカム』の広告チラシや公式ホームページでも、そこらへんの売り文句がやたら宣伝されてそうな気がしました。(ここまで全部妄想)
そんな『まるごとコピーカム』特有の「人体もコピーできる機能」をつかって、
ミニチュアの出木杉くん(以下「出木杉くん(ミニ)」表記)を生み出してしまったのび太くん。
勉強好きな出木杉くん(ミニ)に、夏休みの宿題を全部やらせようとするも、
「夏休みの宿題は自分でやりなさい」と言ってくるくらいに、出木杉にそっくりなミニチュアだ!
人体のコピー(※本人に未許可)は、倫理的になんか問題がありそうだけど、
ちっちゃい出木杉くんは愛嬌があって可愛かったし、Twitterでも出木杉ファンの方たちが大盛り上がりしている現場も目撃しました。
まあ、倫理うんぬんについては、フィクションだから一旦置いておきましょうってことで。
はじめは、自分以上になんでもやれる出木杉くん(ミニ)に嫉妬の炎を燃やしていたのび太くん。
しかし、隣町のガキ大将らしき男・安田さんとのマンガ雑誌争奪戦から、ふたりの仲はだいぶ近づいたようでした。
日本ハムの現監督からインスピレーションを受けたのか、
子分の少年たちに、自分のことを「BIG YASU(ビッグヤス)」と呼ばせていた、いがぐり頭の安田さん。
こんな恥ずかしいニックネームつけるような奴に、漫画を奪われるわけにはいかないし、
あの子分たちが、ビッグヤスを慕っている理由もよく分からんぞ!
ビッグヤスについては、割とあっさり撒くことができましたが、
その後ものび太くんに降りかかってきた数々のハプニングも、出木杉くん(ミニ)が持ち前の賢さと機転で、次々と解決。
あらためて、出木杉くんのポテンシャルの高さを見せつけられてしまう展開となっておりましたが、
「これだから出木杉くんは映画に呼ばれないんだろうなあ」と、再認識させられもしました。
ストーリーの難局をあっさりと切り抜けてしまいそうなキャラは、映画でもなかなか使いづらい。
『のび太の宇宙小戦争2021』も、出木杉くんが参戦していたら、映画が30分くらいの尺で収まっていた可能性もあります。
来年公開予定の『のび太と空の理想郷(ユートピア)』における、
「出木杉くん出演情報」は今のところ一切ありませんが、今作において、彼の出番ははたして何秒くらいあるんでしょうかね。
お互いピンチを乗り越えたことで、のび太くんと出木杉くん(ミニ)は、
いつの間にか、出木杉くん(ミニ)を肩に乗せて、公園の水を飲ませてあげたり、人差し指でグータッチをするまでの関係性になっていた。
テレビの前の視聴者である自分としては、非常に微笑ましいシーンだったのですが、
上記の場面も、見る人によっては、創作のインスピレーションが巨泉のごとく湧いてしまいそうな描写でもある。
今回のお話がもうちょっと早めに放送されていたら、
記念すべき100回目のコミケの薄い本が、より厚くなってしまっていたのかも。
物語のほうは、けっきょく最後まで「出木杉くん(ミニ)」が存在していたけど、
『まるごとコピーカム』でつくったミニチュアは、ちゃんと一定時間が過ぎたら消える仕様にはなっているのだろうか?
一定時間とともに、出木杉くん(ミニ)が消えてしまうのは悲しいけど、
いつまでも出木杉くん(ミニ)が消えず、死ぬまでずっと一緒にいるのも、それはそれで困ってしまいそうだ。
できることなら、程良きところで別れを惜しみたいです。
というわけで、一本目の感想はここまで。
●ドラドラニュース●
今年のドラえもんの誕生日(9月3日)は、ちょうどアニメの放送曜日である「土曜日」!
そんな記念すべき日に向けて、アニメ公式側も気合いが入っているのか、
視聴者から「ド」の声をあつめて『ハッピーラッキーバースデー』をつくる企画を開始しはじめたぞ!
テレビの前のみなさんの肉声を大量にあつめて、
今年のドラえもん誕生日スペシャルがどんな内容になるのかは、現時点で一切不明!!
『めざせ! 1億人の大合唱!!“ド”チャレンジ』に参加したい人は、
応募開始日である、7月23日にあわせて『ドラえもんチャンネルアプリ』をダウンロードしておきましょう。
たとえ胃の中、水の中(コミックス10巻収録)
しずかちゃんが、ピーナッツと間違えて食べてしまったママのオパールを取り戻すために、
のび太くんとドラえもんが、『瞬間移動潜水艦』でしずかちゃんの胃の中に潜入だ!
1本目に引き続き、またしても「誰かが小っちゃくなるお話」である。
今年の映画も、みんなが小っちゃくなるお話だったし、
今のドラえもんスタッフの中に、キャラが小っちゃくなることにご執心な方でもいるのだろうか?
原作回ということもあり、今回のアニメもほぼ同じ展開となっておりましたが、
潜水艦の操縦がきかなくなった状況下で、オパールを確保するために、
しずかちゃんがツイスターゲームのように変なポーズを取らされる、アニメ独自のマニアックな描写が組み込まれていた。
相手の命令を断れない状況(※「自分が動いたせいで潜水艦の舵が効かなくなった」)にしておいてから、
ヒロインに変なポーズをさせる動きに持っていく。
少年雑誌のお色気マンガとかで、定期的に見かけるシチュエーションだ!
いやこれも、一般的には何の問題もないシーンなのだと思うのですが、
やっぱり、何か思うところがある人が見たら、なんかアレなシーンに見えてしまうといいますか。
そもそも、それなりに想像力が豊かな方だと、
「しずかちゃんの体内に入る」という展開だけで、いろいろな事を考えてしまうらしいですよ。
これ以上書いてると、このブログが変な感じになっちゃいそうなので、そろそろやめておきます。
オパールを取り出すミッションに成功した安堵からか、
しずかちゃんに「潜水艦の故障で体内から出られなくなったので、ウ○コと一緒に脱出します」と、ウソの報告をするプチドッキリを仕掛けたのび太くん。
このドッキリの様子から、自分が昔に読んだ『かいけつゾロリ』にて、
エンマ様に飲み込まれたゾロリたちが、「肛門」から体外への脱出を図ろうとするも、
「お尻の穴から脱出したら、俺たちは今後の人生をずっと『ウ○コ』として生きることになってしまう」という理由で、
ゾロリたちがなくなく脱出を諦めたくだりを思い出しましたが、今回の『ドラえもん』の話とはまったく関係ないですね。ごめんなさい。
本編と無関係な余談はさておき、こののび太くんのドッキリは、
とても、年頃の女の子相手にやっていい行動ではないことは確かである。
そんなしょうもないイタズラを、空の上から神さまも見ていたのか、
悪質なドッキリに騙された怒りに震えるしずかちゃんが投げた『インクビン』を、のび太くんがうっかり誤飲。
ふたたび『瞬間移動潜水艦』のお世話になってしまうオチがついたのでした。
天罰てきめん!天罰的中!
万年筆を使うイメージの無いのび太くんの勉強机に、なぜインクビンがあったのか?
そして、人間は手のひらほどの大きさのあるインクビンを飲み込めるものなのか?
個人的な「インクビン」への謎で、頭の中がいっぱいになる中、物語は幕を閉じていきます。
どうせなら、のび太くんの胃の中も見てみたかったぞ!
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
■次回予告■
次回の放送は7月23日。
「ハイキングに出かけよう」「風神さわぎ」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(海坊主がつれた!&デンデンハウスは気楽だな)