10月4日(月曜)発売の、週刊少年ジャンプ44号掲載『僕とロボコ』第59話の感想です。
ネタバレもあるのでご注意ください。
今週は、いま再び流行の兆しを見せている「純喫茶」がテーマ!
はたしてロボコは、お客さんの来なくなった喫茶店を立て直すことが出来るのか?
今回、ロボコが経営のお手伝いをする喫茶店、
「喫茶・純受話」はボンドくんのクラスメイト・茶屋純くんのお父さんが経営しているお店。
「おもてなしのプロ」であるメイドロボの見せ場とばかりに、
積極的に「集客・接客」のお手本を見せるロボコでありましたが、
結果的には、自分の理想のようにうまくいかないロボコのかわりに、
メイコのおかげでお店が繁盛しているような感じになっていた。
でも、メイコが言っていたように、
手はじめにロボコがお手本を見せてくれたからこそ、メイコはちゃんとした接客を実践できたわけである。
発想力や行動力はあるのに、実践がうまくいかないロボコと、
実践はできるけど、引っ込み思案で行動力に欠ける印象を受けるメイコ。
「お互いの足りない部分を補える」という意味では、この二人はかなりいいコンビだ!
ロボコの「行動力やアイディアに長けているのに、実践で失敗する」というスタイルは、
なんだか『ドラえもん』の「のび太くん」に近いものを感じます。
接客がうまく出来なかった代わりにと、ステージの生ライブでお客さんを盛り上げるロボコ。
いちおうロボコは、人気アイドルとして一世を風靡していた時代もあったので、
「ロボコ目当てのお客さん」が来てもおかしくはなかったのですが、このお話を見る限りでは、ロボコファンの客は1人も来ていなかった。
一時期のロボコは雑誌の表紙を飾るほどの人気者だったというのに、世の中の流行りすたりの速さは恐ろしい。
それとも、バミューダ町のひとたちが、かなりのミーハーだっただけか?
大手コーヒーチェーンのように、お客さんで大盛況!というほどではないものの、
「喫茶・純受話」はメイコ(とロボコ)の頑張りのおかげで、コーヒーの味と店の雰囲気に惚れたリピーターがつくようになった。
まあ、純喫茶は「コーヒーの味と空間を楽しむ場」だと思うので、
新規のお客さん達でお店が賑わいすぎると、店の雰囲気が変わったことで離れていくもとからの常連さんも出てきてしまいそうだ。
このお店は、常に繁盛しているよりも、ほどほどに繁盛しているくらいがちょうどいいのかも。
それに、お客さん欲しさにメイコ推し全開で行ってしまうと、
最終的には、ただのメイド喫茶になってしまう恐れがある。
Wikipediaによると、メイコのような女給さん(メイド)がサービスをする喫茶店は、
厳密な定義では「純喫茶」に当てはまらないらしい。
マスター(純くんのお父さん)も、終始ニコニコ顔でロボコ達に接していましたが、
心の中では「いや、これだと ”純喫茶” じゃないんだよなあ・・・」と、苦虫を噛み潰すような表情を浮かべていたのかもしれない。
でも、マスターが自分の身の丈と、お店のことを第一に考えているならば、
「喫茶・純受話」にお客さんがやって来なくなる心配もしばらくは無さそうですね。
【今週の藤子不二雄要素を感じたシーン】
今週はなんだか沢山あったので、ダイジェストでお届けします。
・頭にタケコプターみたいなのをつけてるおじさんがいた。(芥見下々『呪術廻戦』)
・流々ちゃんがのび太くんみたいな目になってた。(上木敬『破壊神マグちゃん』)
・フルスさんはすこしフシギ(S・F)。(マポロ3号『PPPPPP』)
・ゴルファーが猿だった。(龍幸伸『ダンダダン』)
最新第5巻、10月4日発売!