2021年4月17日放送分 ネタバレ注意!
連想式推理虫メガネ(コミックス32巻収録)
「自らの頭脳を世に役立てたい」と「骨川スネ夫探偵事務所」を開いたスネ夫に対抗し、
のび太くんも『連想式推理虫メガネ』で推理をする、「のび太たんていじむ所(原文ママ)」を急きょオープンだ!
ドラえもんのひみつ道具をうまく使いこなせないのび太くんとは対照的に、
順調に数々の難(?)事件を解決していくスネ夫でありましたが、とある事件で「ドラえもんが犯人なのではないか?」という疑惑が生まれてしまい・・・?
このエピソードは、パパの服をそのまま拝借したと思われる
ダボダボのトレンチコートを着たのび太くんがとにかくかわいいお話です。
あと、一部世代の人では、
大山ドラ時代の『連想式推理虫メガネ』の回が、某MADの音声素材として使われたことでも有名なお話かもしれない。
『連想式推理虫メガネ』と『ラッキーガン』の音声をああいう使い方するのは、普通にすごいと思っています。(感想)
というわけで、今週一本目の『ドラえもん』は探偵回となったわけですが、
じつは、前番組の『クレヨンしんちゃん』も一カ月限定で探偵回をやっていたりするので、この午後4時半からの1時間は実質「探偵アニメ」尽くしの1時間となりました。
さらに午後6時からの『名探偵コナン』もあわせれば、
今週の土曜日は、探偵アニメ密度のかなり濃かった一日だったといえるでしょう。
しんちゃん、ドラえもん、コナンの国民的アニメ3本柱の3キャラがいれば、どんな難事件でも30分くらいで解決できてしまいそうだ。
「しずかちゃんはお風呂好き」→「お風呂は英語でバス」→「しずかちゃんが落としたサイフはバス停にある」といった具合に、
むかし懐かしの「マジカルバナナ」のような連想で、推理結果を導き出してくれるという道具なのですが、
しずかちゃんの落としたサイフは既に交番に届けられていたため、
のび太くんもとい『連想式推理虫メガネ』の推理は実質ハズレに終わってしまったり、
姿をくらましたジャイアンを探そうとするも、
『連想式推理虫メガネ』が「ジャイアンはゴリラ」と連想した直後に、ジャイアンが「俺がゴリラだと!?」と怒って飛び出してきたりと、なかなかうまくいかない様子が描かれていた。
やっぱり、人間の行動を推理するには、機械でオートマチックにおこなう推理よりも、
同じ人間の頭脳で導き出す推理のほうが正確だったりするのでしょうかねえ。
スネ夫くんが、お話の冒頭でのび太くんの一連の行動をカンペキに推理した時は、
「ただ単にスネ夫がのび太くんのことが好きすぎるだけなのでは?」と疑ったりもしましたが、今回の彼の洞察力も相当のものだったぞ。
そもそも『連想式推理虫メガネ』は、推理結果がわかっているのなら、
はじめから連想ゲームを挟まずに「探しているものはここにあります」「犯人はこの人です」と一発で結果を出してくれてもいいんじゃないか?と思うのは自分だけでしょうか。
もしも、この道具が「ちゃんと事件のための真面目な推理のため」に使うものではなく、
「連想ゲームで推理を導き出す過程を楽しむ道具」とするのなら、
じつは『連想式推理虫メガネ』は、22世紀の子どもたちが探偵ごっこ遊びをするときに使う用の道具だったりするのかもしれない。
『連想式推理虫メガネ』が未来の道具なのに、推理でスネ夫に一歩先を行かれているのも、
もともとが子供が「ごっこ遊び」で使うための道具だったためであり、推理力も本格的な推理系ひみつ道具よりだいぶ劣っていたという可能性がある。
このまま、テレビの前のみなさんから「22世紀の道具も大したことないんだな~」と思われてしまうのもシャクなので、
ここは「とっくの昔に壊れた」らしい『ホームズ・セット』を修理して、
スネ夫探偵にリベンジを果たしてもらいたかったところですが、この物語における両者の推理対決は思わぬ方向へと進んでいくのでした。
そういえば、今回のアニメでは、
「ジャイアンはデブ」→「デブはブタ」
原作にあった『連想式推理虫メガネ』の一部の推理が、
「ジャイアンはゴリラ」
「スネ夫は猫を飼っている」→「ネコといえばドラえもん」 などにかわっていました。
他人の要旨をブジョクするような発言は、現代のコンプライアンス的にちょっと難しかったのかもしれない。
他作品だけど、自分の事をブタゴリラ呼ばわりされるガキ大将の存在も、いまの時代ではダメになっちゃうんでしょうかね。
この手の悪口がNGになると、
今後のアニメ化の際に改変されそうな『ドラえもん』のエピソードはかなり多くなってしまいそうなので、ちょっぴり不安だ。
物語の中盤からは「何者かに貴重なコインを盗まれた」とスネ夫に捜査依頼をするおじさんが登場。
たしかに貴重なコインが盗まれてしまったのはえらいことだけど、
盗難被害を受けたのなら、まずは小学生探偵に頼むよりも警察に行った方がいいと思う。
もしや、あのおじさんには警察に頼れない事情でもあったりするのか?
おじさんがあのコインをどこで手に入れたのかが気になるところです。
鍵が閉められた密室で、煙のように消えてしまったコイン。
一応このお話はミステリーものなので、
犯行動機などは詳しく語らないことにしますが、コインを盗んだ犯人はドラえもんでした。(ネタバレ)
結果を知った上で見ると、ものすごくお粗末な真相でしたが、
ドラえもんも、もう一度タイムマシンでさっきの場所に戻って、
コインを元の場所に戻してくれば、今回の事件はすべてなかったことになるんじゃなかろうか?
「歴史改変になっちゃうからダメ」と言われたらそれでおしまいだけど、
これまでにドラえもん達がやってきた歴史改変行為に比べたら、本当にちっぽけなものだと思うので、なんとか許してもらいたいです。
といったところで、一本目の感想はここまで。
●ドラドラニュース●
2020年10月17日放送分以来、久しぶりに「ドラえもん・えかきうた」が流れました。
1本目のお話の途中で流れたところを見るに、今回は尺を埋めるために放送したんだろうか?
【はじめての人へ】
このブログでは、アニメで「ドラえもん・えかきうた」が流れた場合、
感想記事でも「自分が絵描き歌で描いたドラえもんの絵」を描くことにしています。
ネジまいてハッスル!(コミックス11巻収録)
今週の2本目は、『ハッスルねじ(巻き)』のお話。
それにしても「ハッスル」って言葉、最近まったく聞かなくなりましたね。
2021年現在だと完全に死語になっている「ハッスル」だけど、22世紀だとまたこの言葉が流行ってたりするのかも。
何をやっても、他人より行動が遅くなってしまうことに悩むのび太くんのために、
ドラえもんが他人の動きを高速化できる道具『ハッスルねじ巻き』で、のび太くんの行動をハイスピード化だ!
あと、今回Wikipediaを見たことで初めて知ったのですが、
「『ハッスルねじ巻き』は3回以上巻くと行動が制御不能になる」ってマジですか?
原作ではあまり覚えのない設定なので、ドラえもん関連の書籍で勝手につけられた設定なような気がするけど、どうなんだこれは。
(4/21:追記)どうやら大山ドラ時代のアニオリ設定らしいです。[要出典]
『ハッスルねじ巻き』のおかげで、宿題を早く終わらせることもできたし、
代打で出場した草野球の試合も、驚異の俊足でただのピッチャーゴロをランニングホームランに変えてしまったりと、まさにいいことづくめであった。
しかし、状況によっては「正確さがないとダメ」といった場面もあったりするので、
「行動がただ早ければいい」ってワケでもないのが、むずかしい。
のび太くんが超スピードで終わらせた宿題だって、答えが全部間違っていそうな予感がしますし。
「正確さ」と「スピード」は両立させないと駄目な状況は、世の中には沢山あるぞ。
なんだかこのエピソードは、藤子・F・不二雄先生の好短編作品『倍速』にも通じるようなお話です。
『ドラえもん』の世界観を大人向けにすると、もれなくああいったオチになるんでしょうね。
まあ、やる事なすこと何でも早ければいいってワケじゃないぞ。(同じことを2度言う)
そして今回のお話は、原作の展開ほぼそのまま。
アニオリ展開なしで描かれた、わずか5分ほどの短いエピソードであった。
『ハッスルねじ巻き』でのび太くんのスピードが速くなったゆえに、お話も短くまとまりましたってことで。
アニメの尺が短ければ、感想のほうも必然的に短くなるということでお許しください。
すき焼きは急いで食べるより、ゆっくり味わって食べたほうがいいと思うぞ!
そんなわけで、今週のドラえもん感想はここまでです。
●ドラドラニュース●
『連想式推理虫メガネ』のお話の中にて、
抽選で20名様に『THE GENGA ART OF DORAEMON ドラえもん拡大原画美術館』プレゼントのお知らせが。
プレゼントご希望の方は必要事項を記入の上、2021年4月24日(土)23時59分までに公式サイトへご応募ください。
■次回予告■
次回の放送は4月24日。
「のび太はクイズ王」「人間味調味料」 の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(ジジ島の怪魚ハンター)
次回の感想:ドラえもん感想(のび太はクイズ王&人間味調味料[再])