2020年1月18日放送分 ネタバレ注意!
そして、みんなイモになる(アニメオリジナル)
最初のお話は、好きなものに置き換えることができるアニオリ道具『コレヨリメガホン』が登場。
食べ応え的に物足りないおやつのポップコーンも、
『コレヨリメガホン』で「ポップコーンよりどら焼き!」と叫べば、大量のどら焼きに置き換えることができるぞ!
『コレヨリメガホン』の効果で、ポップコーンのひと粒ひと粒がすべてどら焼きに変化していましたが、
これだと和菓子屋さんで普通にどら焼きを買うよりも、この道具をつかったほうがだいぶお得になってしまうことがちょっと気になった。
未来の世界の人たちがこの財テク方法を知ったら、未来の和菓子屋さんがつぶれてしまいそうだ。
なので、ドラえもんがこの道具を普段使っていなかったのも、
「良心の呵責に責められてまでどら焼きを食べるのはいかがなものか?」という思いがあるからなのかもしれない。
どら焼き好きなドラえもんだからこそ、
「『どら焼き』もスーパーやコンビニではなく、ちゃんとしたお店でお金を出して買う事」をポリシーにしていそうな気がしますし。
マンガが好きな人は、
欲しいマンガ本があったとしても、それを本屋さんで万引きして読んだりは絶対にしないし、
ネット書店や電子書籍をつかうよりも、自ら書店に行って紙の単行本での購入にこだわってしまうのと、おんなじようなもんなんじゃないかと。
いまいちピンとこない例えかもしれませんが、そんな感じです。
あと、「ポップコーンより金塊!」とか言っちゃえば、ラクにお金儲けができてしまうという問題点もある。
でも流石にここらへんに関しては、説明されていないだけで、ちゃんと「置き換えられるものの限度」みたいなものがあるんだと思います。
しばらく経つと、変化させたものが元に戻っちゃうとか。
そんなわけで、実質万能な道具である『コレヨリメガホン』を使い、
「ボールよりトマト!」「バットより大根!」と叫んで、野球をしていたジャイアンとスネ夫にいたずらをしていたドラえもんとのび太くんでしたが、
自分たちの姿を隠していた『透明マント』が風でめくれてしまったことで悪事が発覚。
ジャイアン達から因果応報パンチをもらってしまった上に、『コレヨリメガホン』を奪われてしまいました。
そして『コレヨリメガホン』をうばったジャイアン達も、
とくに使い道が思いつかなかったらしく、とりあえず近くを走っていたソバ屋の配達バイクを三輪車に置き換えるイタズラをしてみることに。
おじさんが三輪車を漕ぐ姿を見て、ケラケラ笑っていた2人でしたが、
そのイタズラに気付いた三輪車おじさんが競輪選手ばりの脚力でジャイアン達の後を追いかけてきたので、一転して大ピンチに!
あのおじさん、バイク使うより三輪車に乗ってたほうが早いんじゃないのか!?
三輪車おじさんを振り切ろうと、必死で逃走を図るジャイアン。
しかし、逃走に必死になるあまり、目の前にいた焼き芋屋さんの屋台とぶつかってしまう。
幸いにも、お互いケガはなかったようでしたが、
その時に『コレヨリメガホン』が、焼き芋屋さんが使っている普通のメガホンと入れ替わってしまい・・・。
というわけで、
何も知らない焼き芋屋さんが、町じゅうで「何よりおいしいお芋だよ~!」とメガホンで叫んでしまった結果、
町の人たちがみんなヤキイモ人間になってしまうという、ホラー回とコメディ回のあいの子みたいな怪作ができあがったのでした。
この脚本を書いた人、今回の話をどうやって思いついたのか聞いてみたい。
周りの人間が突然マタンゴになったら死ぬほど怖いだろうけど、
今回のアニメみたいに「ヤキイモ人間」に変化したら、僅差で恐怖よりも面白さが勝ってしまう可能性があるところも、絶妙なポイントだと思います。
しずかちゃんの好物と展開をリンクさせるところも、ドラえもんのお話として素晴らしい仕上がりでした。
「ヤキイモが関わっている事件」という理由のみで犯人扱いされるしずかちゃんかわいそう。
しずかちゃんは「ヤキイモを買ったり食べたりしているところ」を見られるのは恥ずかしがるけど、
今回みたいにスイートポテトや大学芋などの、サツマイモ料理をつくっている現場を見られるのは、そんなに恥ずかしく感じないんですね。
どうせなら、家でヤキイモも作ってみたらどうだ?
でも、もしかしたらしずかちゃんも、
前述のドラえもんと同様に「ヤキイモはちゃんとした屋台で買いたい派」だったりするのかも。
お話のラストでヤキイモ人間になっちゃったけど、意外とまんざらでもなさそうだったしずかちゃんがちょっとコワい。
あと、Twitterを見てたら今回のお話を「バイモハザード」って言ってる人がいたので、思わずふいてしまいました。
うまいこと言うなあ。
今回のお話では「ドラえもん達もヤキイモ人間になってしまう」というバッドエンドで終わってしまいましたが、
その気になれば続編として、
自分の使うメガホンの異能力に気づいた焼き芋屋さんがヤキイモ変化能力で世界征服をする壮大な外伝作品もつくれそうだ。
ユーフォ―テーブル制作で、劇場アニメにしてもらいたい。
劣勢に追い込まれた状況で、
「『コレヨリメガホン』が万物をヤキイモにする能力だけではないことを知ったヤキイモ屋さんが、映画終盤で大逆転する展開」とかあったらアツいと思うんですがねえ。
このブログを見ているアニメ会社さん、映画化どうですか?
そんなたわ言を書いたところで、1本目の感想はおしまいです。
●今週のLINEアイキャッチ●
ネコを追いかけるドラえもんでしたが、突然やってきたスネ夫にぶつかってしまう。
そして唐突にジャイアンリサイタルがスタートだ!
あの怯えっぷりを見る限りだと、スネ夫はジャイアンリサイタルから逃げてきたのだろうか?
今回はさりげなく土管を回転させていたりと、作画も凝っている。
京都アニメーション作品のOPアニメでよく見る演出だ。
調べてみたら、あの回転演出を京アニに持ち込んだのは木上益治さんかもしれないという情報を知って、いろいろと気持ちになってしまった。
あと、このLINEアイキャッチのYoutube公式配信がはじまっていたようです。
テレビアニメ【ドラえもん】LINEアイキャッチ - YouTube
まだ見てないって方は、↑のリンクからどうぞ。
ネンドロイド(コミックス35巻収録)
2本目は、髪の毛を刺すと持ち主そっくりになる粘土のロボット『ネンドロイド』のお話だ!
先に言っておくけど、「ねんどろいど」では無いぞ。
(いちおう調べてみましたが、「ドラえもんのねんどろいど」は発売されていないようです)
「髪の毛を抜かないといけない」「水にぬれると溶ける」などの欠点があるところから、
個人的には『ねんどろいど』よりも『コピーロボット』のほうが便利そうだとは思いますが、「ネンド」「ロイド」という名前の響きの良さはいいですよね。
「声に出して言ってみたいひみつ道具ランキング」があったら、かなりの上位に食い込めそうだ。
韻を踏んでいるので、日本語ラップの歌詞にも取り込めそうなひみつ道具でもある。
木村昴さん、一曲どうですか?
今回のお話の原作は7ページしかないので、
アニメオリジナルとして、後半からはえらく察しの良かったジャイアンが野比家に乗り込んできて5体の『ネンドロイド』を奪ってしまう展開が追加されていた。
そういえば、原作ではスルーされていたスネ夫もちゃんと『ネンドロイド』になってましたね。
のび太くんから「スネ夫の家からおやつを持ってこい」という、ドロボーまがいのことを命令されていましたが。
家にいたスネ夫が、偶然自分そっくりの粘土人形がおやつを持ち出す姿を目撃していたら、確実に恐怖で失神していそうだ。
ジャイアンは手持ちの『ネンドロイド』5体すべてを剛田武化して、配達の手伝いをさせるも、
ジャイアンのクローンが素直に命令を聞くわけもなく、最終的におやつを求めての取っ組み合いのケンカが始まってしまった。
やっぱり自分と同じ人格を持っているクローンでも、従わせるのはかなり難しいようだ。
そう考えると、『ねじ巻き都市冒険記』で自分のクローンを手下として完璧にコントロールしていた熊虎鬼五郎ってすごかったんだなあ。
ネンドロイド同士のケンカは、取っ組み合いの果てに「ちびくろサンボ」に出てきたトラのようにひと固まりの物体になって終結した。
よし、これで物語も終わりか・・・と思っていたら、
その5体のネンドロイドは合体して1体の超巨大ネンドロイドに変化。ジャイアンに襲いかかってくるのでした。
ネンドロイドならぬ、ジャイアロイドだ!
うーむ。5体合体しただけなのに、
いきなりネンドロイドが身長3メートルほどの大巨人になった理由がさっぱりわからん。
あきらかに体積が膨れ上がっているぞ。
パーマン4人が繋がったら飛行速度が上がる、パータッチみたいな理論なんだろうか?
「通りがかった子供の飴を奪う」などの畜生行為を行うジャイアロイドをこのまま野放しにしておくわけにはいかない。
「ネンドロイドは水に弱い」という欠点を生かし、
ドラえもんは『温泉ロープ』にジャイアロイドを落としてそのまま溶かすという作戦にうって出た。
ドラえもん達の煽り行為に乗っかって、ジャイアロイドが温泉の中にドブンと落ちてくれればよかったのですが、
ジャイアロイドもそれほどのバカじゃなかったらしく、普通に『温泉ロープ』をまたいできたのでした。
そりゃそうだ。普通またいじゃうよ。
スネ夫を踏んづけた際に、バランスを崩して倒れこむジャイアロイド。
その際、しずかちゃんを巻き込む形で倒れてしまったのですが、
ジャイアロイドの体にしずかちゃんの毛が偶然刺さったことにより、ジャイアロイドがしずかちゃんの形に変化。
ジャイアロイドの体を乗っ取ったしずかちゃんロイドは、
しぶとく抵抗を続けるジャイアロイドの精神を抑え込んだまま、そのまま温泉ロープに入浴。
無事、あとかたもなく消えていったのでした。
「しずかちゃんのネンドロイドが湯船に溶けてなくなる」というオチ自体は、原作同様のオチだ。
でも見た感じは、ちょっと「ターミネーター2」の終わり方にも似ていますね。
ジャイアンの毛は5本も刺さっていたのに、しずかちゃんの毛1本にやられてしまった。
それほどまでに、しずかちゃんのお風呂入りたい欲はすごいということなんだろうか?
前述の『ねじまき都市冒険記』の熊虎鬼五郎がクローンごと統合された結果、ホクロに主人格を乗っ取られていた案件を思い出してしまった。
そして今回、
「しずかちゃんがジャイアロイドの下敷きになったのは下半身だけなのに、なぜか毛が刺さっていた」というこの物語最大の謎にも触れておきたい。
頭の毛じゃないとした場合、一体どこの毛が刺さったんだろう?
アニメスタッフのみなさんの公式回答が聞いてみたいところである。
といったところで、今週のドラえもん感想はここまでです。ありがとうございました。
●[新]スネ夫としげおの君も今日から恐竜博士●
自然消滅待ったなしかと思われていた「スネ夫としげお」が映画宣伝コーナーにリニューアルだ!
うーむ、なかなかしぶとい。
「クラスのみんなに自慢できる恐竜情報を教えてくれるコーナー」とのことで、
今年の映画で学術監修などをしている福井県立恐竜博物館さんとのコラボレーション企画でもある。
恐竜情報を教えてくれるのは薗田哲平先生。専門は「恐竜時代のカメ」とのことです。
いちおう「来週からスタート」ということで、今回は顔見世的な内容。
切り抜きイラストと実写映像しか使わなくなるっぽいので、今回のリニューアルで従来の「スネ夫としげお」よりは作画カロリーが少なくなりそうだぞ。
■次回予告■
次回の放送は1月25日放送。
「Yロウに気をつけろ!」「神さまロボットに愛の手を!」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(なんでもエーアイアイ&役立つもの販売機)
次回の感想:ドラえもん感想(Yロウに気をつけろ!&神さまロボットに愛の手を![再])