2019年2月22日放送分 ネタバレ注意!
●ドラドラニュース●
今週は「ドラドラまちがいさがし」お休み。
OPではドラえもんによる「今夜はまるっと月スペシャル!」というアナウンスが流れました。
ドラかぐや、月に帰る!?(アニメオリジナル)
映画「のび太の月面探査記」公開1週間前ということで、今週は2本とも「月」がテーマのお話をお送りします。
「課題の本を読まずに読書感想文を終わらせたい」と語るのび太くんのため、
『絵本入りこみぐつ』で「竹取物語」の世界に入り込んだドラえもんとのび太くん。
竹林にかくれて、かぐや姫が出てくるのを待つ2人でしたが、
「スモールライト」で小さくなった状態のドラえもんがうっかり姿を見せてしまった結果、「竹取の翁」ことおじいさんは、かぐや姫と間違えてドラえもんのほうを連れて帰ってしまうのでした。
元の大きさに戻ったところで、あわてて逃げ帰ろうとするドラえもんでしたが、
読書感想文を終わらせたいのび太くんは「こうなったらドラえもんが最後までお話を進めてよ」と、「着せかえカメラ」でドラえもんをかぐや姫の格好に強制チェンジ。
本来のかぐや姫のかわりに、ドラえもんがかぐや姫となって物語を進めることにしたのでした。
のび太くん、宿題関係なく完全に他人事として楽しんでますね。
そしてドラちゃん、お可愛いこと・・・。(かぐや様)
なんだか今回のお話は、「映画ドラえもん ぼく桃太郎のなんなのさ」や「のび太シンデレラ」といった過去作に近いものを感じる。
どれもすべて、のび太くん達が絵本の世界の主人公になってしまうというところが、このお話との共通点です。
そして今回、『絵本入りこみぐつ』が1度も脱げることなく終わったというのが、このお話で一番特筆すべき点かもしれない。
絵本入りこみぐつは毎回どっかで靴の片っぽが脱げてのび太くんやしずかちゃんが苦しむイメージしかなかったので、これはけっこう意外でしたね。
ドラかぐや姫は要所要所でひみつ道具を使いつつ、竹取物語をストーリー通りに進めていく。
いくら「着せかえカメラ」の力でかぐや姫になったといっても、実態は女装したドラえもんでしかないので、
容姿の問題のほうは、「お琴ロボ」「もはん手紙筆」「美声マイク」などのアニメオリジナル道具を用いてカバー。
「人恋し まるくかがやく どら焼きの きみに会えない 日々ははらぺこ」という珍妙な短歌も、
美声マイク(CV:清水愛)のおかげで、お屋敷のまわりにいた民衆たちは全員うっとり。
お琴ロボの奏でる見事な音色も手伝って、民衆たちはみんなドラかぐや姫が絶世の美女だと思われたようなのでなによりです。
そしてドラかぐや姫のウワサを聞きつけ、竹取物語の重要人物・帝(みかど)もお屋敷にやってきた!
こちらの世界の帝はやたら特徴的なアゴこそ持っていませんでしたが、その代わりになんとも間の抜けた声をしているのが気になった。
いかにも平安貴族って感じだ。
しかしここまで来れば、あとは物語通りに「月からのお迎え」が来て帰るだけなので、すっかり気を抜いてしまったドラかぐや姫。
「暑くて動きにくい」と、頭のカツラと十二単を脱ぎ捨ててしまったところ、
案の定、姫を警護する武士に見つかってしまい「タヌキが姫に化けてるぞ!」と大騒ぎになってしまった。
最後の最後で、なんとも詰めの甘い話だ!
完全にドラえもんの事を化けタヌキかなんかと思い込んでいそうな武士たちが放つ弓矢からあわてて逃げ回るドラえもん。
お屋敷の隅に追い詰められてとうとう万事休すかと思ったその時、待望の「月からのお迎え」がようやく到着してくれたのでした。
「自分はかぐや姫です!」と言い張る謎のタヌキを乗せ、空飛ぶ牛車は地上から去っていく。
お付きの天人たち全員が、このかぐや姫の存在に納得がいっていない顔をしているのがかなりツボだ。
こうして、ドラかぐや姫による「竹取物語」は無事(?)に完結。
のび太くんもこの経験をもとに「かぐや姫に化けたタヌキは命からがら月に帰ることができ、とてもよかったと思いました。」といった内容の読書感想文を提出。
そして、その読書感想文を読んだ先生から「なんだこれは!」と怒られるオチがついたのでした。よかったですね。
ドラえもんのおかげで、物語はフィナーレを迎えることができましたが、
おじいさんが本来見つけるハズだった、本物のかぐや姫は結局どうなったのかが気になる。
竹の中ですっかり成長して、おばあちゃんになっちゃってるのかもしれないですね。
なんか、かぐや姫のパロディコントでありそうな展開だ!
そんなわけで、一本目はこれまで。
映画公開まであと1週間!
タイトルにも書いてあるように、今回の「宇宙探Q!」はなんとスペシャルでお届け!
ロッチ中岡さんとのび太くんが宇宙飛行士の特訓にチャレンジするぞ。
ただし、何がスペシャルなのかについては、まったくもって不明だ!
ロッチ中岡さんが高いところに登ったり、トランポリンで跳ねたりしていると、なんだか某番組を見ている気分になってくるぞ。
今回は、CMをまたいでもコーナーが続いてたり、
2本目終了後にも「宇宙探Q!」のコーナーがあったりと、今週のドラえもんは本編アニメの時間をだいぶ削った上でこのコーナーの放送時間に割かれていた。
さすが「スペシャル」ということだけはある。コーナーの放送時間だってスペシャルだ。
そして、このコーナーで『わすれろ草』が「月面探査記」に出てくることも明らかになった。
このインタビューによると、辻村深月先生はわすれろ草の登場にかなりのこだわりを持っているそうなので、
今度の映画でどういう使われ方をするのか、期待したいところです。
おおかみ男クリーム(コミックス11巻収録)
2本目。「おおかみ男クリーム」のお話。
今週は「今夜はまるっと月スペシャル!」とのことらしいけど、このお話に「月」はあんまり出てきません。
「おおかみ男→満月」というイメージで、このお話をアニメ化したのだろうか?
どうせ月がテーマのお話をやるんだったら、「歩け歩け月までも」あたりをアニメ化してほしかったぞ。
そんな不満は忘れるとして、
このお話は「丸いものを見るとオオカミに変身してしまうクリーム」を塗ってしまったのび太のママが人前で変身しないよう、
ドラえもんが体を張ってママを守るという、かなりドタバタチックな内容となっている。
「ふつうにママに事実を伝えりゃいいだけなんじゃないか?」という声もありそうだけど、それだとお話が進まなくなるから困る。
話がすすまないとのび太くんの読書感想文も終わらなくなってしまうので、そこは忖度でやっていきましょう。
そういえば、1本目のお話と2本目のお話でのび太くんの作文シンクロが起きてますね。
自分の丸い体を見て変身するのを防ぐため、頭にほっかむりをするドラえもんがかわいい。
ドラえもんの特徴的な丸いお鼻やしっぽも、バンソウコウを貼ることでカバーだ!
さらに「ハゲ頭を見て変身してしまう」というくだりをやりたいがために、
UFO研究家の円番さんとフニャコフニャ夫先生が、神成さんの盆栽を褒めるという激レアなスリーショットも実現していた。
これらのメンツがふたたび揃うこと、これからの「ドラえもん」であるんだろうか?
そして、ドラえもんが意識しすぎなせいで実際には起きないという可能性もあるけど、
どうも『おおかみ男クリーム』は、まるハゲの人も「丸いもの」とカウントしてしまうらしい。
お葬式などといったお坊さんが出てくるイベントのときに、『おおかみ男クリーム』を塗って出席しちゃったらエライことになりそうだ。
間違った方向で他人からの注目を浴びたい人以外は、塗らないようにしましょう。
すっかり外も暗くなり家路を急ぐママとドラえもんの前に、強盗があらわれた!
マスクに金属バット、懐中電灯というかなり昭和スタイルな夜盗でしたが、
その持っていた丸い懐中電灯を見てオオカミに変身してしまったママの姿にびっくり。そのまま逃げて行ってしまうのでした。
おそらくこういうところから、巷の都市伝説は生まれていくんでしょうね。
でも今どきだったら「MAN WITH A MISSIONのコスプレかな?」と思われて、見逃されちゃうこともあったりして。
物語の最後は、原作通り「わたしってそんなにこわい顔してるのかしら」との、ママのひとことで〆。
自身の身に起きた異常に最後まで気づかなかったママのおかしさと、
のび太くんの書いた作文の内容を伏線としてオチに生かしている、じつに面白い一作でございました。
あと、オオカミ男になったドラえもんの姿を見てドラニコフのことを思い出す人もちらほらいたようです。
平成生まれのドラえもんファンは、ザ・ドラえもんズのことをいつまで経っても忘れないのである。
といったところで、今週のドラえもん感想はここまで。
●ドラドラニュース●
のび太の月面探査記のエンディング曲、平井大さんの「THE GIFT」が「ドラえもん」で初お披露目。
この歌を歌えれば「トクサツガガガ」のカラオケ回みたいにオタバレする心配もないので、是非映画公開までに覚えておきましょう。
■次回予告■
次回の放送は3月1日。
「ドラえもん クレヨンしんちゃん 春だ!映画だ!3時間アニメ祭り」の中で「のび太の宝島」がテレビ初放送となります。お楽しみに。
前回の感想:ドラえもん感想(熱血応援マイク&オモイコミン)