WEBコミックサイト「チャンピオンクロス」で連載されていた内水融先生の「サエイズム」最終第4巻が9月20日に発売されました。
内水融先生といえば、かつて少年ジャンプで「アスクレピオス」「カイン」などを描いていた方。秋田書店はジャンプから作家さんを拾ってくるのが本当にうまいです。
(試し読み:内水融 | サエイズム - チャンピオンクロス)
上にある「試し読み」を読んだ方が漫画の内容も分かりやすいとは思いますが、一応あらすじの方を紹介してみます。
主人公・国木美沙緒
この漫画の主人公・国木美沙緒は引っ込み事案な受動的性格の女の子。
その内向的な性格が災いしてか、転校した先の学校でもクラスの女の子達から心無いいじめを受けていました。
謎の美少女・真木冴
そんな彼女の前に現れたのが、この学校一の人気者であり容姿端麗、スポーツ万能といった完璧超人な美少女・真木冴。
彼女は何故かひとりぼっちであった美沙緒に対し、親しく接してくれるようになり、いつしか友達のような関係になっていきます。
過剰な束縛の一例
学校の人気者である冴と親しくなったことでいじめもなくなり、美沙緒ちゃんも次第に明るい表情を見せるように。
美沙緒も、このまま冴ちゃんと幸せな学校生活を続けていけると思っていたのですが、
ある時から冴の自身に対する「友情」という名の束縛が過剰になっていくことに不安を覚えた美沙緒は、初めて友達である冴の約束を破ってしまいます。その結果・・・。
というわけで、この漫画は実は恐怖人物であった冴の束縛から解放されるために抗い続ける美沙緒ちゃんの奮闘と、
「真木冴という人物は果たして何者なのか?そして何故美沙緒に執着するのか?」という謎を追いかける2つの物語のもとで進んでいきます。
この作品は当時リアルタイムで読んでいたんですけど、この2つの要素が非常にハラハラドキドキさせられるんですよねえ。
あと、作中で時折見せる冴さんの顔芸見たさに読んでいたってのもあります。
冴さん表情集
そして、そんな冴さんを見た時の美沙緒ちゃんの怯え顔もなかなかいい味を出しています。
で、このたび発売された最終4巻では、
超受動人間である美沙緒ちゃんが冴の束縛から逃れるため、2人で遊園地に遊びに行ったのにあえて冴さんの要望を全て無視し続けるという作戦が決行されました。
個人的には、この根性比べがこの作品における一番のベストバストだと思っています。
え?要望を無視するくらい簡単だろって? そう簡単じゃないんですよ?
あなたはこんなオーラを出している人に勝てますか?
そんでもって、何か言うたびにいちいちこんな顔されるんですよ? 勝てないですって。
そりゃ美沙緒ちゃんもこんな顔になりますわ。
しかもこれまでのお話の流れで冴さんに逆らうと命の危険に関わるという事まで知っちゃった状態なので、そのプレッシャーは尋常なものではなかったと思われます。ええ。
ちゅうわけで、後半は顔芸中心にお送りしてしまいましたがこの作品に関しては本当に面白かったです。
全4巻という短めの内容なので、すぐにでも読み終われますよ。
真木冴という人物は果たして何者なのか?そして何故美沙緒に執着するのか?
その真実の全て、そしてこの物語の衝撃の結末がこの第4巻にすべて載っております。
ついでに言っておくと、この漫画に出てくるのび太君っぽい恰好をしている人の正体もわかります。
のび太君っぽい格好の人
まあ、この人に関しては第4巻まで読まずとも第1巻の時点で正体わかりますから、単行本を読む方はそちらの方も気にしつつ読んでみてください。以上です。