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ドラえもん感想(ぼく、マリちゃんだよ&ずらしんぼ)

2016年2月5日放送分 ネタばれ注意!

 

ぼく、マリちゃんだよ (てんとう虫コミックス8巻収録)

人気アイドル・丸井マリに夢中のドラえもん

押入れの壁を丸井マリのポスターで埋め尽くし、歌番組に出演する彼女をテレビの前で全力で応援するといったの熱の入れよう。

それを見ていたのび太から「丸井マリなんてちょっとばかりかわいくて歌がうまいだけじゃないか」というつまらない煽りに対しても本気で憤慨するといった熱狂ぶりです。

そんなマリちゃんが近所でロケをやっているという事をジャイアンスネ夫から聞きつけたドラえもんのび太。さっそく現場へ駆けつけるも、カメラの故障で撮影は休止中。

カメラが直るまでマリちゃんはロケバスの中で仮眠をとっているらしく、このアクシデントにマネージャー代わりの丸井マリのお母さんもスケジュールの遅延を気にしています。

幸いにもカメラはすぐに復旧。マリちゃん母がロケバスで寝ているマリちゃんを起こしに行ったところ、バスに寝ていたはずのマリちゃんがまさかの消失。バスからいなくなっていました。

マリちゃんの失踪により結局撮影は中止。トボトボと帰路につくドラえもんのび太でしたが、空き地の土管の中から変な音がすることに気付いたドラえもん

中を覗いてみた所、何とそこにはいなくなっていたはずの丸井マリちゃんの姿が!

ちなみにアニメでの丸井マリちゃんは金髪になっている。原作の丸井マリちゃんに金髪のイメージが無かったので驚いてしまった。普段は染めてるのかな?

マリちゃんを家に連れて帰った2人。どうやらマリちゃんは「アイドルとしての多忙な毎日が嫌になって逃げ出してきてしまった」そうです。

丸井マリ「あなた達が羨ましいわ。出来ることならなら替わりたいくらい。」

この発言を聞いた熱狂的丸井マリファンのドラえもん。早速入れ替わりを提案しますが、「スター気分を味わいたい」というのび太君にジャンケンで敗北のび太君が「トッカエ・バー」で丸井マリちゃんと入れ替わることになりました。

人気アイドルと体を入れ替えるのは結構とんでもない提案だが、のび太君はまだ子供だったので何の抵抗もなく替わってしまった。これでのび太君が性に目覚めていたら「男女入れかえ物語」みたいな展開になっていたかも。

ともあれ、丸井マリちゃんの身体を手に入れたのび太君。偶然出会ったジャイアンスネ夫に気前よくのび太とサインするなどつかの間のスター気分を味わっていましたが、すぐに他の人たちにも気づかれてしまい大パニックに。

何とか偶然やってきた先ほどのロケバスに乗ることで難を逃れましたが、マリちゃん母に撮影をすっぽかしたことを怒られてしまいました。

とりあえず本来のマリちゃんのスケジュールをこなすべく、雑誌の取材を受けることになったのび太君。

インタビュアーからの質問に対し、「趣味はテレビまんがひるね。特技は0点をとること。好きな食べ物はたまごかけごはん」と力強く返答します。

これはこれでギャップがあって結構アリな気もしますが、ドラえもんの思うマリちゃんのイメージにそぐわなかったらしくあえなく退場。今度はドラえもんがマリちゃんと入れ替わることとなりました。

入れ替わったドラえもん「好きな食べ物はパンケーキ。美容のためにしている事は、朝はママの作った特製スムージー。毎日欠かさず炭酸水を飲んで夜は半身浴。休みの日は体を動かすためにボルダリングをしています。あとは岩盤浴ピラティスに・・・」としっかりアイドルとして完璧な受け答えをします。うーん、気持ち悪い。

この答えも別に普段からドラえもんの女子力が高いとかそういうわけではなく、熱烈なファンとして丸井マリ関連の雑誌記事を読み漁った記憶、そして自身の持つ丸井マリのイメージから最良の答えを引き出しているのでしょう。うーん、やっぱり気持ち悪い。

しかし、これで丸井マリちゃんが変な事を言ってボロを出す心配もなくなりました。これで安心・・・かと思いきや、次の仕事は歌番組の収録!そしてまだ生きていたドラえもんの音痴設定!!

振り付けだけは完璧だったのがまた気持ち悪いですが、歌が下手ではどうにもなりません。結局CDによる口パクでごまかすこととなりました。

ちなみに余談ですが、この丸井マリ役を演じられた声優さんもお正月の実家に帰省している間はずっとこの劇中歌を唄う練習をしていたそうです。アイドルも声優さんも大変だ!

その後も、握手会やラジオ収録、水着写真撮影、始球式など精力的にハードスケジュールをこなすマリちゃん(ドラえもん)。 あとどうでもいい事だが、水着写真撮影したってことはあの青狸、マリちゃんの裸を見てるってことだけどどうなのよ?

さすがの激務に仕事をやめたいと訴えるマリちゃん(ドラえもん)でしたが、マリちゃん母曰く、今日は午前2時までお仕事が詰まっているとの事。この世界には労働基準法は無いのか?

とはいえ、労働基準法がまだ曖昧だった頃のアイドルたちもマリちゃんのように遅くまでテレビの仕事を行っており、今回の原作もその当時に描かれたお話だったりします。

でも今は現代なのでやっぱりこれはおかしい。マリちゃんがあの外見で20歳超えているという可能性もあるけど、それを考慮してもこの仕事量はおかしい。

というわけで、またしてもトッカエ・バーでマリちゃん母と体を入れ替えたドラえもん。マリちゃん母に仕事を押し付けて帰ってしまいました。

毎日遅くまでお仕事をこなすマリちゃんの大変さがわかったドラえもんのび太君。思わずドラえもん「ああ、自由って最高!」と叫びます。

のび太と入れ替わっていたマリちゃんもゆっくり休めたようで、一緒に晩ご飯まで食べるまでの仲となりました。

でもこのまま死ぬまでのび太君と入れ替わっているわけにもいかないので、マリちゃんもそろそろ元の自分の身体に戻ることに。

原作にも出てくる矢印のついた謎の箱型ひみつ道具(正式名称不明)で、マリちゃんの身体と入れ替わったマリちゃん母を探したところ、何故か公園のベンチに腰掛けているマリちゃん母の姿を発見。どうやらこちらも仕事が嫌になって抜け出してしまったそうです。

自分が体験してようやく実の娘に激務を強いていたことに気付いたマリちゃん母。今後は改心して二度とマリちゃんに無理をさせないことを誓い、帰っていきました。*1

母娘の仲も取り持ち、このままハッピーエンドかと思いきや、せっかくマリちゃんに会ったのに握手もサインもしていなかった事に気づいたドラえもんが思わず慟哭するという終わりでした。握手以上の事さんざんやってたじゃないか!

 

 

ずらしんぼてんとう虫コミックス39巻収録)

いつになく機嫌のいいジャイアン

なんとスネ夫に「自分の漫画を貸す」というのです。これがどれくらい珍しいことなのかというと、当の本人であるスネ夫が幻聴かと勘違いしたくらい。

どうやらスネ夫君の頭の中では、「ジャイアンが漫画を貸してくれる」という行為はジャイアン本人が目の前にいるのにどこからともなくジャイアンの声そっくりの幻聴が聴こえてくる怪奇現象のほうが現実的に起こりやすいと思っているようです。

とにかく、ジャイアンが漫画を貸してくれるのであれば、貸りるほかありません。

折角なのでおいしい紅茶とチョコレートケーキを味わいつつ、ジャイアンが貸してくれた漫画を楽しもう!そう思った矢先、ケーキのチョコレートがベチョ ・・・ やってしまった!ベタな読書あるあるだ!

こういう事のがあるからまんがは読む用と保存用で分けておいたり、読書時は飲食を断たないと・・・ととか言ってても後の祭り。ジャイアンから貸りた漫画にベッチョリとチョコレートがついてしまいました。このままではジャイアンに殺されます。

普通の単行本ならまだこっそり買い換えてしらばっくれることも可能ですが、今回ジャイアンが貸してくれたのは「ゴロゴロコミック1月号」。雑誌なのでもう店頭にも置いてありません。

もはや万事休す。ここは男らしくジャイアンに謝るか?悩んで悩んで悩み抜いて、スネ夫がとった行動とは・・・・・・・・・何も言わずにのび太君に漫画を又貸しする事でした。

当然チョコのベッチョリに気づくのび太君。抗議をしに行くも、スネ夫からは知らんぷりを食らったばかりか、「のび太が漫画を汚した」とジャイアンに告げ口をしに行ってしまいました。いやあ、この回のスネ夫君は屑だ。

スネ夫に濡れ衣を着せられ大泣きするのび太君。それを見かねたドラえもんが「ずらしんぼ」というひみつ道具を出してくれました。

このひみつ道具は名前の通り何でもずらせる・場所を移動させることのできる効果を持っており、漫画のチョコの汚れも別のいらない紙にずらすことであっさりと解決。漫画は無事元通りに。

その後もふすまの穴やアイロンの焦げ跡をずらして綺麗にしたり、道路の大きな水たまりの位置をずらすことでしずかちゃんの新しい靴を汚れから救ってあげるなど万能の活躍をするずらしんぼ。

さらに、しずかちゃんの部屋では無地のバッグに雑誌の絵をずらしてオリジナルバッグを作るといった原作には無いDIYまで披露!痛車とか作りたい時にたいへん捗りそうだ。

あまりにも便利な道具なので、もしも未来にホームセンターがあったらずらしんぼも便利グッズコーナーあたりで大量に売ってそうな気がしてきた。

道具のおかげで皆から褒められた事に機嫌を良くして意気揚々と街を歩くのび太でしたが、先ほどの漫画を汚した件を知って道で待ち伏せていたジャイアンにぶん殴られてしまいました。

でも、漫画は先程ずらしんぼで綺麗にしたおかげでもう心配無し。直接ジャイアンに現物を確認させて身の潔白を証明しますが、今度はスネ夫「どうせまた汚すよ」とまたもや告げ口をしたせいでジャイアンに漫画を没収されてしまいました。

本来ならばジャイアンもまずは自分の漫画を又貸ししたスネ夫を怒るべきですが、スネ夫「読んでいる途中にのび太に漫画を奪われた」と嘘をつき、さらにそれを口実にジャイアンから再び漫画を貸りるという狡猾さまで見せる始末。いやあ、スネ夫君は屑だなあ。

こんなことをされて、ドラえもんのび太君が黙っているわけがありません。当然スネ夫に復讐を行います。

そんな事とはつゆとも知らず自宅に帰ってきたスネ夫。今度は汚さず気を付けて読もうと心掛けた次の瞬間、いきなり池ポチャ! 何故か自宅の池が通り道の真ん前にずらされていました。

さらに家の玄関もずらされていてトリックアートみたいな状態に!これでは家の中に入れないので裏に回ろうとした途端、今度はドブに落下するスネ夫

ご存知の通り、これらは全てドラえもんのび太がずらしんぼを使って行ったイタズラなのですが、場所をずらすことでスネ夫を池やドブに落としたり、玄関の位置をずらして家に入れなくするなど凄いことをやってる割にイタズラの方法が結構陰湿だ。

そもそも序盤の池トラップやドブトラップで漫画ごとビチャビチャになった場合はどうするつもりだったんだろうか?*2 あと、最後のドブトラップはスネ夫もよく足元を確認していれば普通に避けられたと思う。

で、ドブトラップから何とか這い出してきたスネ夫。奇跡的にまだ漫画は汚れていなかったので完全勝利か?と思いきや、ドラえもんが「ウルトラストップウォッチ」でスネ夫の動きを静止。

そのスキにずらしんぼでスネ夫の持っていた漫画の内容を全ページ他の紙にずらしてしまいました。普通に漫画ごと奪っちゃえばいい気もしますが、目には目を、ずらしんぼにはずらしんぼを!こういう形で自分たちの怒りを表現したかったのでしょう。とにかくドラえもんのび太君の復讐はこれにて終わりました。

そんな帰り道、通りがかった銭湯で何やらトラブルが発生している様子。番頭さんの話によると「富士山のペンキ絵を描いてくれる絵師さんが風邪で休んでしまい、臨時休業をせざるを得ない」とのこと。

それを聞いたドラえもんのび太君。何かを思いついたらしく「今夜限りの世界一有名な銭湯にしてあげます」と豪語すると、「どこでもドア」でどこかへ行ってしまいました。

―――場面は変わり、ここはルーブル美術館・・・・・・に、よく似た「とある外国の」「とある美術館」ルーブル美術館ではありません。実際にそういうテロップが出てた。

そこでずらしんぼを使い、何かを行っていたドラえもん達。目的が済むと、今度はオスロ国立美術館・・・・・・に外見の似た「北欧のとある美術館」でも同じような事を行っておりました。

その後もさまざまな世界中の美術館や、洞窟?を巡り同様の事をしてきたドラえもんのび太君。果たして銭湯にどのような変化があったのかというと・・・・・・

なんと!世界の名画が銭湯の壁に描かれているではありませんか!モナリザムンクの叫び、ゴッホのひまわり等の有名作品がズラリと結集!

さらに、世界遺産であるラスコー洞窟にある牛の絵の壁画まで描かれている超豪華版!これはすごい!・・・・・・ってこれはただの泥棒だよ!

「今夜限りの世界一有名な銭湯にしてあげます」って「今夜限りの世界一有名な(絵が飾ってある)銭湯にしてあげます」ってことじゃないか! 絵画が湿気でダメになったらどうするつもりだ?

確かに世界一ぜいたくな銭湯とも言えなくもないのですが、入浴客のおじさん達から「やっぱり銭湯は富士山の絵の方がいい」と元も子もない事を言われて終了。

せっかくいい話だったのに、最後の展開でマジキチ回になってしまった気がするぞ。

 

 

次回予告

バレンタイン回!恋する変身ビスケット!

ドラえもんは「ミイちゃんが変身ビスケットでカバになってしまった」って言ってたけど、

サイドテロップで「最悪!!ドラえもんがネズミとデート?」の文字が。ネタバレか?

 

夢をかなえてドラえもん

夢をかなえてドラえもん

 

 

*1:しかしこれ以降、原作に丸井マリちゃんが登場することはなかった

*2:それこそジャイアンに今度は「スネ夫が漫画を汚した」と告げ口するつもりだったのでは・・・と推測。でもさすがに陰湿すぎるね