コロコロコミック11月号掲載の、コミカライズ版『のび太の新恐竜』第2話の感想です。
第1話は今だけためし読みできるので、見逃したという方は是非。
(以下、ネタバレ注意)
<第1話ためし読み>
【前回の感想】
前回。宣言通りに新種の恐竜を発見し、
見事ジャイアン達をギャフンと言わせることに成功したのび太くん。
当初の目的は果たしたので、
もうキューとミューを元の世界に戻してもいいのですが、
2匹の育ての親であるのび太くんは
「キューは飛べないんだよ!」「このまま恐竜時代に返してもきっと生きていけないよ!!」とそれを断固拒否していた。
とくに自分と似たところを持つキューに対しては、
夜中にキューが体調を崩した際、第1話にも出てきた恐竜博士のもとにはるばる出向き、
泣きながら恐竜の病気の治し方を乞うなど、かなりの愛情をもって育てていたのび太くん。
自分の手で産んでしまった恐竜たちを元の時代にもどしても満足に生きられないことがわかるなら、
責任をとって、自分の手で最後まで育てたいという思いは、確かにわかる。
それにしても、キューのことを心配するあまり、
恐竜博士に「自分の家に新種の恐竜がいる」と言ってしまう行為は、かなりの危ない橋だと思う。
子どものたわごとだと思われたのか、幸いにも恐竜博士は深く詮索をしなかったようですが、
これで恐竜博士がのび太の発言を真に受けてしまったらかなりの大騒動になってそうだったし、
そもそも「現代社会で恐竜を飼っている」という行為自体が、タイム・パトロールが動いててもおかしくないような案件でもあった。
本当にバレなくてよかった。
あと、今回の漫画では若干流し気味で描かれていましたが、
映画だとこのくだりは序盤の山場として、けっこうな感動シーンとして描かれてそうな気がする。
スクリーンで見た時、この場面が一体どうなっているのかが楽しみです。
そんなのび太くんでありましたが、
2匹の恐竜の存在が近所にバレはじめてしまったこと、
さらに、本来ならミューと同じくらいの重さに育っていないといけないキューの体が成長しきっていなかったことに気づいてしまう。
これ以上、自分のワガママでキューとミューを住みにくい現代社会にいさせるわけにはいかない。
のび太くんは自分のこれまでの考えを改めなおし、
キューとミューの仲間を探すためにタイムマシンで白亜紀に行くことを決意。
2匹の恐竜を元の世界に戻し、守るための行動にうつすのでした。
もちろん、ドラえもんやジャイアンたちも、のび太くんと一緒についていくぞ!
タイムマシンで目指す先は、今から6600万年前の白亜紀ニッポン。
フタバスズキリュウのピー助を元の世界に返したときは1億年前までさかのぼっていたので、
キューとミューは、かなり最近(?)に生まれた恐竜ということになる。
それでも、気が遠くなるくらい昔の話だ。
とりあえず、今後の展開のヒントがあるかもしれないと思い、
「恐竜 6600万年前」でググってみたところ、「恐竜絶滅」「小惑星」など不穏なワードがいっぱい出てきたのでかなり怖くなってしまった。
『のび太の竜の騎士』では「恐竜が絶滅したのは6500万年前」とスネ夫くんが言っていたけど、
近年の研究の結果、恐竜絶滅のタイミングが100万年繰り上がったんだろうか?
ものすごいスケールの上げ下げくりだ。
これからの展開で、「恐竜絶滅」もストーリーに組み込まれていくのかもしれない。
もしかしたら、映画のクライマックスであの恐竜人たちの再登板もあったりして。
気温も酸素濃度もちがう白亜紀の環境から体をまもるための道具『探検隊セット』に身を包み、
6600万年前の世界で、のび太くん達のキューとミューの仲間を探す大冒険が、いま始まるのでありました。
といったところで、今月はここまで。
続きはまた次号です。
というわけで、キューとミューを元の世界に戻すための物語がいよいよはじまった。
ただ、今のところ『のび太の新恐竜』が、
「ドルマンスタインのいない『のび太の恐竜』」みたいなストーリーを順調に歩んでいるだけなのが、いささか不安だ。
この先、映画50周年作品ならではのオリジナル展開はあるのか、ちょっと心配ではある。
現時点では、明確な敵ポジションの存在やゲストキャラ(人間)の登場の気配すらまったくないので、来月の展開に期待したいです。
このまま、ただ白亜紀の世界を歩くだけのロードムービーになっちゃったらどうしよう。
タイトルにもある「新恐竜」というワードも、第2話にて初登場。
本編では、このまま「新種の恐竜」という意味の言葉でやっていくんだろうか?
今回のお話では映画オリジナルの道具として、
前述の『探検隊セット』以外に『空間移動クレヨン』『ここどこバンダナ』の2つがでてきた。
『ここどこバンダナ』は、自分たちの位置情報がわかったり、地図になったりする道具。
白亜紀到着時に使っていましたが、もしかしたら『探検隊セット』の中に含まれるアイテムのひとつなのかもしれない。
もうひとつの道具『空間移動クレヨン』は、
「白いクレヨンで輪を描いて囲んだ場所」と「赤いクレヨンで囲んだ場所の空間」を移動させることが出来る道具。
「文房具で輪を描く道具」という点では、『ブラックボールペンとホワイトボールペン』を彷彿とさせるものがある。
『時空間入れ替え機』と似たような感じの道具ではありますが、
この『空間移動クレヨン』には、「キャンセルボタン」があるところがミソと見た。
キャンセル機能が、映画でどう使われるのか。
もしかしたら使われないまま終わるのかもしれないけど。
あと、第1話の感想の時に言い忘れてましたが、
むぎわらしんたろう先生の描くコミカライズ版「映画ドラえもん」は、実際の映画の内容と違っていたりするところがよくあります。
おもに例を挙げるとするなら、『ひみつ道具博物館』の時とか『宇宙英雄記』の時とかです。
今回も色々語ってしまいましたが、
もしかしたらコミカライズ版『のび太の新恐竜』も、映画とは違うストーリー展開になっている可能性も充分にあるので要注意だ。
なのでみんなも、
マンガを読んだだけで満足せず、ちゃんと映画も見に行きましょうねってことで。
でも、川村元気さんの原案がある以上、さすがに大幅な改変はないと思うんだけどなあ・・・。
次回第3話掲載のコロコロコミック12月号は11月15日(金曜日)発売です。
おたのしみに。
白亜紀の生物 上巻 (生物ミステリー(生物ミステリー プロ))
- 作者: 土屋健,群馬県立自然史博物館
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