2016年6月17日放送分 ネタバレ注意!
なし
(※「2週連続ジャイアン誕生日プレゼント」告知のためお休み)
大男がでたぞ(コミックス12巻収録)
理不尽なことで「オレより小さいくせにずいぶん大きな口をたたくじゃねえか」とジャイアンに殴られたのび太君。
悔しさのあまり、自分もジャイアンのような大きい体になろうと生長する草花をマネして水を浴びたり、炊飯器から手づかみで直接ご飯を食べるといった奇行をするほどに思いつめているようです。
その様子を見かねたドラえもんは、ポケットから「からだポンプ」というひみつ道具を取り出します。
体の一部分に吸盤をつけてポンプで空気を入れるとその体の部分が巨大化するという便利な道具です。
ただし、あくまで巨大化できるのはその空気を送り込まれた体の一部分だけ。
体全体を大きくすることはできない上に、「からだポンプで巨大化した手で殴っても全くダメージを与えられない」という原作には無かったデメリットも追加されました。
こんな欠点だらけの道具ではジャイアンをギャフンと言わせることが出来なさそう・・・と思いますが、ドラえもん曰く「でもこれをうまく使えば・・・」と何か策があるようです。
その頃、ジャイアンは公園で面白そうにマンガを読んでいたスネ夫達から「その漫画が本当に面白いか俺が見てやろう」との理由で無理やりマンガ(とはる夫の持っていたポテチ)を強奪していました。
これにはスネ夫も「借りるって言っても返した事ないじゃない!」と文句をつけますが、
ジャイアンもこの意見に対するアンサーとして、先ほど奪ったポテチの中身を一口で食べきり、ポテチの袋だけを返却するという行為で答えます。
これに文句をつけようものなら「うるせえ、友達だろうが!」「お前のものは俺のもの、俺のものも俺のものだ!」とお馴染みのジャイアニズムでスネ夫達を圧倒。反論のスキを与えません。さからうものは死けい!(原作)
そんな暴君ジャイアンに泡を吹かせるべく、のび太とドラえもんが仕掛けます。
・・・突然周囲に響き渡る不気味な笑い声!!
この現象に自分がバカにされたと感じたジャイアンが植え込みの中を探索すると、そこには巨大な足あとが!
もちろんこれはからだポンプで足を大きくしたのび太君たちの仕業。この大男の足あとでジャイアンをビビらせようという作戦です。
のび太君がこの巨大な足あとをつけるために、からだポンプで右足と左足をこまめに膨らませてわざわざ裸足で歩いたのかと思うと涙が出ます。
しかし、ジャイアンもそこまでバカではありません。「よくできてるけど大男なんているわけがないだろ!」とこの足あとが偽物であるとすぐに見破り、大男の存在を全く怖がっていません。
ジャイアンが大男の存在を信じ込まないことには話が進まない。
と、そこへスネ夫が登場。のび太君の提案する「巨大化した足を直接ジャイアンに見せて驚かせる」という作戦に対して、
「確かに驚くとは思うけど、驚かせた後どうするの?余計ひどい目にあうだけだと思うけど」とビックリするくらいの正論でのび太君の案を却下します。
しかし、作戦を否定するだけではありません。ジャイアンに対しては日頃の恨みが募っているらしいスネ夫からジャイアンをじわじわと怖がらせるための作戦がドラえもん達に伝授されます。
この作戦にはドラえもん達も感心したようで、「いやあ、実にあくどい」「ずるいことにかけては天才だね」とスネ夫くんを褒め称えます。これでも褒め称えてます。
今日のスネ夫はなかなか頼りになるぞ!
というわけでさっそく作戦開始。
まずはジャイアンに大男の存在を信じ込ませるべく、町中に大男のウワサを広めるところから始めます。
あちこちで巨大化した身体の一部分を町中の人たちに目撃させることで大男の存在をアピール。
その結果、大男の存在はご近所中のウワサとなり「山田さん家の犬が一口で食べられた」「神成さんが踏みつぶされた」などの根拠のないデマまで流れる程となりました。
これで大男の存在を恐れた人の通報で警察やら自衛隊とか出動したらどうする気だったんだ? とはいえ、ひとまず作戦は成功のようです。
そして、ジャイアンも友達の口コミから大男の存在を知ります。しかも今度は大男の目撃者までいるので信じざるを得ません。
さらにトドメとばかりにのび太くんも「大男にやられた」とぼろぼろの姿で登場。
「おまえはいつもいばってるそうだからやっつけてやる おおおとこより」という大男直筆の宣戦布告の手紙を手渡すとともに、
「2階まで届くでっかい奴だった」「きみをひねりつぶすと言ってたよ」と大男の詳細なデータを証言してから失神をするという見事な演技プランでジャイアンを翻弄。
さらに家屋の陰から現れた巨大な人影、もとい巨大化したドラえもんの頭を大男だと思い込んだジャイアンは、そのまま恐れをなして逃げて行ってしまいました。
もうジャイアンは完全に大男の存在を信じ切ったと言っていいでしょう。
しかし、道中で偶然出会った自分の母親に「大男なんかいるわけないだろ」と諭され、再び正気に戻ります。
町中で大男のウワサが広まっているはずなのに大男の存在を否定できるジャイアンのママは自分を持っています。もしくはその情報を知らなかっただけか?
ジャイアンも、即興オリジナルソング「大男なんかこわくない」を唄って自らを鼓舞しますが、
足のサイズの割に足首が異様に細い大男の足を目撃してしまい、けっきょく家に逃げていってしまいました。
「怖いんじゃないんだからな。留守番を頼まれたからな」と自分の心にウソをついて家の中に入り、ご丁寧に玄関のカギも締めるジャイアン。家に入れば大男もやってこないと安心しています。
しかし、ジャイアンが家の中に入ってからがこの大男作戦の本番!
まずはドラえもんの叩く大太鼓の音で大男の足音を演出し、のび太君が巨大化した頭のシルエットを玄関に映し出すことで「大男がジャイアンの家にやって来た」という世界観を展開。
もちろん、ジャイアンは大男がやって来たと思い込んで大いにビビっています。
そして2階から物音が。「2階にお客さんなんておかしいなあ」と言いながらジャイアンが向かうと、そこにはなんと巨大な手が!
「小さいくせにいばり散らしているのはおまえかぁ~」と言いながら巨大な指でジャイアンを指す大男! こ、これは怖いぞ!(イメージ画像)
大男にひねりつぶされると思ったジャイアン。
恐怖のあまり部屋の障子を突き破り、階段を転がり落ち、終いには自分の母親を大男だと勘違いしてバケツの水をぶっかけてしまい、大男より怖いかあちゃんからの説教を食らうハメになってしまいました。
水をぶっかけた程度で大男がひるむと思ったのか? とにかく、これでジャイアンがしばらく乱暴を働くことは無さそうです。
そしてお話は原作のオチの通り、アイスをひと口もらおうとしたのび太君が自らの頭を巨大化させた結果、ママを失神させてしまっておしまい。
この、いやしんぼめ!
☆
キミのひとみは100万ボルト(ドラえもんプラス4巻収録)
先に言っておく。このタイトルの元ネタが分かる人はおっさん確定だ!(※元ネタ)
で、本題。「今日も一緒に宿題をしよう」としずかちゃんを誘うのび太君。
しかし、しずかちゃんからは「のび太さんは私の答えを写すだけだから嫌」と断わられてしまいます。
冒頭で「今日も~」って言ってたってことは、常習犯ってことになるな。あと、しずかちゃんが何だかいやらしい恰好をしている。
そんなカンニング少年の片棒を担ぐわけもなく、しずかちゃんは腕利きの家庭教師が来るというスネ夫の家に行ってしまいました。
これでのび太君も反省して真面目に宿題をするかと思いきや、どうやらしずかちゃんが自分を嫌っているのは顔が悪いからだと思い込んでいるようです。
のび太君曰く「自分がハンサムだったらしずかちゃんは喜んでウチに来てくれたはず」とのこと。そうか?
そして、わさドラ演出では珍しい大山ドラ時代を思い出す滝のような涙を流しながら「こんな顔に産んだママがうらめしい~!!」と喚き出すのび太君!
今も昔ものび太君の泣き落としにはかないません。ドラえもんも渋々とポケットから「百万ボルトひとみ」という道具を取り出します。
この目玉の形をしたシールをメガネのレンズに貼りその状態で瞬きをすると、それを見た相手が百万ボルトの電圧を浴びたような衝撃を受け、ひと目ぼれしてしまうという効果があるとのこと。
これならどんなダメ男でも意中の相手を惚れさせることが出来るってわけです。ちなみにメガネじゃないと使えないのかどうかは不明。
さっそくしずかちゃんの元へと向かうのび太君。しかし、道中でジャイアンとバッタリ出会ってしまいます。
そしてお約束通り、道具の効果でジャイアンに惚れられてしまうのび太君。
道具によって女の子っぽくなったジャイアンは「おれ、なんてひどいことを」 「お願い、嫌いにならないで♡」とのび太君に熱烈アピールをしてきます。うーむ、気持ちが悪い!
恋する乙女と化したジャイアンに恐れをなし、ソフトクリームを食べるはる夫を横目にしずかちゃんのいるスネ夫の家に避難するのび太君でしたが、残念なことにしずかちゃんはもう帰宅済み。
それどころかスネ夫までのび太くんの百万ボルトひとみの効果を受け、のび太君のことを好きになってしまいました。
惚れたらいきなりのび太に抱きついてきたあたりは、先ほどの奥手なジャイアンと違って恋愛に積極的な様子が窺えますね。
それにしても、原作もこんな生々しいお話だったっけ?
とにかく、スネ夫とジャイアンに惚れられてしまったことで一気に険悪な三角関係(すべて同性)に陥ってしまったのび太君。
ジャイアンとスネ夫が自分を巡って喧嘩になりそうになっているのを必死で止めようとするうちに、またしても瞬きをしてしまい状況が悪化。
効果の重ねがけによって、お互いさらに深くのび太を愛する形となってしまい、とうとう喧嘩が勃発。
しかし、2人が喧嘩に夢中になっているスキにのび太君はこっそりとその場から逃げ去ることが出来ました。
ようやく本来の目的であるしずかちゃん捜索に戻ることが出来たのび太君。
町中を探し回り、何とかしずかちゃんを見つけることが出来ましたが、ハリウッドスターのゲイリー・ウォーターのファンの大群に邪魔されてしずかちゃんの元へ行くことが出来ません。
のび太君の家の近所には「あけぼのテレビ」と「テレビ朝日」の2つのテレビ局が所在しているせいか、やたらと芸能人が来ることが多いですね。
このままだとしずかちゃんを見失ってしまうので、百万ボルトひとみの効果でファンの女の子たちを自分に惚れさせて大群をこちらに動かすことに。
これにより、突然自分のファン達が消え去ってしまったゲイリー氏も「What?」と困惑するしかありません。
さらに、これらのファンの女の子達を自分に惚れていると見せかけ、しずかちゃんを嫉妬させるという作戦も同時に思いつきますが、
しずかちゃんの元へ向かう途中でメガネが外れてしまった事で百万ボルトひとみの効果が消滅。ゲイリー・ウォーターファンの女の子たちは全員正気に戻ってしまいました。
その上、ふたたび百万ボルトひとみでしずかちゃんを振り向かせようとして今度は通りすがりのおばあちゃんを惚れさせてしまう事態に。
のび太に会えた嬉しさに「心臓が止まるかと思ったよ~!」と感動の言葉を伝えるおばあちゃん!
その言葉、年齢的にシャレにならないって!
その後、まだソフトクリームを食べていたはる夫と正面衝突してメガネがソフトクリームまみれになるというハプニングを乗り越えながら、ようやくしずかちゃんを惚れさせることが出来たのび太君。
のび太君の服を掴みながら恥ずかしそうに後ろを歩くしずかちゃんを連れてのご帰還です。うーん、可愛い。
さらにおやつを持ってこようとするのび太君に対し、「お願いドラちゃん、のび太さんのためにおやつを持ってきてあげて。」と甘えた声でお願いするしずかちゃん! あー可愛い。
ドラえもんも空気を読んで、ちょうど読んでいたらしい「少年ヨンデー」なる漫画雑誌で視界を覆いながら部屋から立ち去ります。
この時のび太君に対して「ほどほどにしなよ」と言っているのがイイですね。
その後、お互い身を寄せ合いながら2人っきりで宿題を始めたのび太としずかちゃん。
百万ボルトひとみがあるのをいいことに、視聴者に対して「一問目からわからないや~」「ノート見せて~」としずかちゃんに甘えきり、イチャイチャの極みを見せつけるのび太君!
ここらへんのくだりを見ていて「たまごの中のしずちゃん」の回で出木杉君が言っていた事*1の真意がようやく理解できました。
そんなのび太君に天罰が下ります。あまりにしずかちゃんとくっつきすぎた事でのび太君のメガネがずれて百万ボルトひとみの効果が消滅。
さらに先ほどソフトクリームまみれになったメガネを水で洗った事で、百万ボルトひとみのシールの粘着力がなくなり、使えなくなってしまいました。
正気に戻ったしずかちゃんも「今日こそちゃんと宿題してくれると思ったのに!」と自分の心配を裏切られたことに怒って帰ってしまいます。
謝ろうと必死になってしずかちゃんの後を追いかけるのび太君。
すると、先ほどのび太君に惚れていたジャイアンとスネ夫の2人がまたしても登場。この2人もまた、のび太君にヘンな道具で操られた事に怒っています。
襲いかかってくる2人を例の瞬きで惚れさせることで、何とか暴力を回避するのび太君。さっきと同じ手だ!
のび太君が逃げたことにより、一定の距離が生まれた事で道具の効果がなくなって再び正気に戻ったジャイアンとスネ夫。
急いでのび太君を追いかけますが、のび太君も偶然通りがかった学校の先生を惚れさせて味方にしたり、
電線に止まっていたカラス(♀)数匹を惚れさせてゲゲゲの鬼太郎のように空を飛んで逃げようとしましたが、のび太君の体重が重たすぎて失敗。
もうこの頃にはのび太君も逃げ回り続けたせいで悪あがきをする体力すらなくなり、完全なる無抵抗の状態でジャイアン達にぶん殴られていました。
ジャイアン達に百万ボルトひとみ付きメガネも奪われ、ぼろぼろになったのび太君。
ここでようやくのび太君も、「何やってんだろう」「これじゃしずかちゃんに嫌われちゃうよなあ」と自分の間違いに気付いた様子。
家に帰ろうとしますが、メガネがないとまっすぐ歩いて帰ることができません。壁にぶつかりそうになっていたり、実に危なっかしい。
ちなみに、この時はメガネを外してもお馴染みの「3 3」の目にはなっていなかった。謎だ。
そんな、危なっかしいのび太君の様子を見ていたしずかちゃん。
先ほどの怒りはどこへやら。心配に思ったのか、前が見えないのび太君を家まで送り返してあげることにしました。
先ほどまであんなことをしていたのに、のび太君にやさしくしてくれるしずかちゃん。本当にいい子です。
「雪山のロマンス」を思い出すいいお話でした。
・・・で、百万ボルトひとみを奪ったジャイアンとスネ夫はというと、
ジャイアンがカーブミラーで百万ボルトひとみ付きメガネ姿の自分を確認しようとした際にうっかり瞬きをしてしまい、自分が自分の姿に惚れてしまうという地獄のような展開に!
要所要所でちょくちょく映ってたあのカーブミラーが伏線になるとは、原作を知らない人たちは思いもしなかったでしょう。原作を読んでいる自分ですら気づいてなかったレベルですからね。
自分の母親にほっぺたをつねられようが、カーブミラーに抱きついて鏡に映った自分の姿に愛情を注ぎ続けるジャイアン!
百万ボルトひとみ、実にオソロシイ機械であった。
●ドラドラニュース●
先週に引き続き、オープニングトークはお休みして「ジャイアン誕生日プレゼント」の募集がされておりました。
今週のプレゼントは藤子・F・不二雄ミュージアム限定クッションでした。ちなみに先週はマグカップ。
そして、キーワード。先週分は「心の友」で今週分は「ジャイアンシチュー」でした。
今更キーワードが分かっても、もう募集は締め切られているのであしからず。
それにしても、ジャイアン誕生日だってのに今週は2本ともジャイアンの扱いがひどくなかったか?
☆次回予告☆
次回も1週間後の6月24日放送!
「ダメダメ!キンシひょうしき」「ぼくのまもり紙」の2本をお送りします。