2016年6月10日放送分 ネタバレ注意!
なし
(※「2週連続ジャイアン誕生日プレゼント」告知のためお休み)
へやの中の大自然(コミックス20巻収録)
6月というわけで季節ネタ。ドラえもんの世界にも梅雨シーズンが到来しているようです。
毎日雨ばっかりで外へ遊びに行けず、うんざり顔ののび太君は「この部屋を山奥に改造して大自然に包まれて暮らそう!」とドラえもんに無茶振りをします。
これはなかなかの無茶である。山へ行きたいのならどこでもドアで雨の降っていない地域の山へ行けばいいだけの話じゃないか。
そもそものび太君、先週あんなにかわいがっていた雨傘はどこへ行ったんだい?
しかし、そんな無茶振りを叶えてあげられるのがドラえもんのすごいところ。
「ちゃんと後片付けするんだよ」とのび太君に約束をすると、ポケットから「地面じゅたん」「けしきテント」「立ち木スタンド」などのいわゆる「大自然セット」を取り出してくれました。
地面じゅうたんを畳の部屋に広げ、立ち木スタンドを好きな場所に設置し、けしきテントを部屋中の壁に張ることで、のび太君の部屋があっという間に山奥の大自然になりました。
この仕上がりにのび太君も「どう見ても山の中だ!」と大絶賛。
さっそく出来上がった大自然の中で昼寝をしようとするのび太君でしたが、寝っころがった瞬間にムキ出しの部屋の天井が見えてしまい、せっかくのムードがぶち壊し。
これではいけない。ドラえもんは付属のプラネタリウムで部屋の天井に太陽や流れる雲を映し出すことで対策を取り、
その上、小鳥ロボットや虫ロボットを部屋に放すことで大自然のムードをさらに盛り上げることに成功。
今度こそ完璧なへやの中の大自然が完成しました。
太陽光や土の香りあふれる空間の中で、これでゆっくりと昼寝を・・・と思っていた矢先、今度はママの作ったカレーのニオイに大自然ムードを邪魔されてしまいました。
しかものび太君がママにクレームを入れた結果、洗濯物の部屋干しまで頼まれてしまう始末。
いちおう部屋に干してみるものの、洗濯物ひとつ干してあるだけでここまで大自然のムードが壊れるのかと思ってしまうくらい、大自然に洗濯物は不釣合いでした。
結局部屋干しの洗濯物はけしきテントの裏側に干しておくことで大自然のムード破壊を回避。
これでもう大自然を邪魔するものは・・・と思いきや、今度は集金の来客がやってきたり、周りの騒音が聴こえてきたりとまるで落ち着くヒマがありません。
騒音自体は「小川じゅうたん」の川のせせらぎ音でかき消すことで解決しましたが、問題は家にやってくる宅配便などの来訪者のこと。
そこでドラえもんは、玄関に「たきかべかけ」を設置。
ドアを開けたら目の前に滝があるという異質な環境で、家にやってくるうるさい来訪者たちを追い返すという作戦なのですが、
何も知らずにやってきたしずかちゃんまで追い返しそうになってしまったので、実用にはまだまだ改良の余地が必要なようです。
驚かせてしまったおわびとして、のび太君はしずかちゃんをへやの中の大自然にご招待。
しずかちゃんと一緒に「静かな湖畔」を唄ったり、けしきテントの設定を夜にすることで現れる蛍ロボットの姿にうっとり。
蛍ロボットが偶然にもしずかちゃんの頭にとまって天然の髪飾りになったりと、大自然を満喫します。
と、ここでドラえもんは用事があるとのことなので一旦退室。
自分が留守の間にのび太君が何か悪さをするといけないので、ドラえもんも
「この自然を悪いことに使っちゃ駄目だぞ!たとえば有料ハイキング場にしてひとり10円取ってお金儲けするとか!」と強く念を押してから部屋を出て行きました。やるなよ!絶対やるなよ!
というわけで、しずかちゃんの制止も聞かずにさっそく有料ハイキング場の運営を開始するのび太君。
呆れたしずかちゃんが家に帰っていく中、「山はまねくよ 徒歩一分で」を売り文句に、早くもジャイアンやスネ夫をはじめとする近所のわんぱく連中をお客さんとして呼び込むことに成功。
山に招かれたお客さん達も想像以上の大自然っぷりにテンションを上げています。
そしてのび太君も、お客さん7人を連れ込むことで得た入山料(70円)にテンションを高くしていました。
一応、未来の世界では「道具を使って金儲けをしたらばく大な罰金を取られる」*1という決まりがあるそうなのですが、もうけが70円程度じゃさすがにT・Pぼんも動かないようです。
そんなお金を儲けてホクホク顔ののび太君でしたが、2階から鳴り響く物音に耐えかね部屋の様子を見に行きます。
するとそこには、下がじゅうたんなのに小川に飛び込んで床をびちゃびちゃにしたり、
部屋に放した昆虫ロボットを勝手に捕まえたり、せまい部屋の中で大相撲を行ったあげく押入れのふすまに大穴を開けるお客さん達の姿が!
わんぱく連中のあまりの騒ぎっぷりに、ご近所さんからも「そんなに騒ぎたいなら山にでも行ったらどうなの?」と皮肉めいた苦情をいただく有様。
入山料10円ではとても割に合わない大変さです。
さらには、部屋の中だというのにバーベキューまで始めるわんぱく連中達!
そして、慌てて部屋に飛び込んできたのび太君に「お前の分もあるぞ」と相手を気遣うジャイアン! いい人だ。
火事を恐れたのび太君が「ここは僕の部屋の中なんだぞ!」と怒りますが、ジャイアンから「こっちは金払って来てるんだ、好きにさせろ!」と普通に正論を言われてしまいました。10円しか払ってなくてもお客さんはお客さんです。
「部屋の中でバーベキューしちゃいけません」という禁止事項を作らなかったのび太君に落ち度があるとしか言えません。
それにアニメだってまだマシなほう。原作では部屋の中でたき火されてたんだから。
しかし、部屋の中で打ち上げ花火を上げようとしていたのには流石ののび太君も全力で止めに入っておりました。
まぁ、いくらなんでも花火は・・・。
そうこうしているうちにドラえもんが帰宅。
さらにママももうすぐ帰ってくるという事を聞きつけ、大急ぎでジャイアン達を追い出し、部屋を片付けるドラえもんとのび太君!
そして、そんな状況にも関わらず、ここがのび太君の部屋だという事も忘れて小川じゅうたんに立ちションをしようとするスネ夫の姿が!
「サウンドカメラ」の回*2でも川に立小便をしてたし、どうやらスネ夫君は川を水洗便所か何かだと勘違いしているようだ。一応下流にも人がいるかもしれないんだぞ。
何とか部屋を片付けたドラえもんとのび太君でしたが、部屋はみんなが散らかしたゴミだらけ。
帰ってきたママにも激しく怒られ、「ハイキングでゴミを捨てて帰ることがよくないって、身にしみて分かったよ」とつぶやくのび太君なのでした。
ところで、部屋干ししておいた洗濯物は無事だったのだろうか?
☆
なかまいりせんこう(コミックス25巻収録)
今日はジャイアンズにとって大事な試合。試合前に全員で円陣を組むほどの気合いの入れようです。
さっそく自らの守備位置に着こうとするのび太君でしたが、ジャイアン監督から「大事な試合だって言ったろ?」と告げられ、まさかのスタメン落ち。
ちなみに次ののび太君の出場機会は「どうでもいい試合の時に呼ぶ」とのこと。あんまりです。
自分が仲間はずれにされたことに腹を立てるのび太君。すると土手ではしずかちゃんたちがお花摘みをしており、
今度はこれに入れてもらおうとするのび太君でしたが、しずかちゃんたちから「男の子がお花摘みなんてねえ(笑)」と断られてしまいました。
どこへ行っても仲間に入れてもらえないのび太君。
とうとうママ同士の井戸端会議にまで顔を突っ込んで話し相手になろうとしますが、自分のママからも煙たがれてしまうという悲しい結果に終わりました。
誰にも相手にしてもらえず落ち込むのび太君でしたが、屋根の上で楽しそうに猫たちと世間話をするドラえもんの姿を見てさらに落ち込んでしまいます。
どこへ行っても仲間外れにされる。そんなのび太君の悩みを知ったドラえもんは、のび太君に「なかまいりせんこう」を出してくれました。
この線香の煙で相手を囲むと、囲んだ相手の仲間になれるというこの道具。
さっそく、この「なかまいりせんこう」を使って先ほど仲間入りを断られてしまったしずかちゃんたちのお花摘みの仲間に入れてもらうことが出来ました。
しずかちゃん達と一緒にお花の冠を作って遊ぶのび太君。いやあ、うらやましい。
しかし、不器用なのび太君はどう頑張ってもお花の冠を作ることが出来ません。あの手がゴムマリのドラえもんですら出来ているというのに、のび太君の不器用さは天下一ものです。
まったくお花の冠が作れないイライラでものすごい顔になるのび太君。
だが、ここでのび太君。胸元に金色に光るブローチをつけることであっという間に女の子の注目を集めることに成功しました。
女の子達から「どうやってそのブローチを作ったの?」と聞かれたのび太君。
それに対し、のび太君が自信満々に「そこにいたカナブン」と素直に答えると、それと同時に胸元のカナブンも飛翔。逃げ惑う女の子達!
どうやらカナブンではAパートの蛍のようなアクセサリーにはなれなかったようです。女の子が全員逃げ出してしまったため、のび太君たちは新しい仲間を探しに出かけます。
いっぽう、ジャイアンとスネ夫はどうやら野球の試合に負けたらしくイライラ状態。
スネ夫が「ジャイアンがあそこで三振しなければ!」とつい口を滑らせて殴られた腹いせに、これから家に帰って高級メロンを食べることをアピール。
さらにアピールが足りないと思ったのか後ろ歩きで元の場所に戻り、「1万円もするメロンなんだ~」と価格まで述べることで、
ジャイアンが一生手が出せないであろう高級メロンを食べる自分の方が偉いとジャイアンを徹底的に煽ります。
そんな一部始終を見ていたドラえもん達。当然こんなチャンスを逃すわけがありません。
「なかまいりせんこう」の煙でスネ夫の家全体を囲むと、そのまま何食わぬ顔でスネ夫宅にお邪魔。
晴れてスネ夫一家の仲間入りをすることが出来たドラえもん達は、高級メロンを美味しそうにがっついた上に、テーブルの近くにあった高級おフランス製のチョコレートまでご馳走になってしまいました。
まだ「なかまいりせんこう」による洗脳が十分でないスネ夫が「ずうずうしいぞのび太!」と文句をつけようものなら、
スネ夫のママが目の前で「スネちゃま、私たちは家族ざましょ!?」と訴えかけることで、反論の余地も与えません。
ちなみにこの時、のび太君が調子に乗ってスネ夫のママと一緒に「ザマショ~!?」と言っている所は見ていて最高に腹が立ってくるのでおすすめです。
高級メロンを堪能した2人。
ドラえもんと別れたのび太君は、今度はおまわりさんの仲間に入ることにしました。
でもすぐに飽きたのか、本物のおまわりさんが被っている帽子、そしてピストルを貸してくれるように要求してきました。
のび太君は「仲間じゃないか~!」と言ってましたが、たとえ仲間でもピストルの貸し借りは絶対にしないと思うぞ。
さらには、警官なのにおばあちゃんから道を聞かれても「あそこの交番で聞いて」と言いのけたり、
道に落ちてた100円玉をネコババしようとしたり、ジャイアンを逮捕しようとしたりなどやりたい放題。
そして、やりたいことをやって充分気が済んだようなので、おまわりさんのくだりはここでおしまいとなりました。
この「なかまいりせんこう」はちゃんとした考えの持ち主が使わないと、世の中が大変なパニックになりそうな気がするぞ。
のび太君が次は何の仲間になろうか考えながら歩いていると、公園で泣いている男の子の姿が。
困っている人を見過ごせないのがのび太君のいいところ。
男の子に泣いている理由を聞こうとしますが、当の男の子は「キミに言ったって無駄だよ」と取り合ってくれません。
そこでのび太君は「なかまいりせんこう」でその男の子の仲間となり、警戒を解いてあげました。
すると男の子は仲間であるのび太君に「高校生3人組に僕のゲーム機を取られてしまって悔しくて泣いてたんだ」と打ち明けます。
そして、男の子の指差す先には砂場に座り込んで3人仲良く隣り合って楽しそうにゲームをする高校生たちがいました。
小学生からゲーム機を奪ってワイワイ遊ぶ高校生!相当ヤバそうだ!腕力も知能も!
さらに男の子は「1人じゃ無理でも2人ならゲームを取り返せるはずだ!」と勝手に話を進め、のび太君の背中を押してゲームを返してもらえるよう説得にあたってもらえることにしました。
しかし、小学生のゲームを奪うような連中にフツウの論理が通用するはずがありません。
ゲームを返すことを拒否されたどころか、頼みの綱である「なかまいりせんこう」まで奪われてしまいました。
これでは「高校生連中と仲間になってゲームを返してもらう」という作戦が実行できない!
この状況に怖気づいたのび太君。
男の子を置いて逃げ出そうとしますが、残された男の子が高校生連中にいじめられている姿を思うと、とても逃げようなんて気は起こりません。
のび太「やめろ!」 再び高校生のもとへ舞い戻って来たのび太君。足元はもう恐怖で震えっぱなしです。でも、やるっきゃありません。
高校生を前に果敢に立ち向かうのび太君!
しかし、腕力でかなうはずもなくあっさりと首根っこを掴まれてしまいました。
このままのび太君は殴られてしまうのか!?
おまわりさん「そこで何してる!手を離しなさい!」
間一髪!先ほどのおまわりさんが異変に気づいて駆け付けてくれました。
のび太君たちをいじめていた高校生たちも、おまわりさんの出現に驚いて一目散に逃げていきます。実はこのおまわりさんの登場も先ほどの「なかまいりせんこう」の効果がまだ残っていて・・・みたいなことだったりするのかしら。
無事ゲーム機も戻ってきたところで、先ほど自分が逃げてしまった事を謝るのび太君。
でも男の子は「戻って来てくれただけでうれしいよ」とのび太君の行為を責めず、むしろ感謝の意を伝えてくれました。
そしてお互いで笑い合う2人。
「なかまいりせんこう」が無くても、のび太君はちゃんと仲間を作ることが出来たのです。
空き地で再びネコと会話を続けていたドラえもんに「なかまいりせんこう」を返すのび太君。
本当の仲間が出来たんですから、こんな道具もう必要ないですよね。
笑顔を浮かべるのび太君、そして「何か嬉しそうだね~」と話すドラえもん・・・。
するとそこに、「やい、のび太!さっきから変だと思ってたらそんなもの使ってたのか!!」とジャイアンが登場!
もう、せっかくいい雰囲気で終わりそうだったのに!!
ジャイアンはドラえもんから「なかまいりせんこう」を奪うと早速適当にボタンを連打。
すると「なかまいりせんこう」から煙が出てきて、その煙が風に流され、風に流された煙が偶然そばにいた工事現場の人の周りを囲ってしまい・・・。
ジャイアンは工事現場の作業員の仲間として、知らないオッサンと共に作業するハメになってしまうのでした。おわり。
☆次回予告☆
次回は6月17日!
「大男がでたぞ」「キミのひとみは100万ボルト」の2本をお送りします。