2016年5月27日放送分 ネタバレ注意!
のび太「顔は見たけど、名前を聞くのを忘れたんだ」
ドラえもん「『モンタージュバケツ!』」
のび太「へぇ~、顔を組み立てられる道具なんだ。すみません、この顔の人知りませんか?」
ドラえもん「のび太君、その顔はドロボウだ!」
のび太「え~っ!だからお巡りさんに追いかけられるの!?」
ドラえもん「『お客の顔を組み立てよう』このあとすぐ!」
のび太「ちなみにこれは、ジャイアン・スネ夫・しずかちゃん!(の顔)」
(※オープニングトーク開始3回目にして、何となく会話の展開がくだけてまいりました。)
お客の顔を組み立てよう(コミックス4巻収録)
学校から帰ってきたのび太君が玄関先で出くわした知らない男の人。
その男の人はパパとママの知り合いらしく、「とても大事な用があったんだけどね」と言い残すとそそくさとその場を立ち去ってしまいました。
しかし、パパとママにそのお客さんの話をしても全く心当たりがなく、
むしろ名前も聞かなかった上に、顔の特徴も「目がふたつあって、その下に鼻、その下に口」と誰にでも当てはまるような情報しか覚えていなかったのび太君が怒られてしまいました。
むしろその条件に当てはまらない人間がいたほうが怖いぞ。
ママからも「頼りない」と言われて落ち込むのび太君に、ドラえもんは先ほどのお客さんの顔を実際にパパとママに見せれば誰なのか思い当たるのでは?と提案します。
しかし、名前も分からない帰ってしまったお客さんの顔をどうすればパパやママに見せられるのか?
そこで登場するのが「モンタージュバケツ」というひみつ道具。
モンタージュ写真のように実際の人間の顔を組み立てることの出来る道具で、先ほどのお客さんの顔を再現しようということです。
付属の顔写真から鼻や目、口などその人に似ている顔のパーツを選ぶことで思い通りの顔を作り上げるのだ!
でもその前に練習としてのび太君の顔を実験台に、ジャイアンの鼻・スネ夫の口・しずかちゃんの目のパーツをそれぞれ組み立てて遊ぶことに。
互いの特徴的な顔のパーツが合わさった結果、逆に何とも言えない顔になっておりました。
まぁ、この顔の雰囲気はとても文章では伝わらないので、頭の中でそれぞれ思いおもいの顔を想像して笑ってください。
そもそも、友達の顔を勝手にモンタージュバケツの写真に登録していいのか!?
ちゃんと使用許可は取ってあるよね?
お遊びはここまでにして、本題であるお客さんの顔の組み立て作業へ。
のび太君の記憶からお客さんの顔を組み立てた結果、のび太君自身もビックリするくらいにそっくりな顔が出来上がりました。
どれくらいソックリなのかというと、あまりに原型を留めないほどに自分の顔をいじってしまったせいでパパとママから自分がのび太である事を認識してもらえないほどです。
ママからも「そんなおじさんを産んだ覚えはありません!」と大変おいしい言葉を頂いてしまいました。
で、肝心のお客さんの顔ですが、パパとママがその顔を見ても全く見覚えがないとのこと。
この2人が知らないのなら別にそれで終わりでもいいのですが、はるばる家にまでやって来てくれたお客さん。大事にしないといけません。
というわけで街じゅうを歩きまわり、このお客さんの顔を知っている人を探す旅に出ることにしました。
ここでの、知らないおじさんの顔で外を出歩きたくないのび太君が大事なお客さんの顔をひたすら「ヘンな顔」呼ばわりして外出に抵抗する一連の会話がとても好きです。
しかし、いくら歩いてもそのヘンな顔のおじさんを知っている人は出てきません。
困ったのび太君は近くにいたお巡りさんに「こんな顔の人を知りませんか?」と尋ねてみることにしました。
自分の顔を指差しながら、お巡りさんに「こんな顔の人を知りませんか?」と聞くのび太君の姿は大変シュールだ。
するとお巡りさん。この顔に見覚えがあるらしく「たった今交番の前で見たような・・・」と具体的な目撃例まで挙げてくれました。おお、特定は近いぞ!
その結果、何と!先ほどのお客さんの顔がとうとう見つかりました!
ただし「指名手配犯の顔写真」としてでしたが。
先ほどの人物の名は「大泥望助(おおどろ・ぼうすけ)」
空き巣・強盗の罪などで前科53犯を誇るりっぱな悪い人です。
先ほどのび太君の家を訪問していたのも、空き巣に入るためだったご様子。
あの時、犯行の現場に出くわしたのび太君がお客さんのことをドロボウだと気付いていたら今頃どうなっていたんだろう?
そして、この事実に一番恐れ戦いたのは指名手配犯の顔になってしまったのび太君。
ようやく先ほどの人物の顔の正体を思い出したお巡りさんに追いかけられたり、パトカーに追いかけられたりと散々な目に遭います。
さらに、警察に捕まらないよう物陰に隠れていたところを自分のことを「アニキ」と呼ぶハゲ頭の男によって、隠れ家に連れ去られてしまいました。
一方こちらは、一連のお巡りさんとのドタバタでのび太君とはぐれてしまったドラえもん。
のび太君を探しに空き地へと向かったところ、土管の中に隠れていたのび太君を発見しました。
これ以上のび太君が指名手配犯の顔になっていても得はありません。
ドラえもんがモンタージュバケツを取り出し、元ののび太君の顔に戻そうとしますが、当の本人は「それで顔を直せるのか?」と先ほど使った道具に対しておかしなリアクション。
この受け答えにドラえもんが不思議がっていると、そのスキに土管から出てきたのは何と本物の大泥望助!
油断をしていたドラえもんからモンタージュバケツをひったくると、そのまま潜伏先の隠れ家まで逃げて行ってしまいました。
大泥望助が隠れ家に辿りつくと、そこには自分の顔にそっくりの人間(のび太君)がもう一人。
どうやら、先ほどのび太君を連れ去ったハゲ頭の男性は大泥望助の子分だったようです。
のび太君を捕縛した大泥望助は、ドラえもんから奪ったモンタージュバケツを使い指名手配の身となった自らの顔を変えることを目論みます。
大泥望助たちがモンタージュバケツに夢中になっているスキにこっそり逃げ出そうとするのび太君でしたが、物音をうっかり立ててしまい逃走失敗。
この行為に対し「俺たちの顔を見られたからには始末してやる!」とのび太君を脅す大泥望助!
どうせ顔変えるんだから始末する必要ないのに!
のび太君が悪者たちに始末されそうになったその時、外からパトカーのサイレンの音が!
先ほどのお巡りさんがパトカーを呼んで助けに来てくれたようです。
これでひと安心。大泥望助も逮捕・・・と思いきや、お巡りさんたちが連行したのは大泥望助に捕まっていたのび太君のほう。
何で本物を捕まえないんだ!?と思っていたら、本物は鼻メガネと帽子で変装することで難を逃れていました。このお話における警察官はみんな無能だ。
そもそも大泥望助がいつの間にか小学生並の背丈になっていることを疑問に思う奴はいないのか?
警察がのび太君をパトカーに連行したところで、当の大泥望助たちはいよいよモンタージュバケツでの顔変化に着手。
原作での名擬音「ポンポンポンのスッポンポン」もセリフとして喋る事で見事に再現だ!
しかし、外では縄で縛られていたのび太君が突然縄抜けの才能を見せてお巡りさんたちから逃走。
タケコプターで空からやって来てくれたドラえもんの助けもあり、何とか逃げることに成功しました
モンタージュバケツを取り返すため、再び大泥望助の隠れ家ヘ向かうのび太とドラえもん。
するとそこには大泥望助に殴られる子分、そしてその子分のボタン操作ミスによって目と口と鼻と眉の位置がバラバラになり、世にも恐ろしい顔になってしまった大泥望助さんの姿が!
のび太とドラえもんはその2人のケンカを見て笑っていましたが、普通に怖いって!
果たして大泥望助はどういう顔になってしまったのか?
文章では伝わりそうもないので気になる方はコミックス4巻をご覧ください。(宣伝)
☆
ママをたずねて三千キロじょう(コミックス21巻収録)
いたずらをした事でママに怒られそうになり、物置の陰に隠れていたのび太君。
「ママなんて嫌いだ! どっか行っちゃえばいいんだ!」とつい不満を漏らしてしまいます。
そんなのび太君に対して、ドラえもんが渡したのは「ママをたずねて三千キロじょう」というお母さんの優しい笑顔が描かれているラベルが特徴のひみつ道具。
ひと粒飲んだら300メートル探し歩かないとママに会えない状態になるこのお薬。例えママが叱りにやってきても、急に電話や来客が入ってきて不思議とのび太君に会えなくなる効果が出ます。
多分、いまドラえもんを見てるような子供たちはこの道具の元ネタをきっと知らないハズだ!
あと、原作では分かりませんでしたが、ママをたずねて三千キロじょうのフタについているツマミみたいなところを押すと1粒ずつ出てくる仕組みになっていました。便利。
さて、この道具の効果に味をしめたのび太君。そこでわざとこっちからママに会いに行くことにしました。
ドラえもんの「玄関にママがいたよ」「庭に行ったみたい」などのヒントをもとに、ママを見つけようとするのび太君でしたが、
道具の効果は確かなもので本当にママの姿を見つけることができません。
何故こんな狭い家の中でママはあちこちをウロウロしているのか?と思っていたら、どうやらママは家の傷んでいるところを大工さんにいろいろ見て回ってもらっていたようです。だからいろんな所を移動していたわけか。
そして「ママが現在2階にいる」という情報を掴んだのび太君は1階に繋がる階段の前で待機しておりました。
ママが来るはずの動線にいれば確実に会えると踏んだわけですね。
しかし「ママをたずねて三千キロじょう」の効果はおそろしい。ママが階段を下りる寸前になって急にのび太君のお腹が下りだすという異常現象が発生!
のび太君がトイレに駆け込んでいる間にママはゆっくりと階段を通過。大工さんと一緒に庭へと行ってしまいました。
自らの便意にまで影響を及ぼす「ママをたずねて三千キロじょう」の効果を思い知ったのび太君はとうとう観念。
周りをグルグル歩くことで300メートル分を稼ぎ、正攻法の手段でママに会うことにしました。
その結果薬の効果も切れ、ようやくママに会うことが出来たのび太君。
しかし、その反動で自分がママに怒られないように逃げ続けていた事をすっかり忘れていました。
尺の都合からか2倍速で説教を食らったのび太君。
これには流石に堪えたようで「もうママなんかに会いたくない!」と思ったのび太君は、
衝動的に「ママをたずねて三千キロじょう」の瓶の中に入っていた錠剤1万粒を全て飲んでしまいました。
1粒で300メートル探し歩かないとママに会えない効果を持つ錠剤を1万粒も飲んでしまったという事は、
のび太君はこれから3000キロ歩かないとママには一生会えない計算になります。
そんな錠剤があのちっちゃな瓶の中に1万粒入っていたという事実にもビックリしますが、そんな錠剤を1万粒一気に飲んでもびくともしないのび太君の胃袋もすごい。
「しずちゃんさようなら」の回では「ニクメナイン」を10粒ほど飲んだ程度で死にかけていたというのに!
あのビンの中も、のび太君の胃の中も超空間かどこかに繋がっているのだろうか?
閑話休題。
当然ドラえもんもこの事実を周知しており、「3000キロも歩いて探さないとママに会えないんだぞ!」「3000キロと言えば太平洋の遥か彼方、グアム島のあたりなんだぞ!」とのび太君を叱責します。
のび太君も「ママがいないほうがのびのびできるよ」と強がりを言っていましたが、ドラえもんの「このまま一生ママに会えなくなるかもよ」との言葉にあからさまに動揺。「ママをたずねて(以下略)」の空き瓶を床に落としました。
それでも「この狭い家に一緒に住んでて会えないなんてそんなこと絶対にあるもんか・・・アハハ」とまだ強がりを言うのび太君。
さっき、あの薬を飲んだせいで狭い家に一緒に住んでるママに会えなくなったことは忘れちゃったのかな?
そんなこんなで不安になったのび太君は「そういえば今月のおこづかいをまだ貰ってなかった」と理由をつけ、ママに会いに行こうとします。
ママは普段居間にいるので普通なら居間に行けばすぐに会えるわけなのですが、
のび太君が居間からママを呼ぼうと大声を出すたびに道路工事が始まったり、
のび太君が居間に入ろうとするとしずかちゃんが自家製クッキーを食べに来ないかといきなり誘ってきたりなど、早くも「ママをたずねて三千キロじょう」の効果が表れはじめました。
さらにのび太君がジャイアンから強制的に野球の試合に連れて行かれそうになっている間に、ママが買い物に出かけてしまったりとますます状況は悪化していきます。
そして商店街に買い物に出かけたママがグアム帰りの奥様と出会ったと思ったら、
今度は商店街の大抽選会で1等のグアム旅行が当たってしまうという完全に作為的な状況が発生!
ただ、この1等の商品はグアム旅行もしくはお米1年分のどちらかを選択する事ができるシステムになっており、ママは理想よりも実益を求めて「お米1年分」をチョイスしていました。
この事実を知らないのは、後からママを探しに商店街にやって来てママのグアム旅行当選の一報を知り絶望していたのび太君だけです。
しかし、もしもママがここで素直にグアム旅行を選んでいたら、飛行機が故障したとか何かで一生グアム島に取り残される羽目になっていたのだろうか?想像したら怖くなった。
さて、ママがグアムに行ってしまったと思い込んでしまったのび太君は、とうとう腹を括ります。
そう、これからママをたずねて3000キロの距離を歩こうというのです。
歩き続けていればいつかはママに会えるはず。そう信じ、急に振り出した雨の中でものび太君は走り続けます。
ただ、「ママー!」と叫びながら町中を走り回るのび太君の姿は知らない人が見たらおかしな子だと誤解されそうだ!
そして、のび太君は夕暮れまで歩き続けました。
のび太君も体感的に「1000キロは歩いた」と主張していましたが、のび太君がこの日実際に歩いた距離はたったの3キロ。
このペースで歩いていけば1000日後にはママと再会できる計算になりますが、さすがに小学生の体力では限界がありますし、
その事を肉体的疲労で察したのか、のび太君も「3000キロも歩けない」ととうとう泣き出してしまいました。
ドラえもんが「今日のところはもう帰ろう」と言ってなだめますが、のび太君は「もう歩けない、足くじいた、靴擦れが痛い~!」などと泣き言を言ってぐずっています。
さっきまでの意気込みはどうした!?「雪山のロマンス」の回を思い出すぐずりっぷりだ。
そんなのび太君のぐずりっぷりに根負けしたドラえもんがどこでもドアで家まで帰ろうと道具を取り出した瞬間、いいアイディアを思いつきます。
それは「どこでもドアで1500キロ離れた場所に行って帰ってくれば3000キロ歩いた事になる」というものでした。
しかし、そんなことをしても3000キロ歩いた事になるかどうかはわかりません。でも、やるっきゃないんだよ!
そんなわけで、のび太君はどこでもドアで1500キロの距離を往復しました。
そして場面は変わって、ここは野比家のキッチン。恐る恐るどこでもドアから出てくるのび太君。
そこには、夕食のハンバーグを作るママの姿がありました。のび太君の目にもしっかりと映っています。
どうやらドラえもんの作戦はうまくいった様子。
ようやくママに会えたのび太は、感極まって思わずママの体に抱きつくのでありました。
☆次回予告☆
次回も1週間後の6月3日放送!
「エスパーぼうし」「かわいい雨傘の物語」の2本をお送りします。
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