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原子おはじき

あさおきて ひるねして よるねた(※藤子不二雄関連の話題をいろいろ書いているブログです)

ドラえもん感想(誕生日1時間SP・謎のピラミッド!?エジプト大冒険)

 

  2017年9月1日放送分  ネタバレ注意!

 

 

謎のピラミッド!?エジプト大冒険(アニメオリジナル)

のび太ドラえもんが宝探し目的でやってきた王墓に、おおむかしのエジプトの王さまがいた!? 

というわけで、本日は毎年恒例となったドラえもん誕生日スペシャル!
「誕生日スペシャル」なのに年々ドラえもんの誕生日要素が薄くなっていることも恒例となっていますが、果たして今年はどうなるのか?
ちなみに、サブタイトルバックはエジプト壁画風のドラえもん達。アニオリ回でもこのお楽しみはあるんですね。


宝探しは男のロマンである。「宝探し」という言葉には来年のドラえもん映画のテーマになってしまうほどの魅力があります。
スネ夫から「エジプトにはまだ見ぬ宝が眠っているかも?」なる話を聞いたのび太君は、ドラえもんと一緒にエジプトへ宝探しへ行くことを提案。
おそらく劇中の日付である8月30日の時点でちっともやっていないと思われる夏休みの宿題も「あらかじめ日記」「8月31日 夏やすみのしゅくだいがぜんぶおわる。」と書くことですべて解決。
のび太君とドラえもんはタイムベルトで宝が眠っている王墓があった紀元前1000年の古代エジプトへ向かうのでした。


その王墓の中で出会ったのが、ネムセス2世と名乗る少年。
お父さんであるネムセス1世が亡くなったことで若くして王位(ファラオ)を引き継いだそうですが、家臣であったワルエヘブに裏切られてしまった。
で、そのワルエヘブはファラオの証であるスカラベの彫刻を狙っており、それを奪うためにネムセスを墓の中に閉じ込めていたんだとか。
そして、そのような危機的状況を何も知らないのび太君達が助けたってわけですね。
しかもワルエヘブはネムセスのお妃・ティティを人質にとる極悪ぶりまで見せているとのこと。
いやあ、こんな悪党は是非ともやっつけないと!


こうして、話を聞いたジャイアンスネ夫、しずかも加わり、
紀元前1000年のエジプトでネムセスの国を助ける旅が今、はじまったのでありました。


ちなみに、紀元前1000年前からいきなり現代日本に連れてこられたネムセス君が、
進歩しすぎた文明の変化に混乱してホラのびさんみたいになったりするんじゃないかと思われましたが、
偶然部屋にやってきた割烹着姿のママをオシリス神の女神・イシスだと勝手に勘違いしてくれたことにより、
ドラえもんのび太君も神の使いだと思い込んでくれたおかげで大した混乱は起こりませんでした。よかったですね。


古代エジプトに到着して早々、のび太君が「3つしかないピラミッドが4つに増えた」と言っていたりもしましたが、
まずは船でナイル川を夜通しで遡り、ネムセスのいた王宮へと向かうことに。

 

その晩のこと。
しずかちゃんの入浴シーンも描きつつ、船の甲板では映画ドラえもんではお馴染みの夜会話イベントが発生していました。

夜会話とは、みんなが寝静まった夜にゲストキャラとのび太君が会話を交わすことでお互いの友情度を深めていくという非常に大事なイベントである。
こうしたゲストキャラとのシリアスなシーンを挟むことで、映画中盤くらいから漂い始めるちょっとダレた空気をピシッと引き締める役割も担っているぞ。


そして今回も夜会話のくだりで、「私に何かあった時はティティに渡してほしい」とのび太君に大事なスカラベの彫刻を渡すネムセスの姿があった。
このネムセスの行動にのび太君も戸惑いますが、
「大事なものだからこそ、そうしてほしいのだ」とのネムセスの力強い訴えを聞き、のび太君も大事な彫刻を受け取る事に。
どうやら、ネムセスはのび太君のことをかなり信頼しているようです。


こうして朝を迎え、ネムセスの住んでいた王宮にたどり着いたのび太君達。
するとそこには、ネムセス亡き後の新たなファラオになろうとするワルエヘブの姿があった!

 

ワルエヘブは「あいつファラオとか言ってるけどスカラベの彫刻持ってないじゃねーか」とか抜かす民衆たちの目の前で天候を操作することで自らのファラオの力をアピールしていた。
農業が盛んな古代エジプトにおいて、天気を思い通りに操れる能力は非常に心強そうだ。
でも、天気を晴れにしたい人と雨を降らせたい人が同日にぶつかってしまった場合、ワルエヘブはかなり困ったことになりそうな気もする。
現に約3000年後のニッポンでも、のび太君が同じような選択に迫られた結果、責任に耐えきれなくなって天気決定表を火にくべてしまったことがある。
人間の歴史は、同じ過ちを繰り返し続けて成り立っていったのだ。


一方のび太君たちは、ティティを助けるために王宮の中へと忍びこむことに。
ジャイアン達が大道芸人に扮し、ピーヒョロロープを使った曲芸でワルエヘブとその護衛の目を引き付けている間にドラえもんのび太、ネムセスはティティのいる部屋へ。
しばらくぶりの再会を喜ぶネムセスとティティでしたが、そのティティから「ワルエヘブが第4のピラミッドを建てようとしている」という情報を知らされます。

さらにドラえもんがタイムテレビで現在のエジプトを見てみたところ、確かにピラミッドが4基建っていることが判明!
先ほどのび太君が言っていた「3つしかないピラミッドが4つに増えた」というのは、このピラミッドの事を指していたのでしょう。
でも、そんなピラミッド、誰が建てたんだろう?


するとネムセスが忍び込んでいることを知ったワルエヘブとその護衛がドラえもん達のいる部屋へやってきた!
ですが、ここは未来の道具を持つドラえもん達のほうが断然有利。
空気砲やスモールライトなどの応戦し、あっさりとワルエヘブを追い詰めます。
これで勝負は決したと思いきや、ついさっきまでワルエヘブに反抗していたティティが突然寝返ってしまった!

 

実はワルエヘブは、王墓でのび太君が落としていたあらかじめ日記を拾っており、
その効果を使って、全能の神を演じていたというわけだ。
ワルエヘブに「上質なパピルスだ」と言わせることで「古代エジプトに紙の本なんて無いだろ」なるツッコミもうまく回避しているぞ。

 

ワルエヘブが民衆の前で行っていた天候操作や、ティティをレイプ目洗脳させてしまったのも全てこのあらかじめ日記のおかげ。
あんまり注目されてないけど、空から雨じゃなくて飴を降らせたり、ライオンを街中に放たせたりすることも可能だったりとあらかじめ日記って意外と万能なんですよね。

ちゅうか、あらかじめ日記が古代エジプト語にも対応しているという事実の方が驚きだ。
おそらく全世界のどの言語で書いても対応できるのだろう。やっぱり未来の道具はちがうなあ。


あらかじめ日記の力でひみつ道具を使うことも封じられてしまったドラえもん
ワルエヘブは「お前の使う魔法の道具に少々興味があっての」ドラえもんだけを別の場所に移し、
同じく捕まってしまったジャイアン達と一緒に、のび太君とネムセスは船でまたもやナイル川を渡り、
たどり着いたのは、タイムベルトで最初にのび太君たちが降り立った元のピラミッドがあった場所。

 

するとそこには、これまでにあった3つのピラミッドの大きさの10倍はありそうな第4のピラミッドが建立されていた!
もちろん、これはワルエヘブの指揮のもとで作られたものであるが、たった数日でこんな巨大建造物を作れてしまうのはSF(すこし・ふしぎ)である。


ワルエヘブの待つ第4のピラミッドの中へと連行されるのび太君たちでしたが、
目の前には「歴史を変えてしまってごめんなさーい!」と泣きじゃくるドラえもんの姿があった!

 

うーむ、もうすぐこの漫画の誕生から丸50年経つというのに、今さら未来からやって来たことを謝られても正直言って困るぞ。
と思っていたら、ドラえもんが謝っているのは自分がワルエヘブに脅されてこの巨大な第4のピラミッドを作ってしまったことを詫びているようだった。
さっきのセリフもよーく聞いてみたら「歴史を変えてしまって、エジプトのみなさんごめんなさーい!」と言っていた。

 

なお、回想シーンでこの第4のピラミッドは水ビル建築機の素材を砂に変えたような道具を使って建てられていた。
名前を付けるとするなら「砂ビル建築機」だろうか?
海の水と同様に、砂漠には砂も無限にあるので建築資材には困らなさそうだ。


そんなことを言っていたら、いつの間にかネムセスがロープで吊るされ、獰猛なワニの泳ぐプールの中に落とされそうになっていた!
なお、この時にワルエヘブが言っていた「ソベク神」とは、古代エジプトのワニの神様の名前である。
ワルエヘブは「ソベク神に生贄を捧げ、自身の王朝の繁栄を願う」という名目のもと、ネムセスをワニのエサにしてしまうつもりのようだ。

 

あらかじめ日記を手に入れた上に、邪魔者をようやく片付けられる状態にまで持ち込んだワルエヘブ。
もはや自身の勝利は目前とばかりに、
ネムセスに対し父親であるネムセス1世がホルス神に踏みつけられている」という構図の煽り壁画を見せつける余裕を出してきた!
これを見たネムセスは当然怒り心頭となりましたが、ロープで縛られた状態では何もすることができません。

 

そして一方では、ワルエヘブの命令でネムセスの縛られているロープを斧で切り落とそうとするティティの姿も!
このまま、ネムセスの王朝はワルエヘブのものになってしまうのか!?

 

しかし、ここからドラえもん達の反撃が始まった!
縛られていた縄から抜け出したジャイアンがピーヒョロロープでネムセスを救うと、
そのままネムセスはトランポリンの要領でロープから跳ね上がり、壇上にいたワルエヘブの顔面に強烈なキックをお見舞いだ!
さらに、この時の衝撃でワルエヘブが「あらかじめ日記」を落とした隙を見逃さず、
のび太君が空気砲であらかじめ日記を炎の中に落下させることに成功。
これでワルエヘブはひみつ道具の使用を封じたり、ティティを操る等のチート行為ができなくなりました。
「南極カチコチ大冒険」では不細工な犬しか出せなかったジャイアンが、映画のときよりもピーヒョロロープの使い方がうまくなっていたのが今回の勝因でした。


物語はいよいよワルエヘブとネムセスの直接対決へ。
ワルエヘブの攻撃を斧で受け止めたネムセス。

 「おまえはもはやスカラベには何の価値もないと言う」
 「だが、スカラベは信頼と友情の証でもあるのだ!」
 「ファラオは民と共にあれという象徴なのだ!」

のび太君との夜会話のくだりを取り入れたかっこいい台詞も述べていたりと、物語の展開も完全に映画モードになっている。
Twitterでも言われていたけど、もしも今回のお話が映画だったら確実に映画館の売店でスカラベの彫刻が並んでいそうだ。
実際にそんなグッズが売られていたら、自分も買っちゃうと思う。

 

そしてのび太君達も「とび出しライト」でネムセスに加勢。
ライトの光を浴びせると描かれた絵が飛び出してくるこの道具で、ドラえもん先ほどの煽り壁画に描かれていた先代ファラオ・ネムセス1世を召還だ!
ネムセス1世も自分がしょうもない形で壁画に描かれてしまったこに憤っていたのか、
憎きワルエヘブを右手で掴みあげると、そのまま壁画へと戻ってしまう。
当然掴まれたままのワルエヘブも壁画になってしまうので、彼は永遠に壁画の中へ閉じ込められてしまったことになる。

悪事がバレてもせいぜい王座失脚&逮捕くらいで済むのかと思っていたら、かなりヘビーな最期だった。
あの壁画の中のワルエヘブに意識があったら・・・と考えたらかなり恐ろしい罰だ。


こうして全ては終わった。
ネムセスは無事ファラオとなり、ワルエヘブのピラミッドも水もどしふりかけの砂バージョン「砂もどしふりかけ」で元通り。
のび太君はネムセスに「立派なファラオになってね」と告げ、元の世界に帰っていくのでした。
そして、あらかじめ日記が燃えてしまったことにより、のび太君の夏休みの宿題も全て振り出しに戻るというオチがつきましたとさ。


お話のエンディングではその後の古代エジプトの様子も。
例のワルエヘブ壁画の前で祈りを捧げるネムセスとティティや、新たなファラオとして立派に成長した姿などが描かれた他、
その新たな王朝のシンボルなのか、ドラえもん達5人をエジプト風にかたどった巨大彫刻が作られていたこもわかりました。

あの時ドラえもんが「歴史を変えてしまってごめんなさーい!」とさんざん泣いていたのに、けっきょく歴史に介入してしまったことになる。
でも、現在の歴史の教科書にこのドラえもん彫刻が載ってないことを見るに、
おそらく建立した直後に戦か何かですぐに壊されてしまったか、ネムセスの気が変わってすぐに撤去されてしまったのどっちかでしょうなあ。
おわり。


というわけで、今年の誕生日スペシャルは面白かったです。
この内容にもうちょっと肉づけしたら劇場版としても通用しそうな感じがしました。
あと、ドラえもん誕生日スペシャルなのにドラえもん誕生日要素が完全になくなってしまった。
これまでの誕生日スペシャルのラストで必ず流れていた「ハッピー☆ラッキー・バースデー!」も流れず終いだ。
来年以降の誕生日スペシャルもこんな調子でドラえもんの誕生日と全く関係ない内容になってしまうのだろうか?
今後も見守っていきたいと思います。

 


■次回予告■
次回の放送は9月8日。
「スケジュールどけい」「ニンニン修行セット」の2本をお送りします。

図説 ピラミッドの歴史 (ふくろうの本)

図説 ピラミッドの歴史 (ふくろうの本)