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ドラえもん感想(ガワラオニ&チョージャワラシベ)

  

2019年6月21日放送分  ネタバレ注意!

 

 

 

●ドラドラまちがいさがし

ドラえもんをのぞいちゃえ!」から出題。ドラえもんとミイちゃん。

 

 

 

ガワラオニ(アニメオリジナル)

「1階で雨漏りが起きた」「パパがお風呂場でひっくり返った」「アイスで『はずれ』が出た」「冷蔵庫のドアが勝手に開く」など、立て続けに悪いことが起こる野比家。

まあ、悪い出来事が重なる事ってよくありますよね。

 

しかし、のび太くんはこの一連の出来事はすべて疫病神のしわざだと判断。

「疫病神がこの家にとりついている」「この家に大きな災いが起きようとしているに違いないよ」と独自の解釈でさわぎだすのでありました。

 

うーむ。アイスはともかく、これらのアクシデントはただ単に野比家がボロくなったことが原因のような気がしてならないぞ。

思い切って家をリフォームしたら、野比家の災いもピタッと止まりそうだ。

 

 

こののび太くんの疫病神理論に対し、

ドラえもんも「大げさだな~」と笑うだけに終わっていましたが、その直後にネズミと遭遇したことで態度を急変。

「この家は呪われている!」と本人以上にさわぎだし、『ガワラオニ』という道具を出すのでした。

 

 

『ガワラオニ』は、実際の「鬼瓦」のように家の棟の末端に置くことで起動するらしく、

道具の中から鬼を模したロボット(オニロボ)がでてきて、家から災いを追い払ってくれるという効果をもっていた。

 

 

ただ、「災いを払ってくれる」といっても、

「どうも幸せになれない」とか「最近悪いことばかりおきる」などといったスピリチュアル的な災いを払ってくれるのではなく、

「家に入ってきたネズミ」「バイオリンを演奏するしずかちゃん」など、

目に見える災いにしか追い払っていなかったように見えるのが、ちょっと気になるところではある。

 

 

スピリチュアル的な災いはおいていくとして、

目に見える災いについては、「やくよけシール」「みちび機」のように、

タイムマシン的な何かで事前に災いを予測して、オニロボがそれを防いでいるのかもしれない。

 

未来世界のセコムみたいなところが不運から身を守ってくれると考えれば、けっこうコストパフォーマンスのいい道具な気もするぞ。

 

ただ、未来の世界はほとんどがマンションで、

『ガワラオニ』を置けるような屋根のある家をまったく見かけないイメージがあるんですが、それはどうなんでしょうかね。

都心ではない、未来の田舎とかで使われているんだろうか?

 

 

オニロボもかわいらしい見た目をしていますが、

お風呂場で再び転びそうになったパパを支えることが出来たりと、かなりの力をもっていることがわかる。じつに頼れる存在だ。

声がジバニャンと一緒だったのも好ポイントですね。

 

さらに「のび太に噛みつこうとする犬」などの強大な災いがやってきたときは、リアルな巨大鬼に変身して対抗してくれる。

ジバニャン(シャドウサイド)を彷彿とさせる、驚異の変貌である。

やっぱり中の人が一緒だから、妖怪ウォッチ要素も取り入れたってことでは・・・ないですね。

 

 

そんな災いを追い払ってくれる『ガワラオニ』ですが、

家の中の災いにしか対応してくれないところが、まあ、欠点といえば欠点である。

 

のび太くんもその仕様を把握して「家から出なければいいんだ」と言いだしたり、

わざと家の外で災いを起こし、それらを全部引き連れて自宅に戻ってくるなど、道具に頼り切ったいつもの悪ノリをはじめてしまう。

 

家にとりつく疫病神を恐れていたのに、いつの間にか自らが疫病神と化したのび太くん!

 

 

さらにその疫病神っぷりを裏付けるように、

 

 「冷蔵庫のドアがひとりでに開くのは、のび太くんがドアを閉めないでいたから」

 「パパがお風呂場で転んだのは、のび太くんが石鹸を床に放置していたから」

 「野比家にネズミが住み着いているのは、のび太くんが食べこぼしをしていたから」

 「1階で雨漏りをしていたのは、そのネズミが天井をかじったのが原因」

 

 

と、前述の災いの元凶がすべてのび太くんのせいだったことが次々と明らかになっていく。

「映画ドラえもん のび太の月面探査記」ばりの伏線回収劇だ!

 

 

こうして『ガワラオニ』にすら疫病神認定されてしまった結果、

巨大鬼と化したオニロボの手によって、のび太くん自身が野比家から追い払われてしまうというオチになった。

 

のび太くんのダメっぷりも描きつつ、構成の起承転結もうまくできた実にいいお話でしたね。

 

 

こうして家から災いや疫病神を追い払ってくれる『ガワラオニ』ですが、

あんな感じだと、ニートや家でゲームばっかりやってる引きこもりの住む家に設置したら、引きこもりも疫病神認定されてオニロボに追い払われてしまいそうだ。

あの道具をうまく使えば、グータラで働かない人の社会復帰に役立つかもしれないぞ。

 

 

 

●ドラドラ探偵局●

そろそろ夏本番!ということで、今週の調査はのび太の究極の水泳練習法とは?」

 

今回は『うちのプールは太平洋』『ルームスイマー』『海をひときれ切り取って』『雲の中のプール』『深夜の町は海の底』のお話が紹介されました。

このくくりで、『スパルタコーチ』が紹介されないのはおかしいと思う。(クレーマー)

 

 

 

チョージャワラシベ(コミックス13巻収録)

「自分のグローブがボロボロになったので、新しい野球のグローブが欲しい」とドラえもんにお願いするのび太くん。

 

普段ボールにさわってなさそうのに何故あんなにボロボロになっているのか?という疑問は忘れるとして、

ドラえもん『チョージャワラシベ』による物々交換で、グローブを手に入れることを勧めるのでした。

 

 

「♪ラーメンにチャーシュー何枚のせよかな キミ5枚?ぼく5万枚! そんなに食べられない まいどあり!」という、

中の人がアフレコ現場で即興で考えたような歌をうたうスネ夫や、

ワラシベを見てのび太にたてかえた100円を思いだすしずかちゃんなどと遭遇しましたが、いずれも物々交換の対象にはならず。

 

 

なかなか物々交換が始まらないことにモヤモヤするのび太くんでしたが、

ここで排水路のグレーチングにクマの人形を落として困っていた男と遭遇。ワラシベのかわりに「自作の詩集」と交換してもらうことができました。

 

この男、見た目の割にはなかなか乙女ちっくな趣味を持っているぞ!

 

 

さらにジャイアンから「はる夫から奪ったジュース」を交換してもらい、

河原の土手にいたおじいちゃんと娘さん(CV:小倉唯)を見てジュースを分け与え、中身が空っぽになってしまいました。

 

水分を欲していたおじいちゃんに対し、

はる夫とジャイアンが間接キスをしたストローを手渡すのび太くんはなかなかのツワモノだと思いましたが、

おじいちゃんはストローとフタを取り、コップのようにして中のジュースを飲んでたのでひと安心。

 

 

そして公園でシャボン玉のストローを忘れてしまった男の子にストローを与え、お母さんから「アメ玉」を1個もらうのび太くん。

 

 

「チョージャワラシベ」は、原作だとがっつりとホームレスが出てくるシーンがあるため、

今回のアニメでは原作の物々交換とは違った流れをつくって、のび太くんとホームレスをエンカウントさせない手法をとるのかと思っていたのですが、

シャボン玉のくだりで、ようやく原作の展開に戻りました。

 

どうやら、原作の尺が足りないからアニメオリジナル展開を付け加えていただけのようです。

 

 

ちなみに今回のアニメでのび太くんに新聞をくれるホームレスの役割の人は、フツーのサラリーマンになってました。

就職したんだろうか?

 

 

そして、公衆トイレで紙が無くて困っていたスポーツ用品店の社長さんからグローブを貰うことが出来て、無事ゴールイン。

ぶじ原作通りの解決に繋がりましたが、今回のアニメの物々交換だったら「自作の詩集」から直接トイレに向かってもよかったんじゃないかという気もする。

 

でも、あの詩集をくれた男、自分の詩集が便所紙に使われたと知ったらものすごく落ち込みそうだしなあ。

 

 

そしてラストの「モデルガン」オチもしっかりと存在。

やっぱりこのオチはものすごく強引なオチすぎて面白い。なんで藤子F先生はこの話のオチをこれにしようと思ったんだろうか?

 

いちおう、今回のアニメでは、

『チョージャワラシベ』が作業員の人の鼻に入ってクシャミをしてしまった結果、ああいうオチになったということにして、とりあえずの関係性はもたせていた。

それなりのフォローは入ったけど、やっぱりあのオチの強引さは隠しきれないぞ!

 

 

あと、今回のお話はのび太とパパとママのおもしろい動きも見られるので、

この回をレンタルDVDや後の再放送で見るって人は、そこらへんにも是非期待しておいてください。

スロー再生待ったなしな、パパの顔面エフェクトっぷりに震えろ!

 

 

そんなわけで、今週のドラえもん感想は以上です。

 

 

 

■次回予告■

次回の放送は6月28日。

「ホ、ホ、ホタル来い」「本人ビデオでほめられたい」の2本をお送りします。

 

前回の感想:ドラえもん感想(大スタージャイアン!?&恐怖のディナーショー)