2017年5月26日放送分 ネタバレ注意!
●ドラドラニュース●
オープニング特別企画「きみがもう一度見たいお話」2週目。
今週は「きこりの泉」「ドラえもんの長い一日」「ドラえもんに休日を!」「迷子のパオパオ」「台風のフー子」の映像が流れました。
おい、この前放送されたばっかりのやつが入ってるぞ!
のび太とアリの女王(コミックス25巻収録)
「羽アリのゆくえ」を元にした原作回。
今週は「特別企画」とのことらしいのですが、一体どこが特別なのかよくわからんぞ。
30分まるまる放送だから特別ってことなのかな?
部屋に入ってきた羽アリを助けてあげたのび太君。
この羽アリが将来女王アリになると知ったのび太君は「うつしっぱなしミラー」で観察をし始めることにしたのですが、
学校の宿題をやらないといけないとか、ご飯を食べてお風呂に入るなどのスケジュールが詰まっていたせいでこの日は観察できず。
翌日の学校終わりに早速「うつしっぱなしミラー」を覗いてみたところ、女王アリさんは既に産卵を終えていた後でした。
見た目が意外と恐かったりするアリですが、このミラーの機能「ファンタ・フィルター」を通せば、アニメキャラ風の見た目にもなるので虫嫌いな人でも心配ありません。
ただ、もうちょっとのび太君が早く学校から帰って来ていれば、アニメ風の絵柄になった女王アリの出産シーンが見れていたはずなので、それだけが残念だ。
あのファンタ・フィルターとやらは、女王アリさんの産卵風景をどう映し出していたんだろう?
アリの観察にハマってしまったのび太君は、学校に帰ってからはずっと「うつしっぱなしミラー」ばかりを見つめるだけの毎日に。
女王アリの子供が繭から孵る姿を見て、ドラえもんとのび太君も目をキラキラさせています。
意外とアリの観察というのは、一度見たら病み付きになってしまう力があるようで、
のび太君にアリの観察をやめさせようとしたパパが一緒になってうつしっぱなしミラーに夢中になってしまったり、
「怠け者ののび太君に働きアリの姿を見習わせようと思ってたのに」とか言っていたドラえもんもいつの間にかのび太君と一緒にアリの観察にハマっていたりすることからも、その魔力のほどが窺えます。
うつしっぱなしミラーを見て、アリ地獄に飲みこまれそうになっていたアリを助けたのび太君。
アリさんは助かったけど、アリジゴクさん側はせっかくの獲物を第三者によって奪われたことに相当なショックを受けていそうだ。
確かにアリを助けたくなる気持ちはわかるけど、アリジゴクの気持ちも考えてみたら、ここは自然の摂理に任せた方がいいと思うんだけどなあ。
ただ、このままのび太君をアリの観察だけで生涯を終えさせるわけにはいかないので、
ジャイアン、スネ夫、しずか、出木杉の4人からなる、のび太君にアリの観察をやめさせるためのスペシャルチームをドラえもんが編成!
この4人さえいれば、のび太君も日常生活に戻るはず!・・・と思ったのですが、案の定全員がミイラ取りのミイラ状態に。
さらに、アリのうんちく担当の出木杉くんが加わったことと、
ドラえもんもドラえもんで、全員が見やすいようにと26インチサイズのうつしっぱなしミラーを部屋に設置。
のび太君のアリの観察ライフにさらなる面白味が増えてしまう結果となりました。
そんな中、アリ達が葉っぱの上にいた大きなイモムシの赤ちゃんを自分たちのアリの巣の中に連れ込んでいる姿を発見。
「もしかして、食べるつもりなのでは?」と思ったのび太君達は、スモールライトでアリの巣の中に入り、アリ達にイモムシを食べないよう直接叱ってやることにしました。
アリがかわいらしい見た目になる「ファンタメガネグラス」と、アリの巣に入っても怪しまれないための「アリと同じにおいのするガス」でアリの巣潜入への準備も完璧である。
のび太君たちが潜入したアリの巣の中はまるで迷路のようになっており、その中の様々な場所を見学しながら進んでいると、あっさりと先ほどのイモムシを発見。
どうやら、このイモムシはクロシジミという蝶の赤ちゃんだったらしく、自分を育ててもらう代わりにアリ達に甘い体液を飲ませる持ちつ持たれつの関係性なのだと、出木杉くんが語っておりました。
つまり食べようとしていたわけじゃなかったわけですね。
心配事も解決し、のび太君たちが地上に戻ろうとしていた頃、ジャイアンとスネ夫はアリ達が餌として集めてきたお菓子のカスを盗み食いしようとしていました。
アリの食べ物を食べようとする人間って、本当にに人として最底辺だぞ。
もはや人間の底を通り越して、アリ以下の存在である。
そんな浅ましいことをしていた2人に天罰が下ったのか、ジャイアンとスネ夫はぐうぜん近くにいたアリ達に強制されてアリの巣の拡張工事を手伝わされるハメになってしまいました。
そしてのび太君サイドも、食料に困っているアリ達を助けることに。
家から食べ物を持ってこようとするのび太君に対し、ドラえもんは「問題は自分で解決させないと。アリの為にもならないよ」と諭します。
というわけで、のび太君は小さくなったまま、アリを餌のある場所まで先導することで、アリ達の食糧問題を解決することに。
なお、のび太君が連れて行こうとしている「餌のある場所」というのは、もちろん野比家のことです。
名作アクションパズルゲーム「レミングス」を彷彿とさせるアリ達の大行列が行き着いた先にあったのは、おいしそうなお砂糖!
この砂糖を手分けして、みんなで巣まで運んでいきます。
昨年話題となった映画「この世界の片隅に」にも、似たような「砂糖にたかるアリのシーン」がありましたが、もしかしたらこのくだりもそれを意識しているのかも。
こうして、アリの食糧問題が解消されそうになっていた矢先、のび太のママが紅茶を飲みに台所までやってきました。
普段ママは好物のせんべいと一緒に緑茶を飲んでるイメージで、紅茶を飲んでいるイメージはないんだけどなあ。たまには違うのが飲みたくなったのかな?
どちらにせよ、ママが紅茶の砂糖にアリが大量にたかっているのを見てしまったら、部屋に入ったアリ達がみんな害虫として駆除されてしまうことは必至!
全員急いで物陰に隠れます。
ところがひとりだけ砂糖の中から逃げ遅れてしまい、何も知らないママの手によって紅茶の中に入れられてしまうのび太君。
このままママに飲みこまれて、のび太君が「たとえ胃の中、水の中」状態になってしまうのかと思いましたが、ドラえもんがタケコプターで救い出し、間一髪セーフ!
これで今度こそ食糧問題は解決。
ようやく地上に戻れると思ったのですが、ここで「アリと同じにおいのするガス」の効果が切れてしまい、
ドラえもん達が自分たちの仲間でないことに気付いたアリ達の手によって捕まってしまいました。
他のアリの巣のスパイとして、女王アリのいる部屋へ連行されたドラえもん達。
ですが、女王アリ様が育ての親であるのび太君の恩義をしっかりと覚えていてくれたおかげで、すぐに解放してもらえました。
のび太君もアリ王国の女王としてすっかり立派になった彼女の姿を見て感動を覚えているようです。
女王アリ様も「本当にありがとうございます」とのび太君に感謝の言葉を伝えます。アリだけにありがとうってワケですね。
いや、女王アリ様も実際に「アリがとう」って言ってたから、決して親父ギャグを言ったわけじゃないぞ!
ごちそうである「クヌギの蜜のケーキ」でもてなしを受けた後、みんなは地上へと帰って行きます。
「もっともっと大きくて、立派な国にしてね」「これからもずっと見守っているからね!」と女王アリにエールを送って去っていくのび太君。
流れているBGMも相まって、この別れの場面は映画ドラえもんのラストシーンのような雰囲気に仕上がっておりました。
そして季節は流れ、夏に。
のび太君はうつしっぱなしミラーのことをすっかり忘れ、昼寝にいそしんでおりました。
さっき「これからもずっと見守っているからね!」とか言ってたのにお前はもう飽きたのかと思われるかもしれませんが、
「これからも~」のセリフ部分は今回のアニメで新しく挿入された部分で、昼寝のシーンは原作にもあった場面。
なので、原作ののび太君は「これからもずっと見守っているからね!」とは言っていないんですね。
だからのび太君は悪くない。悪いのは今回のアニオリ部分と原作部分との整合性をもたせなかった脚本を書いた奴です。脚本家が悪い!(責任転嫁)
で、さらにさらに季節は流れて冬に。
ふたたび部屋に迷い込んできた羽アリを見てアリ王国の事を思い出したのび太君がミラーを見てみたところ、なんとアリ王国に王子と王女が産まれておりました。
そのことを知ったのび太君とドラえもんが窓の外を見てみると、空いっぱいに女王アリの子供である羽アリたちが大量に飛来しているではありませんか。
あまりの数の多さに、一瞬「アメリカの農場で農作物を襲うイナゴの大群」を連想してしまったほどの大量飛来っぷりだ。
これからあの羽アリ達は、新しい国を作るために旅立っていくわけですね。
ドラえもんも「のび太君だっていつまでも子供じゃないんだ。しっかりしろよ」と羽アリを例えに挙げてのび太君を叱咤します。
そんなのび太君も、自分が救った女王アリやその子供である羽アリたちの姿に恥じぬよう、自分から宿題をやりはじめるのでした。
内容もよかったですが、アリについての解説もあったりと、なかなかためになる回でしたね。
■次回予告■
次回の放送は6月2日。
「わすれとんかち」「アヤカリンで幸運を」の2本をお送りします。