2022年6月11日放送分 ネタバレ注意!
かわいいジャイアン(アニメオリジナル)
きょうは6月15日。ジャイアンの誕生日。
毎年ジャイアンの誕生日パーティに参加してはひどい目にあっているスネ夫達は、
今年は自分らが巻き込まれぬように「誕生日は家族と一緒に過ごしてみては?」と提案してみたところ、ジャイアンもそれを承諾。
しかし、せっかくの誕生日なのに家族がだれも祝ってくれないことを悲しんだジャイアンは・・・。
普段のイメージから、ジャイアンは豪胆な性格に思われがちですが、
じつは自分の誕生日を祝ってもらえないだけで不安になってしまう、彼のかわいい一面が見られるお話です。
そういえば、『ハッピーバースデイ・ジャイアン』の回でも、
みんなから誕生日を祝ってもらえないあまり、夜中にひとりのび太くんの家までやってくるほどに悲しんでいたっけ。
ジャイアンはガキ大将な性格であるとともに、乙女な一面も持ち合わせた男なのである。
そんなわけで、今週のアニメ『ドラえもん』は、
「ジャイアン誕生日スペシャル」と題して、2本ともジャイアンが主役のお話をお送りします。
番組の最後には、ビッグスター・ジャイアンによる「全人類待望の新曲発表」もあるのでお見逃しなく。
まずは、お話の冒頭にて、
過去の思い出話とともに「ジャイアン誕生日パーティの実態」を簡潔にまとめていくドラえもん達。
アニメ『ドラえもん』の感想記事見たさに、こんなブログまで見に来ているような人にとっては、
ジャイアン絡みのイベントの恐ろしさなど、とっくの昔に周知のことだと思いますが、
今週から『ドラえもん』を見はじめたようなちびっ子視聴者の方だと、
ジャイアンの誕生日パーティが一体どういう感じなのか分からない人もいますからね。
アニメ『ドラえもん』は、ご新規さんにも優しいアニメ番組です。
それにしても、『ジャイアン・バースデイパーティ』で、
ジャイアンの料理を強制的に食わされた後に、ジャイアンの歌を聴かされて、よくみんな嘔吐しないもんだ。
コンサートの途中でもどしたらジャイアンに殴られるのが確定するから、みんな必死でガマンしているんだろうか?
せめて、歌を聴かされたあとに料理を喰わされたほうが、嘔吐感を長く耐える必要が無いぶん、まだマシそうです。
でも、ひどい歌を聴かされたショックでメシが喉を通らず、けっきょくジャイアンに殴られる未来も待ち受けていそうな気がする。
そりゃみんな、ジャイアンの誕生日パーティに参加したくないわけだ。
自分の誕生日なのに、家族からそのことをまったく触れてもらえず、
「もしかして自分は家族から愛されていないのか?」と不安になってしまうジャイアン。
もし、自分が家族からこんな対応を取られてしまったとしても、
「きっとお店が忙しいんだろうな」
「サプライズパーティを用意しているのかも」
「誕生日パーティをやるのは普通夜からだもんな」
「俺だっていい加減、家族から誕生日を祝ってもらえるような年齢じゃないもんな」
・・・あたりの都合のいい解釈をして、不安を落ち着かせるところですが、
小学生5年生のジャイアンにとっては、誕生日を祝ってもらえるか心配になってしまうのもしょうがないところでしょう。
そんな誕生日ブルーに陥ってしまったジャイアンに対し、ドラえもん達が動く!
ただ「動く!」といっても、「ムスっとした顔をしてるから祝ってもらえないんだよ」
「家族が赤ちゃんの頃のジャイアンを思い出せばきっと祝ってもらえる」など、おおよそ見当違いな方向で動いていたのが若干気になりましたが、
これらの作戦のために『表情コントローラー』や『ハジメテン』と、
通常回ではあまり出番のない通好みのひみつ道具を使ってくれていたので、そこはまあ良しとしましょう。
ドラえもんファンは、原作で一回しか使われていないようなマイナーひみつ道具が使われるととても喜んでしまう習性があります。
すべては「ジャイアンの誕生日パーティに参加したくないから」という思いが全てだったことを考えると、なんだか面白かったです。
でも、本当にパーティに参加したくないのだったら、
その場の思いつきでは無く、もうちょっと本気で作戦を考えるべきだったかも。
小学生の発想ではあれが限界だったのかもしれないけど、
そこらへんの様子を見るに、スネ夫達も「心の底からジャイアンの誕生日を祝いたくない」ってわけでもなかったんでしょうなあ。
のび太くん達も「(本当に忘れられていたら)代わりに祝ってあげようよ」といったムードになりつつあったものの、
ほどなくして、ジャイアンも家族のみんなから誕生日を祝ってもらえて、無事ハッピーエンドに。
当然のことながら、ジャイアンのパパもママも妹も、彼の誕生日を忘れていたわけじゃありませんよ。
ジャイアンが前から欲しがっていたグローブや、ジャイ子から自画像を誕生日プレゼントとして貰えたり、
事前の準備が大変そうな大皿料理を用意できていたのも、その証拠です。
皆の笑顔に囲まれて、最高の誕生日を迎えることが出来たジャイアンなのでした・・・。
・・・ここで止めておけば、本当にいい話のまま終われそうなので、
その直後に描かれていた、もうひとつの大オチについては、あえて触れないでいくぞ。
でも、あのオチも非常にジャイアンらしい、いいオチでした。
それにしても、ジャイアンのパパがあんなに喋ってたの、
アニメ『ドラえもん』40年の歴史のなかでも、あれがはじめてだったかもしれない。
原作回の『一生に一度は百点を・・・』『ソノウソホント』では、けっこう喋ってるけど、
今回のようにあれだけ出番が多く、あれだけ喋っていたエピソードでもなかったので、
本当に「ジャイアンのパパのセリフ量」だけでいえば、このお話がイチバンになってしまうのかも。
剛田商店があんなに繁盛しているのも初めて見たし、
ジャイアンの誕生日以外にも、いろいろレアなことが起きていたエピソードでありました。
というわけで、一本目の感想は以上です。
シンガーソングライター(コミックス16巻収録)
2本目は、いい曲が浮かばずに苦しむジャイアンのために、
ドラえもんが『メロディーお玉』で新曲づくりのお手伝いをしてあげるお話。
アニメの内容自体は、原作とほとんどいっしょでしたが、
今回は後述のアニオリ展開や、物語のラストにジャイアンの新曲発表も控えていたためか、お話のテンポがなんとなく早めに感じました。
オリジナル展開などの付け足し無しで『シンガーソングライター』の回をそのままアニメ化したら、6~7分くらいで終わっちゃいそうだ。
今週の1本目のお話と2本目のお話を続けて観ると、
ジャイアンが「バースデーコンサート」を2回もやってることにちょっと違和感を感じるけど、まあ、そんなに揚げ足をとるほどの矛盾でもないですかね。
物語の後半では、現実のイベントとリンクさせた、
『遠写かがみ』でジャイアンリサイタルTシャツのデザインを募集するアニメオリジナルの展開も発生。
『スネオ&カッパーナ』は、約8カ月前のお話でスネ夫が立ち上げたアパレルブランドの名前だけど、
この設定を覚えているちびっ子は、はたして全国に何人くらいいるんだろうか?
劇中における「スネ夫のリサイタルTシャツのくだり」は、とくにオチのないまま終わってしまったので、
後にレンタルDVDでこの話を見て「?」と思ってしまった人用に、この感想記事で詳細を書き残させていただきます。
放映当時はこういうリアルイベント企画をやってたんだよ、ということで。
ちなみにジャイアンは『メロディーお玉』を手に入れたことで、259曲もの新曲をつくってしまったらしい。
なんだか危険人物に、とてもマズイものを与えてしまった気がしてならない。
なお、SNSでは「『259』という数字は『趣味の日曜農業セット』でのび太くん達が作ったお餅の数と一緒」というツイートがあった。
あの数字も、脚本家の方がそのことを意識した小ネタなんでしょうか。
そして、「スネオ&カッパーナ」のプロモーション映像も挟みつつ、
今回の『ドラえもん』エンディングにて、ジャイアンの新曲『ジャイアントドリーム』を本邦初公開!
ドラえもん曰く「誰にも迷惑がかからない」宇宙の片隅につくられたステージで、ジャイアンが熱唱だ!
PVのスネ夫はなぜか髪の毛を金色に染めていたけど、
スネ夫みたいな独特の髪型の人が金髪にすると、なにか違うキャラに見えてくるから不思議だ。
スネ夫もその気になれば、関智一さんみたいな声でナレーションをすることだってできるぞ!
3DCGモーションキャプチャで歌って踊るジャイアンを見ていると、
なんとなく『プリキュアシリーズ』『アイカツ!』あたりの女児アニメのエンディングを彷彿とさせる。
でも、シンエイ動画的には『アイドールズ!』に例えたほうが正しそうですね。
この『ジャイアントドリーム』のエンディング制作だって、『アイドールズ!』をつくった会社が担当しておりましたし。
「今の曲のフルコーラスとアンコールを聞きたい人はアプリで。だって・・・。」というメタ発言で締め。
今週のお話で流れた本編以外の幕間シーンは、
DVDソフトに収録される可能性がかなり低そうなゆえの、ドラえもんのメタ発言だ!
いちおう、『ジャイアントドリーム』のフルコーラスPVは、
アプリだけではなく、YouTubeのドラえもん公式チャンネルでも見ることができるので、興味のある方はぜひ。
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
●ドラドラニュース●
ジャイアンリサイタル公式ツアーグッズ『たわしストラップ』を抽選で100名様にプレゼント。
グッズが欲しい人は、2022年6月17日(金曜日)23時59分までに、公式サイトからご応募ください。
■次回予告■
次回の放送は6月18日。
「アマガエール」「うつしっぱなしミラー」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(うつしぼくろ&ロボッターの反乱)
次回の感想:ドラえもん感想(アマガエール&うつしっぱなしミラー)