藤子不二雄や石ノ森章太郎など数多くの漫画家を輩出したことで知られる伝説のアパート「トキワ荘」。
そんな「トキワ荘」が、「コミック阿吽」などのエロ漫画雑誌を発売していることで知られるヒット出版社にも存在していたという情報が入りました。(参考:ヒット出版社 - Wikipedia)
そのエロ漫画界のトキワ荘の実態について、先日発売されたあべもりおか先生の単行本「あべもりおかの・・・(仮)」が詳しく紹介しております。
- 作者: あべもりおか
- 出版社/メーカー: ヒット出版社
- 発売日: 2016/08/09
- メディア: コミック
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ヒット出版社発売の「コミック阿吽」の巻末にて連載中のこの作品。
内容的には作者であるあべもりおか先生が、毎回編集長の指示のもとに様々な場所やイベントに行った際の体験を描く・・・といった体当たり系ルポ漫画となっており、
簡単に言ってしまえば、かつて少年マガジンで連載していた西本英雄先生の「もう、しませんから。」みたいな内容だと言ったほうがわかりやすいかもしれません。
しかしこの漫画では、エロ漫画雑誌連載という利点を生かして少年誌連載の「もうしま」ではとても取り扱えないような大人向けのエッチなイベントに行っていたり、
雑誌のコネクションを生かし、師走の翁、岡田コウ、井上よしひさ、流一本、環々唯、おおとりりゅうじ、桃色卍流、鈴木狂太郎などのコミック阿吽の看板作家オールスターズがこれでもかと漫画内に登場してくるのがこの作品の魅力となっています。
というより、師走の翁先生はこの漫画にほぼ準レギュラーなみの頻度で登場しています。師走の翁イベント恒例の儀式・パイタッチも漫画化されているぞ!
ネットで定期的に炎上することでお馴染みのパイタッチ
ちなみに、エロ漫画にあまり詳しくなく上の作家さんたちを全く知らないという人のために例えるならば、
ジャンプでいうところの秋本治や鳥山明、冨樫義博、尾田栄一郎、久保帯人などが巻末の「磯部磯兵衛」に実名でがっつり登場してきたみたいな感じです。
例え方がなんか合ってないかな? とにかくすごい作家さん達が登場してくるってことです。
あ、言っておきますが、この漫画は成年コミックなので未成年の人は読んではいけませんよ。カバー裏とか結構えげつないイラストが載ってたりするからね。
で、話は戻りまして「エロ漫画界のトキワ荘」のお話。
元々はコミック阿吽の編集長さん(上の画像・右側)が、新人エロ漫画家育成のために作ったエロ漫画界のトキワ荘改め「ヒット荘」。
実はこの漫画の作者あべもりおか先生自身も、もともとこの「ヒット荘」の住人だったりします。
ところが、その「ヒット荘」。入居者がなかなか集まらなかったり、
貴重な入居者も途中でどっかへ逃げちゃったりとなかなかうまくいかなかったようです。
ちなみに画像のドラえもんっぽい人は、ヒット出版社を中心に仕事をしている滑空先生。
詳しくは「滑空 失踪」で検索してみてください。
で、最終的にはヒット荘への入居者があべもりおか先生ひとりだけになってしまったことから、2015年3月にあえなく閉寮となってしまいました。無念!
やっぱりどこの世界でも新人育成ってのはなかなかうまくいかないもんなんでしょうねえ。
これで大人気作家さんが出ていればヒット荘も、本当に「エロ漫画界のトキワ荘」と呼ばれていた未来があったかもしれません。
そういや「コミック阿吽」って年に1回くらい連載作家さんを連れて海外旅行に行き、そのレポート漫画を雑誌に描かせるみたいな企画やってたけど、今もやってるのかね?
ともかく「あべもりおかの・・・(仮)」自体は、普通にエロ漫画家さんのレポート漫画として充分に楽しめる出来なので、是非とも読んでみてください。
他のエロ漫画雑誌でもこういうルポ漫画やってくれないかなあ。
あ、あとそれから。
この漫画を読んでいて、伊佐美ノゾミ先生が漫画家を引退していた事を知りました。
普段より藤子不二雄関連の無駄な情報を発信し続けてる「原子おはじき」が、この伊佐美ノゾミ先生関連で書き残しておかないといけないことといえば、
過去に「伊佐美・F・ノゾミ」「伊佐美ノゾミⒶ」という神をも恐れぬペンネームで単行本を出していたという事です。(ソース)
ちなみに各単行本の「あとがき」によると、
伊佐美・F・ノゾミの「『F』はファックかと思いきや、FカップのF。転じて巨乳ものの作風」を表しており、
伊佐美ノゾミⒶの「『Ⓐ』はアナルかと思いきや、AカップのAで、転じてロリ物という意味になります!」という意味が込められているそうです。
勉強になったね。
トキワ荘パワー! (Feelコミックス ロマ×プリコレクション)
- 作者: 手塚治虫 他
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2010/08/31
- メディア: コミック
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