8月25日(土曜日)に、
24時間テレビ内で放送されたスペシャルドラマ『ヒーローを作った男 石ノ森章太郎物語』を見ました。
夜9時頃開始だって言ってたのに、なかなかドラマが始まらなかったり、
自分が「まんが道」「愛知り」史観にとらわれているせいで、当作品と違う描かれ方をしたドラマのシーンでは頭がちょっと混乱してしまったり、
トキワ荘のメンバー全員がイケメンになっていたことで、誰が赤塚氏で誰が石ノ森氏なのかわからなくなってしまったりと、
いろいろ思うところはありましたが、見ている分には非常におもしろいドラマになっていました。
藤子両先生も「場の状況説明役」としてドラマでけっこう出番があったので、大満足です。
「ぼくのそんごくう」代筆で煮詰まった結果、窓から自分の置き時計を投げ捨てられてしまった時の安孫子先生のリアクションには注目だ!
そして、ドラマで一瞬だけ描かれた「借金苦でトキワ荘から逃げ出す森安なおや先生のシーン」は思わずふいてしまった。
石ノ森先生のトキワ荘での暮らしや、赤塚先生との絡み、仮面ライダー創作秘話などもドラマでたっぷりと描かれていましたが、
まさか「ファンタジーワールドジュン」を貶してしまったことで手塚先生が自宅まで直接謝りに来たくだりまで、ドラマで見ることができるなんて思いもしなかった。
スタジオゼロのくだりはちょっとしか描かれなかったのに、
一体どういう基準で「今回ドラマにする石ノ森先生の人生のエピソード」をセレクトしたのかが非常に気になるところです。
あと、手塚治虫先生役をお笑い芸人のバカリズムさんが演じていたのも意外だった。
ドラマにはちょっとしか出てなかったけど、「U・マイア」の水野英子さん役も尼神インターの誠子さんが演じられていた。
このキャスティングの意図はよくわからないけど、似てるっちゃ似てるのかな?(ファイヤー!単行本著者近影より)
今回石ノ森先生役はジャニーズの中島健人さんが演じられていたので、手塚先生の役も「ブラックジャック創作秘話」の時と同様に草彅剛さんに演じさせるのもよかったかもしれない。
ついでに、テラさん役も「トキワ荘の青春」の本木雅弘さんにカムバックしてもらうってのもアリですな。
ドラえもん物語 ~藤子・F・不二雄先生の背中~ (てんとう虫コミックススペシャル)
- 作者: むぎわらしんたろう
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/08/28
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (6件) を見る
こうした漫画家さんの人生を描いた良いドラマを見てしまうと、
「『ドラえもん物語』もどこかでドラマ化してもらえないかな~」という気持ちも、かなり強くなってくる。
来年でドラえもんは誕生50周年を迎えるので、
テレ朝あたりでドラマを放送するには、かなりいいタイミングだと思うのですがどうでしょうか。
むしろ、自分が言うよりも先に、テレビ朝日によるドラマ化計画が水面下で進んでいるのかもしれない。
この漫画も2時間ドラマにして放送すれば、それなりに見てくれる人はいると思うんですけどねえ。
仮に「ゴールデンで放送するにはいまひとつ登場人物に華がない」みたいな理由で、
主人公であるむぎわらしんたろう先生が「むぎわらしん子先生」に性別が変わっている改変があったとしても、最悪許すぞ!
映画版の「未来の想い出」も主人公の性別が変わってたし、脚本さえちゃんとしてれば問題ない!
ドラマでは、藤子作品にあこがれたメガネの似合う女性漫画家が「ねじ巻き都市冒険記」を生み出すんだ!
ただ、ドラマのエンディングだけは原作と同様に、
子供たちが楽しく遊ぶ藤子・F・不二雄ミュージアムの「はらっぱ」の光景から、カメラを青空に切り替え、
そのままスタッフロールとともに、「つなぐ未来へ」を流してくれると実にありがたいです。
最後にあの曲を流せば、ドラマがいい感じに締まりそうな気がするので、実際にやってみてください。
そんな感じで、見た後にいろいろと語りたい気分になるドラマでございました。
来年の24時間テレビのスペシャルドラマも、こういう実在の人物をテーマにした内容だったらいいですね。おしまい。