藤子・F・不二雄トリビュート&原作アンソロジー F THE TRIBUTE
出版社:小学館
発行日:2024年12月1日
価格:2980円(税込)
全456頁
2024年11月22日(金曜日)発売。
人気漫画家たちが藤子F先生へのリスペクトを込めて描いたトリビュート作品と、
その各人気漫画家たちが選んだ「珠玉の藤子F作品」を一冊にまとめた、豪華コミックスだ!
今回参加してくださった漫画家さんとトリビュート作タイトルは、以下の通り。
(※作品掲載順)(※★がついている作品は『Fライフ』3号(2014年刊行)で発表済の作品)
・高松美咲 『エリさま、お料理する』
・奥浩哉 『Another Perman』
・浅野いにお 『D』★
・高橋聖一 『今日が地球の最終回』★
・石黒正数 『音速の箱』★
・大童澄瞳 『ねがい星の災難』
・小玉ユキ 『キテレツな彼のこと』★
・木村風太 『運命のT・P』
・今井哲也 『FはフューチャーのF』★
・山口つばさ 『もう一人の流血鬼』
・モリタイシ 『ラーマン』★
・真造圭伍 『スネ夫ボーイ』
・とよ田みのる 『にゃんポコ』★
・山本さほ 『大人になりたくない』
・吉崎観音 『時空の島にて』★
もちろん、すべての作品が面白かったのですが、
今回の収録作品の中では、大童澄瞳先生の『ねがい星の災難』が一番のお気に入り。
自身のドラえもん愛とドラえもん知識を詰め込みまくったような題材。
そして「自分が漫画家になって『Fトリビュート作品を描け』と言われたら、あれとほぼおんなじ内容の漫画を描きそう」という、謎の親近感がわいてきたことが一番の理由です。
自分もあんなマニアックなドラえもんネタを詰め込んだマンガ、描いてみたいな・・・。
「ほかの作家さんたちが描く、Fキャラの姿はやっぱり新鮮だ」
「今回参加してくれた漫画家さん達は、全員藤子プロ公認の作家ということになるのかな?(逆に呼ばれていない人は現時点だと…?)」
「タイムパトロールと巻戻士だと、タイムトラベルのルールが違うの面白い」
「『ケロロ軍曹』はその後*1、本編でもイースター島に行く展開になって…」
など、『F THE TRIBUTE』を読んで思ったことは他にもいろいろあるのですが、
そこらへんの感想はページ数の都合ではぶかせていただきます。ごめんね。
「今回収録されているトリビュート作の約半分が既に発表済みの作品*2」と知った時は、
少し萎えたところもありましたが、
前述の「人気漫画家さん達が選んだ 藤子F作品(Fアンソロジー)」や、
「この本のためだけの作家さん達への新規インタビュー」を収録するなど、
ただ過去作を再掲しただけの書籍にはなっていなかったので、まあそこは許せる範囲にはなったかと。
既に『Fライフ』でトリビュート作を読んだという方も、
新規インタビュー目当てに『F THE TRIBUTE』を手に取ってみるのもいいかもしれません。
分厚い(全456ページ)
あと、自分も本屋さんで『F THE TRIBUTE』を買うときに気づいたのですが、
この本は原作トリビュート作と原作アンソロジーを収録しているが故に、そこそこ分厚かったりします。
さらに自分は、
「『F THE TRIBUTE』は『ドラえもんlife』と同じくらいの判型なのかな…」と勝手に思い込んでいたせいで、よけいに分厚く感じてしまった!
この『F THE TRIBUTE』の主な購買層は、おそらく各漫画家さんのファンの方か、
藤子不二雄関連の書籍はなるべく全部買う主義のハード藤子ファンのいずれかだと思いますので、
前者の方は、あらためて藤子F作品に触れるキッカケにしてもらったり、
後者の方は、今回参加してくださった漫画家さん達の作品を読むキッカケになればいいのではないかと。
こんなに分厚い本なんだから、好きな作家さんの作品や、
藤子F先生の原作アンソロジーのページだけしか読まないのはもったいないぞ!
この本をすべて読んで『F THE TRIBUTE』の世界を満喫しよう! おしまい!