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NHK地上波『藤子・F・不二雄SF短編ドラマ』感想(第1回~第4回)

 

 

どうも、こんにちは。

 

 

 

 

 

 

2023年4月からNHKBSプレミアムで放映されていた、

藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ』が、5月29日(月)から地上波NHK「夜ドラ」の枠でも放送開始となりました。

 

 

 

短編ドラマのためだけに「NHKプレミアム」に加入するのはちょっとしんどかったので、本放映時はなくなく視聴を見送っていたのですが、

こうして地上波で再放送してくれるのは本当にありがたい。

 

 

いやホント、NHKの受信料を毎回律儀に払い続けていてよかったです。

 

 

 

自分はこれからも受信料を払い続けるつもりなので、

NHKさんも頑張って、藤子不二雄関連の番組をいっぱい作り続けてください。

 

 

 

 

 

・・・というワケで、ここからはドラマを見た感想を書き連ねていこうと思います。

 

 

今週放送されたのは、第1回から第4回まで。

次週放送分の感想はまた来週書かせていただきます。

 

 

 

 

 

◆おれ、夕子(5/29)

とりあえず、白髪のカツラをかぶった山本耕史さんの姿がなんだか面白かった。

夕子のおやじさんを実写化すると、あんな感じになるんですか。

あの姿を見て、実写版『ゲゲゲの鬼太郎』ウエンツ瑛士さんを思い出してしまった。

 

 

さらに回想シーンでは、黒髪のカツラをかぶった山本耕史さんも登場。

SNSでは「原作通りに子役を腕ブランコできる筋肉の持ち主だから、山本さんがあの役に採用された」という憶測が飛び出していたけど、本当にそうだったらどうしよう?

 

 

 

NHKの放送の都合上なのか、夕子がヌードになるシーンや、白ウサギが一瞬で灰色になるシーン等はカット。

 

前者はしょうがないとして、後者の動物実験うんぬんのくだりも、

「今のご時世的にはマズい」とドラマスタッフ側で判断されちゃったんでしょうね。おそらく。

 

ウサギの体の色を変えるくらいなら、CGでもなんとかなりそうですし。

 

 

なお、主人公・佐藤弘和(演:鈴木福)の女装シーンは、NHKでもOKだったらしい。

さすがに原作通り、下着姿にまではいきませんでしたが。

 

 

 

そして、動物実験のくだりがカットされた代わりに、

夕子の死んだお母さんをフューチャーする演出が原作より多めに入っていたのは、実に気になるところ。

 

自分もドラマを見たあとに、あらためて原作を読み返してみたのですが、

たしかに原作では、おやじさんにとっては自分の妻となる、夕子のお母さんに言及するシーンは数コマほどしかなかった。

 

 

もしも、今回のドラマを担当した人が「もっとお母さんにも触れるべきでは?」と思って、

家に夕子のお母さんの写真を飾ったりするなどの演出をしたのだとするのなら、これは良い改変なんじゃないかと思いました。

 

 

 

 

 

メフィスト惨歌(5/30)

「主人公の男がじつは悪魔を利用していたオチ」のもとに描かれているドラマ版。

 

 

じつは自分は、

ずっと「あの男はいろいろ契約の条件をつけた結果、ラッキーでああなった」という解釈で読んでいたせいで、

 

今でも、あんな登場1コマ目で鼻水垂らしてたようなヤツが、悪魔を欺けるような計算ができるとは、あまり思えてなかったりしています。

皆さんは、あの原作の主人公に対して、どういうイメージを持っていますか?

 

 

 

それにあの悪魔メフィストも、本当に「人間の魂」が欲しいのだったら、

 

『魔法少女まどか☆マギカ』のキュゥべえみたいに、

まだ物事の判断力が未熟な女子中学生とか、今にも死にそうな人とかを狙い撃ちすれば、簡単に魂の契約が取れそうだけど、

そういう悪魔的なことができないからこそ、何十年も契約がとれずにいたんでしょうね。

 

 

本来は人々から恐れられる存在なのに、元来の人(?)の良さで損をしてしまう。

そんな悪魔役に、遠藤憲一さんをキャスティングしたのは、なかなかのハマり役だったのではないのかと。

 

 

 

むしろ、目の前で心臓を押さえて苦しむ部下に対して、

「そろそろ退職する?」と言っていた上司(演:大和田伸也のほうがよっぽど悪魔っぽさがありました。

 

 

 

なお、今回のドラマ化によって、

メフィストの魂の予算が8000万円、瀬川ユリの値段が1億5726万9915円と、人間の命の価格が原作よりだいぶ値上がりしていることも判明しました。

やっぱり人間界だけでなく、悪魔の世界も物価も上がってるんですね。

 

 

 

そしてドラマ版では、主人公の男はアイバンクではなく、

「自分の細胞を『万能細胞研究所』に提供していた」なる、なんとも怪しげな設定も追加。

「万能細胞研究所」って、一体どういう施設なんだ・・・?

 

 

アイバンクだけでなく、現代は免許証で臓器提供の意思表示もできたりもするので、

悪魔も人間と魂の契約をするには、だいぶキビシイ時代になっていそうだ。

 

 

 

 

 

◆定年退食(5/31)

この回に、加藤茶さんと井上順さんが出演するのは知っていたけど、

高木ブーさんもモブ役で出演していたのは、エンドクレジットを見るまで全く気づきませんでした。録画してて良かった。

 

 

 

「無髪族(むはつぞく)」に影響されていた吹山のお孫さん。

 

どうせ73歳以上になれば、ロクな生き方できなくなるんだから、

若い人はそれまでの間、好き勝手に生きていくのも、ひとつの割り切り方だとは思えます。

 

 

どうでもいいけど、スーツに長髪姿だった23区市役所の人たち、

全員トム・ブラウンの布川氏にしか見えなくて、ちょっとコワかったぞ。

 

 

 

「奈良山首相 暗殺計画」のくだりの台詞が、

「奈良山首相のクーデター計画」に変わっていたところを見て、思わず察してしまったり。

 

 

ラストシーンの階段のところは、本当に原作を忠実に再現していました。

あんな原作再現にぴったりな階段、よく見つけられたものです。

 

あの階段がどこにあるかわかったら、実際に行ってみたい。

 

 

 

 

 

◆テレパ椎(6/1)

原作の登場人物の再現度がかなり高かった印象を受けたこの回。

世界観は昭和っぽい雰囲気だったけど、スマホや薄型テレビも登場していたので、フツーに現代のお話なんでしょうね。

 

 

 

「他人の考えていること」が強制的にわかってしまうの、

Twitterの嫌な情報がずっと脳内に流れ込んでくるようなもんだと考えるとおそろしい。

 

 

『テレパ椎』は自分で所持するものではなく、

嫌いな奴のジャンパーのポッケにこっそり忍ばせて、そいつの反応を見て楽しむくらいが一番よさそうではある。

 

もしくは、他人の思考を読み取れることをうまく使えば、

カジノでバカ勝ちできたり、テレビで人気者になれそうでもあったので、主人公にはそういう平和的な使い方も試してみてほしかった。

 

 

 

主人公の男は、周りの人間がみんな嫌な事を思っていることに絶望しているようでしたが、

ただ単に、あの街にやべえ奴しか住んでいなかっただけ説もありうる。

 

 

あんなネガティブ人間が駅前に沢山いるような街、あんまり住みたくないぞ。

いや、これも自分が気づいてないだけで、世の人たちって、みんなネガティブを内に秘めながら生きているものなんだろうか?

 

 

 

ただあの主人公も、他人の好意に甘えすぎている部分が多々あった。

そりゃ友人だって口に出さずとも、あれくらいの文句を心に秘めていても仕方がない。

 

「実はあのような事を思っている」と知ってしまうと、その人が悪く思えるけど、

本人に直接言わないだけ、まだ優しい性格の人だといえます。勝手に人の思考を読み取る奴のほうがずっと悪い。

 

 

 

『テレパ椎』を持つことは、自分の甘ったれ根性を見直すためのいい機会にもなりそうだとも思いました。

今までの行為を反省し、自分の性格を変えても、まだその友人が心の中で悪口を言っているようなら、とっとと縁を切っちゃいましょう。

 

 

 

 

 

・・・そんなわけで、感想は以上です。

 

 

地上波での次回の放送は、6月5日(月)の午後10時45分から。

『昨日のおれは今日の敵』をお送りします。

 

 

 

 

 

 

 

そして明日6月4日、夜10時50分からは、

藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」の新作『箱舟はいっぱい』『どことなくなんとなく』が放送されます。

 

 

 

NHKBSプレミアムが見られる環境の人は是非!

そして、この2本もいつか地上波で放送してくれるといいな!