2022年5月14日放送分 ネタバレ注意!
●ドラドラニュース●
今週から(?)番組の冒頭で「球状になったドラえもん達が上から落ちてくるミニアニメ」が挿入されていました。
あのオープニングアニメ。SEなしのまったくの無音だったのは、何か意図でもあるのだろうか?
デビルカード(コミックス第22巻収録)
300円欲しさに、つい『デビルカード』に手を出してしまったのび太くん。
ひと振りで300円貰えるかわりに、身長が1ミリ失われてしまう悪魔の道具によって、自分の身体が消滅の危機に陥ってしまう・・・!?
自分の身長と引き換えに、300円を手に入れることができる『デビルカード』。
まあ、基本的には使わないほうがいい道具ではある。
のび太くんは「そのうち成長するから、1ミリくらい減っても大丈夫」みたいなことを言っていましたが、
そのうち、異性からの目を気にするような年頃になってくると、身長のたいせつさは本当に身に染みるようになりますよ。
おなじ「背丈が1センチ低い」でも、
「身長170センチの人間」と「身長169センチの人間」では、おおきな違いが出てきます。
『デビルカード』から出てきた悪魔は、
「この道具を使うと身長(しんちょう)が減るので慎重(しんちょう)にね」と言っていましたが、
これは、つまらないダジャレとかではなく、本当に重要なご意見です。
いや、セリフ自体はつまらないダジャレではあるんだけど。
そもそも300円くらいなら、家じゅう探していればタンスの裏とかに落っこちてそうだし、
身長1ミリと引き換えに得られる報酬が「300円」なのは、いくらなんでも安すぎる。
身長170センチの人が限界まで使っても、51万円しか手に入らないことを知ったら、
この道具のバカバカしさがよくわかると思います。
300円ポッチじゃ、今どき「てんとう虫コミックス(528円)」すら買えない!
せめて、ひと振りで30万円くらい出てきてくれるなら、ちょっとくらいは使うことを考えるのに。
この道具、じつは子供向けだったりするのか?
一歩間違えたら子供が死んでてもおかしくないような道具を、フツーに市販しちゃう未来の世界はどうかしてるぞ。*1
あと、あの悪魔はなんで「人間の身長」をお金で買い取ってるんだろう?
『デビルカード』は、いろいろと謎の多い道具である。
とにかく、自分が『デビルカード』を手に入れても基本的には使わないつもりですが、
粗品として貰える「ティッシュ」や「洗剤」をタダでいただく目的で、この道具をゲットするのは割といいかもしれません。
目当ての品をゲットしたら、あとは道具を焼き捨てたり、どっかに埋めちゃえばいいだけだもんな。
でも、『デビルカード』は悪魔の道具なので、
自分が使おうと思わなくても、ついつい使ってしまうように仕向けられちゃうんでしょうなあ。
悪魔のしわざで、確かに焼き捨てたハズの『デビルカード』が、
いつの間にか、ズボンのポケットの中に入っていた・・・みたいな怪奇現象も起きてきそうだ。
そんなワケで、なんの考えも無く『デビルカード』を使ってしまったり、
何も知らないジャイアン達や、のび太のパパ・ママたちが情け容赦なく使ってしまった結果、
40万2300円ぶんの身長を悪魔にもっていかれることが確定してしまった、のび太くん。
単純計算だと、身長が134センチは縮むってことになりますね。
身長129.3センチのドラえもんだったら、完全に終わってしまう非常事態だ!
とはいえ、小学5年生の平均身長を見るに、
ドラえもんが言うような「縮んで無くなってしまう」という現象はギリギリで回避できそうだけど、
そのかわり、身長5センチ程ののび太くんが爆誕してしまう恐れはある。
もしもドラえもんが後述の方法を使っていなかった場合、
のび太くんは『のび太の宇宙小戦争』のパピくんくらい、ちっちゃくなっていたのだろうか?
この話が『まんが日本昔ばなし』の「ごんぞう虫」みたいなオチにならなくて、本当によかった!
ドラえもんが、『ビッグライト』でのび太くんを巨大化させることによって、
のび太くんが恐怖の身長5センチ人間になる最悪の事態は、なんとか避けられた。
『ドラえもん』好きは、この話を見るたびに、
「『ビッグライト』には『スモールライト』のように時間制限はないのか?」という疑問を抱きがちではありますが、
今回のアニメでも、そのへんの問題に対するフォローは一切ないまま終わっていきました。
『ビッグライト』で大きくしたものは、ずっと大きいままなんですかね。
作中での描写がない以上、今のところは「『ビッグライト』の効果は永遠」と思うしかありません。
『デビルカード』の必勝法を知ったことで、のび太くんもすっかり浮かれていましたが、
このやり口を悪魔側が知ったら、それなりの対策はとってきそうなので、やっぱりこの道具は使わずに焼き捨てた方が賢明だぞ!
というわけで、一本目の感想はここまで。
●ドラドラニュース●
今年のジャイアンの誕生日にあわせ、
来たる6月11日(土曜日)の放送に、ジャイアンが新曲を発表することが明らかになりました。
<関連リンク>
今回の新曲の作詞は「ジャイアンの中の人」である、木村昴さんが担当。
「これを見てくれているみんな。完成を楽しみにしててくださいね。
もうジャイアンのリサイタルを聞きに行って、イヤー(耳をふさぐジェスチャー)。もう、そんなこと絶対させませんから」
と、木村昴さんご本人がVTRでコメントを寄せるほどの自信作に仕上がっているそうなので、
みなさんも新曲には大いに期待していきましょう。
さらに同日の放送では、今年4月に募集していた、
「ジャイアンのリサイタルTシャツデザイン募集」の最優秀賞も発表。
応募総数1万1487通もの候補のなかから、
ジャイアンのコンサート衣装として選ばれたのは、はたしてどのデザインなのか!?
みたままベレーで天才画家(コミックス34巻収録)
『みたままベレー』と『自動二十四色ふで』があれば、どんな人でも「天才画家」になれる?
自分のヘタな絵を笑われたくなかったのび太くんは、この道具で写真そっくりな絵を描こうとするのですが・・・。
ドラえもんの説明に対して、のび太くんはあまり理解できていないようでしたが、
簡単に言っちゃえば、自分の脳内の記憶をそのまま「絵」としてアウトプットしてくれるこの道具。
作中の使い道通りに「自分の記憶の中にしかない情報」を、
スケッチブックに描き出すことができるのは、とてもありがたいですし、
作中でそういう方面の使用は全くされてなかったけど、
これを使えば、自分好みのアダルティなイラストをたくさん生み出せそうだな・・・と思ってしまったのは、ここだけのナイショ話にしておきたい。
藤子・F・不二雄先生は、そんな不純な使い道のためにこの道具を考えたわけじゃないんだぞ。たぶん。
でも、『みたままベレー』さえあれば、
たしかに、高いお金を出してskeb(スケブ)にリクエストを送る必要もなくなってしまいそうだから困る。
『いらすとや』の登場によって、街の広告のイラストカットが、
全て『いらすとや』に乗っ取られてしまったようなことが、未来の世界でも起きてしまうのだろうか?
こんな便利そうな道具がある未来の世界だと、
「イラストレーター」のお仕事だけで食べていくことを目指している人は、かなり大変そうです。
今回はアニメオリジナル展開として、
「草野球のアウト・セーフの判定」や、「伊藤つばさちゃんのロケ現場をスケッチするくだり」もありましたが、
「過去の出来事を見たい」という用途なら、
『みたままベレー』を使うよりも、ふつうに『タイムテレビ』を使った方が他人に迷惑もかからないし、よっぽど手軽な気がしました。
善意とはいえ、必要以上に他人(ひと)の手を煩わせるのはよくないことである。
とくに後者に至っては、
ドラえもんが「1秒ごとにつばさちゃんを描いてくれ」なるムチャ振りをしてしまった結果、
おそらく、次の出番は無さそうな名も無きモブが、
「伊藤つばさちゃんのパラパラマンガ」ができてしまうほどの量のイラストを描かされる被害をうけていた。
あんなに緻密な絵を何枚を描かされたら、一発で腱鞘炎になってしまいそうだ。
この道具、もしかしたらゴウモンの一種として使えるのかもしれない。
そして物語の後半では、
原作でもおなじみの、電話ボックスに大金入りバッグを忘れてしまったおじさんが登場!
その大金入りバッグを届けてくれた人に対し、
原作にあった「このへんに交番はないかしら」のセリフをあえて言わせないことで、更なるストーリーの盛り上がりをつくっていたところがよかったですね。
なお、この日のEDクレジットでは、
大金入りバッグ失くしおじさんの名前は「チョビ髭親父」で、
大金入りバッグを届けてくれた人の名前は「ロンゲの男」という役名で呼ばれていた。
たしかにあの2人は原作でも名前なしキャラではあったけど、もうちょっといい呼び名はなかったものだろうか?
もしかして「引くえもん」でも、両者はこの名前になっているとか?
『みたままベレー』でいろいろな問題を解決してきたのび太くんでありましたが、
ここでようやく話の本題である「スネ夫達に見られてもバカにされないような風景画づくり」に着手。
のび太くんの思惑どおり、写真そっくりな絵を描くことはできたものの、
その絵があまりに写真に「そっくりすぎた」ため、
みんなから「のび太が絵を描けなくて、写真を撮ってくる禁じ手を犯した」と思われてしまう幕切れに。
そりゃ、普段はヘタな絵しか描けない人が、
とつぜん写真そっくりな絵を持ってきたら、そう思われてもしょうがないですわな。
『一生に一度は百点を・・・』におけるジャイアンのことを思い出してしまった。
それに、本来のやりたいことをせず、道中で寄り道をし過ぎた結果、
みんなに絵を見せるのが、すっかり夕暮れ時になってしまっていたのもマズかった。
せめて、『みたままベレー』を手に入れた後すぐに、
みんなに見せる用の絵を完成させていれば、まだ「写真を現像する時間なんて無かったでしょ」と反論を返すこともできたのに。
まさに「策士、策に溺れる」を地で行くような回でした。
そもそも「『みたままベレー』で描いた絵」を自分が描いた絵だと偽るのも、
風景の写真を撮って「これは自分の絵だ」と騙るインチキとあまりレベルが変わらなさそうな気もするので、
やっぱりここは、みんなから笑われること覚悟で、
「今の自分の精いっぱいの画力で描いた絵」を見せつけてやったほうがよかったかも。
すかさず、出木杉くんあたりが「他人が頑張って描いた絵を笑うのはいかがなものか?」と擁護をしてくれそうなので、
とりあえず「写真を自分が描いた絵だと言い張るインチキ野郎」のレッテルを貼られるよりは、だいぶマシだったんじゃないかと。
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
●ドラドラニュース●
アニメ『ドラえもん』のエンディングテーマとして、
2021年1月から約1年4カ月(!)にわたってお送りしてきた、Official髭男dismの「Universe」は一旦終了。
そして今週はその代わりとして、エンディングに「ドラえもん・えかきうた」が放送されました。
前回流れたのが2021年11月6日なので、約6か月ぶりのえかきうたです。
(※はじめての人へ)
このブログでは、アニメで「ドラえもん・えかきうた」が流れるたびに、
毎回ドラえもんを描くマイルールが設けられています。
■次回予告■
次回の放送は5月21日。
「ママのダイヤを盗み出せ」「ポケットの中のしずかちゃん」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(母の日はおおせのママに&ノゾミルじゅう)