1月27日発売、ヤングジャンプ2022年9号掲載『イビルヒーローズ』第29話の感想です。
ネタバレもありますので、未見の方は注意してください。
前回、ヒデオくんだけを先に『ふくりゅうの家』に行かせ、
自分ひとりで「バニシング・スペースグレイ」と戦うことを提案してきた、エメラルド・ソニック。
その理由はやはり、自分のせいで潜伏先が知られてしまったことにより、
「皆に迷惑をかけてしまった」と悩む、ソニック自身による贖罪のためであった。
うーむ、ソニックはよく言えば真面目な人物なのですが、ちょっと責任感が強すぎるところがあるように思える。
今の自分では、まともにスペースグレイと戦っても勝ち目はないし、
かといって、ヒデオくんと共闘していても、その間に國島ハクらによって『ふくりゅうの家』が襲われてしまう。
ならば、自分の命と引き換えにしてでも、ヒデオくんを逃がして、
少しでも『ふくりゅうの家』側の被害を食い止めておこうと考えるのは、よっぽどの覚悟が無いとできないことである。
まあ、こんなソニックの考えも「ヒーローらしい性格」といえば、ヒーローらしい性格なんですけどねえ。
しかしヒデオくんは、このソニックの提案に対し、
バニシング・スペースグレイとの戦いに、自ら割り込んでいく形でそれを拒否。
あらためて、ソニックとの共闘を申し込むのでした。
ソニックが「英雄(ヒーロー)」であると同時に、ヒデオくんだってひとりの英雄である。
彼もヒーローとして、目の前の命を見捨てるようなマネはできなかったのでしょう。
「お前は俺と一緒に戦うんだ」
「俺1人じゃあいつを斃せない 2人じゃないと斃せない」と語るヒデオくん。
この言葉が示すように、果たして2人は強敵相手にどのようなコンビネーションを見せてくれるのか?
しかし、バニシング・スペースグレイは、
光線などの物体も含め、触るだけで何もかも消失させてしまう能力を持つ英雄である。
パンチやキックなどの打撃技はもちろんのこと、
ビームなどの広範囲攻撃も、すべて手のひらでガードされてしまうのは、かなり厄介だぞ。
ソニックの高速移動によって、スペースグレイの目を惑わせたところで、
ヒデオくんが背後から光線を放つのが必勝パターンか!?
あ、そういえば、ヒデオくんがソニックの戦いに無理やり割りこんだせいで、
ターコイズ・エイトが、今度こそ完全にトドメを刺されていました。
てっきり、この人は先週死んだと思いこんでいたのですが、まだ生きてたとは。
あれほどの再生能力があるならまだまだ戦えただろうに、この離脱は惜しい。
表情に乏しいからわからないだけで、バニシング・スペースグレイも心のどこかで「やっちゃった・・・」と思っているのかもしれないぞ。
こうして、ヒデオくんとソニックが共闘でスペースグレイを斃す決意を固めたその頃、
『ふくりゅうの家』では、國島ハクの手下と思わしき英雄の手によって、ほとんど壊滅状態に追い込まれていた。
杏やシュウジ、カオルさん等はともかくとして、
あまり戦力にならなさそうなリツカちゃんまでやっつけておくとは、なかなか用意周到な敵である。
でも、他の人たちと違い、カオルさんだけ出血をしていないように見えるので、
いまは敵の目を欺くために、ワザとやられたフリをしているだけなのかも。
『ふくりゅうの家』が襲われた一部始終については次回描かれるようなので、今はそこに注目していきましょう。
というわけで、来週に続く。