2021年10月16日放送分 ネタバレ注意!
●ドラドラニュース●
今週の『ドラえもん』YouTubeプレミア配信の内容はこちら。
スリル満点!いれかえコースで猛レース(アニメオリジナル)
今週は、2本ともアニメオリジナル回。
のび太くんの「とある一言」がもとで、鏡の世界の中でカーレースが始まってしまう・・・?
今日も朝早くから、ドラえもんに無理やり起こされたのび太くん。
まだまだ眠っていたいのび太くんは、学校に行きたくないあまり、
「考えてもみてよ。毎日毎日同じ景色を見ながら同じ学校に行くんだよ。」
「いいかげん、もう飽きたってこと」と、よくわからない屁理屈を言い出していた。
のび太くんが所望する「毎日景色の変わる通学路」を想像したら、
なんとなく、懐かしの名作ゲーム『トルネコの大冒険』のダンジョンを思い出してしまった。
でも大人になったら、最低でも40年くらいは毎日同じ電車に乗って同じ会社に行かなければならないことを考えると、
小学生のうちからこんなことを言っているのび太くんが、将来ちゃんと会社勤めのできる人間になれるかが不安でしょうがない。
のび太くんもたまには遠回りして、ちがう道から学校に行ってみれば、また気分も変わってくると思うぞ。
普通の人であれば、そんなマジレスを飛ばしただけで終わりそうなところですが、
のび太くんの無理難題を『ひみつ道具』の力で本当に叶えてしまうのが、ドラえもんのすごいところ。
場所を自在に入れ替えることのできる『いれかえマップ』をつかうことで、
のび太くんが通いなれたいつもの通学路を、最初から最後まで飽きさせないコースへと変えていったのでした。
ドラえもんが場所を入れ替えるために、
マップ上のタイルらしきものを動かす時の仕草は、『チクタクバンバン』っぽさもありますね。
下校後、『いれかえマップ』の存在を知ったのび太くんたちは、
スネ夫くんのアイディアをもとに、自分たちで作ったコースでカーレースをすることに。
「お花畑ゾーン」や「ジェットコースターの線路の上ゾーン」など、なんでもありなレースを走り抜け、
スタートの「スネ夫の家」からゴールの「富士山」までのオリジナルコースを、一番最初にゴールするのは、いったい誰だ!?
SNS上でも反応されている方が多かったですが、
これは、かつて発売された伝説のゲーム『ドラえもんカート』の再来と言ってもいいのではないでしょうか。
「のび太くん達がつくったコースをのび太くん達で遊ぶ」という点も、今回のお話とシンクロしているぞ。
あと、この記事を書いている最中に『ドラえもんカート2』について調べていたところ、このゲームのストーリーがかなりぶっとんでいることにも気づきました。
「レースの星」って、一体なんなんだ・・・?
もちろん『いれかえマップ』があるとはいえ、
街にある「公道」や「お店」を勝手に入れ替えて、自由気ままに走るわけにはいかないので、
ひとに迷惑のかからない『入りこみミラー』の世界で、安全第一な楽しいカーレースをおこないましょう。
スタート開始直後に大クラッシュをしたのび太くんがケガひとつなかったところを見るに、
どうやら、彼らが乗っているマシンにも何かしらの安全装置が働いているっぽいので、マシントラブル面でも安心安全です。
「未成年での乗用車運転」も、まあ、運転手が絶対にケガしない仕様になっていますし、
鏡の中の世界だから問題なし・・・ってことにならないですかね?
はじめこそ、みんなが考案したコースを楽しく走っていたのび太くん達でしたが、
『入りこみミラー』から突然乱入してきたネズミによって、レースは一転して大混乱の様相に。
目の前に天敵があらわれたことで、レースを見守っていたドラえもんも大パニック。
何も知らずに『いれかえマップ』の上を走り回り、コースをめちゃくちゃに変えていくネズミのせいで、
のび太くん達は運転をしながら、暗い洞窟の中を走り抜けることになったり、
その後も、美術館のなかを激走、火の輪くぐり、スキージャンプをさせられるなど、さんざんな目にあってしまった。
ネズミがマップ上を走り回る程度の接触にも反応するとは、
やはり『いれかえマップ』のタッチパネルは、かなりの高性能なんですね・・・とか言ってる場合じゃない。
いちおう「建物を簡単に入れ替えることのできる道具」としては、
原作にも『ひっこし地図』という道具があるので、わざわざ『いれかえマップ』のようなアニメオリジナルの道具を出す必要はないのでは?と思っていたのですが、
上記のくだりを見るに、どうも今回のお話を書いた人は、
「ネズミのせいでコースが入れ替わって大混乱」がやりたかったために、あえて『ひっこし地図』の存在をなかったことにした可能性がある。
台紙を貼りかえる仕様の『ひっこし地図』では、ネズミが暴れたところで一切問題なくなってしまいますからね。
とはいえ、『ひっこし地図』は建物しか動かせないので、
今回のように、道の位置ごとズラしたいってときは『いれかえマップ』のほうがやりやすそうだ。
自分みたいに「『ひっこし地図』は道を動かすことはできないぞ」とうるさいクレームをつける人が出てきてもイヤなので、
お話の流れをスムーズにするために、オリジナル道具を出したって説もありうるか。
肝心のレースのほうは、
ゴール直前でスネ夫くんがジャイアンの車に向かってミサイルを発射するといった、
今回のコースと同じくらいメチャクチャな攻防が繰り広げられた果てに、けっきょく誰ひとりゴールできない、壮絶な結果に終わっていた。
たしかに「レースでミサイルを撃ってはいけません」というルールは、実際のF1レースにも無かったと思うので、
そのルールの穴を小狡く活用するのは、さすがスネ夫くんといったところか。
もしも、このスネ夫くんの作戦が皆にバレてしまった場合、
レース終盤からみんなでミサイルの撃ち合いが始まる、とんでもない大会になっていたかもしれませんね。おそろしい話だ!
でも、そんな混迷極まるレースだったにも関わらず、
のび太くん達は大満足しているっぽかったので、まあ、これでいいのでしょう。
「やってみようスペシャル」の名にふさわしい、まさにやりたい放題な一作でした。
というわけで、一本目の感想はここまで。
●ドラドラニュース●
一本目終了後、来週のアニメ『ドラえもん』に内村航平選手が出演するとの告知が。
ドラえもんが「ボクも応援している世界体操」と言っていたけど、それは本当か?
おかたづけショールーム(アニメオリジナル)
2本目は、悩んでいる人も多いであろう「持ち物の整理」に関するおはなし。
お部屋を整理するための道具『おかたづけショールーム』で、のび太くんの部屋はキレイになるのか?
自分の部屋がいらない持ち物(?)でいっぱいなのび太くんとちがい、
スネ夫くんは、自分が持っているパンツの枚数にこだわるほど「断捨離」に励んでいるらしい。
たしかにその成果もあってか、スネ夫の部屋はスッキリと片付いている。
「壁の収納に収まりきる分だけモノを所持する」のが、スネ夫流のお部屋整理テクニックだ!
でも、スネ夫が語っていた「古いおもちゃも、キラめかなくなったら捨てる」という整理テクニックをジャイアンが聞いたら、
まだキラめいている、新しいおもちゃまで全部持っていかれてしまいそうだ。
スネ夫の部屋に置いてあるモノが異常に少ないの、
「ジャイアンにラジコンとかを根こそぎ奪われてしまっているから」というのも、理由のひとつだったりして。
部屋にあるものをすべて整理して、ショールームのように並べてくれる道具であり、
わかりやすくモノを並べてくれれば、「自分のいらないモノ」もすぐにわかるので、
スネ夫くんから貰った「とにかくいらないものを捨てろ」というアドバイスを、カンタンに実行できる・・・というのが、この道具の理屈である。
「マンガの単行本」から「ちっちゃくなったえんぴつ」「片っぽだけしかない靴下」まで、
他人からは捨ててもよさそうなものもいくつか混じっていましたが、当の本人はいろいろ理由を立てて、全く捨てようとしない。
それどころか、ジャイアンに借りパクされた漫画『シンセキの巨人』を取り返しにいったせいで、
むしろ、片付けはじめの時よりも、部屋の中のモノが増えてしまっていた。
ジャイアンがスネ夫から借りたマンガ『シンキュー!!(作者:新舘秋十)』の存在も気になってしょうがないけど、
のび太くんは、自分のマンガを取り戻せればそれでよかったらしい。
どうも、この『おかたづけショールーム』。
整理整頓には非常に便利な道具ではあるけれど、のび太くんのように、
使う側が不用品を捨てる気がまったく無いと、なんの意味もなさない道具になってしまうようです。
不用品は無いけど、自分の好きなモノを大量にコレクションしているせいで、
ただ部屋が狭くなってしまっているタイプのオタクにも、向かない道具ではありますね。
自分で集めたものなのに、部屋を埋め尽くす大量のコレクションにウンザリしている人には、
『四次元たてましブロック』や『ポップ地下室』あたりの道具をおススメします。
ちっともモノを捨てようとしないのび太くんのお手本になるようにと、
ドラえもんは、パパとママにも野比家の不用品を片付けさせようとしますが、
一言で言ってしまえば、さっきののび太くんとほぼ同じような感じで終わっていた。
さっきと変わったことといえば、
ドラえもんの「ステテコだけに、捨ててこ!」という、オヤジギャグが聞けたことと、
1本目のお話につづいて、2本目でもドラえもんがネズミにびっくりするくだりが見れた事のみ。
このアニメ、物語の展開に困ったらすぐ「ネズミ」に頼ろうとしていないか?
パパとママも、いろいろと理由をつけて、けっきょく何も捨てない。
のび太くんがモノを捨てようとしないのは、やっぱり血筋なんですかねえ。
あまりにモノを貯めこみ過ぎた結果、
将来、野比家がゴミ屋敷呼ばわりされて、夕方ワイドショーのネタにされなければいいのですが。
そんな、モノを捨てない野比家一族とはうってかわって、
『おかたづけショールーム』を使った骨川家は、情け容赦なく不用品を捨てまくっていた。
やはり、お金持ちはモノに執着しないのか?
電化製品に高級車、食料品など、いらないモノをどんどん捨てていく様は、なかなかに圧巻でした。
そして、のび太くんは、
それらのまだ使えそうな骨川家の不用品の数々を「欲しい」と思って引き取ってしまったらしく、
彼の部屋はこれまで以上に、モノで溢れかえってしまう形となった。
まるで『赤いくつの女の子』のオチから悲しさを引いて、
内容をよりひどくしたような結末だ。
でも、生ハム原木を枕にして、漫画『キメテの包丁』を読むのび太くんの顔は、じつに幸せそうです。
極端な話を言いますが、「自分の部屋」って、
どんなに汚くなろうが自分さえ困らなければ、べつに一生片付けなくてもよかったりしますからね。
自分の部屋を清潔な状態に維持できている人は、それだけでも既に立派な人間だ!
一方、情け容赦ないまでの断捨離をおこなった骨川家は、
うっかりモノを捨てすぎてしまったようで、家の中がスッカラカンになっていた。
アニメでは、家にいる姿をあまり見ないスネ夫のパパも、
そりゃ、家のなかが空き家同然になっていたら、口(くち)ポカーンになりますわな。
そのうち、家のモノを捨てすぎて夫婦仲が悪くなってしまい、
最終的に、スネ夫のママがパパに捨てられてしまいました・・・なんてオチにならないことを願います。
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
●ドラドラニュース●
今週のジャイアンリサイタル応募クイズは、
「ママが片付けられなかったパパのものは?(①ステテコ ②ステレオ)」。
ジャイアンリサイタルの「竹の席」に座りたい人かつ、
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応募締め切りは2021年10月22日です。
■次回予告■
次回のお話は10月23日。
「骨川マイスターの Do It Yourself」「主役はめこみ機」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(町内突破大作戦&コーディネートはスネカパで)
次回の感想:ドラえもん感想(骨川マイスターの Do It Yourself & 主役はめこみ機)