(追記:10/13)
以下の元ネタ特定作業に、さらに追加調査をしてきました。
この記事を読み終わったあとに読んでみてください。
どうも、こんにちは。
現在、YouTubeでは、アニメ『笑ゥせぇるすまん』の期間限定無料公開が行われています。
みなさんはご覧になってらっしゃいますでしょうか?
で、そのチャンネルで公開されていた*1『勇気は損気』というエピソードでは、
上の画像のように、実際の新聞記事が引用されているシーンがあるのですが、
それについて、自分は以前、このようなツイートをしました。
アニメ笑ゥせぇるすまんの『勇気は損気』の回に出てくる新聞記事。
— koukousei(美山田精一)@スパムじゃないよ (@koukousei) 2021年8月20日
よく見たら記事の文章がまったく関係ないものだらけだったので、どうやらどこかの新聞記事を引用してきたものっぽい。
この回で使われた新聞記事の元ネタ、特定してみたいなあ。 pic.twitter.com/sz7jXh7v18
そして、こう思ったのです。
「なんか、特定出来そうだな・・・」と。
というわけで、ちょっと時間はかかってしまいましたが、
過去の新聞の内容を調べることができる図書館に行って、
劇中に出てきた「新聞記事の元ネタ」を、出来る限り特定してみました。
さすがに元ネタの新聞記事の全文を転載するわけにはいかないので、
今回は「見出し」だけを、ざっくりと紹介。
いろいろあって一部未確定のものもありますが、それはご了承ください。
では、どうぞ。
現代の青年騎士!暴漢を倒す
「東独市民 再び出国 チェコの西独大使館へ」
「全欧の外国駐留軍 95年までに撤退を ハンガリー国会要求」
1989年11月2日 朝日新聞(朝刊) 7ページ 国際面
(未確定)タッグマッチの暴行犯!!
1989年11月1日 朝日新聞(夕刊) 19ページ 社会面
イラストレーターの武勇伝
「ジャックス事件の主犯を札幌で逮捕 1年間、全国を逃げ回る」
1989年11月3日 朝日新聞(朝刊) 31ページ 社会面
「第三者機関の設置も提案へ 自民の国会改革委」
1989年11月3日 朝日新聞(朝刊) 2ページ 総合面
(未確定)強盗に体当たり!!
「総選挙にらみ思惑先行 献金資料、確認せず(断面・89臨時国会)」
1989年11月2日 朝日新聞(朝刊) 2ページ 総合
危機一髪!!お年寄を救う
1989年11月2日 朝日新聞(夕刊) 1ページ 総合面
勇敢な青年!! 坊やを救う
「森ビルが米でビル4棟買収 3億ドルで ヒューストン」
1989年11月2日 朝日新聞(夕刊) 1ページ 総合面
強盗と大格闘
「自民「追及の決め手欠く」社党「大ヤマ越す」と判断 衆院予算委」
1989年11月2日 朝日新聞(朝刊) 2ページ 総合面
お手柄!少年探偵
「消費税、攻防の焦点に 廃止法案、8日から参院で審議入り」
1989年11月2日 朝日新聞(朝刊) 2ページ 総合面
とまあ、自分が調べた限りでは、こんな感じとなっております。
今回は「聞蔵Ⅱ(朝日新聞)」「毎索(毎日新聞)」「ヨミダス歴史館(読売新聞)」などのデータベースを使って調べたのですが、
そのうち、「タッグマッチの暴行犯!!」「強盗に体当たり!!」の2つは、
「それらしい新聞記事はあったけど、文面が完全一致していない」ということで、現時点では未確定とさせていただきます。申し訳ありません。
元ネタ調査の結果、アニメに出てきた記事の数々は1989年11月2日~3日の新聞が使われていることがわかったので、
『勇気は損気』のエピソードは、おそらくその頃に制作されていたのかな?と妄想してみたり。
そして、アニメ『笑ゥせぇるすまん』の制作スタジオは、おそらく朝日新聞を購読していたんでしょうね。
いちおう「現代の青年騎士!暴漢を倒す」の元ネタとなった新聞記事も複写してきたのですが、
これだけだと、何が何だかさっぱりわかりませんよね。
なので、元ネタの記事の場所が分かりやすいように色分けしてみました。
完全には特定できていませんが、だいたいこんなものかと。
記事の文章をそのまま拝借しているような箇所もあれば、
上の画像のように、様々な記事をスクラップして1つの記事を作っているような箇所もあったので、本当に調べづらかったです。
普通に転載すればよかったと思うのに、
なんで、こんな面倒くさい事したんだろう?
「各新聞社の過去記事データベース」は、今回はじめて使ってみたのですが、
こんな30年以上前の新聞記事がキーワード検索一発で出てくるのは、本当にすごいです。
今回の調査はこれらのデータベースが無ければ、確実に苦戦していました。
過去の新聞記事のデータベース制作に携わった皆さん、本当にありがとうございます。
なお、アニメの最後に登場した、
「ヒッタクリにストライク!!」「まきぞえくったイラストレーター」の2記事についてなんですが、
この2つは自分が調べるのを忘れていたため、こちらも現時点では不明のままとさせてください。
ほんとうに、詰めが甘くて申し訳ありません。
といったところで、今日はここまで。
*1:※現在、無料公開は終了しています