9月13日(月曜)発売の、週刊少年ジャンプ41号掲載『僕とロボコ』第56話の感想です。
ネタバレもあるのでご注意ください。
「女性初のプロ棋士になりたい」という夢を、周りに打ち明けられずにいた円ちゅわん。
しかしボンドくんは、私物である『ToLoveるダークネス(第1巻)』の単行本を引き合いに出し、
「自分にウソをついてまで後悔するのは違う」と、熱く訴えるのでありました・・・。
円ちゅわんの言うように、プロ棋士への道は非常に狭き門であり、
とくに「女性のプロ棋士」は、過去70年の歴史の中で未だ1人もいない、まさに前人未到の挑戦をすることになる。
円ちゅわんは、自分が目指す未来の過酷さを知っているからこそ、ママに思いを告げる勇気が湧かなかったのでしょう。
「モデルとしての自分」に期待をしている円ちゅわんのママや、
応援してくれる人達のことを思えば、その気持ちを中々言い出せないのも、わからなくはありません。
しかし、ボンドくんは、
何でこんな大事な局面で『ToLoveるダークネス』を出してきたんだろう?
おそらく、自分の過去の経験から言葉を紡ぎたかったのだと思いますが、
作品名が放つインパクトのせいで、あやうく説得力が皆無になってしまうところだった。
ボンドくんの発言のすぐ後に、ロボコが変な出しゃばりを入れてきたことにより、
そのへんの違和感がウヤムヤになってしまったのは、結果的にラッキーだったのかも。
なお、『ToLoveるダークネス』第1巻の発売日は2011年の3月なので、
『僕とロボコ』の舞台が2021年だと仮定した場合、10歳のボンドくんはまだ生まれているかどうかギリギリの頃である。
なんだか時系列がおかしなことになっているような気がするけど、
そこは「『ロボコ』の世界はパラレルワールドだから」とか、都合のいい解釈を各自で考えてくれ!
ボンドくんの訴えはかなり不格好なものになってしまったかもしれませんが、
そのおかげで、円ちゅわんのママも「プロ棋士の夢」を応援してくれるようになった。
やっぱり、どんな不器用な形であっても、
「自分の想い」は内に秘めるのではなく、声に出して伝えることが大切だ!
そして、円ちゃんの夢を繋ぐ一因になってくれた『ToLoveるダークネス』にも感謝である。
ToLoveるダークネス、現在も全国書店にて絶賛発売中です。
【今週のQちゃん(逃げ上手の若君)】
保科党を逃がす戦いも、これにて一件落着。
Qちゃんの出番も、当面のあいだは無くなりそうですね。
【今週の藤子不二雄要素を感じたシーン】
これに関しては別の記事でやります。