2021年9月11日放送分 ネタバレ注意!
細く長い友だち(コミックス27巻収録)
パパとママは結婚式出席のために2日ほど家を空け、
ドラえもんは「急な用事が出来た」と言い残し、どこかへと旅立ってしまう。
それぞれの用事により、急にひとりぼっちになってしまったのび太くんを助けてくれたのは、
ドラえもんの残してくれた道具『世話やきロープ』なのでした・・・。
そんなわけで、今週の1本目は『世話やきロープ』のお話。
原作に登場する、数多くの便利なひみつ道具のなかでも有能な道具のひとつとして、ファンの間で隠れた人気を誇っている存在です。
「いろんなことが出来る『世話やきロープ』はすごい!」というような記述が載っていたことを覚えています。
「なんでもできる『世話やきロープ』であるが、彼は唯一 ”喋ること” ができない。」
「コミュニケーション能力を失った彼の悲しみ・・・。」
といった感じの、なんだかよくわからない文章の締め方をしていたせいで、
自分の記憶のなかに強く印象を残しているのですが、自分以外にこの本を読んだことのある人、はたして何人いるんでしょうかね。
話の流れで、感想記事の冒頭からいきなり自分語りをしてしまい、
非常に申し訳ないのですが、
ついでに自分だけが気になった細かいポイントもひとつだけ喋らせてもらっていいでしょうかね?
いいですよね?
まあ、その「気になったポイント」というのも、
のび太のパパが家を発つ際に「あのすみれちゃんが結婚かぁ~」と言っていたけど、
「その "すみれちゃん” とやらは、いわゆる北海道のおばさんの親族だったりするのかな?と、少し思った」くらいのことだったりするので・・・。
みなさんは、どう思いますか?
・・・なんだか、今日は文章がやたら散らかってしまう。
そろそろ感想のほうに戻ります。
『世話やきロープ』は、文字通りロープに人工知能をつけたような道具でありますが、
家の留守番からキャッチセールスの撃退、大事な場面での代打ホームランなど、本当に何でもこなしてしまう。
のび太くんのご希望に応じてクネクネ動いて活躍する『世話やきロープ』の姿は、アニメとの相性も非常にいい気がします。
のび太くんの家にやって来たセールスマンが所属する団体「全日本押し売り組合」は、
その名前から『パーマン』でお馴染みの「全ギャド連」に近いものを感じるけど、ひょっとして、そことも繋がりがあったりするんだろうか?
そもそも、小学生相手にいきなり売り物の包丁で試し斬りを行うセールスマンとか、実際にいたらアブなすぎる。
全日本押し売り組合は、もっと従業員の教育を徹底したほうがいいぞ。
あのおじさんも、人前でなんのためらいもなく包丁を出しちゃうあたり、
もしかしたら、包丁のセールスマンをはじめる前は塀の中で勤務していた経歴があるのかもしれない。
『世話やきロープ』がすぐに追い出してくれて、本当に良かった!
あと、野球のくだりで、
チャンスの場面でのび太くんが打席に回ったことにジャイアン達が絶望していましたが、
そんなにのび太くんがイヤなら、監督が代打を出せばいいだけの話だと思う。
原作でも「のび太がいないから試合が成立しなかった」という出来事もあったりしましたが、
ジャイアンズって、補欠メンバーとかいないんでしょうかね。
逆転のチャンスで、のび太くんの代わりに『世話やきロープ』がホームランを打ってくれて良かった!
うら山では、友達と一緒に『世話やきロープ』のジェットコースターや観覧車で遊んだりと、
ひとりぼっちの寂しさをすっかり忘れてしまうほどに楽しんでいたのび太くん。
そして、のび太くんが心配になり、ドラえもんが予定を早めて帰ってきた頃には、
『世話やきロープ』はすっかりのび太くんの生活の一部となっており、むしろドラえもんの存在をジャマに思われてしまうくらいまでの存在になっていました。
まさかドラえもんも、のび太くんに急かされて適当に出した道具によって、
連載開始から51年間守り続けてきた自分のポジションが奪われそうになる事態が起こるとは、夢にも思っていなかったハズ。
自分も詳しくはないですが、「NTR」ってきっとこういう時のことを指すんでしょうね。
このドラえもんの仕打ちは、
自身が子守用ロボットであるにも関わらず、急用を理由にのび太くんの子守をサボってしまった罰なのか?
ただ『世話やきロープ』はこの話以降、一度も登場しなくなってしまったので、
今回の件を根に持ったドラえもんの手によってアレされてしまった可能性もある。(個人の妄想です)
『ドラえもん』に登場する、ロボット系の道具にポンコツが多い気がするのも、
じつはドラえもんが自分よりも有能な道具を手元に置いておきたくないからだったりして。
本当にそうだったら、ものすごく嫌だなあ。
というわけで、一本目の感想はここまで。
●ドラドラニュース●
ジャイアンリサイタルチケットのプレゼント企画の宣伝を、2本目のお話がはじまる前にあらためて告知。
これでもう、のび太くんあたりが言いそうな、
「この前のスペシャルは見ていなかったので、企画自体を知らなかった」等の言い訳は通用しなくなりましたね。(外道)
落としものカムバックスプレー(コミックス41巻収録)
今週の2本目は、このスプレーをかけておけば、
どんなものでもすぐに元の場所にもどってくる『落としものカムバックスプレー』がでてくるお話!
のび太くんはこの道具の存在を知ったことで、
「これでもう漫画が捨てられても心配ない!」と豪語していましたが、
何度捨てても家に帰ってくるマンガ本の数々にブチ切れたママが、
のび太くんの漫画をたき火にくべたりでもしちゃったら、さすがにカムバックが不可能になってしまうぞ。
あまり、調子に乗ってしまうのも考えものだ。
のび太くんには、
「マンガが捨てられても大丈夫だから、これからもずっと勉強しなくていい」ではなく、
「マンガが捨てられたことに懲りて、今後は勉強の時間を増やそう」という意識改革をしてもらいたかった。
でも、彼がそんな意識改革を自らできるほどに立派な人間であるなら、
はじめからドラえもんも、のび太くんのもとに来ていなかった恐れがある。
のび太くんはダメ人間だからこそ、『ドラえもん』の物語がおもしろくなっていくのです。
それにしても、令和の時代であろうが平気で息子のマンガ本を捨て続ける野比玉子さんはやっぱりすごい。
「毒親」という言葉も生まれている昨今なので、
今回のアニメでは「漫画を捨てる」という描写をもうちょっとマーベラスに表現するのかと思ってましたよ。
まさか、そのまんまだったとは。
『落としものカムバックスプレー』をかけたマンガ本を、
ブックオフなどの新古書店に売ったとしても、売却したマンガ本もすぐに家へ帰ってくるはずなので、
戻ってきた本をまたブックオフに売れば、無限にお金稼ぎができるんじゃないか?とも思ってみたり。
サイフや貴重品を失くしてしまった際に、
のび太くんに「マンガ本を捨てない宣言」をしていたママではあったが、
その後の原作で、ママがのび太くんのマンガを捨てないようになったのかどうかは定かではない。
のび太くんの親なだけあって、「自分がした約束」をなかったことにするのはお手のものかもしれないぞ。
スネ夫一家が行楽地でゴミを片付けずに帰宅した結果、
物語のラストでスネ夫の家に大量のゴミが襲来するオチは、なかなかに壮観であった。
たった一度のお出かけで、あれだけの量のゴミをよくもあんなに出せたもんだ。
じつはキャンプとは名ばかりで、本当は家庭ごみの不法投棄をしに行ったわけじゃあるまいな。
あんな量のゴミを分別して捨てるのはかなり大変そうだけど、
今回のアニオリで追加されたジャイアンパートを見るに、ちゃんとゴミ捨て場に捨ててもゴミ袋が家に戻ってくる予感がしてならない。
ゴミに『落としものカムバックスプレー』をかけたら最後、死ぬまで家にゴミを置き続けなければいけなくなるのだろうか?
のび太くんのおかげで山はキレイになったたけど、代わりにとんでもないことをしちゃった気がするぞ。
みんなも山にお出かけした時は、ゴミをちゃんと持って帰ろう!(結論)
といったところで、今週のドラえもん感想は以上です。
■次回予告■
次回の放送は9月18日。
「月の光と虫の声」「ツモリガン」の2本をお送りします。
前回の感想:ドラえもん感想(ドラ誕2021直前スペシャル・のび太の恐竜[再])
ドラえもん感想(ドラえもん誕生日スペシャル・のび太の惑星探査ミッション&マジックの使い道&どら焼きが消えた日)
次回の感想:ドラえもん感想(月の光と秋の虫&ツモリガン)